最新刊


ABO FAN


新刊情報 (H23.1〜)

  • Fred Wong & Eugenia Wan さん Bloody AI Alchemist: The Origin of Happiness is fusion of Blood Type Personality & Artificial Intelligence 2017.8 NEW!!
  • 福間進さん 「ダーウィンの進化論」から解読する—血液型人生学新書 H29.8 NEW!!
  • 岡野誠さん 新装版・負け組のO型こそタレント嫌いで主張せよ!  リイブル出版 H29.1
  • エービー 海老尾さん コンサルタントが書いた血液型講座 文芸社 H28.10
  • あまの志帆さん コアを学んで一挙両得!人づきあいに役立つ「血液型占星術」  H28.8
  • 金澤正由樹さん B型女性はなぜ人気があるのか 文芸社 H28.7
  • 岡野誠さん 血液型人間学は科学的に実証されている!  リイブル出版 H28.7
  • 空えぐみさん 天野家四つ子は血液型が全員違う。(2) ヤングジャンプコミックス H28.7
  • 荒尾和彦さん 16タイプの「血液型」で、人はここまでわかる! 王様文庫 H28.7
  • 空えぐみさん 天野家四つ子は血液型が全員違う。(1) ヤングジャンプコミックス H28.2
  • 石川幹人さん なぜ疑似科学が社会を動かすのか PHP H28.2 111ページに「血液型と性格」についての懐疑的考察
  • 山本 文一郎さん ABO血液型がわかる科学 (岩波ジュニア新書)  岩波書店 H27.7
  • わぐり めぐみさん 毎日がグチLove B型妻 VS A型夫! 笠倉出版社 H27.4
  • 山本弘さん ニセ科学を10倍楽しむ本 筑摩書房 H27.4
  • 育代さん 血液型別 掃除&片づけの魔法術 ブルーロータスパブリッシング(インプレス) H27.1
  • 新田哲嗣さん他 O型あるある ティー・オーエンタテインメント H27.2
  • 弦本將裕さん 最新改訂版 血液型別 動物キャラナビ 日本文芸社 H27.2
  • 新田哲嗣さん他 A型あるある ティー・オーエンタテインメント H26.12
  • 御瀧政子さん 幸せをつかむ血液型大全 主婦と生活社 H26.9
  • 永田宏さん 血液型で分かる病気のリスク 幻冬舎ルネッサンス H26.8
  • 新田哲嗣さん他 B型あるある ティー・オーエンタテインメント H26.8
  • 金澤正由樹さん 統計でわかる 血液型人間学入門 幻冬舎ルネッサンス H26.7
  • 前川教授の人生、血液型。: 血液型が信じられる34の理由 春風社 H26.3
  • 夢ツキ倶楽部 血液型の不思議な相性 [Kindle版] ジーラック書房 H25.12
  • マガジンハウス 運命が変わる!血液型BOOK H25.12
  • InRed特別編集 血液型×出生順序で全てわかる! ~恋愛・結婚・仕事・金運が見えてくる (e-MOOK) H25.11
  • Wendy Watsonさん Personality & Blood Type  Avid Readers Publishing Group  2011.12
  • 長田時彦さん B型のあなたが世界とうまくやっていく50の方法 宝島社 H25.11
  • 永田宏さん 血液型で分かる、なりやすい病気・なりにくい病気 (ブルーバックス) H25.11
  • たかぎ りょうこさん B型妻とA型夫 〜ドタバタ夫婦コミックエッセイ〜 (マイナビ文庫) H25.11
  • さくら美月さん 面白いほど行動が分かる!血液型診断の本 マイナビ H25.11
  • an・an PLUS 運命を変える 血液型の新ルール H25.9 マガジンハウス
  • 隠れたホンネを暴く! 血液型パーフェクトBOOK H25.8 実業之日本社
  • A型のこころ [改訂増補版] 【電子書籍】 H25.7
  • 矢作美和さん こっそり読みたいオトナの血液型診断 実業之日本社 H25.4
  • 竹内薫さん 怖くて眠れなくなる科学 PHP研究所 H25.5
  • 中原英臣さん 人の性格はDNAで決まっている (講談社プラスアルファ新書)  H25.2
  • 神田和花さん B型男の取扱説明書 あさ出版 H24.12
  • Real Crazy Manさん 大好き血液型くん! 性格と行動のふしぎ 泰文堂 H25.1
  • 小萩喜一さん 人生の9割は血液型で決まる!   世界文化社 H24.11 1,260円(税込)
  • 大村政男さん 新編 血液型と性格 福村書店 H24.9 1,890円(税込)
  • 小林信彦さん 女優はB型 本音を申せばD (文春文庫) H24.7 610円(税込)
  • Jamias Jamiasさん 続 血液型自分の説明書 文芸社 H24.11 1,050円(税込)
  • Real Crazy Manさん 血液型くん! 泰文堂 H24.6 1,050円(税込)
  • ジャナ通信社 韓流スター★K-POPベスト100 中経文庫 H24.4 525円(税込)
  • 市毛嘉彦さん 信じてはいけない「統​計的に正しい」こと―​あやしい健康情報やニ​セ科学にダマされない​方法 H24.2
  • 勝間和代さん ズルい仕事術 ディスカヴァー・トゥエンティワン H23.12 1,470円(税込)
  • 門倉貴史さん 必ず誰かに話したくなる経済学 PHP研究所 H23.12 1,470円(税込)
  • エリカ・アンギャルさん 美女の血液型別お弁当BOOK 主婦と生活社 H23.10 1,200円(税込)
  • 藤田紘一郎さん B型はなぜか、お腹が痛い… 三五館 H23.10 1,050円(税込)
  • 市川千枝子さん B型天国→B型迷惑―大嫌いなはずなのに、なぜか憎めないB型とは??? 主婦の友社 H23.10 1,050円(税込)
  • 小塩真司さん 性格を科学する心理学のはなし―血液型性格判断に別れを告げよう 新曜社 H23.10 2,310円(税込)
  • サトウタツヤさん 心理学・入門 ―心理学はこんなに面白い (有斐閣アルマ) H23.4 1,995円(税込)
  • 前川輝光さん A型とB型 A型とB型 −二つの世界 鳥影社 H23.4 1,575円(税込)
  • 村上宣寛さん 性格のパワー 世界最先端の心理学研究でここまで解明された 日経BP社 H23.6 1,680円(税込)
  • 森博嗣さん 科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書) H23.6 798円(税込)
  • 河合祐子さん 怖いほどよく当たる大人の血液型心理テスト 日本文芸社 H23.5 760円(税込)
  • Jamias Jamiasさん 血液型自分の説明書の文庫版 文芸社 H23.2 525円(税込)
  • 小林 一久さん 親からのDNAで人生は決まるのか? 鳥影社 H23.1 1,575円(税込)

新聞・雑誌情報(H23.1〜)

  • Amreen Nahida, Nandini Chatterjee, A study on relationship between blood group and personality, International Journal of Home Science 2016; 2(1): 239-243. NEW!!
  • Fatemeh Beheshtian, Roghayeh Hashemi and Zolfaghar Rashidi, The Five Personality Factors over the Students with Four Blood Types
    Journal of Applied Environmental and Biological Sciences, 2015, 5(8):45-49. NEW!!
  • Mohammad Sharifi, Hamza Ahmadian and Ali Jalali, The relationship between the big five personality factors with blood types in Iranian university students, Journal of Chemical and Pharmaceutical Research, 2015, 7(5):233-240. NEW!!
  • Zirak Morandlou Hossein, The Relationship between Students’Personality Traits and Their Blood Types, Journal of Health and Devalopment 2012, 1(3):221-226. NEW!!
  • an・an 2017.7.26号 血液型でわかる本質
  • インターフェース2017年4月号 中村仁昭 岩貞智 画像ディープ・ラーニングの学習はクラウドが良し! 顔写真から血液型を当てるラズパイ人工知能に挑戦してみた
  • 日刊ゲンダイDIGITAL 平成29年5月25日号 日本人の血液型信仰 「B型」のイメージが悪いのはなぜ?
  • 朝日新聞デジタル 平成29年4月26日号 血液型と性格、研究は90年前から 厳密さ欠くニセ科学 樋口大二
     →内容紹介はこちら
  • 理科の探検 2017.4号 特集「ニセ科学を斬る!2017」 超常現象と疑似科学の心理学 中高生調査のデータから
  • an・an 2016.8.3号 決定版!相性早見表つき!血液型×兄弟パターンでわかる血液型・相性スーパーブック2016
  • 読売新聞 平成26年7月19日号 Web版、平成26年7月28日号東京本社夕刊、平成27年5月28日号東京本社夕刊
  • an・an SPECIAL 2015.10 人生が変わる!恋する血液型
  • an・an 2015.8.5号 血液型でわかる、あの人との相性
  • 季刊 理科の探検 2015.4 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」
  • 週刊女性 2015.1.27号 谷原章介(42)祝6人目!「子だんさん」はB型夫婦
  • 女性セブン 2014.10.23/30号 有名人175人を分析 血液型は根拠レスか?
  • anan SPECIAL 2014.11 血液型を生かせば、あなたの人生はもっと上手くいく!
  • anan 2014.9.3号 血液型∞相性
  • 週刊ポスト 2013.1/1号 「人生の9割は血液型で決まる」衝撃の調査報告書
  • DIME 2012.19号 B型特集 http://xbrand.yahoo.co.jp/category/business_money/9492/1.html
  • anan 2012.8.8号 血液型×12星座
  • 週刊ポスト 2012.8/17・24号 やっぱり人間は「血液型」で決まる 最新研究「科学」はここまできた! 性格、仕事、恋愛、SEX、病気、死まで カラーグラビア大図解
  • 7/6(金)血液型トーク朝活@池袋〜人間関係に役立つトーク〜
  • この人はAB型だなぁと思う瞬間ランキング [http://netallica.yahoo.co.jp/news/290174]
  • 共同通信 平成24年1月7日 星座、血液型基準に採用 中国、企業に批判も (47NEWS) 原文: “星座招聘”惹争议(记者 应琛)「新民周刊」
  • 週刊現代 平成23年11月19日号 「血液型」でここまで分かる 性格はもちろん、かかりやすい病気まで判明
  • 朝日新聞 平成23年8月14日号 血液型と性格は関係あるのかな?
  • 産経新聞 平成23年8月9日号 血液型で“法廷闘争” 「番組は社会的差別」BPO指摘に研究家反論、提訴
  • Reuter 2011年7月6日 Blame it on my blood, disgraced Japan politician says
  • Guardian 2011年7月5日 What does your blood type say about you?

TV情報(H23.1〜)

  • 平成29年5月25日/6月9日 23:00〜23:55 BSフジ 橋本マナミのヨルサンポII #4 血液型で浮気を見破る!(再放送)
  • 平成29年5月21日 22:00〜22:54 BS−TBS 外国人記者は見たプラス 『なぜ日本人は血液型が好き?〜タイプ分けする国民性』
  • 平成29年5月11日 23:00〜23:55 BSフジ 橋本マナミのヨルサンポII #4 血液型で浮気を見破る!
  • 平成29年5月7日 22:00〜22:54 TBS 林先生が驚く初耳学 公式サイトはこちら
    血液型診断の根拠はたった11人 “血液型性格診断の誕生”にまつわる知られざる事実に、スタジオ驚愕!
  • 平成29年5月2日 19:00〜21:48 テレビ朝日 林修の今でしょ!講座 3時間スペシャル 内容紹介はこちら
    今回は「血液」をテーマに「毛細血管」と「血液型」を学ぶ3時間SP!!
    『毛細血管検定2017』(略)
    『血液型のウソ?ホント?国民の疑問を解消SP』自分の血液が何型かは知っていても、その固有の特質や、なぜ血液型が分かれているか知らない人は多いはず!そんな血液型の疑問を徹底解消SP「血液型と性格の関係」「血液型と病気の関係」血液型によって発症リスクが違う?胃がんや心筋梗塞、糖尿病、認知症、ノロウイルスなどのリスクが低い血液型を発表 血液型と性格は関係ある? 血液型で脳の使い方が違う!?
  • 平成29年2月8日 21:00〜21:54 フジテレビ ホンマでっか!?TV 「100歳以上生きられる可能性が1番高いのは●型!?」果たして、血液型だけで人生は変わるのか!?
  • 平成28年7月11日 22:00〜23:10 フジテレビ SMAP×SMAP ミランダ・カー来店!本当やってる美容法&血液型ダイエット
  • 平成28年1月11日 25:08〜25:10 東京MX 血液型くん4(関東ローカル)
  • 平成27年12月12日 18:30〜19:00 BSフジ レシピ・アン〜リゾートとオペラの出会い〜 辰巳琢郎その2 
  • 平成27年11月8日 19:00〜21:54 フジTV 日本のダイモンダイ 血液型は、性格に、関係ある気がする 68.7%
  • 平成27年10月12日 25:08〜25:10 東京MX 血液型くん3(関東ローカル)
  • 平成27年10月10日 6:00〜6:45 放送大学 人格心理学('15) #2 人格を理解する観点と理論
  • 平成27年10月9日 0:00〜0:30 BSフジ エビ中++ 「エビ中+中山莉子」(後編)
  • 平成27年9月29日 0:41〜1:11 TBS カクガリ君!〜確率をガリガリ勉強して幸せになろう
    誰もが経験ある血液型の話には衝撃の確率が隠れていた!
  • 平成27年2月23日 20:00〜20:54 フジテレビ 痛快TV スカッとジャパン 血液型で差別女を撃退
  • 平成27年1月8日 21:55〜21:57 東京MX 血液型くん2(関東ローカル)
  • 平成26年11月9日 19:58〜20:54 フジテレビ ニュースな晩餐会 実は血液型性格判断ができないことが判明した!?
  • 平成26年7月28日 9:00〜9:45 放送大学 錯覚の科学('14) #13 科学的思考と錯覚 【訂正再放送】
    • 7月28日は、否定する根拠の数字が間違っていたため、4分間ほど内容を差し替えた訂正放送になりました。
  • 平成26年7月4日 16:00〜16:45 放送大学 錯覚の科学('14) #13 科学的思考と錯覚
  • 平成25年6月30日まで 22:27〜22:29 東京MX 血液型くん!(関東ローカル)
  • 平成24年10月17日 19:00〜20:54 TBS タカトシの時間ですよ 2時間スペシャル Q.血液型で性格がわかるって本当?
  • 平成24年8月4日 13:30〜14:30 日本テレビ キニなう。
  • 平成23年12月19日 10:05〜11:10 DATV(スカパー!) Bling Bling Every Show#10
    2010年1〜3月に放送された韓国のバラエティ番組! 「U-KISSのバンパイア」
     7人のイケメン吸血鬼が、共同生活で繰り広げる楽しく、甘く、殺伐とした毎日?!
     実験カメラが捉えた、血液型別の心理を調べるリアル血液型報告書!  
  • 平成23年7月4日 7:00〜7:30 放送大学 心理学史 第13回 20世紀心理学史における論争 佐藤達哉&渡邊芳之
    →古川説のみの説明で「血液型人間学」の解説はありません

論文情報(H23.1〜)

永田宏さん 血液型で分かる、なりやすい病気・なりにくい病気 (ブルーバックス) H25.11

 一応目を通しましたので、私の印象に残った点をちょっとだけ。

  1. 著者は血液型と性格には科学的な根拠がなく、怪しい話題としている。(pp.5)
  2. 血液型と性格は、40代以下の医師ではタブー化しているが、50代以上ではそうでもなく、興味がある人もいる。(pp.82, pp.179)
  3. 著者はA型。(pp.119)
  4. O型は蚊に刺されやすい。(pp.133)
  5. 血液型ヨーグルトの齋藤先生の論文が参考文献にある。(pp.186)

 その他は、B型はコレラに強い、O型はマラリアに強い、東京の100歳以上の高齢者はB型が多い、自殺者はA型の多い国に多い、とかいろいろと興味深い話題があります。
 面白いのは、血液型と自殺には関係がありそうで、かつ自殺は遺伝の影響が大きいらしいとあるのに、性格とは関係なしとしていることです。
 やはり、性格の話題はタブー化しているんですね。(^^;;

Wendy Watsonさん Personality & Blood Type  Avid Readers Publishing Group  2011.12

 フォントも行間も大きく、48ページと薄いので割と簡単に読めます。
 なので、15ドルという値段を考えると、ちょっと高いかなとも感じます。

 内容は、ほぼ日本の本と同じですが(interview Japanese and Korean foreign students... といった記述あり)、著者がO型のアメリカ人のせいか、内容がやや単調なのが気になりますね。
 それと、能見正比古さんと、Real Crazy Manさんの本から図が引用されているのにはビックリ。

 彼女の職業は、サンタモニカに住む Hypnotherapist (催眠療法)/ Neurolinguistics (神経言語学) Programming Practitioner ということだそうです。

【裏表紙より】

 How Blood Type Effects Your Personality
 O is flexible and generous; A is serene and organized; B is charismatic and determined; AB is intellectual and unique. However, there is so much more to understand. Blood type is one aspect that determines tendencies in our personality traits, and reaches into our love lives, friendships, and workplace.

平成24年10月17日 19:00〜20:54 TBS タカトシの時間ですよ 2時間スペシャル

 10月17日(水)19:00 〜 20:54
 よる7時はゴールデン2時間SP
 回答率100%!なんでも答える最強知識人が集結!
 Q.血液型で性格がわかるって本当?

 を見てみました。

 ほぼ予想通りの展開です。
 正直、爆笑してしまいました。
 全部見てませんが、他のところも大丈夫なのかな?

 テロップ通り書くと、

スーパーコンピュータがはじきだした回答
血液型による性格判断は医学的に証明されていない

これが妥当だとすると、

スーパーコンピュータがはじきだした回答
O型の人が蚊に刺されやすいのは医学的に証明されていない

 これは、同じ人(森田豊さん)がそう言っているのだから爆笑してしまいました

 統計的に差があればいいそうですから、同じ論法で「血液型と性格」は関係があることになるハズなのですが、この点は奇妙なことに何も言ってません。

 そして、

スーパーコンピュータがはじきだした回答
飛行機が飛ぶことは流体力学的に証明されていない
#現在は証明されたのかな?

スーパーコンピュータがはじきだした回答
ヒッグス粒子の存在は物理学的に証明されていない
#もちろん、近々証明されるはずです

 笑いすぎても困るので、この程度にしておきます。

 念のため、「医学的(科学的)に証明されていない」から必ずしも正しくないということはありません。
 そして、「血液型と性格」が正しいかどうかは何も言っていないので、そういう意味では、確かに間違ってはいません。
 また、統計的なことには何も触れていないので、間接的に「統計的に差がある」は認めていると考えてよさそうです。 

 それと、唐沢俊一さんの言っていることは、だいたい間違っていますね。
 血液型のところも、非常に怪しいです。

 例えば、能見正比古さんの著書は「血液型性格学」ではなく「血液型でわかる相性」ですし、戦前に血液型が広まったきっかけは、古川竹二の学説によるものですから、「戦争が始まる前」で、戦時中の空襲ではありません。

 まぁ、バラエティなので、真剣に考えるだけ野暮というものでしょう。

 ということで、BPO裁判の影響や、心理学の論文では統計的に差があることが主流になったので、マスコミ上でもかなり押し返してきたようです。

 もう一歩、というところでしょうか?  -- H24.10.27

【TBSへの問い合わせの内容】

 以下の内容でTBSの「ご意見・お問い合わせ」に送信してみました。

 内容種別:批判的意見
 番組名:10/17 水トク! タカトシの時間ですよ!
 件名:「血液型と性格」の統計を意図的に無視するのは非科学的
 内容:
 テロップ通り書くと、

 スーパーコンピュータがはじきだした回答
 血液型による性格判断は医学的に証明されていない
 #なぜかここは「血液型と性格」が「性格判断」になっています(確かに「性格判断」には根拠はありません)

 これが妥当だとすると、

 スーパーコンピュータがはじきだした回答
 O型の人が蚊に刺されやすいのは医学的に証明されていない
 #これは、同じ人(森田豊さん)がそう言っているのだから明らかに矛盾しています
 #念のため、O型の人が蚊に刺されやすかどうかには諸説あり、定説はありません

 つまり、蚊の例で「統計的な差」があればよいなら、同じ論法で「血液型と性格」は関係があることになるのですが、この点は森田さんは何も言ってません。
 #ちなみに、最近の心理学の論文では、「統計的に差がある」のが主流です。
 http://www010.upp.so-net.ne.jp/abofan/psycho.htm

 ですので「血液型と性格」の統計について触れないのは、意図的なものを感じます。
 少なくとも科学的に妥当とは言えないと思いますがいかがでしょうか?

DIME 2012.19号 B型特集 

 Yahoo!でも紹介されています。 血液型で対人関係アップ?

DIME 2012年19号 対人関係アップのための血液型別「参考書」
[http://xbrand.yahoo.co.jp/category/business_money/9492/1.html]

 藤田紘一郎さんが、「血液型による“違い”は科学的に証明されている」とおっしゃっているようです。  -- H24.10.27

大村政男さん 新編 血液型と性格 H24.9 福村書店

 入手したばかりなのですべて目は通していませんが、冒頭の4ページに「資料に対する推計学的検定は故意に避けている」とあります。
 また、ABOFAN(このサイト)の紹介があり、内容が一部引用されています(241ページ)。

 一言で言えば、「隠れ肯定派」といった内容です。
 へ〜、という感じです。
 やはり、2年前の第1回シンポジウムの効果はあったんですね。v(^^)  -- H24.9.17

anan 2012.8.8号 血液型×12星座

 ロンドンオリンピック出場選手の血液型、最新芸能人の血液型が載っています。これは買いでしょう!

 ■女子シンクロ“マーメイドジャパン”の血液型

乾 友紀子 O
酒井 麻里子 AB
小林 千紗 A
足立 夢実 O
箱山 愛香 A

中村 麻衣 AB
三井 梨紗子 AB
糸山 真与 A
吉田 胡桃 AB

 ■A型

池田信太郎・潮田玲子 バドミントン混合ダブルス

 ■B型

伊調 馨 女子レスリング
加藤 凌平 男子体操

 ■O型

寺川 綾 女子競泳 背泳
太田 雄貴 フェンシング

 芸能人は、宝塚歴代トップ男役、韓流(その名もズバリB1A4)、アイドル(ももいろクローバーZ) etc.

週刊ポスト 2012.8/17・24号

 やっぱり人間は「血液型」で決まる
 最新研究「科学」はここまできた!
 性格、仕事、恋愛、SEX、病気、死まで
 カラーグラビア大図解
 [http://www.weeklypost.com/120817jp/]
 [http://www.news-postseven.com/archives/20120806_135516.html]

 相当レベルは高いです。
 買ってソンはしないでしょう。

 血液型の有名人が何人も出ています。

 記事の見出しは、こんな感じです。

共同通信 平成24年1月7日 星座、血液型基準に採用 中国、企業に批判も (47NEWS)

 読んだ方も多いかと思いますが、共同通信が配信する47NEWSに、こんな記事が掲載されました。

 原文はこちらです。

 もっとも、型の知り合いの話だと、社会問題にはならないだろうとのことです。

 へ〜。

 中国での血液型別の性格は、多くは日本と同じようですが、ちょっと違うのかな〜というところもあります。

 これはどうなんでしょうか?
 「情熱的」というのは、リーダーとして向いているという解釈でしょうか?
 人的資源の管理といっても、いろいろあると思うんですが…。

 「細かい仕事」といってもいろいろあります。一般的に、注意力が必要とされる仕事は、A型が向いていると思いますが、あくまで傾向ですから、参考にする程度ということでしょうか? -- H24.1.15

Scientific American 2011年2月15日 You are what you bleed

 2011年2月15日付けの Scientific American の記事を読んでいたら、以前お世話になったお茶大の坂元章さんの論文が紹介されていました。

Sakamoto, A., & Yamazaki, K. (2004) Blood-typical personality stereotypes and self-fulfilling prophecy: A natural experiment with time-series data of 1978-1988. In Y. Kashima, Y. Endo, E. S. Kashima, C. Leung, & J. McClure (Eds.), Progress in Asian Social Psychology, Vol. 4. Seoul, Korea: Kyoyook-Kwahak-Sa. Pp. 239-262. (pdf)

 驚いたのは、自己成就現象と断り書きがあるのを割り引くとしても、統計的に差があると明確に結論付けていることです。

This indicates that blood-typical personality stereotypes actually influenced the personalities - self-reported personalities, at least - of individuals, and that they also operated as a self-fulfilling prophecy, although the greatness of that influence could be discussed.

このこと[坂元さんのデータ]は、血液型ステレオタイプは、実際に個人のパーソナリティ(性格)に影響していることを示している――少なくとも自己報告のパーソナリティには。そして、血液型ステレオタイプは、自己成就現象を引き起こしているが、それがどの程度なのかは議論が必要である。

 英語だから、日本では話題にならなかったのでしょうかね?
 以前にこの論文を読んでいれば、私も苦労しなかったのですが。

 いずれにせよ、統計的に差があるかどうかの論争は、既に決着済み(だった)と言っていいでしょう。
 ちなみに、このScientific American の記事には、私のサイトも(批判的に)紹介されています。(^^;;  -- H24.1.7

勝間和代さん ズルい仕事術 ディスカヴァー・トゥエンティワン H23.12

 勝間さんの本は面白いので、手に取って読んでいたら、62ページに血液型の話題がありました。
 彼女は「血液型占い」と思い込んでいるようです。 本当は占いじゃないんですがねぇ。 残念です。

 もっとも、この勝間さんの本で興味深いのは、「血液型が差別」と書いていないことです。これまたB型だからでしょうか?    -- H24.1.7

門倉貴史さん 必ず誰かに話したくなる経済学 PHP研究所 H23.12

 ベストセラーの『下流社会』で一世を風靡した門倉貴史さんはB型です。
 軽く読める内容で、血液型性格判断はどうして人気?という項目があるのですが…。
 で、血液型が当たっているように見える説明は、「バーナム効果」とあります。
 残念ながら血液型は「バーナム効果」では説明できません。

 「バーナム効果」は、「誰にでも当てはまる」ような表現(性格)だから、当たっているように見えるというものです。
 ところが、例えば、B型が「マイペース」というのは、「誰にでも当てはまる」わけではありません。(笑)

 他の血液型と比べると、B型が他の血液型より「マイペース」に見える、だからB型の特徴なわけです。
 「マイペース」は誰でも同じだから、B型にあてはまるというのは「思い込み」である、という人は少数派でしょう。

 もっとも、「マイペース」は思い込みという考え方もできます。
 が、そうなると、すべてのアンケートの結果は「思い込み」で説明できてしまいます…。
 つまり、すべてのアンケート結果は思い込みだから、何も言えないということに…。(*_*)  -- H24.1.7
 たぶん、そういう人は少数派でしょう。

 ところで、この本で興味深いのは、「血液型が差別」と書いていないことです。やはりB型だからでしょうか?  -- H24.1.7

藤田紘一郎さん B型はなぜか、お腹が痛い… 三五館 H23.10

B型はなぜか、お腹が痛い…

B型はなぜか、お腹が痛い…

  • 作者: 藤田紘一郎
  • 出版社/メーカー: 三五館
  • 発売日: 2011/10/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 これまた、気軽に読める内容です。見開きのQ&A形式で、最初から最後までB型の悩みに答えるという形式を取っています。
 もっとも、藤田紘一郎さんはB型ではなくA型です。(笑)  -- H24.1.7

市川千枝子さん B型天国→B型迷惑―大嫌いなはずなのに、なぜか憎めないB型とは??? 主婦の友社 H23.10

B型天国→B型迷惑―大嫌いなはずなのに、なぜか憎めないB型とは???

B型天国→B型迷惑―大嫌いなはずなのに、なぜか憎めないB型とは???

  • 作者: 市川 千枝子
  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2011/10/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 マンガもあり、手軽に読める内容です。  -- H24.1.7

小塩真司さん 性格を科学する心理学のはなし―血液型性格判断に別れを告げよう 新曜社 H23.10

性格を科学する心理学のはなし―血液型性格判断に別れを告げよう

性格を科学する心理学のはなし―血液型性格判断に別れを告げよう

  • 作者: 小塩真司
  • 出版社/メーカー: 新曜社
  • 発売日: 2011/10/13
  • メディア: 単行本

 この本は、血液型と性格を否定するために、わざわざ1章を割いて説明しています。

終章 血液型から性格を判断できないのはなぜか?

 で、この終章は147ページからあるのですが、いくら読んでみても、(私には)否定の根拠が不明でした。
 特に、以前2冊の著書にあった統計的な分析は、見事に“消滅”してしまった(?)ようです。
 理由は不明ですが、何か都合が悪いことでもあったのでしょうか?

 更に奇妙なことに、この本では、否定の根拠を探してはいけないような感じ(?)の記述も見受けられます。

ときどき、「心理学では血液型と性格の関係を調べないのですか?」ときかれることがあります。しかし現在は、直接的に遺伝子と性格との関連すら調べることができるようになっているのです。なぜ今さら、血液型との関連を調べなければならないのでしょうか?(152ページ)

 「なぜ今さら、血液型との関連を調べなければならないのでしょうか?」とまで言いきってしまうとは…。
 調べると、なにかマズいこと(関係がある?)でもあるんでしょうかね?

