FBI Effects


ABO FAN


最新の大村さんの論文(「血液型と性格」 シリーズ・人間と性格第5巻 詫摩他編 『性格研究の拡がり』 ブレーン出版 H12.11 271〜286ページ)を読んでいて非常に驚きました。FBI効果についての記述が全くなくなっているのです! 最近の大村さんの文献はほとんど全部チェックしているつもりなのですが、自ら提唱したFBI効果について触れていないものは初めてです。実に不思議と言うしかありません。はて?? -- H13.1.5

32.gif (286 バイト)FBI効果は存在するか?

 大村政貞張んの主張する、「FBI効果」は本当に存在するのでしょうか? 前川輝光さん『血液型人間学−運命との対話−』を読んで、ちょっと疑問が湧いてきたので、ここに書いておくことにします。では、まず前川さんの本からです。

Red_Ball12.gif (916 バイト)前川輝光さん 『血液型人間学−運命との対話−』(551〜553ページ)

 「FBI効果」について見ていきたい。大村は能見血液型人間学はニセ科学であり、自らの所説を真実らしく見せるために3つのトリックを用いていると言う。すなわち「フリーサイズ効果(Freesize)」「ラベリング効果(Labeling)」 「インプリンティング効果(Imprinting)」の3つである。「FBI効果」の「FBI」というのは、各効果の英語表現のうちの傍点を付けた文字をつないだものである。
 各効果の内容は以下のようなものである。

 フリーサイズ効果というのは、(能見がある型の特性として提示した気質特性が…筆者)何にでも合ってしまうことをいう。B型の特徴は看板さえ換えれば、ただちにAB型になってしまうのである。 (大村 「『血の商人』 の餌食になるな」、 『朝日ジャーナル』 1985年3月8日号、91頁)
 ラベリング効果というのは、ラベル(レッテル)によって内容が規定されてしまうことである。これがO型の特徴だと書いてあれば、内容が何であってもO型だと思い込んでしまう。
 インプリンティング効果というのは、最初の接触で強い印象が人の心のなかに刷り込まれることをいう。…このインプリンティング効果が利用されているのである。これがA型の特徴だと書いてあれば、A型の人の心にそれが刷り込まれ、ずっと消去しないで存続する。(同誌90〜91頁。以上、『血液型と性格』中の「FBI効果」についての説明はわかりにくいので、『朝日ジャーナル』中の発言を引用した)

 しかし、この問題は実は、大村の依拠する既存の心理学において、すでに議論されていたことであった。引用した大村の発言ではこのことがぼかされているが、白佐俊憲・井口拓自のこの点についての発言を読むと、事態がより明瞭になるであろう。

 こうした効果 (FBI効果…筆者) は特に血液型性格判断だけにあてはまるものではないようである。
 アイゼンクとナイアス…は著書『占星術−科学か迷信か−』の中で、「人びとが一般的で漠然とした性格記述と自分とを同一視するこの傾向は、「バーナム効果と言われ、多くの研究で示された」と述べている。つまり、血液型性格判断に限らず、ラベルを貼られると、たとえそれがデタラメな記述であったとしても、そこに示された性格が当たっていると思ってしまう傾向が一般にあるということである。『入門』46頁)

 大村自身、こうした説の存在は知っていたのである。『血液型と性格』の4年半前に出版された『「血液型」の迷路』では、大村は、大西赤人との対談中、目立たない形でではあるが、こうした説にふれている(「これと同じような事が一般の性格テストでも起こります。そういう報告もありますよ」 『「血液型」の迷路』86頁)。ただし、それが気になったらしい大西から質問が出ると、さっさとこの話題を切り上げている(87頁)。

Red_Ball12.gif (916 バイト)心理学者も同意見?

 その後、心理学者である村上良寛・千恵子さん夫妻の『性格は5次元だった』(培風館 H11.6)にも同じようなことが書いてあるのを発見しました(11〜12ページ)。 -- H12.5.16

 「大村先生のFBI効果[注4]は,Freesize effectのF,LaBelling effectのB,Imprinting effectのIを並べたものです.したがって,まったく違う概念です.しかし,フリーサイズ効果はバーナム効果とほとんど同じです.…」…

 バーナム効果はアメリカの入門書には必ず記載されています.…
 欧米の研究者は半世紀近くバーナム効果[注:論文は1956年発表]の名称の元で,性格記述の妥当性の問題を研究してきました.…用語を定義する自由はあります.しかし,バーナム効果を知らずに,フリーサイズ効果…などの用語を考案することは許されないと思います.

 注4 大村政男(1998)Pp.233-235参照[注:新訂版『血液型と性格』のこと].提案は1989年.バーナム効果を知らずにフリーサイズ効果と命名してしまったと思われます.

