| 人夢可酒 2012.1.15 |
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人夢可酒と書いて「ひとむかし」と読むのだそうだ。 まずはグラスに鼻をつけ香りを確かめる。 ブランデーほど強くはないが蒸留酒に共通するあの芳醇な香りだ。 この時点ですでに良い酒であることがわかる。 昔ちょっとパイプ煙草をやっていたことがあるのだが、この酒で煙草に香りをつけたら旨いだろうと思う。 期待を持って口をつけると最初はやはり40度のアルコールが舌を刺激するが、味わいはけして固いものではなく、むしろわずかに甘さのような感覚がある。 口に含んだまま最初は舌先で撫でて、少しずつ舌にのせ、次に舌の両脇に広げていき、それから少しずつ奥に進めてやると、抵抗なくぬるりと喉を通っていく。 二口目からは、後味にその育ちの良さを感じさせるようなまろやかさがあり、ふむふむと一人うなずく。 ロックにしたりお湯で割ったりすればまた別な姿を見せてくれそうな酒だが、割ってしまうのは勿体ない。 先月、誕生日だということで子供達が贈ってくれた3本の焼酎の、最初に封を切ったのがこの酒なのだが、大切に飲みたい逸品だと思う。 |
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無何有 2012.4.30 |
誕生日に子供達から贈られた3本のうちの最後の1本で、前回の人夢可酒に続いてむずかしい名前の酒。 ちなみに2本目は以前に書いた「百年の孤独」だ。 この酒は「むかう」と読む。 無何有とは荘子の言葉で、「何か有らむ」と読むのだそうだ。 多分深い意味があるのだろうが、「むかう」という音の響きがあまり良くないので、その意味も別に知りたいとは思わなかった。 桐の箱に収まっていて、いかにも高そうだ。 箱の中には説明書というか能書きというか「弊社屋久島伝承蔵において手造り・甕壷仕込みという古式製法により醸した芋焼酎を大忠岳山麓にある隧道の中でじっくりと甕壷貯蔵し、そのまま瓶詰めした芋焼酎原酒の逸品です。」という紙も入っている。 更には「西暦2011年限定蔵出し2433本中1724番」というナンバリングもある。 これはちょっと襟を正してうやうやしく頂かなければならない酒のようだ。 例によって香りを嗅いでみる。 私は芋焼酎をあまり飲まないので他と比べることはむずかしいが、さほど香りが濃いとは思われないし、特徴的な香りでもないように思われる。 次に舌先に載せてみると、かなり固い感じがする。 これはちょっと硬派な酒かもしれないと思いつつ口の中で遊ばせてみるが、やはり固さは消えず、ゆっくりと喉に通してみると食道から胃にかけて、主張の強いものが降りて行く。 迂闊に飲むとガクンと酔いが回りそうな気がする。 酒の世界には男酒・女酒という言葉があるが勿論この酒は男酒で、洋酒で言えばドライということになるのだろう。 悔しいけれど私には辛さが強すぎて、お湯割りにしたらもう少し飲みやすくなるのかもしれないと思ってしまった。 |