 これまた不思議なことに、今までは全く逆でした。
 以前の2冊の著書では、きちんとした論文、そしてその統計的な根拠を示して否定しています。
 ということで、念のため、この本から削除された部分(?)を引用しておきますね。

■小塩真司さん はじめて学ぶパーソナリティ心理学―個性をめぐる冒険 ミネルヴァ書房 H22.10

第9章 あなたは人を分類しているか(1)
 ――血液型性格判断の歴史

2.血液型性格判断の復活
(2) 実際にデータをとると
 1970年代に再び血液型性格判断が世の中に広まったことから、心理学者たちも、実際にデータをとって関連が本当に存在するかどうかを検討するようになりました。科学的な態度というものがどのようなものであるべきかについては、すでに述べたとおりです。多くの研究者が納得できる方法で、たしかな関連がくり返し一貫して観察されるようであれば、その関連を多くの研究者が認めるようになります。しかし、血液型とパーソナリティ(性格・気質)との関連については、それがうまくいきませんでしたし、現在でもうまくいっているとは言えない状況にあります。(152ページ)

 その根拠として、

 が挙げられています。
 読めばわかるとおり、これらの論文は「統計的に差がない」、という結論になっています。
 この否定の根拠は、基本的に以前の著書『あなたとわたしはどう違う?』でも同じといっていいでしょう。

 ちなみに、この本では、1991年の松井さんの論文をベースに否定しています。

 ところが、最近の(日本の)心理学の論文を読んでみると気がつくはずですが、実際にデータをとってみると「統計的な差がある」という内容が主流です。→心理学者の反応(2009年版)
 そういう意味では、『はじめて学ぶパーソナリティ心理学』『あなたとわたしはどう違う?』の「統計的に差がない」という内容は否定される(?)ことになります。
 ひょっとして、統計の話が見事に“消滅”してしまった(?)のは、そういう理由なのでしょうか?

 そして、もっと奇妙な内容(?)も紹介されています(153ページ)。

 「A型は神経質で部屋がきれい」なはずだと思っていないでしょうか?
 アメリカの心理学者ゴスリングらは、職場のオフィスや大学学生寮のベッドルームのようすと、持ち主との関係との関連を検討する、有名な研究を行いました。複数の観察者が、オフィスやベッドルームに出向きます。そして、机の回りやベッドの周りにあるもののようすをチェックし、記録していきます。さらには、その使用者の性格を予想して評定します。加えて、使用者自身も、自分自身の性格を評定するのです。

 この実験の結果は興味深いものでした。

結論からいうと、オフィスやベッドルームがきれいに片付いていたり、整理整頓されていたりすることは、使用者の神経質さ(ビッグファイブの神経症傾向)には関連がありませんでした。実際に、整理整頓した使い方と、使用者との性格に関連性があったのは、ビッグファイブのなかでは勤勉性でした。また、開放性が高い人は、持っている本や雑誌のバリエーションが多い傾向なども見出されています。ただしこれらの関連は、あまり高いものではありませんでした。

 小塩さんは、「A型は神経質で部屋がきれい」なはずだ、感じているようです。
 #私は、必ずしもそうではないと思いますが(笑)。

 そこで、小塩さんは、こう結論付けています。

部屋を見た人たちのほうが、「この部屋はきれいだから、使用者はこういう性格にちがいない」という先入観を強くもってしまいがちであることが明らかにされたのです。

 確かに、そういう見方もできます。しかし、問題はそこではありません!

 この文章を素直に読むと、心理学は人間の(一部の)行動を予想できないことになります。(*_*)
 心理学では、「性格」は行動で測定するのが原則(というか、それ以外に測定しようがないですよね…)です。そして、その行動の測定結果と、心理学の性格検査は強い関連がある、というのが当然の前提とされています。
 しかし、この論文で判断する限り、心理学では行動が予想できない(場合もある)、というしかありません。
 あるいは、「部屋がきれい」なんてことは性格とは関係がないんだ、という“へ理屈”でも付けるしかないでしょう。

 どっちにせよ、「部屋がきれい」かどうかは、心理学では予測できない、さっぱりわからない、ということは確実です。
#これは、心理学の自己否定にもつながりかねない、非常に危険な内容です。:-p
#なんでこんなことを、わざわざ著書で紹介するのでしょうか???

 となると、血液型については、以下の説明は明らかに間違っていることになります。

このように、当たり前のように言われている「A型は神経質だから部屋がきれいでしょ」という台詞の、「神経質=部屋がきれい」という部分すら、確かめてみると事実とはちがっていることがあるのです。

 小塩さんが言いたいのは、たぶん(?)「ビッグファイブ」では「A型は神経質」な人が多いはずだ。しかし、「ビッグファイブで神経質」な人でも、必ずしも「部屋がきれい」ではなかった。従って、「A型は神経質で部屋がきれい」とは言えない、ということなのでしょう。

 ところが、です…。

 まず、「ビッグファイブ」で「A型は神経質」というデータは、私が知る限りありません(例:小塩さんも紹介している2005年に発表されたウーらの論文…ただしビッグファイブ以外の性格検査なら、差が出ているものもあります)。当然のことながら、「ビッグファイブ」で「神経質」と判定された人の中にA型が多いかどうかもわかりません。つまり、「A型は神経質で部屋がきれい」かどうかは、この論文ではなんともいえません。(*_*)

 ということで、「A型が部屋がきれい」かどうかは、A型の片づけコンサルタント、近藤麻理恵さんにでも聞かないとわからないでしょう(笑)。

 もう1つわかったのは、心理学の性格検査(ビッグファイブ)で測定できない「性格」が(かなり?)ありそうだ、ということです。
 たとえ、「あなたは○○のとき、××の行動をしますか?」といったアンケートで、血液型によって差が出るとしても、心理学ではわからないケースがあることになります。
 こうなってしまうと、「なぜ今さら、血液型との関連を調べなければならないのでしょうか?」とでも言わざるを得ないのでしょうか?

 まあ、それは私の考え過ぎだと思いますが…。
 本当はどうなんでしょうね?
 気になります。  -- H24.1.12

サトウタツヤさん 心理学・入門―心理学はこんなに面白い (有斐閣アルマ) H23.4

 最近の心理学では、統計的に大きな差はない、しかし小さな差があるということは否定できない(実際に差はあるわけですから…)という結果に落ち着いたようです。57ページにはこうあります。
血液型性格判断を信じていると自分自身の性格が血液型に合ったものになってくるというデータもあります。
 事実は、日本人の7割が「信じている」のですから、実質的に「統計的に差がある」ことを認めてしまったことになります。古川竹二の説も解釈が変わりました。現在の基準では、必ずしも間違っていないということのようです…。
古川の説を強く支持する実証的な証拠が得られないまま、1940年代には忘れ去られてしまいました。(pp56)
 以前は「強く支持する」という言葉はありませんでした。
 ちなみに、以前は、サトウタツヤ(佐藤達哉)さんによると、「弱く支持する」こともなかった(これは事実に反します)ということでした。
 そして、論争で敗北したのではなく、単に「忘れ去られた」だけという話は聞いたことはありません。
流れを読む心理学史―世界と日本の心理学 (有斐閣アルマ)

流れを読む心理学史―世界と日本の心理学 (有斐閣アルマ)

  • 作者: サトウ タツヤ
  • 出版社/メーカー: 有斐閣
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本

医学・教育・産業・軍事などさまざまな領域から関心が寄せられ、少なく見積もっても300以上の論文が彼の学説を追試しました。ただし、結果は古川の主張に一致しませんでした。(松田,1991;大村 1990)。[pp151]
出典:佐藤達哉・高砂美樹さん 流れを読む心理学史 有斐閣 2003年

 血液型と性格も、こうなりました。

最近も多くの研究が行われていますが、そこに血液型性格判断が考えるほどの強い関係があるという証拠は得られていません。

 ちなみに、サトウタツヤさんは、以前は「強い関係」どころか「弱い関係」さえ全面的に否定しています。

「モード性格」論―心理学のかしこい使い方

「モード性格」論―心理学のかしこい使い方

  • 作者: サトウ タツヤ
  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 単行本
こうした研究[統計による性格検査と血液型との関係]からは血液型と性格の明確な関係は全く見いだされませんでした。(pp 119) 2. [能見正比古さんの著書による血液型の特徴による自己]評定と性格との間に血液型性格判断で言うような関係は見られませんでした(pp 120) 3. その他の[統計データによる]研究からも、血液型と性格との関係が確認できるような証拠は全く得られていません。(pp 120)
出典:「モード性格」論 サトウ タツヤさん 2005年
 興味深いことに、この『心理学・入門』では、「弱い関係がある」とは明確に書いていません。ただ、どう考えても、この文章は「弱い関係は否定できない」という意味ですよね?

 ちなみに、これは、最近のkikulogやNATROMさんの主張に一致します。
 ほぼ、能見さんや私の主張に沿ったものになってきたようです。
 もっとも、「弱い関係がある」と書くことにはまだまだ抵抗があるようですが。

前川輝光さん A型とB型−二つの世界 鳥影社 H23.4 1,575円

A型とB型 ──二つの世界

A型とB型 ──二つの世界

 ご本人から直接いただきました。ありがとうございます。m(._.)m
 が、震災後ムチャクチャ忙しくなってしまったので、最近やっと読み終わりました。

 確かに面白いです。
 前著の『血液型人間学』とは違って、難しい話はほとんど出てきません。予備知識はなくても大丈夫です(笑)。

 で、せっかくなので、書評を書こうと思ったのですが、残念ながら日本映画も宗教も、気の利いたコメントをする知識がないので、プロ野球のことだけちょっと。

 一番面白かったのが、日本人大リーガーの先駆けとなった、野茂とイチローがどちらもB型だったとのこと。日本という枠に入りきれずにアメリカに渡った、というのがいかにもB型ですね。
 この2人が先鞭を付けたあとは、たぶんそれほどの血液型を意識するほどの差はなかったと思います。
 やはり、人のやらないことを、ということであればB型なんでしょう。

 データで面白かったのが、ホームラン王の血液型ランキングです。
 どういうわけか、球技はO型とB型の比率が高く、私の調査だと、特にホームラン王で圧倒的にO型とB型の比率が高くなります。
 前川さんの調査でも、結果は同じです(157ページ)。

ホームラン王と次点(2010年まで)

区  分

O型 A型 B型 AB型
ホームラン王 47人 13人 36人 5人
次点 33人 28人 17人 5人

 私は、ホームラン王しか調べていなかったのですが、次点でもやはりO型とB型が特徴的に多いようです。
 ただ、次点では、圧倒的にとまでは言える差はありません。

 前川さんによると「A型は競り合ってタイトルを獲りにくく、B型は競り合って競い合ってタイトルを獲りにくくやすい」そうですが、残念ながら私にはそこまでの観察力はありません。

 スポーツ関係者は、かなり血液型を活用しているようなので、ひょっとしてこの本にも興味を示すかもしれませんね。-- H23.8.21

朝日新聞 平成23年8月14日号 血液型と性格は関係あるのかな?

 私の印象では、焦っているのか知りませんが、相当弱気の記事です。
 というのは、専門家(心理学者)の名前が一人も出てないからです。
 ひょっとして、批判が来るのがイヤなのでしょうか?
 否定の根拠が、戦前(の法医学会で統計的に?)というのも、冗談としては面白いのですが、それなら極論すれば「地動説はカトリック教会に否定された」ということにもなりかねません。
 なぜなら、戦前は現在のような統計的検定はなかったのですから、統計的には否定しようがありません(苦笑)。
  井上秀樹記者は、どうやら文化部のようです…ね。 それにしても、誰もチェックする人がいなかったのでしょうか?

産経新聞 平成23年8月9日号 血液型で“法廷闘争” 「番組は社会的差別」BPO指摘に研究家反論、提訴

 Yahoo!ニュースで始めて見ました。

 血液型で“法廷闘争” 「番組は社会的差別」BPO指摘に研究家反論、提訴
 
 産経新聞 8月9日(火)7時56分配信

 血液型をテーマにしたテレビ番組をめぐり、放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会が各放送局に行った「配慮」を求める要望で名誉を傷つけられたとして、血液型人間学研究家の岡野誠氏(52)が8日、同委員会を相手取り、要望の取り下げと慰謝料20万円などを求める訴えを東京地裁に起こした。

 産経MSNが最初だったようです。

「血液型番組は差別」に反発、血液型人間学研究家がBPOを提訴
 2011.8.8 22:45

ここで興味深いのが、はてブの反応です。

この中で、最も興味深いのが次のコメントです。

『血液型人間学は占いまがいのものではなく、学術的なものだ』学術的に何度も否定されてますね。統計として相関関係は見られないと。 2011/08/09
 しかし、「統計として相関関係は見られない」というのはウソです。
 口が悪い言い方ですが、「統計として相関関係は見られない」と信じている人は、典型的な「疑似科学」や「オカルト」大好き人間と言えます。
 現に、まともな人は、否定論者でさえ「統計的に関係がない」は否定しています(例:kikulog、NATROMさん)し、最近の心理学の論文では、軒並み差が出ています。

 やはり、現在でも、自分で科学的だと思い込んでいる人には、朱子学的伝統が生きているのですねぇ。
 妙に感心してしまいました。
 人によっては、進化論裁判を思い出すかもしれません…。

 時間がある方は、次のエントリーをどうぞ!

 「血液型人間学批判」の朱子学的理解
 [http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2011-02-24]

 山岡重行さん 血液型性格判断の差別性と虚構性(続々)
 [http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2010-09-21-1]

松本復興相辞任記事

 松本復興相辞任の際の発言が問題になっていたようなので、ちょっと調べてみました。
 問題とされているのは、次の2つです。

「わたしは九州の人間ですけん、ちょっと語気が荒かった」
「わたしはちょっとB型で、短絡的なところがあって、反省しなければならないと思っています」
 特に、血液型のところがB型から評判が悪いようです。
 もっとも、他の血液型だったら、辞任を血液型のせいにしないでしょうし、仮にしたとしても、ここまでニュースなるとは思えないので、B型の不思議なところです。

 面白いことに、海外のメディアは、血液型のところだけ報道しました。
 といっても、私は英語ぐらいしかわかりませんが…。まずはロイターです。

Blame it on my blood, disgraced Japan politician says
[http://www.reuters.com/article/2011/07/06/us-politics-blood-idUSTRE7653PC20110706]

Forced to quit after barely a week as Japan's reconstruction minister for remarks deemed offensive to victims of the March earthquake and tsunami, Ryu Matsumoto had an unusual explanation for his behavior -- his blood type.

なぜか、九州のことがすっぽり抜けています。

英ガーディアン紙にも取り上げられました。
こっちは、高級紙だけあって、ずっと皮肉っぽいです。
思わずニヤニヤしてしまいました。

What does your blood type say about you?
A Japanese minister has resigned, saying that his blood type accounted for his failings. According to Japanese belief, what might yours mean?
[http://www.guardian.co.uk/world/2011/jul/05/blood-type-say-about-you]

ここで特徴的なのは、血液型による民族差別の発端は、ヨーロッパであることが、まったく触れられていないことです。

The idea [血液型と性格] took hold in the 1920s, when Japanese doctors were looking for proof that the Taiwanese were racially inferior and found that 41.2% of them had type O blood compared with only 23.8% of the Japanese.

どの文献が出典なのかなぁ? 確かに、「台湾はO型が多いので統治しにくい」といっていた人がいたような気もしますが、逆に「外交官はO型に限る」と言っていた人もいるぐらいですからねぇ。

さて、この記事で、一番皮肉っぽいのは、この直後の文章です。

Even though this theory was discredited in the 1930s, its influence still lingers in popular culture. And why not? It's no sillier than believing your personality is determined by the conjunction of the planets.

占星術と比べると、どっちもどっちだ、というのです。
もちろん、これは日本人ではなく、ヨーロッパ人のことを指しているのでしょう…。
いやはや、どうも。

村上宣寛さん 性格のパワー 世界最先端の心理学研究でここまで解明された 日経BP社 H23.6

 村上宣寛さん(富山大学教育学部教授)は、日経BP社から何冊か本を出しています。 
 話題になった前著『「心理テスト」はウソでした。』に引き続き、『IQってホントは何なんだ?』、そして血液型の『「心理テスト」はウソでした。』の著者です。
 この本は、内容が地味なせいか、あまり売れてはいないようです。が、最近の心理学の動向を知るのには便利ですので、よければ皆さんも買ってあげましょう!(笑)

性格のパワー 世界最先端の心理学研究でここまで解明された 

性格のパワー 世界最先端の心理学研究でここまで解明された
出版社:メーカー 発売日:2011/06/16 価格:1,680円

 ところで、残念ながら、血液型のところは、まだまだ事実誤認があるようです。
 #前著『「心理テスト」はウソでした。』の時に村上さんにメールを出したのですが、失礼ながら直っていないケースも…。

 詳しくはこちらをどうぞ!

森博嗣さん 科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書) H23.6

この本には、血液型の話題がちょっとあります。

 否定の仕方がオーソドックス(非科学的!)なので、ちょっと紹介しておきましょう。
 内容は、以前も私がそうだったので、とてもよくわかります。

  科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書) 

科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)
出版社:幻冬舎 発売日:2011/06/19 価格:798円

 たぶん、多くの皆さん(特に理系の皆さん)には、常識以前の常識なのではないでしょうか?
 要するに、一言で言えば、科学を宗教のように信じろ!ということです。
 え〜〜!!いう声が聞こえそうですが、これは事実です。
 極論すれば、非科学的なことは、信じるのはおろか、一切タッチしてはいけません。

 逆の言い方もできます。
 信じたり、勉強していいのは、科学的なことだけです。
 もっとも、「遊び程度」なら非科学的なことをするのは、ある程度許容されています。

 詳しくはこちらをどうぞ!


新刊情報 (H22.1〜)

  • Jamias Jamiasさん 血液型自分の説明書の文庫版 文芸社 H23.2 525円(税込)
  • 小林 一久さん 親からのDNAで人生は決まるのか? 鳥影社 H23.1 1,575円(税込)
  • 近藤麻理恵さん 人生がときめく片づけの魔法 サンマーク出版 H22.12  1,470円(税込)
  • Real Crazy Manさん 僕たちヒョレッキョン! 〜血液型に関する簡単な考察〜 H22.11 1,000円(税込)
  • 長田時彦さん『人を見抜く! 血液型の本 』 PHP研究所 H22.10  1,260円(税込)
  • 能見俊賢さん 「血液型」で性格と相性がおもしろいほどわかる本 (王様文庫)  三笠書房 H22.10 600円(税込)
  • 岡野誠さん 負け組のO型こそタレント嫌いで主張せよ! 市田印刷出版 H22.9 1,500円
  • 小萩喜一さん 血液型事典 幻冬舎ルネッサンス H22.9 1,890円(税込)
  • 島宗理さん 人は、なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」 (光文社新書) H22.8 798円(税込)
  • 本当は怖い血液型 イーストプレス H22.7 500円(税込)
  • 藤田紘一郎さん カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法 中経出版 H22.5 1,575円(税込)
  • B型男と幸せになる方法 (ワニ文庫) ベストセラーズ H22.4 630円(税込)
  • B型女白書―1596人の証言と意見 カノンエンターテイメント H22.4 1,050円(税込)
  • 菊地誠さん 科学と神秘の間 筑摩書房 H22.3 1,575円(税込)
  • 藤田紘一郎さん 血液型の科学 (新書) H22.1  798円 祥伝社
  • 中島 旻保さん O型は深夜に焼肉を食べても太らない?――血液型別「デブ」にならない食の法則 (新書) H22.1 講談社

新聞・雑誌情報(H2 2.1〜)

  • 日本経済新聞 平成22年8月8日号 科学と疑似科学の違いは? [執筆者]編集委員 永田好生さん
  • anan 平成22年4月28日号 血液型で、恋は決まる!!
  • 読売新聞夕刊 平成22年4月15日号 こころ 血液型で性格は変わるのか?
  • 週刊朝日 平成22年3月26日号 書評 血液型の科学 [著]藤田紘一郎 [評者]谷本束 http://book.asahi.com/shinsho/TKY201003220131.html
  • Nature Genetics, 7 February 2010, doi:10.1038/ng.531
    Genome-wide association study of hematological and biochemical traits in a Japanese population
    Yoichiro Kamatani et. al. →B型の女性は、貧血のリスクが全体の平均より約21%低い

TV情報(H22.1〜)

  • 平成22年5月6日 15:20〜15:25 NHK−BS1 起業忍者 イガ社長と秘書ガーコ「知ってるようで知らない血液型のハナシ
  • 平成22年4月28日 BBC(電子版) Dating by blood type in Japan http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/8646236.stm
  • 平成22年3月1日〜4日 23:00〜23:45 フジテレビ 卒うた[偶然かもしれませんが、主演が全血液型揃っています]
     →3/1…志田未来(AB)、3/2…長澤まさみ(A)、3/3…国仲涼子(B)、3/4…北乃きい(O)
  • 平成22年1月29日 2:00〜2:15 テレビ東京 Tokyo マヨカラ!「A・B・O・AB 血液のホント」
     →番組では脳に血液型物質はないと言ってますが間違いです
  • 平成22年1月21日 23:00〜23:50 日テレ+(スカパー2780CH) 天才・たけしの元気が出るテレビ!! #6 発見!平均的日本人!
     平均的日本人の血液型はA型、ということだけでした
  • 平成22年1月1日 12:00〜12:30 アクトオンTV(スカパー280CH) ナガセサエコのバランスDiet1 下腹
     血液型ダイエットの紹介もあります

論文情報

  • 長寿科学研究からみる予防行動と健康指導の新たな視点 生活研究部門・ジェロントロジーフォーラム 前田展弘 ニッセイ基礎研REPORT 2007.10 pp 8-13 http://www.nli-research.co.jp/report/report/2007/10/repo0710-2.pdf
    日本人のABO血液型頻度はA型4割、O型3割、B型2割、AB型1割であるが、これに対して百寿者(269名)はA型34%、O型29%、B型29%、AB型8%といった調査結果もあり、この中ではB型が長寿傾向の可能性が高いと言われている(広瀬ら1992年)。
  • 日本応用心理学会第77回大会 自主企画ワークショップ3 【9月12日(日)9:00〜11:00】
    テーマ 血液型による性格判断を信じる人がなぜ多いのだろうか part III
    企画 浮谷秀一(東京富士大学) 演者 伊坂裕子、大村政男(日本大学)、大坊郁夫(大阪大学)、藤田主一(日本体育大学)、山岡重行(聖徳大学)
  • 日本心理学会第74回大会 9月20日 12:00-14:00 文系総合研究棟講義室401・402
    続:衆議院議員に血液型の特徴は見られるかI〜III
    −民主党議員についての分析−
    −自民党議員についての分析−
    −O型の議員についての分析−
    東京富士大学 浮谷 秀一、日本大学 大村 政男、日本体育大学 藤田 主一
    参議院比例区の議員は、A型が多く、O型とAB型が少ないようです。

日本経済新聞 平成22年8月8日号 科学と疑似科学の違いは? [執筆者]編集委員 永田好生さん

 科学面に、「科学と疑似科学の違いは?」というコラム(ナゾ謎かがく)が掲載されています。
 執筆者は編集委員の永田好生さんです。

占星術や血液型による性格診断は、科学のように装ってはいても科学ではない「疑似科学」の代表例にあげられる。
 とありますが、もう一度考えてみると、「血液型と性格」については何も触れられてはいません。
 意図的に触れなかったのかなぁ?
 はて?

 ということで、こんな問い合わせをしてみました。
8/8の科学面に「科学と疑似科学の違いは?」というコラムがあります。その中に『占星術や血液型による性格診断は、科学のように装ってはいても科学ではない「疑似科学」の代表例にあげられる。』とあり、同感ですが、なぜか「血液型と性格」については何も触れられてはいません。実は、血液型と性格は、統計的には差があり(心理学では多くの論文がある)、この点は私が伊勢田さんに質問してもなぜか何回も無視されています。疑似科学の議論では、「血液型と性格」は、タブー化しているものと思われます。どうかご確認ください。
 実は、この記事には、本文中には出てこないものの「疑似科学と見なされている主な例」として「マイナスイオン」が取り上げられています。
 ところが、日経エレクトロニクス2009年11月2日号「イオン健康家電の正体」では「マイナスイオン」はある程度の効果があることが実証されているようです。
 http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2009-11-18

 どうも、執筆者の編集委員の永田好生さんは、日経エレクトロニクスは読んでいない、あるいは疑似科学には詳しくないとしか考えられません。
 となると、「血液型と性格」も、その程度の知識で否定しているのかなぁ?
 全くガッカリです。
 だから「疑似科学否定」の主張は、一般に受け入れらないのではないでしょうか?

 疑似科学なんだから、否定の根拠なんか(科学的に)いいかげんでもいいんだ、というのでは本末転倒です。
 私は、本来の「疑似科学否定」にとっても、好ましくないと考えます。
 皆さんは、どう思いますか?

 そこで、次のようなメールも出しておきました。   -- H22.9.25

このコラムには、「疑似科学と見なされている主な例」として「マイナスイオン」が取り上げられています。
ところが、日経エレクトロニクス2009年11月2日号「イオン健康家電の正体」では「マイナスイオン」は(ある程度)の効果があることが実証されています。
また、最近の心理学の論文では「血液型と性格」には統計的に有意な差がある、というものが主流です。従って、「血液型による性格診断」は疑似科学というのは必ずしも妥当ではありません。
科学面の科学的な内容が間違っているのはいかがかと思います。

長寿科学研究からみる予防行動と健康指導の新たな視点 ニッセイ基礎研REPORT 2007.10 pp 8-13

 新刊ではありませんが、面白いので取り上げておきます。

 長寿科学研究からみる予防行動と健康指導の新たな視点
 生活研究部門・ジェロントロジーフォーラム 前田 展弘 ニッセイ基礎研REPORT 2007.10 pp 8-13
 http://www.nli-research.co.jp/report/report/2007/10/repo0710-2.pdf

日本人のABO血液型頻度はA型4割、O型3割、B型2割、AB型1割であるが、これに対して百寿者(269名)はA型34%、O型29%、B型29%、AB型8%といった調査結果もあり、この中ではB型が長寿傾向の可能性が高いと言われている(広瀬ら1992年)。

 残念ながら原典の紹介がありません。
 別な研究ではO型が長生きとも言われていますが、データを見たのはこれが初めてです。  -- H22.9.25

藤田紘一郎さん カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法 中経出版 H22.5 1,575円(税込)

カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法

カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法

 112ページに血液型乳酸菌、248ページに血液型ダイエットの話が出ています。
 内容は読んでのお楽しみです。  -- H22.9.25

小萩喜一さん 血液型事典 幻冬舎ルネッサンス H22.9 1,890円(税込)

血液型事典

血液型事典

 独自の視点で分析しているところは興味深いです。
 ただ、正直言ってかなり難解な内容です。
 もう少しポイントを絞って、自分の実践や体験と結びつけて書いてもらったら、分かり易くて面白い本になったと思うのですが、惜しまれるところです。
 著者は、サイトも開設しています。
 http://ikiruchikara.com/

 ところで、本の内容ですが、例えば、

  ■うつや不登校の陰にはO型の上司や教師が多いのはなぜ?
  ■リストカッターや自殺未遂者にA型が目立つのはなぜ?
  ■悲惨な孤独死や犯罪被害者にB型が多いのはなぜ?

 とあります。

 これは面白そうな話なので、著者がどのように治療をしてどんな効果があったのか、といった内容なら分かり易いし、みんな興味があると思います。
 が、私にはそれらしき説明は見つかりませんでした。

 ちなみに、オアゾ(東京・丸の内)の丸善には平積みになっていました。
 一般的な血液型本に飽きた人なら確かに一読の価値はあります。 が、難解なことは覚悟する必要があります。   -- H22.9.25

島宗理さん 人は、なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」 (光文社新書) H22.8 798円(税込)

 目次に「人は、なぜ血液型で性格を判断しようとするのか?」がありますが、内容は???です。
 というのは、大村政男さんは、現在は事実上、肯定的な立場を取っているからです。

 それと、行動心理学の本なので、普通の心理学だと思っている人は。ちょっと戸惑うかもしれませんね。  -- H22.9.25

マンガでわかる心理学 座席の端に座りたがるのは? (サイエンス・アイ新書)  H20.8 ソフトバンククリエイティブ

 著者は「ポーポー・ポロダクション」という団体です。

 タイトルも内容も面白い本なのですが、血液型のところを読んだら、目が点になってしまいました。

マンガでわかる心理学 座席の端に座りたがるのは?幼いころの記憶がないのはなぜ? (サイエンス・アイ新書)

マンガでわかる心理学 座席の端に座りたがるのは?幼いころの記憶がないのはなぜ? (サイエンス・アイ新書)

 46ページにはこうあります。
血液型と性格については科学的根拠がなく、科学的に否定的なデータが揃っている。
 まぁ、確かにそういう考え方があるのは否定しません。が、しかし、
統計学的には、「O型の人はA型の人より○○という要素が1.3倍多い」という程度の差は確認されている。
 え〜、そこまで言っちゃっていいのかな?
 ところが、アッと驚くどんでん返しがあります。
しかし、相関があるとは言い難い数値だ。
 大丈夫なんですかね?