 これが本当だとすると、FBI効果は別に新しい発見でもなんでもないことになります。本当なのでしょうか? ぜひ、心理学者に聞いてみたいものです。

Red_Ball12.gif (916 バイト)大村さんのデータ

 では、問題の記事に当たってみることにしましょう(大村政男  「血の商人」の餌食になるなデタラメぶりは立証された 『朝日ジャーナル』 昭和60年3月8日号 89〜92ページ)。大村さんによる同様のデータは、平成4年4月号の『ニュートン』にもあるそうですから、心理学では定説?になっているのではないかと思います。彼は、血液型と性格の関係を否定している代表者の一人です。

 それは、例えば、本来(?)の性格である「O型は大らか」「A型は注意深い」「B型は好奇心が強い」「AB型は合理的」というような内容を印刷し、それを入れる封筒のラベルには別の血液型を書き、本当に自分と合っているかどうか回答してもらうというものです。変える順番はなんでもいいですが、例えば、O型とAB型を交換し、更にA型とB型を交換するというものです(表II)。あるいは、各血液型からランダムに性格の記述を拾ってくるというものです(表III)。

表II おかしな一致(その1)57人

本人\ラベル O型
(実はAB)
A型
(実はB)
B型
(実はA)
AB型
(実はO)
O型 13
A型 19
B型 12
AB型

表III おかしな一致(その2)63人

本人\ラベル O型
実はO1・A3・
AB6で構成
A型
実はO5・B5
で構成
B型
実はO1・A6・
AB3で構成
AB型
実はO3・A1・B5・
AB1で構成
O型 21
A型 18
B型 11
AB型

 心理学者がやっているのですから、ランダムサンプリング等の統計的な問題はクリアしているものと仮定します。で、結論としては、彼のいう「フリーサイズ効果」(性格の特徴があいまいで何にでもあってしまう)が実証されているように思えます。

 次に、O型の性格としてあげられている8つの特徴を各血液型の人に自分に当てはまるかどうか質問してみたそうです(表IV)。

表IV O型の特徴といえるものがあるのか(%)

項    目

O型
115人
A型
216人
B型
104人
AB型
45人
1.現実的な考え方が目立つ 54.8 57.4 63.5 55.6

2.ロマンチストである

65.2 68.5 66.3 75.6

3.集団的な結束力が強い

60.6 50.0 51.9 53.3

4.独立心旺盛

49.0 51.9 60.6 55.6

5.仲間内では開放的

82.6 75.5 79.8 68.9

6.初対面では警戒する

58.7 58.3 58.7 62.2

7.論理を好む

39.4 34.7 36.5 33.3

8.直感で判断しやすい

61.3 64.4 71.2 60.0

 赤が一番高い比率です。これも、結論として、3.5.7の3項目だけが他の血液型より高い値を示しているが統計的には意味がないと締めくくっています。なるほど!ですね(どうもこの表はO型の数字にミスがあるらしく、人数がちゃんと出ないのですが、とりあえずそのまま使っています)。

Red_Ball12.gif (916 バイト)坂元さんの疑問

 ところが、坂元さんは『現代のエスプリ〜血液型と性格』で次のように主張しています(184〜185ページ 『血液型ステレオタイプと認知の歪み〜これまでの社会心理学的研究の概観』 坂元章)。

 これまでに、多くの研究が、 血液型ステレオタイプによる認知の歪みを検討し、それを支持する証拠を得たとくり返し主張してきたが、そのすべてが方法あるいは結果に問題を抱えており、いまだに、認知の歪みに関する明確な証拠は提出されていないと言えよう。
 さらに言えば、これらの研究はいずれも、認知の歪みがあるかどうかを扱ったものであり、坂元の研究などを除けば、その認知の歪みが「血液型性格学」に対する信念を形成していくという問題については、 ほとんど検討していない。
 例えば、大村は、FBI効果を提出しているが、FBI効果によって信念が形成されるまでの過程に、人々が、FBI効果によって、血液型ステレオタイプが自己・他者にあてはまるという経験をくり返し、そのくり返しによって「血液型性格学」に対する信念を形成あるいは持続させているのか−は検討されていない。その信念の形成・維持までの過程がはっきり立証されてはじめて、「血液型性格学」の浸透の原因の一つが、人々が持っている「歪んだ認知をする傾向」であると言えるのである。
 筆者は、これらのことから血液型ステレオタイプによる認知の歪みの問題は、かなり以前から指摘され検討されているものであるが、現在でもなおその知見はあいまいであり、今後も大いに検討する意義のある問題であると考えている。

 なお、前川輝光さんの『血液型人間学−運命との対話−』にも同様の記述があります。

Red_Ball12.gif (916 バイト)私の疑問

 最初に「坂元さんの疑問」を読んだだけではなんのことか分かりませんでした。(^^;; しかし、前川さんの本も読むと問題点がはっきりしてきます。
 つまり、「大村さんのデータ」では、「FBI効果」が存在するという「状況証拠」しかないのです。確かに、血液型のラベルを取り替えて「バーナム効果」を実証することはできました。ところが、坂元さんのいう「『血液型性格学』に対する信念の形成・維持」についての検証は、大村さんの論文では見たことがありません。いや、私が調べた限り、日本語の文献では否定的なものを1件しか見つけることができませんでした。つまり、「FBI効果」が存在するという「物的証拠」はまだ確認はされていないのです。これでは、「FBI効果」の存在そのものがまだあいまいだというしかないでしょう。

 大村さんの表IVの差は、血液型別にアンケートをやった場合に普通に出る数字とほとんど変わりません。例えば、5.ではグループに対する帰属心のデータと同じような傾向です。このデータもカイ自乗検定では有意差は出ませんが同じ傾向を示しています。となると、この差は単なる偶然なのか、それとも本当の差なのかという疑問が湧いてきます。私は、5.のように他のデータと一致するものもあるので、単なる偶然ではなく本当の差だと考えます。能見さんの本も調べましたが、やはり血液型別の極端な差というものはなく、せいぜい回答率が10〜20%違うといったところです。
 でも、なぜカイ自乗検定で有意差が出ないのでしょうか? 実はその理由は簡単で、計算するとわかりますがこの程度の差だと数百人のデータでは有意差は出ないのです。では、いったい何人ぐらいだったら差が出るのかなぁと思い試算してみたところ、回答者の人数を2倍にすると、5.のデータの危険率が5%以下になります。3倍にすると、5.の危険率が1%以下になり更に3.4.8の危険率が5%以下になります。つまり、能見さんがいっているようなことを実証するにはアンケートの人数が足りないのです。O型の特徴も(8.は違いますが)3.と5.ではちゃんと出るという結果が得られます。

Red_Ball12.gif (916 バイト)データの再分析

 最近気がついたのですが、表IVは再分析できることに気が付きました。というのは、ほぼ正反対の質問項目があるからです(最高値が赤最低値が青)。

A.現実的 vs ロマンチスト

項    目

O型
115人
A型
216人
B型
104人
AB型
45人
1.現実的な考え方が目立つ 54.8 57.4 63.5 55.6

2.ロマンチストである

65.2 68.5 66.3 75.6

→ほぼ逆の傾向を示していますが、O型がどちらも低いのはなぜ?

B.集団的な結束力が強い vs 独立心旺盛

項    目

O型
115人
A型
216人
B型
104人
AB型
45人

3.集団的な結束力が強い

60.6 50.0 51.9 53.3

4.独立心旺盛

49.0 51.9 60.6 55.6

→ほぼ逆の傾向を示しています。集団的な結束力が強いなら独立心旺盛ではないはずですから…。

C.論理を好む vs 直感で判断

項    目

O型
115人
A型
216人
B型
104人
AB型
45人

7.論理を好む

39.4 34.7 36.5 33.3

8.直感で判断しやすい

61.3 64.4 71.2 60.0

→これはなんともいえませんね。論理を好むなら直感で判断しないような気もしますが、必ずしもそうではない?

D.現実的 vs 直感で判断

項    目

O型
115人
A型
216人
B型
104人
AB型
45人
1.現実的な考え方が目立つ 54.8 57.8 63.5 55.6

8.直感で判断しやすい

61.3 64.4 71.2 60.0

→なぜか同じ傾向を示しています。現実的なら直感で判断するのでしょうか?

E.仲間内では開放的 vs 初対面では警戒する

項    目

O型
115人
A型
216人
B型
104人
AB型
45人

5.仲間内では開放的

82.6 75.5 79.8 68.9

6.初対面では警戒する

58.7 58.3 58.7 62.2

→AB型の人嫌い傾向が目立っています。

 結局、B、Eについては特に問題ないことが分かります。また、誤差(5〜10%)も考慮すると、Aはまずまずの結果ですから、残るのはCとDだけです。つまり、5つのペアの質問のうち、半分程度は問題ないことになります。文章表現や誤差も考慮すると、これらの回答結果はあまり問題ないといえるのではないでしょうか?
 結論として、χ検定などの統計的手法を単純にそのまま適用するのは、この場合も不適切なようです。皆さんはどう思いますか?   -- H10.9.22

Red_Ball12.gif (916 バイト)FBI効果は存在しない!?

 ショッキングな題ですが、これからの文章を読んでショックを受けない人がいたら、その人は幸せというものです…。(@_@)

 とは言っても、いまだに信じられないのですが…。

 では、スタート!

 最近、ミシェルの状況主義について知りたくて、佐藤達哉さん編集の『性格のための心理学』(現代のエスプリNo.372 H10.7 至文堂)を読み直してみました。ところが、そこには衝撃的な事実が書かれていたのです! 次は、「座談会―性格のための心理学」(22ページ)から引用しておきます。

大村[政男さん] …私はある授業の時、紙片に学生本来のフルネームを書いて出して貰った。少し経ってから、「君たちの書いた文字をある筆跡鑑定家に依頼してその文字から性格を判断して貰った」(これはもちろん嘘)といって1人ずつその偽の診断書を手渡した。そうしたところ、おおよそ70パーセントぐらいの学生が「当たっている」と報告してきた。

 ということは、大村さんのケースでは、少なくとも70%程度の学生には「フリーサイズ効果」が現れることになります。ところが、続きの文章には…

大村[政男さん] 行き過ぎると自己成就してしまう。偽物を渡されて「当たってる」と思う。ずっと前にYG性格検査をやって、その後、偽の結果を手渡したがだれも文句を言わないで納得してしまった。

 私は、この文章を読んで思わず自分の目を疑いました。信じられなくて、何回も読み直してみたのですが、確かに間違いありません。しつこいようですが、上の文章は一字一句違わずに原文どおり引用したものです。疑問がある人は、自分で原典に当たってみてください!