 念のため、「O型の人はA型の人より○○という要素が1.3倍多い」だけでは、必ずしも相関がないとは言えません。少なくとも、この本が著者はきちんと統計学を理解しているとは思えません…。

 こういう人を相手にするとなると、作戦を練り直すしかないですかね。
 どうやら、統計で攻めてもダメのようですから…。  -- H22.9.25

田中ひろみさん B型男と幸せになる方法 (ワニ文庫) ベストセラーズ H22.4 630円(税込)

 以前の単行本が文庫化されたようです。
 なんか変わったのかな?  -- H22.9.25

平成22年4月28日 BBC(電子版) Dating by blood type in Japan

 相変わらずの内容のようです…。  -- H22.9.25
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/8646236.stm

平成22年5月6日 15:20〜15:25 NHK−BS1 起業忍者 イガ社長と秘書ガーコ「知ってるようで知らない血液型のハナシ

 これはアニメです。
 確かに、取引先を血液型の相性で決められるなら、苦労しないでしょう。

 5/6 (木) 15:20 〜 15:25 NHK BS1
 起業忍者
 イガ社長と秘書ガーコ「知ってるようで知らない血液型のハナシ」
 【詳細】
 取引先を血液型の相性で決めようとするイガに、ガーコが待ったをかける。そもそも血液型は輸血の時に必要な分類、ABO式以外に300種類以上もあるのだという。
 【声】明平鉄平、近藤佳奈子、キートン山田

 見てみましたが、「科学的な根拠はない」ということでした。
 皆さんもご存じのように、「科学的な根拠はない」から間違っているとは言えません。
 世の中は、科学的な根拠がわからないものでいっぱいですから…。

読売新聞夕刊 平成22年4月15日号 こころ 血液型で性格は変わるのか?

 今回のテーマは、血液型で性格は変わるのか?です。
 賛否両論を紹介して、中立的な立場をとっています。
 ちなみに、この記事を書いた記者はB型です。
 やっぱりねぇ。

 ただし、この記事には、少々不適切な記述があります。
80年代、社会心理学者らが約1万2000人を対象に行った調査では、血液型と性格の一貫した関係は見られなかった。
 実は、この後に、同じデータを使って約3万人を対象に行った調査では、血液型と性格の一貫した関係が見られているのです!
山崎賢治・坂元章 血液型ステレオタイプによる自己成就現象−全国調査の時系列分析− 日本社会心理学会第32回大会発表論文集 pp288〜291 1991
@大学生は明確な血液型ステレオタイプを有する。
A血液型と性格の自己報告との間の相関は、弱いが認められた。さらに、一般の人々の性格の自己報告は、大学生の血液型ステレオタイプに合致していることがわかった。
 要するに、サンプルが少なかったから関係がわからなかったということです。
 この情報は、記事中に登場する佐藤達哉さんも知っているはずなんですが…。
 [参考URL: http://www010.upp.so-net.ne.jp/abofan/sakamoto.htm]

 念のため、読売新聞に情報を送っておきました。

週刊朝日 平成22年3月26日号 書評 血液型の科学

 [評者]谷本束 http://book.asahi.com/shinsho/TKY201003220131.html

 『週刊朝日』に、藤田さんの『血液型の科学』の書評が載っているようです。
 「藤田センセのこういう鷹揚な、ゆるいところが好きなんだなあ」とあるように、科学的なことより、あくまで面白いネタ、といった感じで取り上げているようですね。  --H22.3.27

菊地誠さん 科学と神秘の間 筑摩書房 H22.3 1,575円(税込)

 この本には、血液型と性格の話がちょっと出てきます(13ページ)。

身近なところでは、血液型で性格が決まるという説が血液型による差別を招いている。こういう説が言われ始めた1930年頃ならいざ知らず、今ではこの説を支持する根拠はないし、心理学の実験では否定されている。それなのに、「人間科学」だとか「統計」だとかいう言葉で取り繕って、客観的な根拠があるかのように言う人たちがいる。

 サッと読んだだけでは読み過ごしてしまいますが、実質的には「血液型と性格」の関係を認めてしまっているようです。

 というのは、能見さんをはじめ、誰も「血液型で性格が決まる」とは言ってないからです。
 それを頭に入れて、もう一度読んでみると、「統計的に何らかの差がある」ことは何も否定していないことがわかります。
 つまり、実質的には、「統計的な差がある」ことは認めてしまっている、つまり「血液型と性格」の関係を認めてしまっているのです。

 ちなみに、「マイナスイオン」ですが、『日経エレクトロニクス』※で肯定的な記事が出たせいかわかりませんが、全く何も書いていません…。
 ひょっとして、今まで言っていたことを否定するのは抵抗があるんでしょうか?

 もっとも、「水伝」も書いてないので、別の理由があるのかもしりませんが…。  --H22.3.27

 ※日経エレクトロニクス 2009年11月2日号 イオン健康家電の正体
  http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20091026/176904/

中島 旻保さん O型は深夜に焼肉を食べても太らない?――血液型別「デブ」にならない食の法則 (新書) H22.1 講談社

 参考文献に、前川輝光さんの『血液型人間学』があるのにはビックリしました。
 どこを参考にしたんでしょうか?  --H22.2.14

新刊情報 (H21.1〜H21.12)

  • 関沢英彦さん 偶然ベタの若者たち 亜紀書房 H21.12 1,680円(税込)
    「気は合うけど、血液型の相性は最悪なので、つきあえない」という項目があるようです。
  • 奈良信雄さん とっても気になる血液の科学 〜からだのスミからスミまで大活躍〜 技術評論社 H21.12 1,659円(税込)
  • 松尾友香さん よくわかる最新血液型の基本としくみ 血液型のメカニズムを図解で学ぶ! 血液型の不思議 秀和システム H21.11 1,575円(税込)
  • 憲さん 最強の血液型対人学 文芸社 H21.11 1,050円(税込)
  • 青木繁伸さん 統計数字を読み解くセンス −当確はなぜすぐにわかるのか?− 化学同人 H21.11 1,575円(税込)
  • たかぎりょうこさん もうワタシは散らかさない女! 〈片づけられない女〉には戻らない リバウンドしない整理術公開 コミックエッセイ H21.10 1,050円(税込)
  • と学会編 トンデモ本の世界W 楽工社 H21.10 1,575円
    松田薫『「血液型と性格」の社会史(改訂第二版)』――血液型占いに対する非科学的批判 <永瀬 唯>
  • 能見俊賢さん監修 決定版 血液型で人間がわかる! 宝島社 H21.10 480円(税込)
  • 村上宣寛さん 心理学で何がわかるか (ちくま新書) 筑摩書房 H21.9 861円(税込)
  • 奈良信雄さん 血液のふしぎ 血液型別性格占いの根拠は?ドロドロ血液はなぜいけない? ソフトバンククリエイティブ H21.9 1,000円(税込)
  • 木村智光の14日間でやりとげる英語長文〈基本〉 高校入試〜センターレベル 中経出版 H21.9 1,050円(税込)
  • 日本博学倶楽部編 「人体の謎」未解決ファイル PHP研究所 H21.8 580円(税込)
  • 益川敏英さんほか 教育を子どもたちのために 岩波書店 H21.8 504円(税込)
  • 血液型と野球を考える会編 プロ野球選手に見る血液型人間学 ベースボール・マガジン社  H21.8 1,365円(税込)
  • 松本道弘さん 松本道弘のサムライ英語学習法 たちばな出版 特別付録:血液型別英語学習法 H21.7 1,470円(税込)
  • 中井久夫さん 臨床瑣談続 みすず書房 第3章 血液型性格学を問われて性格というものを考える H21.7 1,995円(税込)
  • 長田時彦さん A型夫とB型妻の相性は本当に最悪か 講談社 H21.7 1,260円(税込)
  • ホリプロ・なれるカナ子プロジェクト タレントになれるかな? ゴマブックス H21.7 1,260円(税込)
  • 菊池誠さん おかしな科学―みんながはまる、いい話コワい話 楽工社 H21.7 1,575円(税込)
  • 竹内薫・徳永太・藤井かおりさん 健康法があやしい! 宝島社 H21.6 480円(税込)
  • 御滝政子さん 血液型占い 日本文芸社 H21.6 1,050円(税込)
  • 和田商店 オーレ!―血液型偽装僕の血液型何型ですか? H21.6 735円(税込)
  • 益崎真治さん A型人間の挑戦!理想の上司の品格 文芸社 H21.6 1,155円(税込)
  • 齋藤 薫さん なぜ、A型がいちばん美人なのか? マガジンハウス H21.5 1,575円(税込)
  • 松岡圭祐さん 千里眼ブラッドタイプ 完全版 角川グループパブリッシング H21.5 780円(税込)
  • 小林信彦さん B型の品格 文藝春秋 H21.4 1,575円(税込)
  • 安斎育郎さん著 科学と非科学の間(はざま) 超常現象の流行と教育の役割 かもがわ出版 H21.4 1,575円(税込)
    第2章 こっくりさん騒動を考える(こっくりさん占い 血液型性格占い ほか)
  • 血液型自己分析 最終解答 一水社 H21.4 500円(税込)
  • 澤口彰子他[編集] 臨床と血液型 普及版 朝倉書店 H21.3
  • 田中ひろみさん B型に愛をこめて 講談社 H21.3 735円(税込)能見正比古・ヒューマンサイエンスABOセンター 血液型人間学 あの人の心の秘密がわかる! 青春出版社 H21.3 1,397円(税込)
  • 沢口彰子・溝口秀昭・清水勝さん編 臨床と血液型 朝倉書店 H21.3 5,145円(税込)
  • 絹華・作 moti・絵 ワクワク天使の血液型うらない ポプラ社 H21.3 735円(税込)
  • ダイアン・ホーリー・ナガトモ著 英語がしゃべれるトレーニング・ブック お茶の水女子大学で大人気のダイアン・ホーリー先生による  H21.2 1,680円(税込)
    3 表現力を高める(私の血液型はAB型です他)
  • 矢作美和さん 時間を守るB型、一匹狼のA型が存在するわけ 血液型診断ウラ側の真実! 実業之日本社 H21.2 800円(税込)
  • となりのA/B/O/AB型さん 漫画版 血液型漫画委員会 ゴマブックス H21.1〜4 900円(税込)
  • 藤田紘一郎さん 万病を防ぐ「水」の飲み方・選び方 講談社+α文庫 H21.1 700円(税込)
    第4章 その不調、その病気にはこの水(血液型別!あなたにあう水の選び方「体によい水」の条件は五つある ほか)
  • G・ダビデ研究所監修 恋するA/B/O/AB型  マガジンハウス文庫 H21.1 各525円(税込)

新聞・雑誌情報(H21.1〜 H21.12)

  • 日本パーソナリティ心理学会第18回大会自主企画A(H21.11) 血液型性格判断の差別性と虚構性 山岡重行さん(聖徳大学)
  • 日本社会心理学会第47回大会発表論文集(H20.11) 血液型性格判断はなぜすたれないのか 山下玲子さん(武蔵大学 社会学部)
    それは、血液型性格判断が好きだからたそうです…(笑)
  • 日本心理学会第73回大会発表論文集(H21.8) 自分の性格の評価に血液型ステレオタイプが与える影響 工藤恵理子さん(東京女子大学)
    データに差が出た…らしいです
  • 日本心理学会機関誌『心理学ワールド』 第46号(H21.7) [巻頭随筆 ことばの森] 免疫学からみた血液型と性格 藤田紘一郎さん
  • アンアン 平成21年8月15日号 超最新血液型の真実 (8/7発売) → ABO FANが紹介されています http://magazineworld.jp/anan/1671/read/
  • 週刊ポスト 平成21年7月31日号 脳のトリセツ/「占い」を科学する  脳科学者 茂木健一郎 血液型、性格判断、星占い
  • 血液型性格判断「差別や偏見につながる?」「血液型と性格に関連ある?」
    http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090723/sty0907231112003-n1.htm
  • 読売新聞 平成21年5月24日、5月31日、6月7日 日曜版「サイエンス 学び」 血液型と性格 http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090525bk12.htm
  • 日本経済新聞 平成21年5月10日 藤田紘一郎さん SUNDAY NIKKEI 菌とつきあう
  • 日本経済新聞 平成21年4月19日 「ナゾ謎かがく」 霊長類の血液型 なぜA・B・O?
  • 朝日新聞 平成21年4月18日 be BETWEEN 「血液型性格判断」の内容を知っていますか?
  • 中日新聞 平成21年3月8日 社説
  • 東京新聞 平成21年3月8日 社説 週のはじめに考える 血液型では決まらない
  • Yahoo!ニュース 平成21年2月9日 日本の「血液型性格診断」ブーム、米国でも強い関心を集める
  • Pre-mo 平成21年2月号 血液型別 あなたはどんなママ&パパになる?
  • MEN'S NON-NO 平成21年2月号
    特別付録 知れば(得)!コミュニケーションが楽しくなる、究極の人間分析学 最強! ザ・メンズ血液型BOOK
  • 日経サイエンス 平成21年2月号 科学と疑似科学の間
  • 子供の科学 平成21年1月号 B型はマイペース、O型は大ざっぱ…? 血液型ホントの話
  • 血液型別アドバイス マイクロソフト Office Live  http://www.microsoft.com/japan/office/officelive/sb/type_top.mspx
  • ナリナリドットコム A型は他の血液型がうらやましい? O型は自分の血液型に前向きな傾向。http://www.narinari.com/Nd/20090110894.html
    (オリジナルは Yahoo!リサーチ 「血液型本」に関する調査 2008年12月25日発表 http://www.yahoo-vi.co.jp/research/blood_type.html

TV情報(H21.1〜H21.12

  • 平成21年12月8日 19:00〜20:54 テレビ東京 スポーツドキュメント“復活” ノムさん(B型)が出るそうです
  • 平成21年11月19日 5:25〜8:00 フジテレビ めざましテレビ タカラトミーのクロックマン(血液型別目覚まし時計)
  • 最近、ポニョのDVDのCMで、おじさん3人が血液型はAAOってのが流れています v(^^)
  • 平成21年8月14日 22:00〜22:54 テレビ東京 たけしのニッポンのミカタ! 「占い」なしでは生きられない!
  • 平成21年7月12日 20:00〜20:45 NHK大河ドラマ 天地人 伊達政宗の血液型はB型
  • 平成21年7月2日 5:20〜8:00 日本テレビ ズームインスーパー 血液型カフェ人気
  • 平成21年6月30日 19:00〜21:54 カペ!・わかるテレビ5 フジテレビ 血液型別かかりやすい病気!?(藤田紘一郎さん監修)
  • 平成21年5月7日 1:38〜2:08 フジテレビ 魁!音楽番付 JET<メディア工房> NEWS血液型に山P・錦戸仰天
  • 平成21年4月29日 21:00〜21:54 日テレ 世界仰天ニュース 血液型スペシャル
  • 平成21年2月23日〜26日 23:00〜 フジテレビ 血液型別オンナが結婚する方法♪ A型・B型・O型・AB型の順に4夜連続
    A型 加藤ローサ(23)/B型 釈由美子(30)/O型 香椎由宇(21)/AB型 水川あさみ(25)
  • 平成21年1月28日 21:00〜21:54 日本テレビ 非常にまれな血液型▽息子のために骨髄移植をした父と子に奇跡
    出演:加藤夏希 さとう里香 友近 森泉 笑福亭鶴瓶 中居正広
  • 平成21年1月25日 18:00〜18:30 フジテレビ ちびまる子ちゃん 「血液型で性格がわかる?」の巻
    姉妹で血液型も同じA型なのに私とは全然違うね。少しはA型らしく妹を気遣って欲しいよ。
  • 平成21年1月13日 19:00〜20:54 テレビ朝日 最強医師が疑問解決!
    病気への危険な誤解に名医20人激論&警告…(1)血液型でなりやすい病気があるって本当?
  • 平成21年1月2日 0:45〜1:45 フジテレビ 最強運2009今年の運勢全部見せます ★血液型占い マギー先生

CD情報(H21.1〜H21.12

  • NEWS 恋のABO

外国語

 

 

奈良信雄さん とっても気になる血液の科学 〜からだのスミからスミまで大活躍〜 技術評論社 H21.12 1,659円(税込)

 脳に血液型物質はないとありますが、残念ながら間違いです。

 同じことを、『Tokyo マヨカラ!「A・B・O・AB 血液のホント」』(平成22年1月29日 テレビ東京 2:00〜2:15)でも言っています。

 困りますね。訂正しないのかな?  --H22.2.14

松尾友香さん よくわかる最新血液型の基本としくみ 秀和システム H21.11 1,575円(税込)

 松尾友香さん『最新血液型の基本としくみ』をゲットしました。
 なるほど、「ニセ科学批判」の本だったんですね!
 読むまで全くわかりませんでした。
 私の推測ですが、「ニセ科学批判」を前面に打ち出すと売れない、という出版社サイドの判断が反映されたのでしょう、たぶん。

 さて、彼女は代々木ゼミナールの講師で、ホームページも開設しています。
  http://yuka-matsuo.com/
 さすがに現役の有名予備校の講師だけあって、ビジュアルにわかりやすく書いてあります。
 執筆に6ヶ月かかったそうですが、確かにそのぐらいはかかるでしょうね。
 なかなかの力作で、オススメです。

 が、惜しいことに、彼女は「血液型と性格」には詳しくないらしく、いろいろと問題のある記述が目立つ(?)ような気がします。
 現在の「ニセ科学批判」の問題点も浮き上がってくるようで、そういう意味では読むのには面白い本です。←マニア向け(笑)
 そういえば、最近のインターネットの議論の結果も、一部は反映されている(?)ようです。

 とりあえず、現在までに気がついた点を書いておきます。
 まず、重要な参考文献(のはず?)が、スッポリ抜けているものがあります。

 例えば、

・ 能見正比古さんの『血液型人間学』
・ 前川輝光さんの『血液型人間学〜運命との対話』
・ 松田薫さんの『「血液型と性格」の社会史』改訂第二版(なぜか?改訂前のものは紹介しています)

 それと、大村政男さんは、今では肯定側なのですが、否定の根拠として彼の「FBI効果」が紹介されているのはご愛敬でしょう。
 また、「データに差がある」としても…といった記述があり、最近のインターネットの議論の結果も、一部は反映されて(?)いるようです。
 残念なことに、明らかにおかしい思われる記述もあります。
 例えば、血液型は何種類もあるから、ABO式だけ取り上げるのはおかしい、といった批判です。
 次回にでも、もう少し詳しく分析してみますので、マニアの方は楽しみにしていてくださいね。  --H21.11.8

 一通り読んでみました。
 こっそりネタ本として使おうと思っていたのですが、残念ながらあきらめるしかないようです。
 というのは、単純ミスが多すぎるのです。(T_T)

 2ページには、「注意」として

(1) 本書は監修者[注:著者?]が独自に調査した結果を出版したものです。
(2) 本書は内容について万全を期して制作いたしましたが、万一、ご不審な点や誤り、記載漏れなどお気づきの点がありましたら、出版元まで書面でご連絡ください。
[後略]

 とありますが、それにしてもミスが多すぎると言うしかありません。
 とりあえず気付いたのは次の点です。

  1. ABO式血液型の発見は1900年ですが、10ページでは1900年、11ページでは1901年になっています。
  2. 能見正比古さんが、10ページでは能見正比と能見正比、11ページでは能見正比になっています。
  3. 稀血のBombayの表記が、15ページではpara-Bombeyとなっています。
  4. O型遺伝子は0209もあるはずですが、71ページではO101,O201,O303の3種類となっています。
  5. 83ページでは、韓国のAB型は10パーセント(出典は「遺伝血清学」?)となっていますが、手元のデータ(韓国保健福祉部)では13パーセントです。
  6. 120ページのHLAと男女の相性については、自分と似ている方が評価が高いという説と、逆に自分と異なる方が評価が高いという両方の説があります。
     http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2008-10-20
  7. 150ページでは、「血液型性格診断は、心理学の分野で否定されています」とありますが、否定の根拠となっている大村政男さんは、現在では血液型性格診断を必ずしも否定していません。
     http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2009-10-22
  8. 176ページでは、「血液型性格診断は現在のところ医学的に肯定されていません。しかし、否定されてもいない」とありますが、同じページには血液型性格診断は「現在の科学・医学の常識では完全に否定されています」ともあります。どちらが本当なのでしょう?

 私が読んだだけで、これだけの疑問点があるのですから、それぞれの分野の専門家が読んだら、いったいどのぐらいの数になるのでしょうか?
 ひょっとして、チェックする時間が足りなかったのでしょうか?
 松尾さんの意欲と、本の内容は素晴らしいので、実に残念と言うしかありません。

 一応、出版社にメールを出してみました。
 はたして、返事は来るのでしょうか?
 12日と13日に見に来てはいるようです。  --H21.11.14

【H21.11.30追記】
その後、出版社から数日で返事が来ました。
素早い反応に感謝です。
特に公開しても問題ないと思いますので、要約を書いておきます。
 1.〜3.は誤記
 4.は不正確な記述
 5.は後日調査
 6.は正しいが説明不足
 (7.は私には意味がわかりません)
 8.は正しいが説明不足
ということで、誤記については次回に訂正したいということでした。
#筑摩新書(村上宣寛さん)は来そうもありません…ちょっと意外。
 
【おまけ】HLA情報を用いた相性判定システム

日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社の特許が成立していたんですね。
ビックリ。(@_@)

HLA情報を用いた相性判定システム
http://www.j-tokkyo.com/2007/G06Q/JP2007-034519.shtml
【公開番号】 特開2007−34519(P2007−34519A)
【公開日】 平成19年2月8日(2007.2.8)
それによると、参考文献は次の2つです。

Suma Jacob, Martha K. McClintock, Bethanne Zelano, and Carole Ober: Paternally inherited HLA alleles are associated with women’s choice of male odor. Nature Genetics 30, 175-179, 2002
http://www.nature.com/ng/journal/v30/n2/full/ng830.html
Wedekind C, and Furi S: Body odour preferences in men and women: do they aim for specific MHC combinations or simply heterozygosity? Proc R Soc Lond B Biol Sci. 264, 1471-1479, 1997
http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=1688704

後者が、松尾さんが紹介している参考文献のようで、女性は自分とHLAの一致度が低い男性を好むとのことです。
ところが、前者は女性は自分とHLAの一致度が高い男性を好むとのことです。
どっちがホントなの?

と学会編 トンデモ本の世界W 楽工社 H21.10 1,575円

 松田薫さんへの批判って、全くと言っていいほど聞いたことがないですね。
 と思ったら、『トンデモ本の世界W』にありました。
 目次から、

松田薫『「血液型と性格」の社会史(改訂第二版)』――血液型占いに対する非科学的批判 <永瀬 唯> 119

入手して読んでみましたが、どうもピント外れな批判という感じで、よくわかりませんでした。

ポイントは、

 だから、トンデモだという理由らしいです。
 しかしこれは、松田薫さんを少しでも知っている人なら???となる話なのですが…。

 というのは、彼の代表的な論文は「ABO遺伝子によるエスニックミュージックの分析」(1980年)だからです。
 334ページから何ページにもわたって、彼の苦労話が書いてあるのですが、永瀬さんのこの記事では、不思議なことに全く何も触れていません。

 皆さんご存じのとおり「エスニック」というのは、直訳すると「民族的」ですから、松田薫さんが「血液型民俗学研究そのものを、差別につながるから駄目と全否定」という人なら、間違ってもそんな論文を書くはずがありません!
 やっぱり、さっぱりわかりません。

 また、この批判記事のタイトルは「血液型占いに対する…」となっているのですが、確かに松田薫さんは「血液型占い」は否定しています。
 さらに、本文中に、

「血液型性格学」を全否定した松田薫氏は、(127ページ)

 とありますが、これは非常に誤解を招く表現で、必ずしも正しくありません。
 というのは、松田薫さんは、1990年11月21日『朝日新聞』の「AB型社員でチーム――三菱電機」という記事について、

1991年秋、社誌[注:三菱電機]担当が私のところへ、血液型と性格の関連をたずねにきた。私は、血液型占いは論外だけど、現在ではわからないが正解だから、迷惑のかからないかぎり好きにすればよい。だけれど、三菱は一流企業だから注意が必要だと答えた。(『血液型と性格」の社会史(改訂第二版)』357ページ)

 とあるからです。
 「血液型性格学」なら、普通は「血液型と性格の関連」のことを連想するでしょう(違うのかな?)。
 もし、そうだとすると、松田薫さんはこのとおり「血液型性格学」を全否定なんかしていません。
 それとも、「血液型性格学」は能見正比古さんの「血液型性格学」のことなのでしょうか?
 しかし、この永瀬さんの批判では、一言も能見正比古さんに触れていないので、この解釈にも無理があります。

 やはり、私にとっては理解不可能な批判です。
 なんだかなぁ。   --H21.11.14

日本社会心理学会第47回大会発表論文集(H20.11) 血液型性格判断はなぜすたれないのか 山下玲子さん(武蔵大学 社会学部)

 とても面白い論文があるので、皆さんにご紹介しておきます。

血液型性格判断はなぜすたれないのか
山下 玲子(武蔵大学 社会学部)
日本社会心理学会 第49回大会(2008)
http://db1.wdc-jp.com/cgi-bin/jssp/wbpnew/master/detail00.php?submission_id=2008-E-0208

 です。

 ここには、心理学者がこんな内容の論文を公開しちゃっていいのかなぁ、というほど面白いことが書いてあります。

したがって、今回の調査対象者は、血液型性格判断に対して相応の知識を持ってよく話題にし、血液型と性格の間には多少の関係があり、それは自身の血液型についてもある程度当てはまると信じ、そして、血液型性格判断が好きであるということが示された。

 だいたい、心理学のどの調査でもこんな感じなんですよね。
 山下さんが言うように、多くの人は、「血液型性格判断に対して相応の知識を持ってよく話題にし、血液型と性格の間には多少の関係があり、それは自身の血液型についてもある程度当てはまると信じ、そして、血液型性格判断が好き」なんです。

 さらに面白いことに、この論文では、血液型でイヤな思いをしたり、B型とAB型は少しはネガティブなイメージがあると書いてあるにもかかわらず、

血液型別に、血液型性格判断に対する知識の程度、血液型性格判断との関係性の有無、血液型正確判断の自分への当てはまりの程度、血液型性格判断の話題を行う頻度、血液型性格判断の話題への好みについて、一元配置の分散分析を行ったところ、いずれの項目においても有意な差は見られなかった。

 ということなんだそうです。
 要するに、「差別」なんて大したことはない、ということになってしまいます。
 人ごとながら、こんな論文を公開しちゃって大丈夫なのかなぁ、とつい余計な心配をしてしまいます。

 思わずホンネが出ちゃったんでしょうかね?
 しかし、学会の大会発表論文にこんなことを書いていいのかなぁ…。
 ひょっとして、山下さん本人が血液型が大好きなのかなぁ、とつい余計なことを考えてしまうのは私だけでしょうか?(笑)  --H21.11.8

日本心理学会第73回大会発表論文集(H21.8) 自分の性格の評価に血液型ステレオタイプが与える影響 工藤恵理子さん(東京女子大学)

 日本心理学会第73回大会は、京都の立命館大学で行われました。
 会場が九州(福岡)→東京→北海道(札幌)→京都と、なんか修学旅行か観光地めぐりのような。
 いいなぁ。

日本心理学会第73回大会(立命館大学)

〔会期〕2009年8月26日(水),27日(木),28日(金)
〔会場〕立命館大学衣笠キャンパス (京都市北区等持院北町56の1)
〔行事〕
 1. 一般研究発表,特別講演,シンポジウム,小講演,ワークショップ
 2. 理事会,会員集会,優秀論文賞授与式
 3. 懇親会
 http://www.wdc-jp.biz/jpa/conf2009/index.html

 ここでは、「データに差がある」という論文(東女大 工藤さん)を紹介します。

■1PM042 8月26日 12:30-14:30 以学館地階ポスター会場 
自分の性格の評価に血液型ステレオタイプが与える影響 
   東京女子大学       工藤  恵理子    

血液型ステレオタイプが自己評価に与える影響について、血液型ステレオタイプのプライミングおよび、血液型信念の効果を検討した。全体として、血液型ステレオタイプに合致するような自己評価が認められたが、プライムの効果は認められなかった。 

 ところで、このアブストラクトは、部外者にはわかりにくいですね。
 「プライム」の直訳は普通は「第一」ですから、「プライムの効果」は「最も大きな効果」だと思っていたのですが全然違っていました。
 「プライム」というのは、血液型と性格の「予備知識を与える」という意味なのだそうです。
 実際には、事前に「各血液型の特徴を3つずつ列挙する」という課題を与えた場合と、そうでない場合を比較します。
 統計的検定をするのは、「血液型ステレオタイプ的自己評価」(要するに、A型は神経質、B型はマイペース…)と次の3つの関連です。

 1. プライム
 2. 血液型
 3. 血液型の信念

 なお、有効なサンプルは300人です。
 その結果はというと、

 1. 有意差なし
 2. F(3,284)=17.87, p<0.0001
 3. F(1,284)=5.49, p<0.05

 となりました。
 読めばわかるように、各血液型の性格特性は自分に当てはまっている、ということです。
 つまり、明確に「データに差がある」ということです。

#なぜか、この論文では明確には書いてありせんでしたが、都合が悪いのかな?

 また、血液型の信念が強い方が「データに差がある」という結果も得られました。

 第73回大会の論文集を「血液型」で検索してみたところ、ポスター発表のみ4件がヒットしました。
 講演やワークショップはありませんでした。

検索結果  検索結果 4 件中 1 - 4 件目 
 
■1PM042 8月26日 12:30-14:30 以学館地階ポスター会場 
自分の性格の評価に血液型ステレオタイプが与える影響 
   東京女子大学       工藤  恵理子    
血液型ステレオタイプが自己評価に与える影響について、血液型ステレオタイプのプライミングおよび、血液型信念の効果を検討した。全体として、血液型ステレオタイプに合致するような自己評価が認められたが、プライムの効果は認められなかった。 

■3PM016 8月28日 12:30-14:30 以学館地階ポスター会場
社会政治的思想の人格心理学
―社会主義思想と血液型― 
   日本大学      ○ 大村  政男    
   日本体育大学       藤田  主一    
   東京富士大学       浮谷  秀一    
1930年5月〜7月に文部省が実施した「壮丁思想調査」(1931年2月発表)の紹介と古川竹二がその著書「血液型と気質」で引用した、秋吉良文(長崎医科大学解剖学教室)の論文(『社会医科雑誌』527号,1930年)の解説をしている。 

■3PM017 8月28日 12:30-14:30 以学館地階ポスター会場 
血液型人間学者:能見俊賢を追悼する
―血液型人間学の終焉― 
   東京富士大学    ○ 浮谷  秀一    
   日本大学         大村  政男    
   日本体育大学       藤田  主一    
「血液型人間学」と「ABOの会」を父能見正比古から受け継いだ能見俊賢が2006年9月に夭逝しまった。そこで、俊賢を追悼すると共に足跡について総括する。

■3PM018 8月28日 12:30-14:30 以学館地階ポスター会場
血液型は犯罪性を決定するのか:古川学説に対する反論
―藤澤秀圃・石橋無事のデータの再検討―
   日本体育大学    ○ 藤田  主一    
   東京富士大学       浮谷  秀一    
   日本大学         大村  政男    
犯罪性の血液型にある特徴があるかどうかを検索する。ここでは、大阪血液型研究所が刊行していた雑誌「血液型研究」と、古川竹二の「血液型と気質」の2件に掲載されている資料を分析する。

 いやぁ、最近は便利になりましたね。

 ところで、工藤さん以外の論文は3編ですが、いずれも大村さんのものです。
 「肯定派」の論文と言っても、誰も疑問に思わないでしょう。
 いやはや、どうも。

 いずれも「血液型と性格」のデータとは直接関係ない内容なので、コメントは省略します。  --H21.11.8

日本心理学会機関誌『心理学ワールド』 第46号(H21.7) [巻頭随筆 ことばの森] 免疫学からみた血液型と性格 藤田紘一郎さん

 日本心理学会の機関誌として「心理学ワールド」があるのですが、巻頭言に藤田紘一郎さんが「血液型と性格」について書いています。
 ビックリ!

機関誌「心理学ワールド」46号
[巻頭随筆 ことばの森] 免疫学からみた血液型と性格 藤田紘一郎(東京医科歯科大学名誉教授)
http://www.psych.or.jp/publication/world/046.html

 もちろん、藤田さんは血液型と性格には肯定的ですので、文中にも『血液型と性格の間には「関係がある」と考えている』とはっきり書いてあります。
 日本心理学会第73回大会での発表(東女大 工藤さん)もありますし、心理学の風向きが変わったことは確実のようです。(^^)v  --H21.11.8

能見俊賢さん監修 決定版 血液型で人間がわかる! 宝島社 H21.10 480円(税込)

 内容は、7&Yによると

本書は、数十万を超える豊富なデータをもとに人間の性格や行動を比較分析し、「人間関係」「ビジネス」「恋愛」といったシーンごとに整理した、血液型行動学の決定版

 となっています。

 以前に同じ宝島社から出た「血液型行動学」の文庫化、新装改定版です。
 宝島文庫の新シリーズが始まり、この本もリニューアルして加わったのだそうです。  --H21.10.4

村上宣寛さん 心理学で何がわかるか (ちくま新書) 筑摩書房 H21.9 861円(税込)

 最近のちくま新書です。
 村上さんは、ご承知の方もいると思いますが、富山大学教授で心理学の専門家です。
 #もちろん、血液型には否定的です。(^^;;

 他の心理学者とは随分感じが違うのですが、この本を読んでやっとわかりました。
 村上さんは、もともと理系で数学が専攻だったのですが、心理学に転進したということなのです。
 なるほど、道理で統計に強いわけだ…。
 ちょっと共感してたりします。(^^)

 あ、この本の内容は、専門書の内容の概括です。
 ですので、心理学の初心者には興味深く読めるかも知れません。

 ところで、この本では「第2章 人柄は遺伝で決まるか」がありますが、村上さんなら恒例のはず(?)の血液型と性格の話は全く出てきません!
 少しは期待していたのですが…。
 帯には、「俗説、インチキ、疑似科学…に、さよなら。」とあるんですがねぇ。
 なんで?

 強いて言うと、16ページに「書店で心理学の棚を見ると、例えば、血液型と性格(中略)…と、実に様々な本が集められている。残念ながら、大部分は心理学の本ではない。」とありますが、「俗説、インチキ、疑似科学」とは書いてません。

 さて、この本で甘いと思ったのは、「出生順位」(兄弟姉妹)と性格の関係です。
 心理学では公式には「関係あるとはいえない」ということだそうで、これには驚きました。(@_@)

 なぜなら、血液型と同じで、長子的性格、末子的性格…が「思い込み」あるいは「知識の汚染」としてある限り、必ず(質問紙法の)データに差が出るはずだからです――例え、本当は関係がないとしても…。

 この手の本としては、依田明さんの「きょうだい順人間学」があります。
 以前は随分と有名だったので、「知識の汚染」がないと考えるのは、かなり無理があるでしょう。
 依田さんは、もちろん論文も発表しています。

 私はこれらの原典は読んでないのですが、20年経っても傾向は変わらないそうです。
 まぁ、そりゃそうでしょう。

 だんだん心理学が信用できなくなってきました…。(*_*)

 ちなみに、血液型と性格に肯定的な、北海道女子短期大学の白佐さんは、「兄弟姉妹型人間学」に否定的な見解だそうです。

 へ〜。
 ちなみに、このデータは、質問紙法(YG性格検査)ですので、必ず差が出ているはずです。
 こうなると、心理学の性格検査は、性格を測定するのには随分と欠陥が多い方法だ、ということになります。
 少なくとも、血液型のように中程度の差は安定的には検出できないと考えた方がよさそうです。(涙)

 念のため、依田さんのように、特定の質問項目なら安定した差が出る、というのも血液型と同じです。しかし、性格検査では明確が差が出ていないそうです。
 こうなると、天文学者にとってのブラックホールと同じで、心理学者の自己否定になりますから、「血液型と性格」はなかなか認められないんでしょうね、たぶん…。

 なお、ブラックホールについては、次の本をどうぞ!

ブラックホールをブラックホールを見つけた男

 作者:アーサー I.ミラー  出版社:草思社 出版月:H21.7

 この本は、新聞の広告で知ったのですが、血液型も似ているので興味を持ちました。
 7&Yの紹介によると、

ブラックホールがこの宇宙に存在する?1930年にそれをはじめて理論的に指摘したのは、インドからきた19歳の天才少年、チャンドラセカールだった。しかし、学界の重鎮エディントンはこの発見を無根拠に否定、その結果、ブラックホールの研究は40年近くも停滞し、チャンドラセカールの人生にも大きな影を落とすことになる…。
 学界の重鎮が無根拠に否定したため、他の人々にも受け入れなかったというのは、どの学界でも同じようですね。
 ただ、血液型と違うのは、その時点ではブラックホールは、あくまで理論的な存在だったことです。
細かいことを言うと、古典力学ではブラックホールは否定されたのですが、チャンドラセカールは(当時最新の物理学理論であった)相対性理論で存在可能性を示したのです。
 その後、相対性理論の正しが数々の観察で実証され、ブラックーホールらしい天体が発見されてからやっと、チャンドラセカールが正しかったことが証明されます。そして、1983年にはノーベルを受賞しました。
 ところがところが、最新号の"Scientific American" (2009.10) には、"How Quantum Effects Could Create BLACK STARS, Not Holes" という記事が掲載されています。
 物理学の世界は奥深いですね。

 血液型は、既に多くのデータがあるんですけどねぇ…。残念!

 念のため、出版社宛にこんなメールを送ってみました。  --H21.10.4

 村上宣寛さんの『心理学で何がわかるか』を興味深く読ませていただきましたが、残念ながら内容の一部に問題があるようです。
 それは「出生順位」と性格の関係です。
 なぜなら、長子的性格、次子的性格…が「知識の汚染」としてある限り、(性格検査が質問紙法なら)必ずデータに差が出るはずだからです――例え、本当は関係がないとしても…。
 本書でも紹介のある依田明さんの「きょうだい順人間学」は有名ですので「知識の汚染」があると推測する方が自然です。
 従って、74ページの「明確に証明されることはない」と断定するには無理があります(厳密に言えば誤りです)。
 実は、村上さんには、以前に血液型と性格の「知識の汚染」について質問したのですが、明確な回答をいただけませんでした。
 今回も基本的に同じ内容ですので、併せて検討されてはいかがでしょうか?
 どうかよろしくお願いします。
 詳細は以下のURLにあります。
 http://www010.upp.so-net.ne.jp/abofan/murakami.htm

奈良信雄さん 血液のふしぎ 血液型別性格占いの根拠は?ドロドロ血液はなぜいけない? ソフトバンククリエイティブ H21.9 1,000円(税込)

 93ページに「血液型は性格を表す?」という項目がありますが、これまたダメな反論の典型です。(*_*)
 なぜABOで4種類に分類できるのかとか、市川団十郎さんの骨髄移植の話、脳に血液型はないなど…。
 困りますね。
 ひょっとして「血液型の不思議」の不思議?
 オヤジギャグでした。(^^;;

日本博学倶楽部編 「人体の謎」未解決ファイル PHP研究所 H21.8 580円(税込)

 血液型性格判断はデタラメとはいえない?
 血液型でわかる病気のリスク(116ページ)
 で、藤田紘一郎さんの説を取り上げています。

益川敏英さんほか 教育を子どもたちのために 岩波書店 H21.8 504円(税込)

 ノーベル賞を受賞した益川さんの本です。
 血液型は「ニセ科学」(23ページ)と言っているのは意外ですね。
 まぁ、益川さんなので面白ければいいかなぁ…と。(笑)

竹内薫・徳永太・藤井かおりさん 健康法があやしい! 宝島社 H21.6 480円(税込)

 正直言ってガッカリです。
 ポイントは、「性格という複雑怪奇なものをたった4つに分類することなど不可能ということか」(115ページ)という点です。
 これは、ダメな反論の典型ですよね。(*_*)
 ほかのところも大丈夫なのかな?
 ところで、竹内薫さんはB型だそうで、あまりにもハマリすぎで笑ってしまいました。
 別な本では「絶対関係がないとはいえない」と書いていますしね。
 「絶対」に反対するのがいかにもB型らしいです。(笑)

平成21年8月14日 22:00〜22:54 テレビ東京 たけしのニッポンのミカタ! 「占い」なしでは生きられない!

  この番組では、「占い」として、「血液型性格診断」が取り上げられてました。
 なかなか面白い内容だと思ったのですが…。

 驚いたことに、この番組では意図的な「データ操作」、もう少し強い調子で言わせてもらえるなら“データ改ざん”?が行われていると言ってもいいでしょう!
 まず間違いなく、否定的な内容にするように、どこかから"圧力"がかかったに違いありません。
 いやぁ、テレビ局がこんなことをするとは本当にビックリです。
 そのままデータを出しても、内容や視聴率が変わるわけじゃなし、特に問題ないと思うんですが…。

 ところで、いくらなんでも、“データ改ざん”とまで言ってしまうのは、私の考え過ぎじゃないかと思う人もいるかもしれません。
 確かに、テレビ局だって完全ということはないですし、チェックミスや単純ミスもあります。
 私も、人のことを責められるほど、データをキチンとチェックしているかというと…。f(^^;;

 しかし、番組を見ると、どう考えても意図的に“データ改ざん”をしているとしか考えられないのです。
 ということで、否定側の立場からしても問題だと思うので、あえて取り上げることにしました。

■アンケートの“データ改ざん”?

 では、本題に移りましょう。

 さて、この番組では、「NTTナビスペース」調べとして、 血液型による性格の違いのデータを示していました。

血液型による性格の違いがある

  はい いいえ
男性 47.3% 52.7%
女性 63.1% 36.9%

「NTTナビスペース」調べ

 普通は、70%割程度が「はい」と答えているので、男性の「はい」がちょっと低めです。
 最近のデータは、否定的になったのかなぁと思って、念のため、実際のデータを調べてみました。

 なんと、「いいえ」に「わからない」が含まれているのです!
 普通のアンケートでは、「わからない」と「いいえ」は全く別の回答として扱います。
 この番組での扱いは、いくらなんでも酷いですね。
 単純ミスじゃないとするなら、他の部分の分析も疑ってかかる必要があります。

 #これについては後述します。

 ちなみに、オリジナルのデータは次のとおりです。

血液型による性格の違いはあると思いますか?

  あ る ない わからない
男性 47.3% 28.0% 24.7%
女性 63.1% 15.0% 21.9%

実施日2007年11月29日 総回答数74,733通
出典:http://www.research.nttnavi.co.jp/305clr/clr_102_01.html

 #確かに、元の「NTTナビスペース」のアンケートは妥当な結果ですね。

 もっとも、この程度で“データ改ざん”というのは言い過ぎではないか、という考えもあるでしょう。
 しかし、必ずしもそうとは思えないのです。
 なぜなら、このテレビ東京のやり方が認められるといういうなら、同じデータで全く逆の印象を与えることもできるからです。

 ちなみに、私だったらこうします。

血液型による性格の違いはない

  はい いいえ
男性 28.0% 72.0%
女性 15.0% 85.0%

「NTTナビスペース」調べ

 やはりこれは、意図的な“データ改ざん”ですよね?
 
となると、番組のこの部分のデータは、どう考えても意図的な“データ改ざん”と言うしかないでしょう!

 これを裏付ける(?)のが、番組の解説です。
 血液型のところだけ調べて、時間順に並べてみると、

【番組ホームページ】
「血液型占い」を科学的に検証したり

【iEPG】
「血液型占い」を科学的に検証したり

【インターネットTVガイド】
血液型による性格診断を基にした占いの疑問点も検証する

【当日の新聞のテレビ欄】
血液型占いのウソ

 となっています。
 そして、実際に放送された番組では、「血液型性格判断は真っ赤なウソ!?」という大きなテロップで「血液型占いはマスコミが作り上げた真っ赤なウソということか?」ナレーションが入っています。
 ビートたけしも、コメントの冒頭で「俺もよくB型に間違えられるからな」とも言っています。

 このように、時間を追って、否定的なニュアンスが強くなっていることがわかります。

しかし、意外なことに、この後に、パンツのたたみ方や、部屋の散らかし方(O型vsA型)など、血液型トークが炸裂します。
総合的な印象としては、専門家は否定しているけど、実感としてはやっぱり関係あるジャンといったところでしょうか。(笑)

番組制作スタッフはデータの矛盾を知っていたのか?

 実は、本当に問題なのは、2人の心理学者のデータなのです。

 たぶん、この番組では、血液型を否定するのに専門家(心理学者)の意見を聞きに行ったのでしょう。
 しかし、それが、中西さんと山岡さんの2人では、制作者(テレビ東京?)が人選をミスったのは確かです。

念のため、中西さんや山岡さんが悪いのではありません。
あくまで、この2人の組み合わせが悪いのです。:-p

 というのは、

中西さん→データに差がない→血液型による差がない
山岡さん→データに差がある→マスコミによる影響→本当は血液型による差がない

 と、データの解釈をめぐって、2人は正反対の立場を取っているからです。

 番組ではどうするのかなぁ、と思っていたのですが、結局は中西さんの主張(データに差がない)だけを放送していました。
 結果的に、山岡さんの(データに差がある)という主張は全く放送されませんでした。
 不思議ですね。

 たぶん、制作者側では、この矛盾に気付いていたと思われます。
 なぜなら、山岡さんの研究は、私が知る限りデータに差があるという内容のものしかないからです。
 番組の制作スタッフが、山岡さんに話を聞きに行った時点で、山岡さんが自分の研究を紹介しないなんてことは、99.999…%ありえません!

実は、別な証拠もあります。
番組では、山岡さんが2001年から2005年にかけて山岡さんが独自に調べた3,074人のデータを紹介していました。
この条件に当てはまる研究は、山岡さんの公式ページを見る限り2つしかありません。

1. 血液型差別の抑制要因 日本社会心理学会第43回大会日本社会心理学会第43回発表論文集 2001年
2. 血液型性格項目の自己認知に及ぼすTV番組視聴の影響 日本社会心理学会第47回発表論文集 2005年

出典:http://www.seitoku.jp/daigaku/kyoinfd/kyoinhp/00002926.html

そして、2.は後述するように週刊ダイヤモンド(平成20年11月8日号 使える心理学)で内容が公開されています。

 念のため、中西さんが番組でどう言っているか書いておきましょう。
 彼は、こう言っています。

もし、血液型による性格判断が正しいなら[番組のために彼が行った300人のアンケートでは、A型の性格特性を並べたため]、A型の得点が最も高くなり、B型、O型、AB型との得点に差が得られるはずです。

 しかし、実際にはデータに差がない[正確には、A型の得点が一番高かったのですが、差はわずかのため無視できる]ので、血液型による性格判断は嘘である、という結論になります。

 では、山岡さんの研究はどうか?
 読めばわかるとおり、データに差があると明確に書いてあります。

山岡講師は「テレビを見て楽しんだ層は、与えられた情報により暗示がかけられ、マインドコントロールされてしまったために、「血液型によって差が出た」と言う。それに対して、テレビを見なかった層は暗示にかけられないということだろう。テレビを見なかった層の結果を見れば、血液型によって性格の差がないということが実証されている。(週刊ダイヤモンド 平成20年11月8日号 使える心理学 54ページ 太字は私)

 血液型性格項目の自己認知に及ぼすTV番組視聴の影響(日本社会心理学会第47回発表論文集 2005年)の紹介

 山岡さんは、1365人の大学生を対象に調査を行いました。
 その結果、

山岡講師は「テレビを見て楽しんだ層は、与えられた情報により暗示がかけられ、マインドコントロールされてしまったために、「血液型によって差が出た」と言う。それに対して、テレビを見なかった層は暗示にかけられないということだろう。テレビを見なかった層の結果を見れば、血液型によって性格の差がないということが実証されている。(54ページ  太字は私)

出典:週刊ダイヤモンド 平成20年11月8日号 使える心理学

 よって、データに差が出ているものの血液型と性格は関係ない、という結論になっています。

 →詳しくはこちら

 しかし、現実問題として、このデータにまつわる矛盾が明らかになってしまうと、番組の制作意図(血液型と性格を否定する?)とは全く逆効果(?)の番組になってしまいます。
 いくらなんでも、そんな内容の番組になってしまったら、プロデューサーのOKが出るはずがないし、せっかくお願いした中西さんや山岡さんの顔にもドロを塗ることになってしまいます。 中西さんには、学生300人のアンケート調査もお願いしているのに…困った困った。(*_*)
 しょうがないので、制作スタッフは、(おそらく山岡さんの了承の下で?)、中西さんの主張だけを放送したのだろう…と勝手に私は推測しています。

 もしそうだとすると、番組中で血液型を「日頃もっともよく話題に上る」と言っていたのにもかかわらず、最後の方に持ってきたのも納得がいきます。
 制作者の意図を考えると、「日本で一番ポピュラーな占い」を否定するなら、番組の一番最初に放送しないとおかしいですよね?

 もちろん、以上は単なる私の推測だろう、という意見もあるでしょう。
 しかし、実は、私が知っている別のテレビ番組では、ほぼ同じような経過をたどったのです。

#その後どんな結果になったかは、皆さんのご想像にお任せしますが…。(苦笑)

 さて、普通の番組なら、否定的な主張は1つしかありませんから、専門家に聞いたままの内容にする、というならよくある話です。
 この場合、その番組の制作スタッフは、意図的な“データ改ざん”はしていません。
 声を大にして言っておきますが、この番組「たけしのニッポンのミカタ!」の最大の問題(?)は、どうやら番組の制作スタッフがデータの矛盾を知っていた(らしい?)ということです。
 しかし、それにもかかわらず、矛盾するデータは公開しないというなら、「科学的な検証」とは言えないどころではなく、トンデモということになってしまいます。

#まさかとは思いますが、番組の制作スタッフが、山岡さんの研究は全く調べなかったということなら問題外です!

 もちろん、物事には、いろいろな見方があり、否定的な内容の番組を放送することにも(その内容が正しいかどうかはともかく)意義はあると思います。

 しかし、今回のように、意図的な“データ改ざん”の可能性が高い、というのは非常に大きな問題だと言わざるをえません!
 まさに、逆『あるある』になってしまう危惧を抱いてしまうのは、私だけでしょうか?
 ひょっとして考えすぎ?

■中西さんのデータの分析

 最後に、中西さんのデータについて、もう少し突っ込んだ分析をしてみます。

 中西さんとは、10年ほど前に随分頻繁にメールのやりとりをさせていただきました。
 いろいろと教えてもらったことも多く、素人の私と真剣にやりとりをしてもらったことには、今でも強い印象に残っていますし、現在でも感謝しています。
 ですので、ここに反論を書くのは、正直心苦しいのですが、「科学的な検証」で遠慮するのもナンなので、データに基づく反論を展開して行こうと思います。

 さて、

 冒頭に中西さんは「血液型性格判断は全く根拠がない嘘ですね!」と言ってましたが、これは私も全く同感です。
 「血液型だけ」で人の性格が判断できるなら苦労しませんから!(笑)

 ただし、「血液型と性格に関係がある」というなら、それはまた別の話です。
 番組では「血液型性格判断」の「性格特性」と言ってましたが、定義ははっきりしません。

 とりあえず、番組中のアンケートで使った、ある血液型の10個の性格特性を示しておきます。

@私は穏やかな人間である
A私は慎重派の人間である
B私は礼儀正しい人間である
C私は繊細な人間である
D私は思いやりがある人間である
E私は思い切りがよい人間である
F私は常識がある人間である
G私は疑い深い人間である
H私は自信がない人間である
I私は頑固な人間である

 これは、一応A型の特徴のようです[注:番組でもそう説明していました]が、正直それほど差が出る質問とは思えません。

 実は、経験上、もう少し本能や感情に働きかける質問の方が差が出るのです。
 例えば、恋人の浮気を許せますかとか…。(苦笑)

 そして、中西さんの勤務している広島修道大学の学生300人に、実際にアンケートを実施してみました。
 現実のデータで調べてみるというのはすばらしいことですし、300人というサンプルもなかなか頑張っていると思います。

 では、結果はというと、

性格特性に関する調査結果…10問中で「はい」と答えた質問数

  質問数
A型 6.47
O型 6.03
B型 6.31
AB型 5.75

※血液型の色は番組と同じにした

 結論としては「ほとんど差がない」とナレーションが入りました。
 実は、この結論には少々問題があります。
 なぜなら、どのぐらいの差なら「差がある」と認めるのかの基準がはっきりしないからです。

もっとも、300人のサンプルなら、この程度の差では統計的に差がある(有意)とは言えません。
そういう意味では、ほとんど差がないというのは正しいのです。

 しかし、既に書いているように、元々こういう質問では、あまり差が出ない可能性も少なくありません。
 というのは、「血液型性格判断のプロ」に作ってもらったわけじゃないからです。
 ですので、多少は血液型どおりの差が出た(これは事実)と考えても、特に実験の結果とは矛盾しません。
 また、山岡さんのデータでも、差の大きさは似たようなものです。

 念のため、中西さんが番組でどう言っているかもう一度書いておきましょう。
 彼は、こう言っています。

もし、血液型による性格判断が正しいなら[番組のために彼が行った300人のアンケートでは、A型の性格特性を並べたため]、A型の得点が最も高くなり、B型、O型、AB型との得点に差が得られるはずです。

 結局、「差があるとはいえない」のは正しいのですが、これで「血液型と性格」が否定できるとは思えません…。
 なにしろ、山岡さんのように、1,000人以上の大サンプルなら統計的に有意な差が出ているのですから、300人では足りなかったのかもしれません…。

ところで、どうしても、大きな差を出したいならどうすればいいでしょうか?
番組でも言っていた、有名な性格特性(「几帳面」「我が道を行く」「大ざっぱ」「変わり者」…といったイメージ)を採用すればいいはずですよね。v(^^)
簡単でしょう!(笑)

 ところで、最後の説明で、中西さんは「なぜ血液型占いを信じるのか?」に対して「血液型というのは4種類ですから覚えやすいし特徴も出しやすい!」と結論付けています。
 しかし、最初の部分では、「血液型性格判断で述べられている性格特性は、誰にでも当てはまるような特性であることが多い!」とも言っています。
 あれ〜〜????
 常識的に考えて「覚えやすいし特徴も出しやすい」性格特性が「誰にでも当てはまる」というのは矛盾します。
 具体的には、「几帳面」「我が道を行く」「大ざっぱ」「変わり者」…といったイメージなら、どうなのでしょうか?
 「覚えやすいし特徴も出しやすい」のか「誰にでも当てはまる」のか、どっちが本当なのでしょう?

 このように、この番組の内容は、かなり矛盾しているように思えます…。

私の意見についてコメントをいただいたので紹介させていただきます。
ありがとうございます。

1. 中西さんのブログ
 http://www.shudo-psy.net/nakanisi/archives/2009/08/16122054.html
2. FSMさん「ほたるいかのかきつけ」でのエントリー
 http://ameblo.jp/fireflysquid/entry-10321012807.html

■最後に

 繰り返しますが、「血液型と性格」に関する反論自体はいいことだと思いますし、どんどんやってほしいことです。
 そして、中西さんや番組のスタッフが、手間を惜しまずに、きちんと300人のデータを取ったのはすばらしいことだと思います。
 私も賛辞は惜しみません。
 しかし、それにもかかわらず、(番組制作スタッフが?)矛盾するデータは公開しないというなら、決して「科学的な検証」とは言えないでしょう。

 しつこいようですが、この番組「たけしのニッポンのミカタ!」の最大の問題点は、番組制作スタッフがデータの矛盾を知っていた(らしい?)ということです。
 また、「NTTナビスペース」のアンケート結果を意図的に“改ざん”?した可能性もあります。
 それが、他の番組とは違うところです。

 これでは、せっかくの「科学的検証」や中西さんの努力も水泡に帰してしまいます。

 願わくは、この私の推測が間違っていることを望みます。
 しかし、残念なことに、その可能性はかなり低そうです…。(T_T)  -- H21.8.15作成[H21.8.16修正]

アンアン 平成21年8月15日号 超最新血液型の真実 (8月7日発売)

 ABO FANが紹介されています http://magazineworld.jp/anan/1671/read/  -- H21.8.15

週刊ポスト 平成21年7月31日号 脳のトリセツ/「占い」を科学する  脳科学者 茂木健一郎 血液型、性格判断、星占い

 残念ながら入手していません。  -- H21.8.15

読売新聞 平成21年5月24日、5月31日、6月7日 日曜版「サイエンス 学び」 血液型と性格

 時間がないので、とりあえずブログのエントリーを紹介しておきます。  -- H21.8.15

 【参考】読売新聞のサイト http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090525bk12.htm

日本経済新聞 平成21年5月10日 藤田紘一郎さん SUNDAY NIKKEI 菌とつきあう

 最近、『日本経済新聞』日曜版「SUNDAY NIKKEI」に藤田紘一郎さんが執筆しています。

 コラムの名前は「菌とつきあう」で、5/3は、

ウイルスしたたか戦略
血液型で感染に差

 でした。
 ノロウイルスは、血液型によって感染に差があるという内容ですが、血液型と性格の話はありません。(笑)

 5/10にも「菌とつきあう」というコラムが掲載されています。
 内容は、

有害な「血液型病原菌」
自然界に広く存在

 です。
 今回は「最強医師が疑問解決!」を批判してましたね。

平成21年1月13日 19:00〜20:54 テレビ朝日 
病気への危険な誤解に名医20人激論&警告…(1)血液型でなりやすい病気があるって本当?

 ここでは、確かに20人全員がノーと答えてました。
 しかし、血液型でかかりやすい病気があるのは間違いないようです。
 この手の話は、まだまだ研究途上のようで、そういう意味では研究者にとっては面白そうですね。  -- H21.8.15

ナリナリドットコム A型は他の血液型がうらやましい? O型は自分の血液型に前向きな傾向。

 アドレスは … http://www.narinari.com/Nd/20090110894.html
 オリジナル … 「血液型本」に関する調査 2008年12月25日発表 http://www.yahoo-vi.co.jp/research/blood_type.html

 この調査では、3人に2人が血液型と性格に肯定的です。この傾向は、他の調査とも一致します。

「自分の性格が適切に表現されており、共感・納得する」
A型70.5% O型66.3% B型63.4% AB型64.7%

 心理学者のデータを書いておきます。

血液型性格判断は楽しい 83.6%
出典:上瀬由美子・松井豊 1996 血液型ステレオタイプ変容の形 ―ステレオタイプ変容モデルの検証― 社会心理学研究,11,3,170-179.

 興味深い結果をピックアップしておきます。

血液型本などを見たり読んだりする関与度はきれいに二分。男性よりも女性の関与が圧倒的に高い。
「(よく+ときおり)見たり読んだりする」が6割を超える女性に対し、男性では4割弱と20ポイント以上の差があり、また、男性では「まったく見たり読んだりしない」が25%と4分の1を占めるなど、男性よりも女性の関与度が圧倒的に高いことがわかります。

「自分の性格が否定されているように感じる」 A型16.9% O型16.3% B型39.5% AB型20.2%

 いろいろと参考になるデータなので、血液型フリークなら、要チェックです。  -- H21.4.25

日本経済新聞 平成21年4月19日 「ナゾ謎かがく」 霊長類の血液型 なぜA・B・O?

 【見出し】 霊長類の血液型 なぜA・B・O? A型を祖先に進化か

 内容は、国立遺伝研の斎藤さんの研究の紹介で、特に目新しいものはないようです。 ただ、興味を引くのは、記事の最後に斉藤さんが血液型を否定しているという記述です。

日本でABO式血液型は、性格との関係で話題に上ることが多い。斎藤教授は、「根拠のない話が科学的に扱われるのは問題だ」と憤っている。

 なお、この欄は編集委員の永田好生さんが書いています。 ここって、編集委員が書くコラムだったのかなぁ?  -- H21.4.25

朝日新聞 平成21年4月18日 be BETWEEN 「血液型性格判断」の内容を知っていますか?