 大村さんの言うことが事実だとすると、YG性格検査では100%「フリーサイズ効果」が現れることになります。でも、YG性格検査がインチキだという心理学者はいません。少なくとも私が知る限りは…。結局、「フリーサイズ効果」が現れるかどうかと、性格に差があるかどうかは(ほとんど?)関係ないとしか言いようがありません。

 単刀直入に言いましょう。この文章が正しいと信じる限り、

 FBI効果は存在しない!

 と判断するしかありません。それも、FBI効果の提唱者である大村さん本人が言っているのですから、いまだに信じられません。(@_@) 何かの間違いなのでしょうか?

 いずれにせよ、ラベルの入れ替え実験だけで「フリーサイズ効果」を実証するのは無理だと思われますが…。

 皆さんはどう思いますか? -- H11.11.14

【追記】 -- H13.3.12

 その後、森本毅郎さんの『血液型人間学のウソ』(日本実業出版社 S60.3)の93〜94ページに次のような説明がありました。こうなると、もうなにをか言わんやです。(^^;;

 思い込み効果に関しては、ユングに有名なエピソードがある。彼は、何人かの人に「筆跡で性格判断をしてやる」といって、字を書かせたあと、「これがあなたの性格です」と、コレコレの性格である、と書いた紙をそれぞれに渡した。全部同じことを書いてあるにもかかわらず、それを読んだ人すべてが、「あたっている」と答えたそうである。
 これももう文字を書かされた瞬間から暗示にかかっている。だから、診断を読む時には、何かと自分にあてはまる部分を探して読むという心理状態にさせられている。いわば、あてられたがっているのだ。
 同様の試みを、日大の大村政男教授が、血液型について行っている。[昭和]59年8月の「週刊朝日」に載っていたので、その部分を引用させていただく。
 「東大教育学部の附属中学校で生徒37人に『君の血液型の性格だよ』といって別の血液型の“性格”を書いた紙を渡してみたんです。そしたら33人が、『確かに当たってる』と。これなんか、血液型と性格の相関といっても実は思い込みだったということになる」

【追記】 -- H16.9.7

皆さんのメールからです。

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.907 O型男性のツタヤさんから H16.9.5 1:03

1.面白いですか?

まあまあ(^^)

2.お気に入りのページ

入門&新常識?!

3.血液型と性格の関係は?

どちらともいえない

4.メッセージ:

楽しく読ませていただいてます。FBI効果は存在しないってところが疑問に感じられました。大村さんの言っている事がなぜフリーサイズの否定になるんですか?これはラベリングの証明ではないのですか?フリーサイズの否定ができたとしても残りの二つが否定されてないのにFBI全てが否定されるのは論理の飛躍な気がします。
うです。

森本毅郎さんの『血液型人間学のウソ』(日本実業出版社 S60.3)の93〜94ページに次のような説明がありました。

 思い込み効果に関しては、ユングに有名なエピソードがある。彼は、何人かの人に「筆跡で性格判断をしてやる」といって、字を書かせたあと、「これがあなたの性格です」と、コレコレの性格である、と書いた紙をそれぞれに渡した。全部同じことを書いてあるにもかかわらず、それを読んだ人すべてが、「あたっている」と答えたそうである。
 これももう文字を書かされた瞬間から暗示にかかっている。だから、診断を読む時には、何かと自分にあてはまる部分を探して読むという心理状態にさせられている。いわば、あてられたがっているのだ。
 同様の試みを、日大の大村政男教授が、血液型について行っている。[昭和]59年8月の「週刊朝日」に載っていたので、その部分を引用させていただく。
 「東大教育学部の附属中学校で生徒37人に『君の血液型の性格だよ』といって別の血液型の“性格”を書いた紙を渡してみたんです。そしたら33人が、『確かに当たってる』と。これなんか、血液型と性格の相関といっても実は思い込みだったということになる」

 次は、前川輝光さん『血液型人間学−運命との対話−』(551〜553ページ)からの引用です。

 「FBI効果」について見ていきたい。大村は能見血液型人間学はニセ科学であり、自らの所説を真実らしく見せるために3つのトリックを用いていると言う。すなわち「フリーサイズ効果(Freesize)」「ラベリング効果(Labeling)」 「インプリンティング効果(Imprinting)」の3つである。「FBI効果」の「FBI」というのは、各効果の英語表現のうちの傍点を付けた文字をつないだものである。
 各効果の内容は以下のようなものである。

 フリーサイズ効果というのは、(能見がある型の特性として提示した気質特性が…筆者)何にでも合ってしまうことをいう。B型の特徴は看板さえ換えれば、ただちにAB型になってしまうのである。 (大村 「『血の商人』 の餌食になるな」、 『朝日ジャーナル』 1985年3月8日号、91頁)
 ラベリング効果というのは、ラベル(レッテル)によって内容が規定されてしまうことである。これがO型の特徴だと書いてあれば、内容が何であってもO型だと思い込んでしまう。
 インプリンティング効果というのは、最初の接触で強い印象が人の心のなかに刷り込まれることをいう。…このインプリンティング効果が利用されているのである。これがA型の特徴だと書いてあれば、A型の人の心にそれが刷り込まれ、ずっと消去しないで存続する。(同誌90〜91頁。以上、『血液型と性格』中の「FBI効果」についての説明はわかりにくいので、『朝日ジャーナル』中の発言を引用した)