 「血液型性格判断」の内容を知っていますか? という内容で、結構大きく取り上げられていました。

 ベストセラーリストの上位を独占したり、ドラマの題材になったり。なぜか今、血液型性格判断が人気です。暇つぶしに楽しむ程度なら罪はなさそうですが、beモニターの皆さんから寄せられた体験談の中には、笑い話で済まないものもありました。(坂本哲史) 記事の見出しに「B型はうんざりしている」とあり、この記者がB型なのか、担当の整理部の記者がB型なのか…。

 ただ、このアンケートは、結構バイアスがかかっているようです。 「血液型性格判断を信じている人」が、34%とかなり少ないのです。

 回答者を血液型性格判断の内容を「知っている」(70%)「知っていない」(30%)で分けています。
 さらに、「知っている」のうち、「信じている」(49%)「信じていない」(47%)で分けています。

 私なら、この質問内容(「血液型性格判断」)なら、「知っている」「信じていない」と回答します、たぶん。(笑)

 「血液型と性格に関係があると思いますか」という質問なら、別の結果が出たのかもしれません。
 ちなみに、後述のYahoo!の調査では、「血液型本の内容を信用している人」は56%(800人中450人)です。

 また、Yahoo!の調査では、3人に2人が「自分の性格が適切に表現されており、共感・納得する」と答えていいます。

 なお、この記事は、「アスパラクラブ」に登録すれば、全文を読むことができます。

 さて、興味深いのは、「B型はうんざりしている」の結果が、Yahoo!のアンケートとも一致していることです。
 A型は他の血液型がうらやましい? O型は自分の血液型に前向きな傾向。 http://www.narinari.com/Nd/20090110894.html
 オリジナルは、「血液型本」に関する調査 http://www.yahoo-vi.co.jp/research/blood_type.html

 「自分の性格が否定されているように感じる」 A型16.9% O型16.3% B型39.5% AB型20.2%

 20%も違うのはすごいなぁ。 やはり、B型だからなんでしょうか?(笑)

 さて、この記事は、否定的な内容で書く、という結論が先にあって材料を集めたのでしょう。
 よく読んでみると、面白いことに、「否定」の具体的な根拠は何も書かれていません。
 これは、多くの読者に読んでもらうということが1つ、また、具体的な根拠を書くと明確に反論されてしまう(苦笑?)という問題があるのかもしれません。   -- H21.4.25

能見正比古・ヒューマンサイエンスABOセンター 血液型人間学 あの人の心の秘密がわかる! 青春出版社 H21.3

 この本で面白かったのは、最近の研究です。
  例えば、228ページには、こんなことが書いてあります。

各血液型に、ある日常的な部屋の風景を10分程度見せます。…そして翌日、どの程度その画像が記憶に残っているかをテストしました。

 この結果は、予想どおりO型がダントツの正解数だったそうです。だいたい10問中6〜7問、次がAB型で、A型とB型の正解率は2〜3問だったそうです。

 別の韓国の実験では、B型は教室で勉強するより、場所を自由に移動してよいとした方が20%ほど成績が上がったとか、いろいろ面白い結果が得られたとか…。
 MRIや光トポグラフィでも、興味深い結果が出ているそうです。
 将来の研究に期待したいですね。    -- H21.4.18

安斎育郎さん著 科学と非科学の間(はざま) 超常現象の流行と教育の役割 かもがわ出版 H21.4

 血液型のところは36ページから40ページだったのですが、特に変わってないようです。
 しかし、残念ながら、内容は結構間違っています。

 例えば、38ページには、

現在血液型はABO式だけではなく…おびただしい種類があることが知られています。すべての血液型が完全に一致する確率は943億分の1よりも小さいということですから、自分と血液型が一致する人など金輪際いないと考えた方がいいでしょう。
 計算してみると、自分と血液型が一致する人など金輪際いないというのは必ずしも正しくありません。というのは、943億通りとしても、その型が多い場合と少ない場合があるからです。多い型に属している場合、「金輪際いない」というのは言い過ぎです。なお、ABO式血液型だけで統計をとっても、特に問題はありません。
だいたい外国人は日本人ほど自分の血液型を知らないでしょう。
 お隣の韓国では自分の血液型が住民登録の時に記録されますから、これは本当ではありません。
 また、徴兵制のある国では、必ず血液型を調べることになっていますし…。

他は面白い内容なのですが…やはり血液型に偏見があるのでしょうね。
関係があるとすると何かまずいんでしょうか?   -- H21.4.18

東京新聞 平成21年3月8日 社説 週のはじめに考える 血液型では決まらない

 この社説は、血液型は「タンパク質」と言っていますが、「糖鎖」の間違いです。

先の米誌の記事の中で菊池聡信州大准教授(心理学)は、こう言っています。
「血液型は血液中のタンパク質によるものであって

 元々はAP電が間違っているのですが、ノーチェックで通してしまったようです。
 他の部分は大丈夫なんでしょうか?  -- H21.4.18

Yahoo!ニュース 平成21年2月9日 日本の「血液型性格診断」ブーム、米国でも強い関心を集める

 元の記事を探してみました。

 Mari Yamaguchi
 In Japan, you are what your blood type is
 http://news.yahoo.com/s/ap/as_japan_in_the_blood

 ライターが日本人というのがポイントです。

 日本語の紹介記事と、オリジナルの英語の記事では、ニュアンスが全然違いますね。
 英語版は、英語圏の人にウケるように、かなり皮肉っぽく書いています。
 (まぁ、これは血液型だけに限った話ではないのですが)

 オリジナルのURLを見つけました。
 http://hosted.ap.org/dynamic/stories/A/AS_JAPAN_IN_THE_BLOOD?SITE=KING&SECTION=HOME&TEMPLATE=DEFAULT

 読んでみましたが、結構間違っていますね。
 以前のAPで読んだ記事は、外国人のライターだったので散々でした。
 今回は日本人なのでまだいいのですが、それにしても信頼性にはかなり難があります。

 例えば、

Blood types, determined by the proteins in the blood,
血液型は血液中の「タンパク質」で決定される。
 血液型は赤血球表面の「糖鎖」で決定され、また、血液型物質はほぼ全身に発現しています。
have nothing to do with personality, said Satoru Kikuchi, associate professor of psychology at Shinshu University.
信州大学准教授(心理学)の菊池聡氏は、[血液型と]性格は何の関係もないと言う。
 彼は、たぶんそんなことは言ってません。

 いずれも、「何の関係もない」(この言い方は「悪魔の証明」が必要なため科学的に誤り)ではなく、「関係があるとは認められない」という意味です。

The theory was imported from Nazi race ideologues and adopted by Japan's militarist government in the 1930s to breed better soldiers.
この理論[血液型と性格]は、ナチの人種差別主義者から日本に輸入され、1930年代の軍事政権によって、よりよい兵士を育成するため採用された。
 導入はナチより前です。また、導入当時は日本は軍事政権でもありません。また、導入は軍のみで、政権や政府ではなかったはずです。
The idea was scrapped years later and the craze faded.
この考え[血液型と性格]は、その後に熱狂が冷め、捨て去られた。
 これはちょっと違いますね。当時の法医学の権威によって沈黙させられたということでしょうか?
Masahiko Nomi, an advocate with no medical background, gave the theory mass appeal.
この理論の提唱者である能見正比古氏は医学的な素地を持たなかったが、大衆にはうけた。
 現在までのところ、血液型が性格に及ぼすメカニズムが明らかになっていないため、医学的な見地からの検討は意味がありません。

 大丈夫なんでしょうか?  -- H21.4.18

平成21年1月13日 19:00〜20:54 テレビ朝日 最強医師が疑問解決!0

 録画して、血液型のところだけ見てみました。
 血液型と性格・病気は関係ない(20人中全員)と言っていましたね。
 性格はともかく、病気については、明らかに間違っているので不勉強としかいいようがありません。

 そういえば、骨髄移植の話も出てましたね。
 ちなみに、骨髄移植で変わるのは、「赤血球」の血液型です。「脳」や「神経」の血液型は変わりませんから、普通に考えると性格は変わりません。

芦田嘉之さん やさしいバイオテクノロジー 血液型や遺伝子組換え食品の真実を知る サイエンス・アイ新書 ソフトバンククリエイティブ H19.1 945円(税込)

[現職は、広島大学大学院理学研究科助手]

骨髄由来以外の圧倒的多数の細胞のゲノムは、移植前後で変わりません。したがって、血液型を決定している遺伝子も元のまま変わっていませんから、骨髄由来以外の「血液型」は変化していません。(115ページ)

 やはり、骨髄移植では血液以外の血液型は変わらないようです。

 また、病気と血液型は関係ないと言ってましたが、マラリア、ノロウイルス、ピロリ菌、血液型別ヨーグルトと、関係があることは明らかです。

 マラリアと鎌形赤血球の話は有名ですね。
 以前、カキの食中毒で問題となったノロウイルスですが、血液型により感染のしやすさが違う可能性が指摘されています。

各種ノロウイルスの組織・血液型抗原との結合性

 

ウイルス株名

遺伝子

グループ

非分泌型

(O型,A型,B型)

分泌型

O型

A型

B型

VA387(ロードスデイル類似株)

GrV(ロードスデイル類似株)

G2 +++ ++++ ++++

ノーウォークウイルス(NV/68)

G1 +++ +++

MOH(スノーマウンテン類似株)

メキシコウイルス

G2 +++ +++

VA207(アムステルダム類似株)

G2 +++ ++ +/− +/−

補足:各唾液中に含まれる組織・血液型抗原は次のとおり。非分泌型(O型,A型,B型):Lewis(Le)a前駆体。分泌型のO型:Lea前駆体、H1型Leb。分泌型のA型:Lea前駆体、H1型、A1型ALeb。分泌型 のB型:Lea前駆体、H1型、B1型BLeb

(文献2から引用、一部改変)

【出典】広島市衛生研究所 カキにあたる人、あたらない人

 胃かいようとの関連が指摘されている、ピロリ菌については、

 胃かいようの原因とされるヘリコバクター・ピロリ菌の感染力が強いのは、宿主であるヒトの血液型に合わせて胃に結合するたんぱく質の型を調整する能力を持っているためであることを、スウェーデン、日本などの国際研究チームが突き止め、[2004年7月]23日付の米科学誌「サイエンス」に発表した。…
 ピロリ菌は胃の中にすみ着くため、胃の粘膜と結合するたんぱく質を持つ。一方、胃の粘膜の細胞には、血液型によって異なる形の糖鎖が付いている。研究チームは、胃かいよう患者に血液型O型の人が多いというデータに着目。日本、スウェーデン、ドイツ人などから採取したピロリ菌293株と、ペルーなど南米のアメリカインディアンから採取した80株について、血液型と感染の関係を調べた。
 日本や欧州の人から取ったピロリ菌の95%は、血液型に関係なく、どの胃の粘膜の糖鎖とも結合する万能タイプだった。これに対し、アメリカインディアンから取ったピロリ菌の6割は、O型の糖鎖とだけ結合する特定タイプだった。…
 研究チームの中澤晶子・山口大名誉教授(微生物学)は「ピロリ菌の感染が世界的に拡大したのは、相手の胃の粘膜がどんな状態でも結合できるよう、たんぱく質の型を自ら調整する能力を持っていたためではないか。菌の構造が明らかになれば、菌の結合を防ぐ薬の開発が可能になるかもしれない」と話している。

M. Aspholm-Hurtig et al., Functional Adaptation of BabA, the H. pylori ABO Blood Group Antigen Binding Adhesin, Science 23 July 2004, pp519-522

【出典】毎日新聞 2004年7月23日

 また、血液型別ヨーグルトについては、

 筆者らは、ヒト大腸ムチン(HCM)が血液型によって異なるのであれば、それに付着する乳酸菌の種類も当然異なると考え、「ヒトの血液型を認識するプロバイオティクス」の探索研究を開始した。そして、当研究室の内田は、200株以上のプロバイオティクス乳酸桿菌の付着性をスクリーニングすることで、世界で初めてABO式血液型を認識する乳酸菌群を発見した。

 当研究室でも、最近、ヒト血液型抗原を認識する有害菌が続々とスクリーニングされており、ピロリ菌やノロウイルスに限定されず、ヒトに有害な「血液型病原菌」が広く自然界に存在することは確実と考えられる。

(松尾啓樹、齋藤忠夫、東北大学大学院農学研究科)

【出典】ヒトABO式血液型を認識する乳酸菌の発見とその利用 『化学と生物』 Vol. 45 No. 12, 2007

 ということですので、医学的に間違っていることを、堂々と放送しちゃうという神経がわかりません。
 あの20人の医師はいったい何だったったんでしょうね?
 大丈夫なのかなぁ?

 それとも、番組のプロデューサーが確信犯的に編集しちゃったのかもしれません。

 なお、医師は「性格」には素人ですから、あの番組の「血液型と性格」に対する意見は、単なる普通の人の感想以上でも以下でもありません。

 あるいは、BPO対策なのかもしれませんが…。

 本当のところはわかりませんけど、ちょっとどうなのかなぁ、という番組でしたね。 -- H21.1.25

 【番組のホームページ】http://www.tv-asahi.co.jp/uwasanoq/

Was die Blutgruppe verrät (Taschenbuch)  Goldmann (2002) Deutsch

 知り合いからのメールで、ドイツ語の「血液型と性格」の本を発見しました。
 タイトルを直訳すると、「血液型は、何を裏切るのか」という、ヘンな日本語になってしまいます。(^^;;
 
 ドイツではタブーだと思っていたので、まさかこんな本があるとは思ってもみませんでした。
 思い込みとは恐ろしいものです。

【書名】Was die Blutgruppe verrät(血液型は、何を裏切るのか)
【著者】von Jörg Eikmann
http://www.amazon.de/Was-Blutgruppe-verr%C3%A4t-J%C3%B6rg-Eikmann/dp/3442164168/ref=sr_1_11?ie=UTF8&s=books&qid=1227280263&sr=1-11

 ちょっと高いのですが、注文してみました。
 解説は日本語訳(excite)より、英語方がわかりやすいので、そちらを掲載しておきます。

What does the blood type betray (Paperback)
Product-descriptions
Short-description
"Naming who you are tells me your blood type and I you." Each of the four human blood types differs in her/its/their chemical composition of the others, and this particular composition is with crucial for the difference of the characters. Jorg Eikmann describes, what the blood type says about a human being, and a deep understanding of the own feeling, thinking and actions mediates - without lengthy tests or psychoanalysis. With the knowledge of the characteristics of the individual blood types, everyone can do more from his/its type, lives more contentedly and improve his/its relationships to other people. To know, what the boss really wants or the colleague / the colleague in the sign leads, helps immensely. This is applicable also to the love of course: Eikmann shows new ways, that to find really matching partners, with whom the "chemistry" is right, and solves relationship-problems. The book, for which child is which education-manner the right one, declares a "blood type-just way of life" furthermore.

 なお、この本は『血型心理学』というタイトルで中国語に翻訳されているようです。
 中国語の本を検索するのは中国のAmazonを使えば簡単にできます。
 便利になったものですね。
 そこで、注文しようと思ったら、最後の支払いのところで引っかかって、注文できませんでした。
 クレジットカードが使えるはずなのですが、何回やっても認証されないのです。
 VISAとJCBのどちらもダメでした。(*_*)
 なんで?  -- H20.11.29

 1月13日に到着しました。注文したのが去年の11月22日、発送が1日後の23日ですから、結構時間がかかるのです。
 能見正比古さんや古川竹二の紹介もあります。
 ただ、ドイツ語なんで、さっぱりわかりません。(*_*)

 それと、中国語の本ですが、『当当網』(dangdang.com)というオンラインショッピングのサイトなら、日本で発行したクレジットカードも通るようです。
 何冊か注文してみたので、来るのが楽しみです。v(^^)  -- H21.1.25

MEN'S NON-NO 平成21年2月号

 血液型の別冊付録があったので、思わず買ってしまいました。
 内容は、藤田紘一郎さんと、G.ダビデ研究所でしたね。

 ちなみに、集英社なので、マンガのキャラの血液型も載ってました。
 もちろん、集英社なんで『少年ジャンプ』ばかりです。  -- H21.1.19

日経サイエンス 平成21年2月号 科学と疑似科学の間

 茂木健一郎さんと伊勢田哲治さんの対談「科学と疑似科学の間」で「血液型性格学」が取り上げられています。

 もちろん、『日経サイエンス』ですから、肯定的な結論になるはずがないのですが、今までのインターネットの議論が少し反映されたのか、否定的なニュアンスが弱まっている感じがしますね。

 例えば、

○茂木 なぜか日本や韓国などでだけ信じられている

 台湾と中国が抜けてますが、以前のように日本だけではなくなった

○伊勢田 血液型の本のアンケートや血液型に関する番組の出演者を対象とした調査などのデータでは、確かにA型の人が自分のことを几帳面だと答えるといった相関が強く見られるのだそうです

 データの差を認めたというのにはビックリ。たぶん、週刊ダイヤモンドの記事が影響しているのではないかと思います。

 また、否定も全否定ではなく、伝聞調になっているのが興味深いです。

○伊勢田 一般の被験者に対して、心理学で通常用いられる性格検査を行った場合は、几帳面さに関する質問項目があっても、ほとんど血液型との相関は出ないといいます。

 伝聞情報では困りますね。

○茂木 「あなたはこういう性格だ」と聞かせされ続けて、自己暗示にかかっているのかも

 かかっているのかも、って何でしょう?推測?

○伊勢田 血液型性格学の仮説そのものは通常の心理学に手続きで反証可能なもので、実際に反証に近い結果もでています

 反証に近い結果って、完全な反証ではないのかな?それって科学なんでしょうか?

 野次馬としては面白いです。(^^)  -- H20.12.29

新刊情報 (H20.6〜H20.12)

  • 佐藤綾子さん B型そばでトクする32の理由 春日出版 H20.12 1,260円(税込)
  • 文春新書編集部編 昭和天皇の履歴書 文春新書 H20.12 945円(税込)
  • エリカ・アンギャルさん “世界一美しい”A型美女になる方法 主婦と生活社 H20.12 1,000円(税込)
  • 血液型研究委員会編 浅尾哲朗さん監修 B型カラダの落とし穴 祥伝社 H20.12 1,050円(税込)
  • 大槻義彦さん 大槻教授の最終抗議 集英社 H20.11 714円(税込)
    第4章 日本に同じ血液型の人間は二人としていない(私の血液型は「C型」である 血液型性格判断は「差別」につながる ほか)
  • 鈴木芳正さん ウラ血液型診断書 ミヤオビパブリ H20.11 1,050円(税込)
  • 入門ケミカルバイオロジー編集委員会 入門ケミカルバイオロジー オーム社 H20.9 1,890 円(税込)
    第6章 お砂糖で決まる血液型
  • 夢プロジェクト編 血液型比べてビックリ!その人の人間性が見える本 河出書房新社 H20.11 540円(税込)
  • 長田時彦さん AB型「本当の自分」がわかる本(王様文庫) 三笠書房 H20.10 540円(税込)
  • 神田和花&新田哲嗣さん A型女の取扱説明書 あさ出版 H20.10 1,050円(税込)
  • 長田時彦さん B型「本当の自分」がわかる本(王様文庫) 三笠書房 H20.9 540円(税込)
  • 韓国ドラマ 男たちの血液型診断書 サンヒョクがチュンサンに勝てない理由(ワケ)  角川書店 H20.10 1,365円
  • 決定版!全血液型の裏ワザ取扱説明書 主婦と生活社 H20.10 700円
  • 摩弥さん ふしぎなくらい当たる血液型人間鑑定学 自分や相手の欠点を知って快適な人間関係をつくれる本 成美堂出版 H20.10 550円
  • Soramiさん 血液型でわかる B型の恋愛偏差値 ゴマブックス H20.9 1,050円(税込)
  • 血液型ラボ著 B型男子。 宙出版、H20.10 590円(税込)
  • 章月綾乃さん 女子の取り説 血液型別「愛し方」「愛され方」  小学館 H20.9 500円(税込)
  • 長田時彦さん O型「本当の自分」がわかる本(王様文庫) 三笠書房 H20.9 540円(税込)
  • 太田みゆきさん 私、B型ですけど…何か? ぜんにち出版 H20.9 1,050円(税込)
  • 御滝政子さん 「ふ〜ん、AB型だ」って言うな! 理解すべきAB型人間の恋愛、結婚、仕事 あなたは、AB型で悩んでませんか? 主婦と生活社  H20.9 998円(税込)
  • たかぎりょうこさん B型妻とA型夫 どーしてアナタはそうなるの!? グラフ社 H20.9 1,050円(税込)
  • 摩弥さん 笑ってていいの?まさかのAB型 三五館  H20.8 1,260円(税込)
  • Soramiさん 血液型でわかる A型の恋愛偏差値 ゴマブックス H20.9 1,050円(税込)
  • 梶原竜人さん監修 血液のふしぎ絵事典 はたらきがよくわかる! 成分・型から検査でわかることまで PHP研究所 H20.9 2,940円(税込)
  • 藤田紘一郎さん 血液型の暗号 日東書院本社 H20.9 1,365円(税込)
  • 血液型行動学研究会編 血液型の教科書 解決版 データハウス H20.8 1,155円(税込)
  • 血液型人間科学研究センター監修 愛されB型 嫌われB型(仮) ソニーマガジンズ H20.8 1,000円(税込)
  • 菊池聡さん 「自分だまし」の心理学 祥伝社新書121 H20.8 819円(税込)
  • 長田時彦さん A型「本当の自分」がわかる本(王様文庫) 三笠書房 H20.8 540円(税込)
  • Jamais Jamaisさん O型自分の説明書 文芸社 H20.8 1,050円(税込)
  • ジャック☆サァカスさん監修 G.B.血液型研究会著 O/A/B/AB型わたしの通信簿 イースト・プレス H20.8 390円(税込)
  • 能見俊賢さん 血液型人間科学研究センター 血液型バイブル O/A/B/AB型の事情 青春文庫 H20.8 500円(税込)
  • 阿雅佐さん B型で悪いか! コスモトゥーワン  H20.8 1,050円(税込)
  • 神田和花&新田哲嗣さん B型女の取扱説明書 あさ出版 H20.8 1,050円(税込)
  • 白石昌則さん 生協の白石さん お徳用エディション (増えた章…彼女はB型) 講談社 H20.8 819円(税込)
  • 御瀧政子さん 「ほら、O型だ」って言うな! 信頼すべきO型人間の恋愛、結婚、仕事 H20.8 主婦と生活社 998円(税込)
  • 内川あ也さん B型のルール 中経出版 H20.7 560円(税込)
  • だからB型は嫌われる!? いずみムック60 一水社 H20.7 500円(税込)
  • B型有名人であなたのことがスグわかる!秘 コアコミックス コアマガジン H20.7 600円(税込)
  • 摩弥さん 本当にそうなの?迷惑なO型 H20.7 三五館 1,260円(税込)
  • 村上宣寛さん 心理テストはウソでした 講談社+アルファ文庫 H20.7 648円(税込)
  • 内田允子さん 歌文集 生きごころ (第2章 B型家族) 文芸社ビジュアル H20.6 840円(税込)
  • 御瀧政子さん 「やっぱ、A型だ」って言うな! 尊敬すべきA型人間の恋愛、結婚、仕事 H20.6 主婦と生活社 998円(税込)
  • 御瀧政子さん 「裏」血液型ってなんだ! 4つの血液型ではわからない H20.6 主婦と生活社 998円(税込)
  • 加納圭さん ヒトゲノムマップ H20.6 京都大学学術出版会 2,310円(税込)

新聞・雑誌情報(H20. 6〜H21.1)

  • AERA 平成20年11月17日 血液型人事ハマる会社
  • 週刊ダイヤモンド 平成20年11月8日号 使える心理学
    Part 2
    性格診断編 自分の性格を解き明かす心理学 ブームの血液型診断は本当?
    血液型による性格診断ブーム その実態を心理学で斬る!
  • 第三文明 平成20年11月号 【Topic】血液型と性格診断のワナ
  • PHPスペシャル 平成20年11月号 ●特別企画  血液型別・「男性」とのカシコイつきあい方
  • ビッグコミックオリジナル 平成20年11月5日号 ある血液型だったせいで…? 弁護士のくず 井浦秀夫 case72.Bの悲劇B
  • ビッグコミックオリジナル 平成20年11月5日号 ある血液型だったせいで…? 弁護士のくず 井浦秀夫 case72.Bの悲劇A
  • ビッグコミックオリジナル 平成20年10月20日号 [10月04日発売] ある血液型だったせいで…? 弁護士のくず 井浦秀夫 case71.Bの悲劇
  • 元気丸で行こう! 血液と血液型 第3回 肺炎になると血液型が変わることがあるって聞いたことが……
    http://www.anicom-pafe.com/taidan/archives/cat64/
  • 小学六年生 平成20年10月号 大特集 これで新学期100倍アゲ↑アゲ↑あなたの「血液型」完ペキ解説☆-人気力アップ、 裏血液型、ラブ度チェック
  • AERA  平成20年9月8日 五輪 「宇津木ノート」の中身 ニッポンの女子力研究、ソフト全選手と両親の血液型の関係を分析
  • 中日スポーツ 平成20年8月22日号 個人競技7人で8個
  • 東京新聞 平成20年8月12日号 心理研究家 御瀧政子さん 福田さんは典型的なA型?
  • アンアン 平成20年8月15日号 最新血液型スーパーブック (8/8発売) → ABO FANが紹介されています
  • ノンノ 平成20年9月5日号 別冊付録:血液型で「自分のすべて」がわかる本
  • 九州Walker(ウォーカー) 平成20年9月2日号 九州人・血液型の最終結論
  • DIME 平成20年8月5日号 もはや占いではありません! 「血液型」分析でわかる本当の「私」
  • 朝日新聞 平成20年7月20日号 be 「常識ずらしの心理学B」 サトウタツヤさん
  • 第10回オーマイ読者相談室 森永 卓郎(2008-07-15 11:26) 回答「B型やO型で憧れる行動をちょっと真似てみては」
  • アイシェアの調査結果 平成20年6月5日付 B型人間は血液型に高い関心度〜4人に3人が「血液型と性格は関係していると思う」

TV情報

  • 平成20年12月28日 7:00〜7:45 NHK総合 おはよう日本 今年のベストセラー・なぜ“血液型本”が…
  • 平成20年12月2日 19:58〜19:54 日本テレビ 芸能界血液型別トークバトル!B型男VSワケあり女! 
  • 平成20年11月21日 19:00〜19:30 BS朝日 驚きの血液型勘違い事件… 【ゲスト】中村玉緒
  • 平成20年10月19日 7:00〜7:30 日本テレビ 所さんの目がテン! 血液型の科学
  • 平成20年10月17日 23:00〜23:30 日本テレビ 未来創造堂 ▽スピワー小沢の血液型占いで西尾失笑
  • 平成20年10月3日 11:55〜13:55 日本テレビ おもいッきりイイ!!テレビ ▽当世”血液型”事情
  • 平成20年9月30日 13:55〜15:50 日本テレビ 情報ライブ ミヤネ屋  ▽大ブームの血液型本背景には?
  • 平成20年9月14日 よみうりテレビ たかじんのそこまで言って委員会 ABOAB“血液型”診断のウソホント!

MEN'S NON-NO 平成21年2月号

 血液型の別冊付録があったので、思わず買ってしまいました。
 内容は、藤田紘一郎さんと、G.ダビデ研究所でしたね。

 ちなみに、集英社なので、マンガのキャラの血液型も載ってました。
 もちろん、集英社なんで『少年ジャンプ』ばかりです。  -- H21.1.19

平成20年12月28日 7:00〜7:45 NHK総合 おはよう日本 今年のベストセラー・なぜ“血液型本”が…

 7:26〜7:31ごろに「“自分の説明書”500万部ヒットの背景」をやってました。

 取材では、この本をきっかけに、夫の行動が理解できるようになった、と奥さんが言ってました。
 話し合いのきっかけにはなる、ということですかね。
 確かに、“自分の説明書”は面白いです。(^^)

 さて、気になる血液型と性格の関係には「科学的な根拠は全くない」と、首藤アナが言ってました。
 もう一度「科学的な相関関係はありません」とも。
 最後にもう一度、男性アナが「科学的に関係はない」としつこく強調してました。
 ただ、それ以上の説明はありません。
 「科学的」といったら、普通は統計ではなく、医学的・大脳生理学的な話を連想しますよね。
 さすが、NHKらしいです。(笑)

 これで「何の根拠もない」とか「統計的にも関係はない」と言ったら、間違いなく文句が殺到するでしょう。
 #統計的に関係があるというのは、最近の週刊ダイヤモンドで特集していますからね。

 なお、「科学的な根拠」がなくとも、実験・観察や統計的な面で、科学的に正しいとされていることは少なからずあります。

 しかし、NHKで「関係がない」ではなく「科学的な根拠はない」と言うとは、時代は変わったものですね。  -- H20.12.29

文春新書編集部編 昭和天皇の履歴書 文春新書 H20.12 945円(税込)

 昭和天皇の血液型の話が書いてあるようです。
 もちろん、以前に言われていたとおりAB型です。  -- H20.12.29

エリカ・アンギャルさん “世界一美しい”A型美女になる方法 主婦と生活社 H20.12 1,000円(税込)

 血液型と性格ではなく、「血液型ビューティ術」の話でした。
 欧米では常識って書いてありますが、本当なのかな?
 ちなみに、著者はシドニー生まれの女性です。  -- H20.12.29

子供の科学 平成21年1月号 B型はマイペース、O型は大ざっぱ…? 血液型ホントの話

 私も子供のころ愛読していた『子供の科学』は、血液型の特集です。
 B型はマイペース、O型は大ざっぱ…? 血液型ホントの話
 http://www.seibundo-net.co.jp/CGI/search/list.cgi?key=z_sinkan&c_bunrui=Z06

 しかし、これが結構○ンデモなのです。あ〜あ。(;_;)
 ちょっとだけ書いておきます。

○検証1 脳にはABO型物質がない!