 これを見ると、大村さん自身がフリーサイズ効果(正式には「バーナム効果」)とラベリング効果を混同しているとしか思えません…。

 また、フリーサイズ効果(ラベリング効果)とインプリンティング効果が同時に成り立つとは考えにくいのです。なぜなら、「O型の特徴だと書いてあれば、内容が何であってもO型だと思い込んでしまう。」と同じ人が「これがA型の特徴だと書いてあれば、A型の人の心にそれが刷り込まれ、ずっと消去しないで存続する。」ことになるのですから…。おかしいと思いませんか?

 また、渡邊席子(わたなべよりこ)さんの論文も参考にしていただけると幸いです。

【追記】 -- H16.9.10

メール(その2) H16.9.9 5:09

[公開はダメとのことですが、内容に問題があるとも思えないため、たぶん入力ミスだと思われます。また、非公開では回答できないため、とりあえず原文のまま公開させていただきます。問題がある場合は、お手数ですが再度ご連絡ください。]

ご返事ありがとうございます!詳細な説明ありがとうございます。しかしまだ納得できないのでまた質問させていただきます。やはりFBI効果の否定の事ですが、それぞれの効果は存在するんですよね?バーナムとか名前ついてるし。ラベリング効果はプラセボが使われているくらいですから。FBIが同時に成り立つ事は無いという事ですか?どうもここのところはFBI効果を否定する論文やデータが無いので証明できてない気がします。否定に使われているのは大村さんの言葉だけですよね?これが正しいとすればという前提の上での否定であって正しくない可能性もあります。背理法のように見えますけど大村さんの言葉の信憑性は否定できてもFBIは否定できないと思うんです。たとえばA型の人がまず生まれて初めて血液型性格診断をした時にそこに書いてある内容がまずA型と書いてある事で信じやすくなる事は無いと否定するのは難しいと思います。そして書いてある内容がたいていの人がイエスとするようなものであったら当たっていると思うのは当然です。そして最初にこの診断をみて当たってると思うので刷り込みが起こるでしょう。三つの講が起きてませんか?あと発生の神経が作られる段階で血液型物質の遺伝子が発現しているとの事ですが性格はレセプターの数と環境が決めると聞いています。レセプターの数は遺伝で決まる。糖鎖がどう関係するんですか?結局血液型は遺伝子レベルで言うと糖転移酵素の違いからきているから関係するとしたらその酵素がレセプターに糖鎖をつけて受容量の調節を行っているんだと僕は思うんですけど。どうでしょう?あとリクエストがあります。統計的な論文だけでなく生化学的な論文も載せて欲しいです。分子レベルでの本質的な理由の説明があれば皆が納得すると思います。

では、少々長いのですが、前出の前川輝光さん『血液型人間学−運命との対話−』から、FBI効果についての部分を全文引用しておきます。

 3 次に「FBI効果」について見ていきたい。大村は能見血液型人間学は二セ科学であり、自らの所説を真実らしく見せるために3つのトリックを用いていると言う。すなわち「フリーサイズ効果(Free size effect)」「ラベリング効果(Labelling effect)」「インプリンティング効果(Imprinting effect)」の3つである。「FBI効果」の「FBI」というのは、各効果の英語表現のうちの傍点を付けた[太字に変更]文字をつないだものである。
 各効果の内容は以下のようなものである。

 フリーサイズ効果というのは、(能見がある型の特性として提示した気質特性が…筆者)何にでも合ってしまうことをいう。B型の特徴は看板さえ換えれば、ただちにAB型になってしまうのである。(大村 「『血の商人』の餌食になるな」、『朝日ジャーナル』1985年3月8日号、91頁)
 ラベリング効果というのは、ラベル(レッテル)によって内容が規定されてしまうことである。これがO型の特徴だと書いてあれば、内容が何であってもO型だと思い込んでしまう。
 インプリンティング効果というのは、最初の接触で強い印象が人の心のなかに刷り込まれることをいう。…このインプリンティング効果が利用されているのである。これがA型の特徴だと書いてあれば、A型の人の心にそれが刷り込まれ、ずっと消去しないで存続する。(同誌90−1頁。以上、『血液型と性格』中の「FBI効果」についての説明はわかりにくいので、『朝日ジャーナル』中の発言を引用した)