 あります!血液型学の入門書にも書いてある話です!

ABO型物質は赤血球に存在するだけではなく、表I−5表I−6に示すごとく各種臓器、各分泌液中にも認められる。特に、胃液や唾液には多量に分泌している。そのため唾液を血液型物質の検査に利用することが多い。
( 大久保康人さん 『血液型と輸血検査(第2版)』 6〜7ページ)

表I−5 各臓器中のABH抗原

臓 器

反応(%)

100
十二指腸 90

空 腸

80

胆 嚢

78
顎下腺 76
食 道 70

膵 臓

66

回 腸

56

腎上体副腎

40

膀 胱

40
耳下腺 40
リンパ節 37

腎 臓

37

前立腺

34

肝 臓

34

精 嚢

29
肺 臓 29
結 腸 23

副睾丸

22

脾 臓

18

睾 丸

16

8

表I−6 各分泌液中のABH抗原

分泌液

反応(%)

胃 液

100

唾 液

82

胆 液

74

精 液

69
尿 16

○検証2 一卵性双生児の性格は同じ

もし血液型で性格が同じになるなら、家庭の事情で、違う環境で育つ双子も同じ性格になるはずですが、そんなことがあり得るでしょうか??

 現在では、遺伝と環境がそれぞれ半分程度の影響があるとされているようです。

R・グラント・スティーンさん 『DNAはどこまで人間の運命を決めるか』 三田出版会 H10.4

dna.jpg (7474 バイト)

 226〜227ページには、心理学で長い間論争になっていた「遺伝か環境か」にピリオドを打つかもしれない記述がありました。それによると、遺伝の影響が40%強、環境の影響が60%弱だそうです。

 現在おこなわれている人格テストに問題があるのは明らかだが、別々に育てられた一卵性双生児の間の類似度が高いという事実は、 人格の遺伝性に関する強力な証拠となる。
  職業適性、職能、および全般的な関心事に関する徹底的なテストの結果、人格のこれらの分野の遺伝率は全体として40%ほどであった(*1)。 一緒に育てられた一卵性双生児と別々に育てられた一卵性双生児の間には重大な違いが見られ、どんなことに関しをもつようになるかについては、 環境の果たす役割がかなり大きいことが確認された。また、いくつかの異なったテストによれば、社会的態度といった漠然としたものでさえ、40%の遺伝性があるとされている。現に、双生児による回答からは、人生において宗教は重要であるという奪え方の遺伝率は40%、伝統的な価値観にこだわることに関しては53%の遺伝率が出ている。双生児の2人の間のもっとも大きな違いをひとつだけ挙げるとすれば 「社会面での無宗教的な態度」で、これは受けた教育による影響がかなり強かったが、それでも遺伝率は34%となっている。別々に育てられた一卵性双生児から特性に関して最大限の遺伝率が算出されるのはもっともであることを考えてもなお、 これらの結果には驚くべきものがある。ついでながら述べておくと、別々に育てられた一卵性双生児の研究では、IQの遺伝率は69%となっている (第8章参照)。
 人格決定因は各々遺伝性の程度が異なり、遺伝性の強いものもあればほかよりも弱いものもあることは十分に考えられる。 しかし現在のデータでは、それぞれの決定因の間に大きな違いがあることは明らかにはなっていない。数年前、合計で双生児が三万組になる四つの異なった研究結果を総合したところ、外向性と神経症傾向のどちらも遺伝率は50%という数値が出た(*2)。さらに最近になって、 異なった研究からデータを集めたところ(表10・1)、異なった人格特性に見られる遺伝率がほぼ均一の数字となって現れた。もっとも遺伝率の高かったのが外向性で47%、いちばん低かったのが人当たりに関する遺伝率で39%であった(*3)。これらの結論は、多数の双生児を対象とし、近代的な心理テストをおこない、最新型のコンピュータ・モデルを採用して遺伝率を計算したいくつかの研究を基にしたものである。

表10・1 人格特性の遺伝

特性 遺伝性 環境
外向性 47% 53%
開放性 46% 54%
神経症傾向 46% 54%
誠実性 40% 60%
人当たり 39% 61%
全体的性格 45% 55%

(a) 各々の人格特性に関するデータは、多くの異なった研究の平均(*3)

*1 Bouchard, T. J., et al., Sources of human psychological differences: The Minesota Study of Twins Reared Apart, Science 250 (1990): 223-228.
*2 Plomin, R., The roles of inheritance in behavior, Science 248 (1990): 183-188.
*3 Bouchard, T. J., Genes, environment, and personality,  Science 264 (1994): 1700-1701.

○検証3 病気で血液型は変わる!

白血病などの病気では、治療によって血液型が変化することがあります。…この場合、血液型の変化によって性格は変わるのでしょうか?

 大病の治療をすれば、ホルモンバランスが変わるので、性格は変わると思います。
 なお、その場合でも脳の血液型は変わらないそうです。

芦田嘉之さん やさしいバイオテクノロジー ソフトバンククリエイティブ H19.1

115ページから引用します。

骨髄由来以外の圧倒的多数の細胞のゲノムは、移植前後で変わりません。したがって、血液型を決定している遺伝子も元のまま変わっていませんから、骨髄由来以外の「血液型」は変化していません。

 やはり、骨髄移植では血液以外の血液型は変わらないようです。

○検証6 血液型性格診断が流行しているのはアジアだけ!?

「血液型性格診断」は日本を中心としたアジアの一部のみでいわれている話なのです。

 ドイツもフランスもアメリカもありますが?

 例えば、

○もし科学的に根拠があるなら、他の国でももっと研究されているはずですよね?

 韓国・中国だけでなく、欧米でも研究されています。例えば、

○「性格が遺伝で決まる影響は…10%もないような気がしますねぇ」(筑波大学血液型教授 千葉繁教授)

 既に書きましたが、遺伝と環境がほぼ半々と言われています。

○現在の科学では、人の性格について科学的に検証されたデータは何もありません。科学で性格を語ることはとても難しいことなのです。

 心理学ってオカルトなのでしょうか?

 取材協力
 筑波大学大学院人間総合科学研究科
 臨床医学系内科学(血液)千葉繁 長谷川雄一
 日本医科大学 血液内科 猪口孝一

 確かに、心理学者はいないようですが…。

 反論自体はいいことだと思いますが、子供に間違った知識を吹き込むのだけはやめてほしいです。:-<  -- H20.12.29

大槻義彦さん 大槻教授の最終抗議 集英社 H20.11 714円(税込)

 とりあえず血液型のところだけ読みましたが、内容は…です。(*_*)
 日本人は血液型が一人として同じ人がいないから、血液型と性格は関係ない…といった調子で否定論を展開しています。
 こういっちゃ悪いのですが、まさにト○デモ否定論です。
 以前に彼が書いた「通販生活」での否定論では、心理学者からも抗議がB来た(!)そうですが、確かにそうでしょうね。
 理科離れを助長しないといいのですが…。  -- H20.11.29

週刊ダイヤモンド 平成20年11月8日号 使える心理学

 最近にはない、本格的な血液型の批判記事です。
 この号の特集「使える心理学」の一部として、53〜55ページの3ページにわたって説明されています。

Part 2
性格診断編 自分の性格を解き明かす心理学 ブームの血液型診断は本当?
血液型による性格診断ブーム その実態を心理学で斬る!

 記事の結論は明快です。「血液型の性格分類は、統計学的、心理学的に根拠はない」(55ページ)です。
 その根拠として、心理学者である富山大の村上宣寛さんと、聖徳大学の山岡重行さんの2人が登場しています。

 まず、村上さんの否定の根拠を見ていきましょう。『心理テストはウソでした』(講談社)で明確に反証しているとして、

能見氏は読者アンケートを基に2万枚のデータを集めたとしているが、統計学ではランダムサンプリングが基本。彼らのデータでは、血液型人間学に興味があり、共感を覚えた読者しかアンケートを返送しないため、そもそもアンケートにバイアスがかかっている」。そのため、統計学的には意味がないという。(53ページ)

 と述べています。確かにこれは一理あります。
 要するに、統計的に意味がないランダムサンプリングでないデータで、(仮に)差が出たとしても意味がないということです。

 次に、山岡重行さんの意見を紹介しておきます。

山岡講師は「テレビを見て楽しんだ層は、与えられた情報により暗示がかけられ、マインドコントロールされてしまったために、血液型によって差が出た」と言う。それに対して、テレビを見なかった層は暗示にかけられないということだろう。テレビを見なかった層の結果を見れば、血液型によって性格の差がないということが実証されている。(54ページ)

 よって、血液型と性格は関係ない、という結論になっています。

 なお、この記事で紹介されている山岡重行さんの論文『血液型性格項目の自己認知に及ぼすTV番組視聴の影響』(日本社会心理学会第47回発表論文集)は無料でオンラインで入手できます。

 (続きはこちら)

#残念なことに、この記事の内容は明らかに矛盾しています。(*_*)

 ところで、批判記事といえば、大村政男さん、佐藤達哉さん…という名前が思い浮かぶのですが、なぜか今回の記事にはありませんね。
 ちょっと寂しいです。(笑)  -- H20.11.16

AERA 平成20年11月17日号 血液型人事ハマる会社

 意外なことに、肯定的な記事です。しかも、見開きで2ページも使っています。
 http://www.aera-net.jp/latest/
 血液型人事ハマる会社

 『AERA』では、今まで否定的な記事しか見たことがなかったので、ちょっと意外です。
 もっとも、9月8日号の『五輪「宇津木ノート」の中身』もそうですが、割と肯定的な記事を書いているのは記者じゃなくてライターですから、様子見なのかな?

 そういえば、以前、血液型の問い合わせがあったのですが、当然のことながらボツになって掲載されませんでした。
 それと、三菱電機の記事は『朝日』に掲載されたのですが、なぜかそう書いてありませんね。
 はて? -- H20.11.16

平成20年10月19日 7:00〜7:30 日本テレビ 所さんの目がテン! 血液型の科学

 テーマは「血液型の科学」になりました。

 出演 所ジョージ(O)、矢野明仁(A)、佐藤良子(O)

 血液型と血液型のところだけ紹介しておきます。
 ただ、内容がちょっと中途半端な感じのような気がします。
 ひょっとして、心理学者からの反論があったからかな?

 さて、最初のコメディの部分は、特にここで紹介する必要はないでしょう。
 次に、最近の血液型ブームと古川竹二さんの紹介があり、「血液型と性格」の本論に入ります。

○特徴は次のとおり

○一般の人の調査では、約8割の人が信じている(50人中39人)
○保育園児の調査(各血液型3人)では、あてはまる場合(粘土でケーキを作る課題を与えた場合)と、あてはまらない場合(好きな動物の絵を描かせた場合)がある
○心理学者は「思い込み」だと言っている(誰に聞いたんでしょう?顔も名前も出さなかったのは気になります。説明のフリップもなかったので、急遽入れ込んだのかな?)
○東京医科歯科大学 木村彰方さん(専門は循環器)は、科学的に根拠がないと言っている(なぜ専門外なのにコメントしたのかは謎です)
○南米(ガテマラとボリビア)ではほとんどがO型だから、全員大雑把なのか?(所ジョージは、そうかも知れない[から血液型は当たっている?]というような意味のことを言っていた)

 『血液型の暗号』の著者、藤田紘一郎さんも出演していましたが、「血液型と性格」ではなくて、「血液型と病気」の話でした。なぜ「血液型と性格」についてコメントしなかったのかは謎です。

 全体として、「血液型と性格」に肯定的な内容のものを予定したところに、どこかでストップがかかった、といった印象を受ける内容でした。一般の人の多くは信じているが、科学では否定されている、というような内容です。

 所ジョージのコメントでは、科学では否定されているが、やはり関係はあるといいたそうでしたが、本当のところはわかりません。
 どうやら、この番組では、視聴者を否定・肯定のどちらか一方の結論に誘導しようという意図はないようです。

 念のため、「科学的な根拠はない」から間違っているとは必ずしも言えません。
 科学的な根拠がわからないけれども、正しいとされていることは少なくありません。
 番組では、この点については触れていませんが、考え方によってはどちらにでも解釈できる内容です。

 ところで、保育園児の実験は、いつ見ても面白いですね。

 前半は、粘土でケーキを作る課題を与えた場合ですが、A型がいちばんまとまりがよかったのが、後半のお絵かきの自由課題では一番まとまりがなかったのが印象的でした。
 自由にやらせると意見がまとまらなかったのか、あるいは前半と人が入れ替わったので、たまたま活発な園児だけのチームになったのかはわかりません。

 B型は個人ごとにケーキ作りに一番熱心でしたし、お絵かきも熱心でした。さすが、仕事の鬼!

 A型、O型はそれぞれ別々の絵を描いていたのですが、B型だけ仕切る女の子がいて、3人とも同じ絵の一部分を描いてましたね。番組のナレーションのように、他人の世話をしていたのとは違うと思うのですが…。

 AB型は個別行動というのも予想通りですね。以前の番組でもそうでしたが、AB型は個別行動しがちなんですよね…。(苦笑)

 普通は、この手の情話番組は、こんな曖昧で面倒なことはしないはずで、ちょっと不思議です。
 また、保育園児を使った実験も謎です。
 否定するなら、初めから否定する側の映像だけ流せばいいはずです。
 両方流したのは、やはり結論を曖昧にするという意図があったとしか考えられませんが、どうなんでしょうか?

 それにしても、この番組は不可解な謎が多いようです。
 やはり、当初の肯定の内容が、放送間際に否定側の意見で変更になったんでしょうか?
 そうなると、HPの記述も、番組の内容も、すべてうまく説明できるのですが…。

#考え過ぎかな?

《HPの記述》

最近、血液型別の性格判断本がベストセラーとなり、再びブームとなっているのが血液型。
A型は「几帳面」、B型は「自己中心的」、O型は「大雑把」、AB型は「気分屋」。実はこの血液型性格判断の歴史は古く、昭和2年の心理学の研究論文によるもので、現在ではおよそ8割の人が血液型の違いによって性格や行動パターンが違うと信じているほどです。
果たして、本当に血液型と性格には、関係性があるのでしょうか。そこで保育園児に協力してもらい、それぞれの血液型別に行動を観察します。すると、想像を上回る面白い結果が次々と明らかに!

 番組を見た限り、どう考えても「面白い結果」じゃありませんよね?
 このHPを文章を素直に読むと、やはり肯定的な結果が得られたと予想するのが普通でしょう…。

 幼児を使った実験をもう一度思い出してみたのですが、2回目の自由に絵を描かせるのを否定する根拠にするには、ちょっと内容が貧弱です。A型の3人は単に言うことを聞かなかっただけで、B型は真ん中にいた女の子が仕切るタイプだったということですから、血液型とは直接関係はないですよね?それに、AB型の映像は流れませんでした。

 初めから否定するつもりなら、いかにも中途半端な映像です。
 否定するつもりなら、もっとうまく撮影できたはずですからね。
 それなら、視聴者も納得しやすかったでしょう。
 不思議だなぁ、と思うのは私だけでしょうか?

《おまけ》

 「HLA情報を用いた相性判定」は、日立ソフトの特許が成立していたんですね。ビックリ。(@_@)

HLA情報を用いた相性判定システム
http://www.j-tokkyo.com/2007/G06Q/JP2007-034519.shtml
【公開番号】 特開2007−34519(P2007−34519A)
【公開日】 平成19年2月8日(2007.2.8)

 それによると、参考文献は次の2つです。

Suma Jacob, Martha K. McClintock, Bethanne Zelano, and Carole Ober: Paternally inherited HLA alleles are associated with women’s choice of male odor. Nature Genetics 30, 175-179, 2002
 http://www.nature.com/ng/journal/v30/n2/full/ng830.html
Wedekind C, and Furi S: Body odour preferences in men and women: do they aim for specific MHC combinations or simply heterozygosity? Proc R Soc Lond B Biol Sci. 264, 1471-1479, 1997
 http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=1688704

 後者が、この『所さんの目がテン!』の実験の参考文献のようです。こちらは、女性は自分とHLAの一致度が低い男性を好むそうです。
 ところが、前者は、女性は自分とHLAの一致度が高い男性を好むとのことです。

 どっちがホントなの?
 目がテンになってしまいました。(笑)
 まぁ、いいか。  -- H20.10.25

平成20年10月17日 23:00〜23:30 日本テレビ 未来創造堂 ▽スピワー小沢の血液型占いで西尾失笑

 スピードワゴンの小沢一敬さん(B型)が、独自のエレメンタル(元素)理論で、A型は「水」(純情で透き通っているけど流されやすい)、B型は「火」(ぎらぎらと燃えてる、まわりをやけどさせてしまう、水でテンションを下げられる)、O型は「風」(ふわふわしていて、つかみどころがない、だけどあたっていると心地いい、火の勢いを増させる)、AB型は「鉄」(熱しやすく冷めやすい)という独自の理論をしゃべっていましたね。

 初めに、女性出演者の西尾由佳理アナ(O型)と古内東子さん(O型)の出演者の血液型を当てていましたが、本当に当てたのかな?
 事前に知ってたのかもしれませんね。

 出演者:木梨憲武O、古内東子O、スピードワゴン(井戸田潤B、小沢一敬B)、西尾由佳理アナO

 ただ、普通の「血液型と性格」の話は出ませんでした。
 司会の木梨さんが止めてたようです。というか、この手の番組は、事前にシナリオがあるはずですから、2004年のBPOの“要望”の影響が残っているということでしょう…。  -- H20.10.25

藤田紘一郎さん 血液型の暗号 日東書院本社 H20.9 1,365円(税込)

 藤田さんといえば、カイチュウ博士として有名で、私もファンの一人です。
 以前の本でも、血液型の話題はポツポツ出ていたのですが、今回はなんと1冊まるまる血液型です!

 真面目な本です。

 やっと、インターネット通販で入手したので読んでみました。

#実は、どうせ地元の本屋では売っていないだろうと踏んで、インターネットで注文しました。
#ところが、出版社はかなり強気のようで、地元の本屋に山積みになっていたのには驚きました。

 ところで、最初は「監修」となっていたのですが、実際に出版された本では「著」となっていました。
 私が推測するに、最初は「監修」で、一部は別のライターを使う予定だったのが、藤田紘一郎さんが血液型に思い入れがあり、結局は自分ですべて書いたのだろうと思います。

 内容のバランスは、血液型と性格の部分が6〜7割、科学的な説明が3〜4割といったところで、ある程度の部数を狙うには、適切な比率でしょう。

 序章 血液型でいったい何がわかる?
 第1章 社会のルールブック的役割のA型
 第2章 社交的だが負けず嫌いのO型
 第3章 マイペースで行動的なB型
 第4章 2面性のあるユニークな発想のAB型
 第5章 知らなかった血液型のなぞ

 これは、出版社サイドの思惑があったのかもしれません。
 なぜなら、これ以上科学的な話を増やしたら売れませんから。(^^;;

 さて、この本のポイントは、14ページにあり、「人の性格は、ある程度血液型が影響を与えている」です。
 また、もう1つのウリは、間違いなく医学的な説明のところで、動植物の血液型、病気と血液型、血液型のO型起源説、合う食べ物・合わない食べ物 etc.でしょう。
 性格の分析の部分は、能見・鈴木説をベースにしているものの、藤田さん独自の分析も少なくありません。
 とにかく、情報満載のすばらしい本です。

 ただ、強いてケチをつけるとすると、全体としては面白いのですが、能見正比古さんに比べると、データや相性のところは、若干パンチに欠けるかもしれません。また、感染症、食べ物、O型起源説にはさまざまな異論があり、定説となっていないものものもあります。
 ここらへんは、若干の整理が必要でしょう。

 それはともかく、総合的に見ると、しばらくなかった本格的な本ですので、血液型ファンなら1冊買っても損はしないと思います。
 誰にでも安心してオススメできる本です。
 私も、いつかはこんな本を書きたいものですね。
 まぁ、無理でしょうが。(^^;;  -- H20.9.27

鈴木紀玖範さん 血液型人間学―使えば便利 日本法令 H6.2 1,500円(税込)

 かつて、能見正比古さんの1番弟子だった、鈴木紀玖範さん[A型]の『血液型人間学―使えば便利』を入手しました。

 しかし、私の予想とは全然違ってました。(^^;;

 まず、鈴木紀玖範さん[A型]は、(当時)経営コンサルタント会社の社長さんです。
 ですので、ビジネスに生かす血液型、というのが基本的なスタンスのようですね。
 気になる内容は、基本的に能見正比古さんと同じです。
 ただし、リード=おもり関係で、AB型が誰からもおもりされる、といった点は違っています。

 レベルとしては、正直なところ、現在の大部分の本よりは高いと思います。
 が、現在の「血液型と性格」のマーケットを考えると、人間関係に悩んでいる人、特に女性のニーズが多いんですね。
 ですので、メインをビジネス分野に絞るというのは、出版社サイドから考えた場合、どうなのかなぁと思います。

 もう1つ、全体としてよくできているのですが、なんとなく文章が平板という印象を受けます。
 血液型は絶対面白いとか、私は絶対これを読者に伝えたい、という迫力には欠ける感じです。
 レベルが高いだけに、惜しまれます。
 たぶん、続編は出ないんでしょうね。   -- H20.9.27

平成20年9月14日 よみうりテレビ たかじんのそこまで言って委員会 ABOAB“血液型”診断のウソホント!

 私はインターネットで観たのですが、なかなか面白い番組でした。
 http://takajintv.blog101.fc2.com/blog-entry-52.html

 完全に否定的な内容とは言えないようですね。
 強いて言えば、一見大きく否定論の印象を与えながら、実質的には両論併記という感じです。
 簡単に番組内容の紹介をしておきます。
 まず、各血液型の特徴「几帳面」「おおらか」「マイペース」「二面性」を挙げています。
 次に、日本人の7割が血液型と性格に関係があると思っているという調査結果の報告(アイシェア)があり、その次に、古川竹二さんと、能見正比古さんの紹介がありました。

この番組で面白いのは、古川説は「日本法医学会」で否定された、と言っていたことです。確かに当時の「心理学会」では明確に否定された、という事実はありませんから、その意味では正しいのですが、心理学会で否定されたと思いこんでいる(多くの?)視聴者は奇妙な感じを受けるかもしれません。(^^;;
 続いて、古川竹二さん、能見正比古さんが火を付けた、当時の血液型ブームの紹介が否定的なニュアンスであります。
 また、血液型差別の問題として、2004年のBPOの“要望”の紹介があります。これはテレビ局なら外せないでしょう。
 関西らしいのは、大阪大学の菊池誠さんの「B型が5人に1人」というのが、差別につながるという意見や、河内厚郎さん(確か関西人)の『血液型恋愛術』の紹介(画像のみ)で、関東や他地域の人の紹介があまりないことです。

 その次は、「血液型自分の説明書」はシリーズ全体で330万部も売れているというテロップの後に、具体的な記述を取り上げて、バーナム効果の説明をしていました。
 念のため、会場のゲストは、8人中1人(田嶋陽子)を除いて「血液型性格診断」を信じない、という結果になってました。ここまでは、ほぼ否定的な内容で一貫していると言っていいでしょう。

 ところが、この後が意外の展開なのです。
  「血液型自分の説明書」の内容をゲストに説明したところ、意外に当たっている。
  そして、最後に血液型の特徴を、やしきたかじんさんが、漫才風に説明しています。
 トータルでは、科学的には否定されているようだが、実感としては意外と当たっているんじゃないの、という印象を視聴者に与える番組という感じです。ひょっとして、バラエティだからかもしれませんね。

 完全に血液型を否定してしまえば、視聴者は面白くないでしょうし…。

 ところで、毎回指摘しているのですが、バーナム効果による説明は、すべての状況で当てはまるという訳でありません。
 例えば、「几帳面」「おおらか」「マイペース」「二面性」という性格特性は、どの血液型にも当てはまる、ということはありません。
 一般にB型は“マイペース”と言われていますよね。
 が、他の血液型の特徴にしたら、当てはまると思う人はたぶん誰もいないでしょう。(笑)

 この場合は、明らかにバーナム効果ではありません。
 言い換えれば、誰も知らないような特徴なら、バーナム効果で正しく説明できるケースもありますが、有名な特徴ならバーナム効果では説明できません。

 従って、番組で言っている、パーナム効果だけでは、血液型が正しくないということは説明できないのです。
 もっと厳しい言い方をすれば、バーナム効果は否定の根拠にはなっていないのです!
 性格検査でも、バーナム効果があることは認められていますから、それなら性格検査も否定しないといけなくなってしまいますから…。
 なんでこんな単純なことがわからないのかなぁ?   -- H20.9.21

小学六年生 平成20年10月号 大特集 これで新学期100倍アゲ↑アゲ↑あなたの「血液型」完ペキ解説☆-人気力アップ、 裏血液型、ラブ度チェック

 なかなかいい出来です。というか、大人向けの内容です。
 びっくりしました。
 編集者が血液型大好き人間なのかな?
 最後に小さく、松岡圭祐さんの『ブラッドタイプ』が紹介してありました。
 これは、たぶんクレーム対策ですね。  -- H20.9.21

元気丸で行こう! 血液と血液型 第3回 肺炎になると血液型が変わることがあるって聞いたことが……

 http://www.anicom-pafe.com/taidan/archives/cat64/

 ここで興味深いのが、次の部分です。

藤田:差別やいじめにつながるという苦情が押し寄せてくるからですよ。とくに我々学者が血液型と性格について語るのは本当にタブーですよ。もう だれも言いません。何かを言っていたとしても、偉くなった途端に言わなくなる(笑)。
穴澤:そうなんですか(笑)。
藤田:もう歴然としてますよ、そのあたりは。とにかく今、学者で血液型と性格の関連性について語る人はいないと思いますよ。

 やっばり、日本じゃそうなんですねぇ。
 ただ、藤田紘一郎さんは、そんなタブーは無視しているそうです。(笑)
 韓国ではタブーじゃないというのも、不思議な気がします。
 そういえば、韓国ではその後、どうなったんでしょうね?  -- H20.9.21

AERA 平成20年9月8日 五輪 「宇津木ノート」の中身 ニッポンの女子力研究、ソフト全選手と両親の血液型の関係を分析

以前のAERAは、割と血液型に批判的だったのですが、趣旨替えしたのでしょうか?
で、北京五輪金メダルの宇津木・女子ソフトボール監督は、性格分析に血液型を利用しているそうです。

 AB型だけわからないというのは、やっぱりA型のせいですかね。(笑)
 どんなふうに指導しているのか、AB型の私としては気になります。
 ちなみに、エースの上野選手もA型です。  -- H20.9.6

中日スポーツ 平成20年8月22日号 個人競技7人で8個

 平成20年8月22日付『中日スポーツ』によると、個人の金メダルは、B型4個、A型2個、O型2個、AB型0個で、B型優位なのだそうです。
 ちなみに、この記事を書いた記者もB型です(笑)。
 なるほど、B型らしい。  -- H20.8.24

◆個人競技7人で8個

  本紙の分析によると、金メダリスト7人の血液型の内訳は、O型は柔道男子100キロ超級の石井慧選手(21)とレスリング女子55キロ級の吉田沙保里選手(25)の2人。A型は柔道女子63キロ級の谷本歩実選手(27)と同70キロ級の上野雅恵選手(29)の2人。そして、B型は水泳平泳ぎ100メートルと同200メートルの北島康介選手(25)▽男子柔道66キロ級の内柴正人選手(30)▽レスリング女子63キロ級の伊調馨選手(24)の3人。AB型は残念ながらゼロだった。

東京新聞 平成20年8月12日号 心理研究家 御瀧政子さん 福田さんは典型的なA型?

 読み物としてはなかなか面白いのですが、いくつか単純ミスがあります。 例えば、

・最初にできたのはO型だといわれています

 これはA型だし

・A型は農耕民族ですから…何事もなかなか決められない。

 某元首相もA型ですが?

 まあ、お遊びでしょうから、いちいち目くじら立てるのは野暮というものでしょう。 記事にも、そういう意味のことが書いてありますし。(笑)
 そういえば、彼女の最近の本は、なかなか面白いですよね。 マスコミによく登場するのもわかる気がします。   -- H20.8.18

A.E. Mourant et. al., The Distribution of the Human Blood Groups and Other Polymorphisms 0(Monographs on Medical Genetics), Oxford University Press, 2nd Edition, 1976.

 Amazon.comにあったので、知る人ぞ知るムーラントの本をゲットしました。
 オックスフォード大学だそうで、かなり高級な本のようです。
 約1000ページのすごい分厚い本で、世界各地の血液型分布(ABO、RH、MN…)の表が延々と続きます。
 これじゃ、内容の紹介しようがないですね。
 もっとも、前の方に若干の解説があるのですが、これはまだ読んでません。  -- H20.8.18

Leone Bourdel, Les Temperaments Psychobiologiques. Paris, Librairie Maloine S.A., 1961 in-8

 これまた、知る人ぞ知るブールデルの本をゲットしました。
 ただ、これはオリジナルの「血液型と気質」ではないようですね。
 フランス語がわからないのでなんとも言えませんが、1960年の「血液型と気質」とほぼ同じ内容のもののようです。
 ペーパーバックで、表紙にはA、B、O、ABが絵の形で書かれています。
 数字はありませんが、血液型の特徴の表が何ページも書かれています。
 翌年の1961年に出したのだから、たぶん「血液型と気質」がかなりヒットしたのでしょう。

 ところで、別の本も発見しました。  -- H20.8.18

Temperaments psychobiologiques et groupes sanguins (Cartonne) de Jean-Charles Gille-Maisani (Auteur)
Prix editeur: EUR 60,00
Prix : EUR 57,00
http://www.amazon.fr/Temp%C3%A9raments-psychobiologiques-sanguins-Jean-Charles-Gille-Maisani/dp/2876710803/ref=sr_1_3?ie=UTF8&s=books&qid=1218455835&sr=1-3

長田時彦さん A型「本当の自分」がわかる本(王様文庫) 三笠書房 H20.8 540円(税込)

 以前に、56万部のベストセラー『怖いくらい当たる「血液型」の本』を出した、長田時彦さんの本です。以前とはうって変わって、『×型自分の説明書』タイプの内容になっています。  -- H20.8.18

Jamais Jamaisさん O型自分の説明書 文芸社 H20.8 1,050円(税込)

 「B」「A」「AB」と続き、ついに最後の『O型自分の説明書』で大ベストセラーが完結しました。もはや解説は不要でしょう。(笑)

 ところで、数日前に地元の本屋に行ったら、売り上げ1位で品切れになっていました。
 2位から4位も「×型自分の説明書」でした。
 すごいですね!
 シリーズ200万部突破も、まんざらウソではなさそうです。
 2004年はTVも含めた血液型バブルだったのですが、今回は本だけなのでプチバブルの年なんでしょうか?
 これだけ話題になると、TV局でもじゃんじゃん取り上げそうですが、現実はそうではないのは、2004年のBPOの要望が縛りになっているのでしょうね。
 TVって、意外と制限が多いのかな?   -- H20.8.18

ジャック☆サァカスさん監修 G.B.血液型研究会著 O/A/B/AB型わたしの通信簿 イースト・プレス H20.8 390円(税込)

 既に絶版になってしまったようです。orz...   -- H20.8.18

神田和花&新田哲嗣さん B型女の取扱説明書 あさ出版 H20.8 1,050円(税込)

 あはは、この本は読んでいて面白いです。最近読んだ本では、『B型自分の説明書』に次ぐ面白さです。
 もっとも、私はB型女性は詳しくわかりませんので、真偽のほどはなんともコメントできませんが…。
 巻末にはB型女取扱マスター120ポイント満点で、100ポイント以上が「B型女取扱マスター」を名乗れることになっています。

 著者の神田和花さんはA型だそうですから、この検定試験はいったいどうやって作ったんでしょうね?   -- H20.8.18

能見俊賢さん 血液型人間科学研究センター 血液型バイブル O/A/B/AB型の事情 青春文庫 H20.8 500円(税込)

 1996年に同社から出版された『血液型〔相性〕テキストO/A/B/AB型のハートひらけごま!』を再構成し、加筆訂正したものだそうです。   -- H20.8.18

阿雅佐さん B型で悪いか! コスモトゥーワン  H20.8 1,050円(税込)

 B型自分の説明書のイラストをカワイクした感じの本です。   -- H20.8.18

御瀧政子さん 「ほら、O型だ」って言うな! 信頼すべきO型人間の恋愛、結婚、仕事 H20.8 主婦と生活社 998円(税込)

 「裏血液型」「B型」「A型」に続く、第4弾です。読んでいて面白いのは、やはり第3章の事例集ですね。これを読めば、O型のケーススタディが一通りできそうです。  -- H20.8.18

内川あ也さん B型のルール 中経出版 H20.7 560円(税込)

 B型人がわかる50のルールが掲載されています。スムーズな人間関係を築くのに役に立つかもしれませんね。 -- H20.8.18

菊池聡さん 「自分だまし」の心理学 祥伝社新書121 H20.8 819円(税込)

 東京に行く用事があったので、○重洲ブックセンターに寄ったら、菊池聡さんの本が置いてあったので、思わず買ってしまいました。
 なかなか楽しい本ですので、興味がある方はどうぞ!

 血液型の話題に戻ると、彼のことですから、相変わらず「血液型性格診断」は否定しています(当然!)。
 ところが、この本では、事実上血液型と性格が関係あることを認めてしまったようです。
 ビックリ! (@_@) 

 例えば…(太字は私)

 これまでも、多くの心理学者が、比較的きちんとした性格テスト手法に基づいて、血液型によって人や適性や行動に、血液型性格論者が言うような診断力のある差異が見いだせるかどうかを研究しています。しかし、そこには、信頼性と再現性がある差異は見つかっていません。いわば、血液型で人を見分けることができるというのは、ただの「錯覚」だということなのです。(86ページ)

 一読しただけでは、この文章は「血液型と性格」を否定していると感じられるのですが、実は違うのです!

#実は、私も最初はだまされました。(タイトルどおりですね・苦笑)

 では、もう一度注意深く読んでみることにします。

 「診断力のある差異」が見いだせないということは、「診断力のある差異」でなければ、あってもよいということです。
 それを裏付けるように、「統計的な差(異)」がないとは一言も言っていません。いや、それどころか、統計の話は(血液型に限って?)全く出てこないのです! あれ?

 つまり、「統計的な差はない」という以前の主張は完全に引っ込めたことになります。
 結論として、明確には書いていませんが、小さい「統計的な差(異)」は絶対にある(信頼性と再現性があるデータがある!?)と考えていると判断するしかありません。

 しつこいようですが、もともと何の(統計的な?)差異も認められないなら、わざわざ「診断力のある差異」と言う必要はないので、単なる「差異」や「統計的な差(異)」にしても問題はありませんし、以前は確かにそう言っていました。ところが、今回はわざわざ「診断力のある差異」と断っているのです。 不思議ですよね?

 念のため、彼の以前の主張を抜粋しておきます(太字は私)。

ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。…血液型学に限らず、おおよそすべての性格理論は統計的なものであって、集団全体の傾向としてしかとらえられない。…必要なのは個々の事例ではなく、統計的な事実なのである。
月刊『百科』 平成10年3月号 不可思議現象心理学9 血液型信仰のナゾ−後編 28〜29ページ

ABO血液型と特定の性格の間に関連があるという、現在の心理学からみれば誤った説が信じられる原因の一端も…
(『児童心理』 平成15年12月号 「特別企画 子どもと不思議現象(2) 血液型占いや迷信を信じるこころ」 110ページ)

物事は『ない』ことを論理的に証明することは無理で、『血液型と性格の間に関係がない』とは証明できません。だからといって、『血液型で人間関係や相性を判断できる』と結論づけるのは早計です
(『週刊文春』 平成17年2月10日号 「血液型占い」どこまで根拠があるの?)

 なお、今回は単行本ですから、以前の『週刊文春』のような(自分で編集できない)インタビュー記事ではないし、『児童心理』のように分量を6ページ以内に収める必要はありませんから、ページ数の都合で統計の話を省略したとは考えられません。

 ですので、今回から明確に主張が変わった、と考えていいと思います。
 言い替えれば、菊池聡さんは、血液型と性格が「関係ある」という肯定論者に“転向”したことになります。
 そういう意味では、画期的な本と言えるでしょう。

 そのうち、2人目、3人目と続く人が出てくるのでしょうか?

 念のため、以前の主張を抜粋しておきます。

09.gif (441 バイト)その後の状況

 最近の菊池氏は、自分の考えや否定の根拠をあまり明確にしなくなっているようです…。いろいろと事情があるに違いありません。例えば、『児童心理』平成15年12月号の「特別企画 子どもと不思議現象(2) 血液型占いや迷信を信じるこころ」(110ページ)では、

ABO血液型と特定の性格の間に関連があるという、現在の心理学からみれば誤った説が信じられる原因の一端も、こうした思考の錯誤にあると考えられている。たとえば×型の人は、△△な性格だという予期があれば、それに合致する例ばかりが印象に残り、また曖昧な行動は合致するように解釈され、それ以外はほとんど注目されない。その結果、血液型占いは、本当に当たるようにみえるのだ。

 ここでは、「〜考えられている」とあり、「この矛盾」の指摘は(なぜか?)消滅してしたようですし、ましてや「解決するような研究をバンバンやって欲しい」という前向きな意見は見受けられません。『児童心理』を読めばわかりますが、(全部で6ページありますから)ページ数の都合でないはずです。つまり、この問題は(意図的に?)避けているという可能性が高いと思われます。

 『週刊文春』 平成17年2月10日号 「血液型占い」どこまで根拠があるの? でも、

「…物事は『ない』ことを論理的に証明することは無理で、『血液型と性格の間に関係がない』とは証明できません。だからといって、『血液型で人間関係や相性を判断できる』と結論づけるのは早計です」

 と答えているようです。実は、この文章には、(意図的かどうかは知りませんが)トリック(?)があります。なぜなら、菊池さんは、以前にこう書いていたからです。

  • 菊池聡さん 不可思議現象心理学9 血液型信仰のナゾ−後編 月刊『百科』 平凡社 平成10年3月号 28〜29ページ (太字は私)

 ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。…
 また「A型なのに、ぜんぜん凡帳面じゃない人はいっぱいいる」というように、血液型性格学に対する反証例を挙げる批判法。これも「身の回りの人が当てはまるから信じる」というのと同じ誤った考え方である。血液型学に限らず、おおよそすべての性格理論は統計的なものであって、集団全体の傾向としてしかとらえられない。たとえば筋肉を使った運動能力は女性よりも男性の方が優れていることに誰も異論はな いと思うが、それでも特定の男性を取り上げれば、平均的な女性より力が弱い人はざらにいるだろう。必要なのは個々の事例ではなく、統計的な事実なのである。
 いずれにせよ、血液型性格判断はなぜ虚偽なのか、これは提唱者が言うような性格の差が、現実に信頼できる統計データとして見あたらないという点につきる。血液型性格学への批判は確かに重要だが不適切な批判で満足しているとすれば、それは非論理性という点では相手と同じ穴のムジナになりかねないことに注意しなければなるまい。

 いうまでもなく、「血液型で人間関係や相性を判断できる」のは、個々の事例です。菊池さん自身が書いているように、必要なのは個々の事例ではなく、統計的な事実なのです!

 では、菊池さん自身は、「統計的に差がある(有意差がある)」と考えているのでしょうか? 記事には明確には書いてないようですが、「統計的に差がある」と判断していることはほぼ確実です。なぜなら、この記事のインタービューでは「統計的な差がない(有意差がない)」とは菊池さんは(彼だけでなく誰も)答えていないからです。もし、血液型と性格に関係がないのなら、初めから「統計的な差がない」と言うに違いありません。しかし、なぜか「『血液型で人間関係や相性を判断できる』と結論づけるのは早計です」と答えています。不思議ですね?

 ここで注意しないといけないのは、「統計的に差がある」としても、必ずしも「血液型で人間関係や相性を判断できる」とは言えないことです。

 従って、何らかの理由で「統計的に差がある」にしても「血液型と性格に関係がある」とは言わない、というのが最も可能性が高いようです。要するに、菊池さんの主張はこういうことです。

  1. 血液型と性格は統計的に差がある
  2. 従って、血液型と性格は関係がある
  3. ただし、血液型で人間関係や相性を判断できるほどの差はない

 なぜ、1と2の主張を省いてしまったのかは謎です。(@_@)

 ところが、平成16年12月4日付「ZAKZAK」では、統計的な点には単刀直入に答えているようです(太字は私)。

思い込みで予言が真実になる『自己成就予言』という現象で、最近10年でA型がより『きちょうめん』になったという研究報告もあります」と菊池助教授。

 この研究は、言うまでもなく坂元さんの研究です。

 以上のことから、菊池さんの態度はかなり揺らいでいるようです。しかし、少なくとも「自己成就現象」によって、統計的な差があることは認めていることはほぼ確実です。

 皆さんはどう思いますか?

 ついに、心理学者の主張は、「診断力のある差異」は認めないが、小さい「統計的な差(異)」は絶対にある(信頼性と再現性があるデータがある!?)、という線まで後退してしま ったようです。

 菊池さんは正直な人なのでしょう。(^^)

 ところで、この本にはマイナーなミスがあります。

 それは、血液型は「日本独自のステレオタイプ」(83ページ)と書いていることです。
 ABO FANの読者の皆さんなら既にご存じのとおり、血液型は日本以上に韓国で流行っていますし(『B型の彼氏』という映画までできました!)、台湾や中国でもそれなりに流行っています。ですので、「日本独自のステレオタイプ」というのは明らかに間違いです。

 当然のことながら、2007年に発表された、韓国・延世大学の孫栄宇教授の論文も無視されています。

 編集者も気がつかなかったのでしょうか? ちょっと残念です。

【H20.8.5追記】

 やっと、菊池聡さんへの反論がまとまったので、祥伝社へメールを出そうと思ったら、どうも読者の感想を投稿するためのメールアドレスが公開されていないようです。これには参りました。(*_*)

 出版関係の知人に聞いた話だと、書籍への反論は、直接本人宛ではなく、出版社経由で出した方がよく読んでもらえるから効果的だそうです。以前に反論を出した、岩波書店や徳間書店の場合は、メールアドレスなり投稿フォームなりが公開されているのですが、祥伝社はないのかなぁ? 正直、がっかりです。

 皆さんも、きちんとした反論がある場合は、出版社経由で著者宛に出した方がいいと思います。私の経験では、しっかりとした出版社(例:日経BP、岩波書店、朝日新聞など)なら、必ず返事が来ます。

 なお、老婆心ながら、反論は節度と品位を守って行いましょう。単なる誹謗中傷では逆効果になりますからね。

 さて、ここまで書いてきて、ふと、サトウタツヤさんの『朝日新聞』のbeの「常識ずらしの心理学B」が気になって、読んでみることにしました。 -- H20.8.4

朝日新聞 平成20年7月20日号 be 「常識ずらしの心理学B」 サトウタツヤさん

 冒頭には、こうあります。

 血液型と性格に関することは、学校など正統的な学問の場では習わない知識だ。学問的には承認されていないからである。ではなぜ心理学者たちはこの説が正しくないと言うのか。歴史的に見て決着済みというのが一つ。調査をしても一貫した結果が出てこないという理由もある。ステレオタイプにすぎず偏見を作っているというのも理由の一つである。

 一読した感じでは、相変わらず「血液型性格診断」は否定しています(当然でしょう!)が…上の『「自分だまし」の心理学』の説明を念頭に読んでみると、これまた“事実上”血液型と性格に関係があると認めてしまった、とも解釈でき ないこともありません。

 ところで、この文章のポイントは、「血液型と性格」の定義が非常に曖昧なことです。

#菊池聡さんは「診断力のある差異」と書いています。(^^;;

 しかし、サトウタツヤさんは――ひょっとして意図的?に――「血液型と性格」の定義を曖昧にしているようです。
 この文章だけでは、「診断力のある差異」を否定しているのか「統計的な差(異)」を否定しているのかは判断できません。  
 もう一度よく考えてみたのですが、「統計的な差(異)」はある(あってもおかしくない?)が、「診断力のある差異」は認めない、と思っているとするなら、この文章の意味は理解できます。

 皆さんはどう思いますか?

 残念ながら、ここでも、2007年に発表された韓国・延世大学の孫栄宇教授の論文は無視されています。
 日本の心理学者は、やはり日本の論文しか読まないのでしょうか?
 だとすれば、グローバル時代の現在、少々残念というしかありません。(*_*)   -- H20.8.4

村上宣寛さん 心理テストはウソでした 講談社+アルファ文庫 H20.7 648円(税込)

 文庫化されたので、改めて読んでみました。
 細かい記述は別として、特に文庫版になって変わったところはないようです。
 ご自分のサイトで正誤表を公表しているのは、学者としての良心と言えるでしょう。
 ただし、これまた、2007年に発表された韓国・延世大学の孫栄宇教授の論文は無視されています。
 残念です。  -- H20.8.4

御瀧政子さん 「やっぱ、A型だ」って言うな! 尊敬すべきA型人間の恋愛、結婚、仕事 H20.6 主婦と生活社 998円(税込)

 『「だから、B型だ」って言うな!』の続編のようで、『×型自分の説明書』と並んで、書店の血液型コーナーの定番になっているようです。
 主要な読者層は女性なのでしょうが、恋愛や家庭の人間関係だけではなく、職場での血液型別上司・同僚・部下への対応法など、幅広い内容とな ので、男性が読んでもそれなりに楽しめる構成となっています。

 ただ、女性向けという視点で考えると、この本でウリなのは実は体験談なのかもしれません。

#女性のホンネが出ていて、確かに血液型を考えるには参考にはなるのですが…。(^^;;

 私としては、アンケートは体験談でカバーするとして、『「だから、B型だ」って言うな!』の室井祐月さんとの対談のように、誰かA型との対談があれば、もっと楽しめたと思います。全体としては面白いのですが、ちょっと残念です。 -- H20.6.29

御瀧政子さん 「裏」血液型ってなんだ! 4つの血液型ではわからない H20.6 主婦と生活社 998円(税込)

 平成15年発行の「裏血液型占い」を、加筆訂正し、改題して発行したものだそうです。 -- H20.6.29

加納圭さん ヒトゲノムマップ H20.6 京都大学学術出版会 2,310円(税込)

 京都新聞に紹介記事があります。
 http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008061600090&genre=G1&area=K00

 著者は、一家に1枚ヒトゲノムマップの作成者で、現在28歳。京都大学大学院博士課程に在籍しています。

 この本では、血液型のことも、ちょっと書いています(165〜172ページ)。
 頭ごなしに否定してないところが、京都らしいかも…。(笑)

 この本は、ヒトゲノムの知識を一般に広げるために企画されたそうです。

 「ヒトゲノム解読完了」。こんな見出しのニュースが世界中を駆けめぐったのは2003年4月14日である。現代版アポロ計画ともいわれたヒトゲノム計画の完了が世界中で同時発表されたのである。(まえがきより)

 確かに、このニュースは記憶に新しいところでが、日本ではそれほどの反響はなかったらしいのです。

 諸外国ではこのニュースは[新聞などでは]一面で取り上げられたようであるが、日本ではそうでなかったことを記憶している。その理由は様々であろうが、大きな理由の1つに初等中等教育における問題点を挙げることができるのではないかと考えている。(同)

 その理由の1つとして、学校教育で「ゲノム」という用語を習うのは、高校の「生物II」を履修した人だけ(全体の約1割)という現実があるそうです。ひょっとして、いわゆる「ゆとり教育」の弊害なのかもしれません。そして、

 このような現状では、日本国民における「ゲノム」の認知度が非常に低いことが予想され、その結果、ヒトゲノム解読完了というニュースにも鈍感であったのだろう。
 このような現状を改善する目的でつくられたものが本書の付録にもなっている「一家に1枚ヒトゲノムマップ」というポスターである。(同)

 そういえば、学習指導要領が見直されることになりましたが、今後はどうなるのでしょうか?

 私見ですが、新聞の取り上げ方の違いは、日本の新聞と諸外国の新聞の違いもあるのかもしれません。
 日本の新聞は、いわゆる全国紙が主で、発行部数も地方紙やニュース週刊誌より多くなっています。しかし、諸外国では、新聞の宅配制度がないため、ニュース週刊誌(タイムやニューズウィークなど)の方が新聞より発行部数が多く、日本の全国紙の役割を果たしています。また、新聞の種類も、クォリティペーパー(ニューヨークタイムズ、ワシントンポストなど)から、イエロージャーナリズムまで多種多様で、ローカル紙が主力のようです。
 ひょっとして、加納さんは、日本の全国紙と諸外国のクォリティペーパーを比較しているのではないでしょうか?

 さて、前置きが長くなってしまいましたが、この本では、血液型と性格についても触れています(165ページ)。

 A型は「几帳面、神経質」、O型は「おおざっぱ、おおらか」、B型は「自己中心的、お調子者」、AB型は「二重人格、八方美人」。これは一般的な血液型占いの文句です。
 私は対外的には大ざっぱな性格なのでO型といわれることが多いのですが、実はA型です。ただし私のことをよく知っている人は、まさにA型人間だと言ってきます。実は家の中では几帳面だったりするので、確かにそうかもと妙に納得したりします。私は厳密にはAO型なので、A型的要素とO型的要素の両方を持っていると考えたら論理的に矛盾はないのかもと納得することもあります。
 けれどもその真相についてはよく分かりません。現在のところ血液型と性格との関係についてはよく分かっていないのです。

 言うまでもなく、彼はゲノムの研究者ですので、血液型がどう決まっているかは十分すぎるほど分かっています。しかし、血液型の性格については、素直に「分からない」と認めているのです。私は、これが、学術的、素直、かつ謙虚な態度だと思います。決して、科学的に証明されていないから「 関係はない」というような、頭ごなしの否定はしていませんから。

 ところで、ここで、ちょっと疑問なのが、B型は「お調子者」という記述です。ちょっと違うんじゃないかと思うんですが…。(笑)

 皆さんはどう思いますか?  -- H20.6.29

池内了さん 疑似科学入門 H20.4 岩波新書 735円(税込)

 疑似科学批判の本はいろいろと読みました。
 最近出たのがこの本なのですが、なかなかの労作です。
 ただ、ほかの部分はともかく、血液型批判のところはいかがなものかと思います。
 実は、すぐに気がつくような単純ミス(失礼!)があるなのです。
 これは単なる私の推測ですが、池内さんは、きちんと心理学や血液型の本を読んでいないのではないでしょうか?

 202ページには、「本書を読まれた諸兄姉の忌憚のないご批判を期待している。」とあるので、遠慮なく書かせていただきます。

 次は、5〜6ページからの引用です(太字は私)。

 日本で特に人気が高いのが血液型占いである。人間をたった4種類の血液型に分類し、それによって人間の性格が判断できるかのように思わせている。ゲーム感覚で楽しんでいる間は何の問題もなさそうだが、実は知らず知らずのうちに信じ込んでしまう危険性がある。事実、就職のエントリーカードに血液型を書かせる欄があったり、新製品の開発チームに同じ血液型の人間を集めたりする企業も出現しているらしい。人を分類して排除することによって、人間が持つ本来の可能性を摘み取りかねない。そもそも人間を4種類だけで分類することなんかできないから、血液型に科学的根拠がないのは自明のことである。(血液型は細かく分類すれば最低50種類はあり、それで人を区分けするのは多すぎる。4種類だけに集約することが占いに好都合になっているだけなのだ。)血液型を問うことが挨拶替わりになり、大手を振って罷り通っている日本は、本当に科学・技術を重んじている国なのかどうか疑ってしまう。

 一般的な本ならともかく、この本は科学的な視点から「疑似科学」を批判しているのですから、その内容に(科学的な)間違いがあっては、他の部分についても、読者にいらぬ疑問を抱かせかねません。

 例えば、太字の部分には、心理学者からの反論があります(太字は私)。

菊池聡さん 不可思議現象心理学9 血液型信仰のナゾ−後編 月刊『百科』 平凡社 平成10年3月号 28〜29ページ

 ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。よく聞くのは「多様な人の性格が四つになんか分けられるはずがない」という批判である。しかし「何らかの基準によって四つに分ける発想」自体には本質的に問題はないのである。もちろん境界線上であいまいに分類される欠点はあるが、この発想自体は心理学でも類型論という考え方で受け入れられている。

 ですので、要するに、池内さんの「血液型に科学的根拠がないのは自明」というのは、心理学者によるとウソということです(失礼!)。

 「疑似科学」を批判している本ですが、なぜこんな単純ミスに気がつかなかったのかは謎です。ましてや、この本は、池内さん本人だけではなく、岩波書店編集部のチェックも入っているのですから…。

#他の部分は大丈夫なのでしょうか?と、つい余計な心配もしてしまいます。(^^;;

 また、別の問題もあると思います。
 それは、「就職のエントリーカードに血液型を書かせる欄があったり、新製品の開発チームに同じ血液型の人間を集めたりする企業も出現しているらしい。」という記述です。前者の出典はわかりませんが、後者はたぶん×菱電機のケースでしょう。しかし、出典がないのでは、私のような読者は事実を確認しようがありません。反証可能性があるのが科学ではなかったのかと思いますが…。

 印象だけで血液型を批判されても…というのが、私の素直な感想です。

 皆さんはどう思いますか?  -- H20.6.29

[念のため、同様の内容で岩波書店にメールを出しました]

新刊情報 (H20.1〜H20.5)

  • 池内了さん 疑似科学入門 H20.4 岩波新書 735円(税込)
  • 摩弥さん 自分も知らないB型の正体 H20.3 三五館 1,260円(税込)
  • 能見俊賢さん/監修 血液型恋愛分析班/編 血液型ラブジャッジ 恋した相手のすべてが分かる! H20.6 竹書房 600円(税込)
  • 匠英一さん これだけは知っておきたい「心理学」の基本と実践テクニック 「基本用語」「心理学の歴史」が簡単に分かる!「日常で使えるテクニック」が、すぐに身につく! H20.5 フォレスト出版  1,365円(税込)
  • 三田モニカさん O/A/B/AB型人間の頭の中 12星座別血液型性格診断書 青志社 924円(税込)
  • Jamais Jamaisさん A型自分の説明書 文芸社 H20.4 1,050円(税込)
  • ゆうきゆうさん 「ひと言」で相手の心を見抜く技術 PHP研究所 H20.4 540円(税込)
  • 大橋ミノルさん A型のこころ [発行]ティーケイシー出版 [発売]本の泉社 H20.3 1,260円(税込)
  • 清水潮さん 食中毒のリスクと人間社会 幸書房  H20.3 1,890円(税込)
  • 香山リカ+菊池誠さん 信じぬ者は救われる かもがわ出版 H20.3 1,470円(税込)
  • 御滝政子さん 「だから、B型だ」って言うな! 愛すべきB型人間の恋愛、結婚、仕事 あなたは、B型で損してませんか? H20.3 主婦と生活社 998円(税込)
  • 岡野誠さん 血液型で失恋せよ! ブイツーソリューション H20.2 1,575円(税込)
  • 竹内薫さん トンデモ仮説の世界 徳間書店 H20.3 1,260円(税込)
  • 竹内薫さん 白い仮説黒い仮説 日本実業出版社 H20.2  1,260円(税込)
     →どう考えてもkikulog批判としか思えない文章があります。それは…読んでのお楽しみ。(^^)
  • 血液型人間科学研究センター監修 血液型ガイド 決定版! 新星出版社 H20.1 1,050円(税込)

新聞・雑誌情報(H20.1〜H20.5)

  • 週刊ポスト 平成20年6月13日号 女の攻略法をズバリ!「血液型とセ○クス」意外な関係 小学館 340円(税込)
  • ノンノ 平成20年5月20日号 ●恋愛×血液型・最強コラボスペシャル 恋グセが怖いほど分かる! 「恋愛血液型」大全
    →アンケート結果が面白いです!
  • 朝日新聞 平成20年5月11日号 書評 B型自分の説明書
  • スポーツ報知 平成20年4月3日号 [Road to 北京五輪]マラソン王国日本!代表6人中5人がO型
  • アニファ 平成20年4月号 病気予防と血液型の関係 2月26日発売 スタジオ・エス 690円(税込)
  • Yahoo! みんなのアンテナ 、「血液型占い」の話題が出てたようですが、残念ながら見逃してしまいました…。
  • OZマガジン増刊 平成20年2月号 血液型大特集 スターツ出版 1月17日発売 590円(税込)

摩弥さん 自分も知らないB型の正体 H20.3 三五館 1,260円(税込)

 最初に、30項目のB型度チェックシートがあります(笑)。『B型自分の説明書』が大ヒットしたせいか、チェックシートが流行っているようですね。
 さて、この本は、前著の「だれも知らないA型の奇跡」とは、随分と趣向が変わって、読み物として楽しめるだけではなく、かなり本格的な内容となっています。
 その理由は、参考文献に『「血液型と性格」の社会史 改訂第二版』があることでわかるように、著者の摩弥さんが学術的な面にも興味を持ったからのようです。

#ちなみに、この『「血液型と性格」の社会史』は、残念ながら絶版で、古本市場では結構な値段(1万円)になっているようです…。

 残念なことに、この本にはちょっとしたミスがあります。
 例えば、B型の発生は1万年前の遊牧民というのは、現在では分子生物学により否定されているのです。

 とはいっても、全体としてはなかなか面白い読み物となっていますので、オススメです。

#私的な趣味を言わせてもらうと、何かアンケートがあればもっと良かったと思うのですが…。 -- H20.6.29

TV情報

  • 平成20年6月14日 17:30〜18:00 日本テレビ LQ ひとまず血液型別チーム対抗戦!で挑戦(平成20年岩手・宮城内陸地震のため放送延期)
  • 平成20年2月2日 23:45〜0:30 NHK教育 「“細胞の顔” 糖鎖 その不思議に迫る」
     細胞の顔?糖鎖の謎▽血液型の素顔を見た▽がん転移とひげの関係 安めぐみ[注:血液型と性格の話ではありません]

A Review of Sociocultural, Behavioral, Biochemical Analyses on ABO Blood-Groups Typology, Sung Il Ryu , Young Woo Sohn, Korean Journal of Social and Personality Psychology 2007, Vol. 21, No. 3, 27〜55

 韓国の心理学会誌に掲載された論文です。

 原文がインターネットに公開されていました!
  http://www.koreanpsychology.or.kr/eng/sub5.php
 ここで、"BLOOD"で検索して、最新の記事がそのようです。

 9. A Review of Sociocultural, Behavioral, Biochemical Analyses on ABO Blood-Groups Typology
 Sung Il Ryu , Young Woo Sohn
 한국심리학회지 사회 및 성격 | 2007

 残念ながら、全部韓国語ですので、読むのにすごく苦労しそうですね。
 英語版のアブストラクトを読んでも、これではなんだかわかりません。(T_T)
 参考文献は、私の知らないものもあって、なかなかGoodです。

Title [Korean] :
Title : A Review of Sociocultural, Behavioral, Biochemical Analyses on ABO Blood-Groups Typology
Author : Sung Il Ryu , Young Woo Sohn
Source : The Korean Psychological Association , The Korean Journal of Social and Personality Psychology / 21 Vol 3 No
27 ~ 55, All 29 pages
Year : 2007
Keywords : 혈액형, 성격, 유형학, 신경전달물질, 불완전우성, Blood-groups, Personality, Typology, Neurotransmitter, Intermediate dominance
Abstract [Korean] : 본 연구에서는, 혈액형과 성격에 대한 선행 연구 결과들을 요약하였고, 유사한 성격 척도별로 통합하여 혈액형과 성격의 관계를 분석하였다. 그 분석 결과로 내향성, 리더십, 안정성, 논리성, 사려성의 5가지 척도로 선행 연구 결과들을 종합한 혈액형별 점수를 도출하였다. 그 외 혈액형에 따른, 각종 생화학적 및 사회문화적 특성에 대한 연구도 분석하였다. 또한, 혈액형 물질과 신경전달 물질 및 신경 전달 속도에 관련하여 몇 가지의 혈액형별 성격 특성에 대한 가설을 제시하였고, ABO식 혈액형에 따른 생화학적인 특징과 신경전달 물질과의 관계, 그리고 ABO식 혈액형의 유전 방식에 의해서 파생되는 문제들에 대하여 논의하였다.
Abstract : This study provided a summary of existing research results on blood-groups typology and examined the relationship between blood groups and personality. Using a meta-analytic method, we computed scores that indicate the relationship between blood groups and each of five trait measures (introversion, leadership, emotional stability, logical thinking, and consideration). In addition to the behavioral data analyses, we reviewed prior research results based on biochemical and sociocultural data analyses. Biochemical peculiarities of ABO blood groups, relationships between blood groups and actions of neurotransmitters, and genetic effects of multiple alleles on blood groups were also discussed.