 これら3つのいずれも、能見血液型人間学への批判として有効打となり得ていないし、それ自体、疑義をはらんでもいる。
 フリーサイズ効果。能見が各型の気質特性として提示している個々のものが、性格構成要素のアトムなのだとされているとすれば、こうした批判には妥当性がある。つまり古川竹二に対しては、この批判は意味をもつ。しかし、「コピイスト・テーゼ」のところで見たように、能見が各型の気質について言語を用いて表現するさいには、たとえば、「神経質」にしても、一つの、あるいは一群の表の全体の中に位置づけて、はじめてその内容・意味が了解できるようなスタイルで行っている。大村の物差で能見の表現はとらえられない。また、能見の性格表現の場合、全体の中に位置づけられることにより、その内容は、一義性を獲得している。時として能見自身が、古典的なアトムとして、自らが言語表現した各型の特性をあつかってしまっているという点は、おのずと別問題である。
 ラベリング効果。能見が精力的に紹介した大きな有意差をともなう分野別データの問題をクリアできない。個々人が自分をどう思っていようが、事実、分野ごとに、血液型構成は大きく異なるのである。
 インプリンティング効果。これもラベリング効果の場合と同様である。「これがA型の特徴だ」と書いてあることが、「A型の人の心に刷り込まれ」る以前から、血液型人間学が社会に定着する以前から、各分野の血液型構成は、多様な片寄りを示していた。また、能見のとらえた各血液型の性格像は、多くの場合、きちんと読者に伝わっていない。大村は、「FBI効果」を実証するために、84年10月、日大の学生を対象にある実験を行っている。大村は、「OとAB、AとBの(『血液型エッセンス』から抜き出した気質特性の…筆者)内容をそっくり入れ換えた「変換版」をつくり、被験者に示して自分に合っているかどうか尋ね」た。また、「看板はそのままにして、内容をランダムに変えた。つまり、看板はO型なのに生き方の基本はA型、行動性はB型を入れるなどバラバラにした「ランダム版」を示して、答えてもら」った。(『朝日ジャーナル』85年3月8日号、91頁)。その結果、いずれも、「これは…型についての特徴である」というラベルに、被験者が簡単にだまされてしまい、たしかに自分に合っていると答えた者が文句なしに多かったというのだ。「ラベリング効果」の実証というわけだ。大村はさらに、日大の学生を対象に別の実験を行って、フリーサイズ効果、インプリンティング効果も実証されたとしている(同誌91頁)。
 しかし、こうした実験によって血液型人間学の無効性が証明されたとすることはできない。「ラベリング効果」についての説明に、大村は以下の一節を加えている。

 このラベリング効果はなにも血液型性格学に限ったことではない。A大学出身とか、B会社の社員などというラベルによって重要な判断が軽率に行なわれてしまうのである。(『血液型と性格』234頁)

 しかし、この問題は実は、大村の依拠する既存の心理学において、すでに議論されていたことであった。引用した大村の発言ではこのことがばかされているが、白佐俊憲・井口拓自のこの点についての発言を読むと、事態がより明瞭になるであろう。

 こうした効果(=FBI効果…筆者)は特に血液型性格判断だけにあてはまるものではないようである。
 アイゼンクとナイアス…は著書『占星術−科学か迷信か−』の中で、「人びとが一般的で漠然とした性格記述と自分とを同一視するこの傾向は、バーナム効果と言われ、多くの研究で示された」と述べている。…つまり、血液型性格判断に限らず、ラベルを貼られると、たとえそれがデタラメな記述であったとしても、そこに示された性格が当たっていると思ってしまう傾向が一般にあるということである。(『血液型性格研究入門』46頁)

 大村自身、こうした説の存在は知っていたのである。『血液型と性格』の4年半前に出版された『「血液型」の迷路』では、大村は、大西赤人との対談中、目立たない形でではあるが、こうした説にふれている(これと同じような事が一般の性格テストでも起こります。そういう報告もありますよ」『「血液型」の迷路』86頁)。ただし、それが気になったらしい大西から質問が出ると、さっさとこの話題を切り上げている(87頁)。
 大村は、バーナム効果を知っていて、何食わぬ顔をして、その効果が現れる実験をしたのだ。つまり、はじめから、血液型人間学につごうが悪い(かに見える)結果が出ることを見越してこの実験をやり、その結果をこれ見よがしに示しているのだ。「トリック性や虚偽性」は、能見血液型人間学についてではなく、大村のこうした態度についてこそ問題とされるべきであろう。
 ついでに言っておけば、大村自身、「ラベリング効果」にすっかりやられてしまっているのではないか。「A大学出身とか、B会社の社員などというラベルによって重要な判断が軽率に行なわれてしまうのである」と大村は言うが、自分に「専門の心理学者」というラベルを貼り、能見に「心理学の素人」、あるいは「学問の素人」というラベルを貼ることによって、「自分の考えはすべて正しく、能見の発言はすべて誤り、あるいは虚偽である」と軽率に判断してしまっているのではないか。
 また、「ラベリング効果」は、大村の怪しげな論証、発言をうのみにする読者についても言われなければならない。こうした読者は、大村は「大学教授だから」信用できると思い、能見は、「大学教授でも医者でもないから」信用できないとしているわけである。大西赤人もまったくこのとおりである。『「血液型」の迷路』における大西の多くの発言は、能見の見解に対するに大村等反対派の見解を持ってきて、ほとんど無批判に後者を受け入れることで成り立っていた。
 たいした根拠もなく、ひとたび血液型人間学を「間違いだ」と思った後は、血液型と人間の性格・行動性の対応を示すどれほど多くの有力なデータが出てきても、それをまともに取り扱わない(取り扱えない)ところを見ると、大村は、「インプリンティング効果」にもやられてしまっているらしい。大村によると、「批判力がなく、被暗示性が強く、権威に弱い人ほど急速にインプリンティングされてしまうことが知られている」(『血液型と性格』234−5頁)そうだ。さらに、「フリーサイズ効果」そのものではないが、すでに見たように、大村は、統計学の意義を自由に(フリーに)のび縮みさせて怪しまない。こう見てくると、「FBI」("Labelling"から無理やりBの文字をとってくるのはいかにも見苦しく、筆者の趣味ではないが、ここでは一応こうしておく)にやられている、あるいはそれを駆使しているのは、当の大村自身だということになる。
 「FBI効果」論も、大村の他の発言と同様、大方の血液型人間学反対派に、何の疑問も感じずに受け入れられているが(たとえば『現代のエスプリ・血液型と性格』137、189頁、『血液型性格判断の虚実』50頁)、最近、ぽつぽつとそれについての批判も出てきている。坂元章のそれを見てみよう。

 FBl効果…これは実質的に、認知の歪みによる説明と言ってよいものである。
 この(大村の37名の中学生を対象とした1984年の…筆者)研究は、認知の歪みの問題を最も早期に指摘した、非常に意義深い研究であるが、黙従的な反応の構え…の問題を克服していないところに弱みがある。黙従的な反応の構えとは、質問の内容に関(ママ)わらずに「はい」と答えてしまう傾向を意味し、これまでの諸研究は、この傾向が一般的に見られ、とくに、年少者でそれが著しいことを明らかにしてきた。

 したがって、大村の実験の結果、中学生の89%が、誤った「血液型別の性格特徴」を自分にあてはまっていると答えたのは、認知の歪みという情報処理過程の性質を反映したものではなく、単に、黙従的な反応の構えを反映しているに過ぎないかもしれないのである。『現代のエスプリ・血液型と性格』179頁)[4]

 先に見た、日大の学生を対象とした大村の研究の場合にも、当然、「黙従的な反応の構え」は問題となる。大村は、血液型人間学つぶしの実験のパフォーマンスをするさいに、この問題についてもちゃんと知っていたのではないか。[5]
 さらに、「コピイスト・テーゼ」の検討のさいに見たような、能見の発言の歪曲や、能見、古川に関するさまざまな提造を見せられると、大村が、一連の実験で用いた各血液型の気質特性の「変換版」や「ランダム版」の内容も、詳しく吟味してみる必要がある。筆者が目にした限りの資料には、「変換版」「ランダム版」の具体的内容は示されていない。
 4 次に、大村による既存の心理学あるいはアカデミズムの心理学の絶対視、大村の権威主義的性格について見ておかねばならない。
 第5章で詳しく見たとおり、血液型人間学は既存の心理学が経験したことのない生得的分類箱的性格類型論として登場した。血液型人間学は、類型論としてのこうした特殊性から、分野別データの分析というきわめて厳密な統計学的数量的研究方法を可能とした。これまた、既存の性格心理学が経験したことのないものだった。こうした新たなタイプの類型論、研究方法は、心理学者たちが「FBI効果」などにやられず、虚心坦懐に血液型人間学と接しさえすれば、心理学全体を、どれほど豊かにし、活気付けてきたか知れない。また、心理学のこれまでのあり方に、どれほどの反省を迫っていたか知れない。しかし、心理学者たちは、自分たちの新たな成長の機会に対して目を閉ざした。大村は心理学者たちのそうした態度を代表している。
 彼は、能見血液型人間学登場以前に作られた、それゆえ、血液型人間学によって新たにとらえられた人間に関するさまざまな知見をまったく考慮していない性格検査によって、血液型人間学を葬り去ろうとする。

 以上でほぼおわかりかと思いますが、私も別の角度から私も説明しておきましょう。

 フリーサイズ効果については、正式に「バーナム効果」という名称があるにもかかわらず、あたかも新発見であるような大村さんの書き方は問題でしょう。また、心理テストでもフリーサイズ効果(バーナム効果)が現れることから、バーナム効果だけで血液型を否定するのは無理だと思われます。

(インプリンティング効果についても、「自己暗示」「ピグマリオン効果」「自己成就」など、既に名称があるようです)

 既に明らかなように、ラベリング効果とインプリンティング効果は、被験者から見ると同時に成り立つはずがありません。
 では、具体例で説明してみましょう。例えば、A型の有名な特性は「神経質」です。

#A型が本当に神経質かどうかは少々疑問ですが、あえて触れません。

 ここで、「A型は神経質」にフリーサイズ効果が現れていると仮定します。では、「A型は神経質」にラベリング効果が現れるでしょうか? 血液型に興味がないB型なら、「B型は神経質」としてもヘンには思わないはずですからラベリング効果が現れるはずです(笑)。しかし、同じB型にインプリンティング効果が現れているはずがありません。

 逆に「A型は神経質」とインプリンティング効果が現れているA型なら、フリーサイズ効果もラベリング効果も現れるはずがありません!

#B型なら「B型は神経質でない」というインプリンティング効果があるはずですから、やはり同じことです。

 これまでは個人ベースで考えていますが、集団として考えてもやはり同じことになるはずですから、FBI効果の3つの効果がすべて同時に現れることはありえないことになります。

 別な角度から証明してみましょう。再度、前川輝光さんの『血液型人間学−運命との対話−』から引用します。

 「FBI効果」論も、大村の他の発言と同様、大方の血液型人間学反対派に、何の疑問も感じずに受け入れられているが(たとえば『現代のエスプリ・血液型と性格』137、189頁、『血液型性格判断の虚実』50頁)、最近、ぽつぽつとそれについての批判も出てきている。坂元章のそれを見てみよう。

 FBl効果…これは実質的に、認知の歪みによる説明と言ってよいものである。
 この(大村の37名の中学生を対象とした1984年の…筆者)研究は、認知の歪みの問題を最も早期に指摘した、非常に意義深い研究であるが、黙従的な反応の構え…の問題を克服していないところに弱みがある。黙従的な反応の構えとは、質問の内容に関(ママ)わらずに「はい」と答えてしまう傾向を意味し、これまでの諸研究は、この傾向が一般的に見られ、とくに、年少者でそれが著しいことを明らかにしてきた。

 したがって、大村の実験の結果、中学生の89%が、誤った「血液型別の性格特徴」を自分にあてはまっていると答えたのは、認知の歪みという情報処理過程の性質を反映したものではなく、単に、黙従的な反応の構えを反映しているに過ぎないかもしれないのである。『現代のエスプリ・血液型と性格』179頁)[4]

 ここで、前出の森本毅郎さんの『血液型人間学のウソ』(日本実業出版社 S60.3)を再度引用します。

 思い込み効果に関しては、ユングに有名なエピソードがある。彼は、何人かの人に「筆跡で性格判断をしてやる」といって、字を書かせたあと、「これがあなたの性格です」と、コレコレの性格である、と書いた紙をそれぞれに渡した。全部同じことを書いてあるにもかかわらず、それを読んだ人すべてが、「あたっている」と答えたそうである。
 これももう文字を書かされた瞬間から暗示にかかっている。だから、診断を読む時には、何かと自分にあてはまる部分を探して読むという心理状態にさせられている。いわば、あてられたがっているのだ。
 同様の試みを、日大の大村政男教授が、血液型について行っている。[昭和]59年8月の「週刊朝日」に載っていたので、その部分を引用させていただく。
 「東大教育学部の附属中学校で生徒37人に『君の血液型の性格だよ』といって別の血液型の“性格”を書いた紙を渡してみたんです。そしたら33人が、『確かに当たってる』と。これなんか、血液型と性格の相関といっても実は思い込みだったということになる」

  まさに、FBI効果=黙従的な反応の構え=思い込み効果、ということになります。

> たとえばA型の人がまず生まれて初めて血液型性格診断をした時にそこに書いてある内容が
> まずA型と書いてある事で信じやすくなる事は無いと否定するのは難しいと思います。

 それは程度問題です。血液型と性格が関係あるとするなら、たとえ最初は気付かない小さな性格の差であっても、誰かから指摘されれば感じることは可能でしょう。つまり、「A型の人がまず生まれて初めて血液型性格診断をした時にそこに書いてある内容がまずA型と書いてある事で信じやすくなる事は無いと否定するのは難しい」ことになります。そういう意味では、インプリンティング効果が現れているということも可能でしょう。ただ、もともとは小さい差を感じることができるようになったということですから、その差は「ウソ」ではなく「ホント」です。

 しかし、血液型と性格が関係ないとするなら、「A型の人がまず生まれて初めて血液型性格診断をした時にそこに書いてある内容がまずA型と書いてある事で信じやすくなる事は無いと否定するのは難しい」とした場合は、血液型により感じる差は「ウソ」である、つまり血液型を信じている人はパカであるということになります(これは、多くの否定論者が指摘していることです)。

 では、いったいどちらが正しいのでしょうか? 私が調べた範囲では、少ないながら文献(渡邊席子(わたなべよりこ)さんの論文)があり、前者が正しいと判断しています。

> 性格はレセプターの数と環境が決めると聞いています。

 そういう説もあると思いますが、本当にどうなのかはいまだに明らかではありません。

> 血液型は遺伝子レベルで言うと糖転移酵素の違いからきているから関係するとしたらそ
> の酵素がレセプターに糖鎖をつけて受容量の調節を行っているんだと僕は思うんですけど。

 そういう可能性もありますし、神経伝達物質に糖鎖が影響しているかもしれませんし、あるいは別な理由なのかもしれません。いずれにせよ、本当のところは現時点では不明です。

> 統計的な論文だけでなく生化学的な論文も載せて欲しいです。
> 分子レベルでの本質的な理由の説明があれば皆が納得すると思います。

 こちら(あるいはこちら)をご覧ください。もっとも、現在まで誰も「本質的な理由の説明」はできていません。
 性格は、科学的に解明されていない面がまだあまりにも多いようです…。


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最終更新日:平成13年1月5日