 全くの余談ですが、この論文はABOFANホームページを読んでいる可能性もあります。なぜなら、参考文献に<結構ここで紹介しているものを使っているからです。例えば、山本茂さん『知っておきたい血液型の科学』とか、大久保康人さん(『血液型と輸血検査(第2版)』とか…。ひょっとして、佐藤達也さんの論文を参考にしたのかな?

 参考までに、紹介記事を再掲しておきます。

韓国・聯合ニュース 平成19年9月21日付け 「O型は外向的でA型論理的」、血液型研究を総合

O型は外向的でA型論理的」、血液型研究を総合

【ソウル21日聯合】血液型と性格の相関関係についてこれまで報告された研究を総合した結果、O型は外向的な人が多いのに対し、A型は内向的な傾向が強いことが分かった。ほとんどの研究が、A型は論理的で気質が安定しているが、B型はそのほかの血液型に比べ感性的とみているという。

 延世大学大学院の技術経営学科に在籍するリュ・ソンイル研究員と心理学科のソン・ヨンウ教授が21日、「血液型類型学研究に対する概観」と題する論文でこのように明らかにした。血液型による性格の類型化は大衆の人気を集めるテーマだが、学問的には相関関係がないと一般的に考えられている。論文はこれに反論するもので、これまでの血液型類型学の研究結果を総合した初の研究という点で注目される。同論文は韓国心理学会誌の秋号に掲載される予定だ。

 ぜひ、この論文を読んでみたいものです。でも、韓国語なんだろうなぁ。(*_*) 英語だったらいいのですが…。  -- H19.9.23

 ちなみに、「血液型と性格は」他にも2つあるようです。#8は、明らかに「B型の彼氏」の影響ですね。(笑)

 7. Beliefs about Blood Types and Traits and their Reflections in Self-reported Personality
 So Hyun Cho , Eun Kook M. Suh , Yoen Jung Ro
 한국심리학회지 사회 및 성격 | 2005

 8. Does Love Depend on Blood Types?: Blood Types, Love Styles, and Love Attitudes
 Hyun Duk Joo , Se Nny Park
 한국심리학회지 사회 및 성격 | 2006

 これは面白そうです。BIG5(日本以外ではポピュラーな5因子による性格検査)では差が出なかったということですので、他のデータとも一致しますね。非常に興味深い内容ですが、韓国語を読むのに苦労しそうです。(*_*)

 なお、詳しくはこちらをご覧ください。  -- H20.6.15

Jamais Jamaisさん AB型自分の説明書 文芸社 H20.6 1,050円(税込)

 『B型自分の説明書』が80万部、『A型自分の説明書』が40万部と、あまりにも好評なので、ついに『AB型自分の説明書』が出ました。となると、残るは、O型 だけですね。(^^)
 ただ、O型はちょっと時間がかかるかもしれません。それは、血液型に詳しい人なら納得できるでしょう。というのは、O型は自分の手の内を見せるのは、あまり好きじゃないよう だからです…。そういえば、知り合いのO型もそう言ってました…。   -- H20.6.15

週刊ポスト 平成20年6月13日号 女の攻略法をズバリ!「血液型とセ○クス」意外な関係 小学館 340円(税込)

 男性週刊誌ですので、典型的なハウツーものですね。  -- H20.6.15

能見俊賢さん/監修 血液型恋愛分析班/編 血液型ラブジャッジ 恋した相手のすべてが分かる! H20.6 竹書房 600円(税込)

 書名を見ればわかるように、どちらかというと女性向きの本です。
 イラスト付き、Q&A形式でわかりやすく書かれています。
 ただ、恋愛は、血液型だけでは決まりませんので念のため(笑)。
 あくまで、傾向として見てくださいね。  -- H20.6.15

匠英一さん これだけは知っておきたい「心理学」の基本と実践テクニック 「基本用語」「心理学の歴史」が簡単に分かる!「日常で使えるテクニック」が、すぐに身につく! H20.5 フォレスト出版  1,365円(税込)

 前著の『イラストでわかるやさしい心理学』と同じく、1つの項目が見開きで説明してあり、イラスト入りでわかりやすく説明されています。
 しかし、血液型だけは、『イラストでわかるやさしい心理学』とは大幅に内容が変更させてしまいました? はて?

 まず、帯に「B型は本当にダメなの?(50ページ)」とあります。
 B型が本当にダメな訳がないじゃん!と思って、50ページをめくると…

 血液型による性格判断はできるか?
 
→なぜ、日本人は血液型で性格を判断するのか?

 日本人の7割以上が、血液型で性格が分かると信じています。
 例えば、心配性で几帳面な人を見ると「A型」、マイペースな人を見ると「B型」といったように、人間の性格を血液型に当てはめて考えます。
 これに対し、欧米では血液型で性格判断をしません。また、多くの心理学者も、血液型による性格判断を信じていません。なぜなら、血液型と性格との因果関係は現在、明らかになっていないからです。B型はクセがあるといわれますが、そうとはいえないのです。
 ですが、それにもかかわらず、血液型による性格判断が「当たっている」と思ったことのある人は多いでしょう。これは、なぜでしょうか?
 このギャップを調べているのが、山崎賢治氏らの研究です。山崎氏らの研究によると、本来、血液型と性格が何の関係もなくとも、自分がA型だと「自分は心配性で慎重なタイプ」というA型の特徴付けを、自らに暗示してしまう傾向があるそうです。そのために血液型による性格判断が当たっていると感じるのではないかと推測しています。
 こうしたことから、日本人の血液型による性格判断へのこだわりは、占い的なゲーム感覚で受け入れられている日本的な「文化行動」ともいえそうです。

[イラスト]
A型だから几帳面なのだ!
B型なのでマイペースだとよく言われます!
    ↓
日本人が血液型で性格を判断するのは自己暗示によるもの!

 とあります。

 あまり言いたくはないのですが、この記述はムチャクチャです。本来、ここではあまり批判したくはないのですが(え?本当?と疑ってはいけません・笑)、あまり間違ったことを信じてしまう人がいると困るので、ちょっと書いておきましょう。:-<

 まず、タイトルです。

血液型による性格判断はできるか?
→なぜ、日本人は血液型で性格を判断するのか?

 普通のABOFANホームページの読者なら、血液型は性格を判断するのに参考になるとしても、「血液型による性格判断」はできないと思うはずですよね?
 たぶん、今この文章を読んでいるあなたもそうでしょう。
 ですので、このタイトルは少々不思議です…。

 次です。

 日本人の7割以上が、血液型で性格が分かると信じています。

 これまた???です。
 「血液型で性格が分かる」と信じている日本人が7割もいるとは、ちょっと信じられません(笑)。
 だいたい、私はそんな調査は見たことがありませんし…。
 7割の根拠が不明ですが、ひょっとすると、こういうことなのでしょうか?

 普通のこういう調査では、だいたい7割の日本人が「血液型と性格に関係がある」と答えています。ただし、それは「血液型で性格が分かる」というほどの関係ではなく、多少の関係があると回答している人が大部分です。
 で、ここからは私の推測ですが、いつのまにか「血液型と性格に(多少の)関係がある」→「血液型で性格が分かる」になってしまったのではないでしょうか?
 これが本当だとすると、ひどい誤解というしかありません…。

 次です。

 これに対し、欧米では血液型で性格判断をしません。

 これも???です。だから、どうなのでしょうか?
 ちなみに、東アジアでは、血液型は比較的ポピュラーな話題で、私は韓国語と中国語の本を持っています。より熱心な韓国では、『B型の彼氏』という映画まで制作されました。なぜ、素直にそう書かないのでしょうか?

 次です。

 また、多くの心理学者も、血液型による性格判断を信じていません。

 ここでは、「信じている」の意味が不明です。敬虔なキリスト教徒の科学者だっているのですから、何かを「信じる」ことと、それが科学的に正しいかどうかは別問題ですよね?
 それとも、一部の心理学者は、「血液型による性格判断を信じている」ということなのかなぁ? 確かにそんな人も何人か知っていますが…。

 次です。

 なぜなら、血液型と性格との因果関係は現在、明らかになっていないからです。

 「なぜなら」が「欧米では血液型で性格判断をしません」にかかるかどうかが微妙ですね。
 もし、そうかかるというなら、「欧米では血液型で性格判断をしません」というのは、科学的な根拠になってしまうからです。この調子で、「欧米では星座で性格判断をします」→「日本でも星座で性格判断をします」→「科学的に正しい」と言ったら、みんな爆笑することは間違いありません。
 それに、星座と性格の因果関係は明らかになっていませんしね…。

 実は、この文章には、それ以上の問題があります。
 「性格」は(現時点では)何かの物理的実体があるのではなく、あくまで人間が頭の中で考えた概念です。だから、厳密な自然科学的な意味では、「因果関係」は考えようがないのです。
 しかし、これが、性格の実体は○○分子(□□遺伝子)であり、質量や大きさが科学的に測定できる、というなら話は別です。
 では、全く因果関係は考えようがないのかというと、そうではありません。性格テストとの「相関関係」なら調べることが可能です。で、この「相関関係」があることで「因果関係」がある、と推測することはできるわけです。
 繰り返しになりますが、厳密に自然科学的な意味では、生化学的な実体と「性格との因果関係」は証明しようがないのです。

 次です。

 B型はクセがあるといわれますが、そうとはいえないのです。

 これにも驚きました。「B型はクセがある」とは初耳です。念のため、あちこち調べたのですが、そんな話が有名とは聞いたことはありません(単に私が知らないだけ?)。
 ですので、確かに匠さんのおっしゃるとおり、ということになります。(笑)

 ですが、それにもかかわらず、血液型による性格判断が「当たっている」と思ったことのある人は多いでしょう。これは、なぜでしょうか?

 茶々を入れさせていただくと、「B型はクセがある」なら当たっているとは思いませんが…。

 山崎氏らの研究によると、本来、血液型と性格が何の関係もなくとも、自分がA型だと「自分は心配性で慎重なタイプ」というA型の特徴付けを、自らに暗示してしまう傾向があるそうです。

 これにも驚きました。出典が示されていないのでなんとも言えませんが、彼がそんなことを主張しているとは聞いたことがありません。
 私の記憶だと、たぶんその研究はこれです。

 しかし、この研究では、そんなことなんか言っていないはずです!

 念のため、この研究の考察から抜粋しておきます。

考察

@大学生は明確な血液型ステレオタイプを有する。
A血液型と性格の自己報告との間の相関は、弱いが認められた。さらに、一般の人々の性格の自己報告は、大学生の血液型ステレオタイプに合致していることがわかった。
B年々、人々が「B型的」(物事にこだわらず、気がかわりやすい、等)になっていることが示された。
CBA型は相対的により「A型的」に、B型は相対的により「B型的」にという変化を示した。それは血液型ステレオタイプによる自己成就現象を示している。これは、「血液型性格学」のマスコミ活動に原因を求められるのかもしれない。
D従来の研究は(1)サンプル数が少なかった、(2)単独の特徴毎に分析していた、(3)A型とB型だけではなく、O型とAB型をも含めていた、などにより血液型と性格との関係を見いだせなかったのかもしれない。
Eただし、血液型と性格の自己報告との間の関連は小さいものであり、その差を統計的に検出するには数千人単位のデータを要するのであり、個々人単位に「▽型の人は△△だ」といった主張はできないと思われる。
F本研究では性格の自己報告を分析対象としたので、いくつかの未解決の問題が残った。それは、(1)血液型と性格との間に関係があるのか、それとも、認知の歪みなのか、(2)自己成就現象に関しても、性格が実際に変化したのか、認知が変わっただけなのか、というものである。

 要約すると、@データでは(小さい)差があるA年々、人々が「B型的」(物事にこだわらず、気がかわりやすい、等)になっているBいくつかの未解決の問題が残った、です。自分がA型だと「自分は心配性で慎重なタイプ」というA型の特徴付けを、自らに暗示してしまう傾向があるって、別な研究があるのかなぁ?

 こうしたことから、日本人の血液型による性格判断へのこだわりは、占い的なゲーム感覚で受け入れられている日本的な「文化行動」ともいえそうです。

 ここでは 山崎氏はそんなことは言っていませんので、ひょっとして匠さんの感想でしょうか…。まぁ、「文化行動」かどうかは、定義の問題ですから、結論が出ないと思いますが…。

 しかし、この山崎氏の研究が正しいとするなら、匠さんは一番重要な点に触れていません。それは、

 血液型と性格の自己報告との間の相関は、弱いが認められた。さらに、一般の人々の性格の自己報告は、大学生の血液型ステレオタイプに合致していることがわかった。

 ということです。つまり、

心配性で几帳面な人を見ると「A型」、マイペースな人を見ると「B型」

 というのは、自分の性格を自分で評価すると、(小さいが)明確な差があったということです!
 これではわかりにくいかもしれませんね。
 要するに、A型が自分の性格を「心配性」「几帳面」と答える割合や、B型が「マイペース」と答える割合は、他の血液型の人より多いのです!

 結局、血液型の特徴を書いたペーパーテストをすると、人数が多ければ必ず当たる(傾向が現れる)ということになります。 v(^^)

 全くの余談ですが、以上は初歩的なミスですので、毎回多くの心理学者が同じところでミスをするはなぜかなぁ、と首をかしげてしまいます。編集者に全部チェックしろというのは現実的ではありませんので、心理学者はチェックが甘いのでしょうか?  -- H20.6.15

  参考までに、前著の紹介です。

匠英一さん監修 山本峰規子さん絵 イラストでわかるやさしい心理学 成美堂出版 H18.9 1,260円(税込)

 1つの項目が見開きで説明してあり、題名どおり。イラスト入りでわかりやすく説明されています。
 70〜71ページには「日本人の性格は、血液型性格判断にあてはめて考えられやすい」として、血液型と性格が独立した1項目に取り上げられています。Pointとして、

●血液型にかかわらず、統計的にも日本人はもともと心配しやすい性質で、日本人に最も多いのがこの性格特徴を持つといわれるA型。そのため「A型といえば気にしやすく心配性」とあてはめて判断しやすい。
●今後はDNAレベルで血液型が性格にどんな影響を与えているかが明らかになる可能性もある。

 とあります。しかしまた、「ただし、それは現在の血液型との特徴づけとはまったく異なるものと考えたほうがよいでしょう。」と釘も刺してあります。(^^;;;
 監修者が、アカデミックな心理学者でないから、遠慮なくこんなことも言えるのでしょうか?   -- H19.9.27

ノンノ 平成20年5月20日号 ●恋愛×血液型・最強コラボスペシャル 恋グセが怖いほど分かる! 「恋愛血液型」大全

 各血液型50人に聞いたアンケートが面白いです。下の表は「YES」と答えた比率です。が一番多く、は一番少ない比率です。

質  問

O型 A型 B型 AB型
Q1 一目ボレしたことがある 68% 72%
恋愛体質
50%
友達からね!
70%
Q2 浮気をしたことがある 36%
@ギャンブルできない
56%
意外とやります
38% 36%
面倒はイヤ
Q3 浮気されたことがある 48%
Aダメ男好き
28% 22%
Bそんなことさせません
26%
Q4 彼のメールを見たことがある 46% 66%
嫉妬深い…
52% 34%
干渉しません
Q5 人の彼を奪ったことがある C12% 24% 18% 10%
人のことは興味ナシ

 いやぁ、各血液型の特徴が出ていて、なかなか面白いですね。A型は一目惚れが多いとか、AB型はあまり他人に干渉しないとか…。
 ただ、この解説には、ちょっと疑問もあります。

 @CO型の率はもう少し高いような気がしますので、表面上「NO」と答えているのかなぁ?
 AO型は相手の愛情に敏感なので、たぶん気が付く率が高いのではないでしょうか?
 Bこれも面白い。B型はO型とは逆に、気が付いていない率が高いのだと思います。

 皆さんはどう思いますか?  -- H20.6.15

朝日新聞 平成20年5月11日号 書評 B型自分の説明書

 瀧井朝世さん(ライター)が執筆しています。内容をちょっと紹介しておくと、

 昨年9月、自費出版で千部のスタートが今や70万部。今年4月刊行の『A型自分の説明書』もすでに40万部だ。

 へ〜、すごいですね。自費出版でも、そんなことってあるんだ。きっかけは、山形の書店(TENDO八文字屋)だそうです、またたくまに全国ヒットになったとか。読者層は20〜30代B型女性が多いと聞いても不思議じゃありませんが、他の血液型の本では違うような気がします。

 ちなみに、

 目下、O型、AB型版を検討中だ。

 とありますが、AB型が先行して出版されました。O型はどうなるのでしょうか?  -- H20.6.15

スポーツ報知 平成20年4月3日号 [Road to 北京五輪]マラソン王国日本!代表6人中5人がO型

 昔は、マラソンはA型とAB型が強かったのですが、現在はO型が圧倒的に強いようです。時代が変わったのでしょうか?  -- H20.6.15

三田モニカさん O/A/B/AB型人間の頭の中 12星座別血液型性格診断書 青志社 924円(税込)

 現在入手中です。  -- H20.6.3

ゆうきゆうさん 「ひと言」で相手の心を見抜く技術 PHP研究所 H20.4 540円(税込)

  「血液型を80%の確率で見抜く技術―言葉と表情に注目しよう」とあります。確かに、この方法を使えば、本当に80%も当てるのもの不思議ではないようです。ヒントは、ベイズ確率です。次のヒントは、まず自分の血液型を当てさせて、相手の反応を見ます。
 これ以上知りたい人は、ぜひこの本を読んで見ましょう。
 なかなか面白いで、オススメです! 

 ただ、心理学者の本を読んだせいか(?)、この本も「科学的根拠」「バーナム効果」「統計的な差」の解説が間違っているのはご愛嬌ですが、あえてここでは書かないことにします。

 血液型を頭ごなしの否定していないのは、医学部の出身だからでしょうかね?  -- H20.6.15

Jamais Jamaisさん A型自分の説明書 文芸社 H20.4 1,050円(税込)

 B型自分の説明書が、あまりにも好評なので、同じ文芸社から「A型自分の説明書」が出ました。
この調子で、O型とAB型も出るのでしょうか? (^^)   -- H20.3.30

大橋ミノルさん A型のこころ [発行]ティーケイシー出版 [発売]本の泉社 H20.3 1,260円(税込)

 A型によるA型論は珍しいですね。帯にも、「A型自身による初のA型論登場!」とあります。奥井亜紀さんの『B型のオンナ』やJamais Jamaisさんの『B型自分の説明書』は売れているようですから、次は最大集団のA型というということなのでしょうか?
 この本で、あなたの知らないA型の意外な面がわかるかもしれません。 -- H20.3.17 [H20.3.23一部修正]

アニファ 平成20年4月号 病気予防と血液型の関係 2月26日発売 スタジオ・エス 690円(税込)

 アニファといえば、カワイイ小動物の雑誌で、心和む写真が満載されています。
 さて、今月号は、病気予防と血液型の関係と銘打って、小動物の血液型の話題が提供されています。ただ、この特集の担当者は「血液型と性格」に反対のようで、ちょっと残念です。  -- H20.3.22

清水潮さん 食中毒のリスクと人間社会 幸書房  H20.3 1,890円(税込)

 ある血液型は、ノロウイルスに感染しないらしいです…。  -- H20.3.17

香山リカ+菊池誠さん 信じぬ者は救われる かもがわ出版 H20.3 1,470円(税込)

 この本は、他の部分はともかく、血液型の批判は???です。
 かなりまじめに、日本の疑似科学批判は、せいぜいこのレベルか…と多くの人に思われてしまうことを危惧します。
 困ったなぁ…。(*_*)

 菊池さんには、ぜひ疑似科学を撲滅するために、頑張ってもらいたいのです。
 そのためにも、あまりにも初歩的な間違いはしてほしくない、というのが私の切なる願いなのですが…。  -- H20.3.22

この本について

 香山リカ+菊池誠さんの対談です。
 香山さんについては、今さら改めて説明する必要はないでしょう(笑)。
 菊池さんは、kikulogの管理者で、疑似科学(彼の言葉では「ニセ科学」)批判で有名な方です。「血液型と性格」批判の急先鋒でもあります。

 ところで、10年以上前の香山リカさんは、割と血液型に寛容だったはず(肯定的ではないにしても…)ですが、最近は批判的な発言が目立つようですね。念のために、『リカちゃんのサイコのお部屋』文庫版(1994年発行でオリジナルは1991年発行)を読み返してみました。

77ページにはこうあります。

血液型で性格が違うというのはナンセンス、というのが医学の世界の常識だ、と私の大学の生理学の教授(O型)は言ってました。

これを受けた78ページには、

でも、血液型と性格が関係ないってことをを証明した人はいるのでしょうか?
…何か特徴を見つけたら、それに基づいて分類してみたい、というのは人類の永遠の欲望です。血液型と性格や病気の関係も、もっと医学的に研究されてもいいのにね。医者だって、ナンパのときは、“君、何型?”と言うんだから。

 この文章を素直に読めば、香山さんが血液型を否定しているとは思えないでしょう。(笑)

 では、本題に入りましょう。この『信じぬ者は救われる』では、血液型と性格について、2カ所で取り上げられています。

  • 40ページから42ページ 〈テレビならウソを言っても構わない!〉
  • 97ページから100ページ 〈血液型で人を分け隔てしていい?〉

■テレビならウソを言っても構わない!

 ではまず、〈テレビならウソを言っても構わない!〉から見ていきます。

 ここでは、菊池さんと香山さんがそれぞれ1つずつ例を挙げています。

 まず、菊池さんですが、

脳科学が専門の大学教授[注:たぶん、セクハラで辞めた、元北大の先生でしょう…]がテレビ番組に出演して、要するに血液型と性格の関係はあるという話をしていたのです。
…たまたま番組を見た直後に、その先生に会う機会があったので、ちょっとつかまえて、「あれは何ですか」って聞いたら、彼は、「いや、テレビですからあんなもんですよ」ということを、僕だけじゃなくてほかにもいろんな人がいる前で言ったんです。それでみんな呆れちゃって。

 もちろん、これが事実だとすると、みんなが呆れるのは当然です。が、他のまじめな先生の研究もテレビで公開されているのですから、この話だけで血液型を否定するのは、正直どうかと思いますが…。

 次に、香山さんは、10年ぐらい前の話として、民放で心理テスト番組(?)をつくったときの話をしています。このときは、心理学の有名教授、A先生(たぶん、日大名誉教授の○村さんでしょう)が出演して、いろいろテストをやったそうです。香山さんは、それだけでは性格はわからないんじゃないでしょうかと「正論」をはいたそうです。[ちなみに、B型は決めつけられるのが一番嫌いなので、「テストで性格がわかる」と言われたら、当然のことながら、少なくないB型が香山さんのように反対するでしょう・笑]
 香山さんの反論に対するA先生の答えが奮っています。彼女はこう続けます。

「君ね、そんなに構えなくともいいんだよ。うちの大学で、いいかげんな心理テストを学生にやらせ、その後、ちゃんとつくられた心理検査をやらせたのね。そしたら、でたらめのほうのテストで、でたらめな答えを学生に返したときに、当たっているという割合と、ちゃんとした検査をして、その答えを渡したときに、当たっているという学生はどっちも同じ割合だった」って言うんですよね。
…バーナム効果(*)ですよね。だから、問題ないんだと。

(*)誰にでも当てはまるような一般的な性格記述を、自分だけに当てはまると見なしてしまう現象のこと。アメリカの興行師の名前に由来している。

 結論として、そんな厳密じゃない場合でも、ちゃんとしたテストでも、結局はそんなに差がないんだからいいんだ、というのがA先生の主張です。(笑)

 私は、このやりとりを読んで、腹を抱えて大笑いしてしまいました(失礼!)。というのは、いかにも○村さんらしい絶妙の受け答えだからです。ここは、二重三重に“ひっかけ”があるので、心理学者や、ある程度心理学に詳しい人なら読んだら絶対にウケます。つまり、彼のこの主張を、文言どおり受け取ってはいけません!

 ところが、なぜか、香山さんも菊池さんも、なんとなくおかしいと思いつつも、○村さんのこの説明に納得してしまったようです。

 菊池さんは、こう言っています[ちなみに、この文章に明らかな間違いがあります…後述]。

その実験自体有名ですよね。でもそれは、血液型性格判断がいかに当てにならないかという話のときに持ち出される実験なんですよ。別の血液型のやつと貼り替えてもオーケーとか、そういう話です。でも、そのロジック最後はおかしいなあ。でたらめなのを渡しても、どうせみんな当たっていると思う。テレビだからそれていいと言うんでしよう。

 香山さんも、納得したのか、ついには「ある意味で目からウロコが落ちました」と言っています。

 しかし、目からウロコが落ちてはいけないのです!

■○村さんのレトリック

 では、ここからは、香山リカ+菊池誠さんに代わって、私が○村さんの“真意”を解説することにしましょう。

#○村さんの苦笑する顔が目に見えるようです。(^^;;

 では、順番に進んで行きましょう。まずは、最初の文章からです。

「君ね、そんなに構えなくともいいんだよ。うちの大学で、いいかげんな心理テストを学生にやらせ、その後、ちゃんとつくられた心理検査をやらせたのね。そしたら、でたらめのほうのテストで、でたらめな答えを学生に返したときに、当たっているという割合と、ちゃんとした検査をして、その答えを渡したときに、当たっているという学生はどっちも同じ割合だった」って言うんですよね。
…バーナム効果(*)ですよね。だから、問題ないんだと。

○レトリック1 心理テストの信頼性

 A先生は、いかにも心理テストの信頼性について説明しているようなフリをしていますが、実は全然別のことを説明しているのです!

 さて、皆さんは、心理テストの信頼性はどうやって測定するかわかりますか?
 香山リカ+菊池誠さんのペアが見事に誤解(?)したように、本人が「当たっている」から信頼性が高いというのではないのです。逆に言うと、本人が「当たっている」と感じたからといって、本当に当たっているという保証はどころにもありません。

 自分の客観的な評価は一見簡単なようですが、結構難しいものです。血液型の特徴なんか当てはまってない、と主張する本人の性格が、他人からは全くそのとおりだ、というのもよく聞くところです。
 同じことですが、大人になって、子供の頃の自分の成績を思い出させてみると、(昔の)5段階評価なら平均点は3にならないとおかしいはずですが、計算すると4ぐらいになったなんて笑い話もあります。
 余談ですが、多くの占いソフトは、平均的な運勢は100点満点なら50点にはしていないはずです。たぶん60〜70点ぐらいなんじゃないでしょうか? なぜなら、平均点をきちんと50点にすると、「当たってない」と言われて売れないからです。

 いや、ついつい脇道にそれてしまいました。(^^;;

 では、心理テストの信頼性はどうやって測定するのでしょう?

 心理学では、性格は行動に現れるということになっていますから、一言で言えは、行動を客観的に測定するということなります。要するに、本人が「当たっている」と感じたかどうかは心理テストの信頼性と直接の関係はないのです。

#厳密な定義は専門書に当たってみてください。

○レトリック2 バーナム効果

 次に、バーナム効果の説明ですが、はっきり言って、この説明は極めてウソに近いものです!

 なぜなら、バーナム効果は、「自己暗示」とは直接の関係はないからです。この説明だけでは、○村さんは「バーナム効果」(フリーサイズ効果)と「自己暗示」(ラベリング効果またはインプリンティング効果)のどちらを説明しているのかわかりません。

 私は、文章から判断すると「自己暗示」に近いような気がします。そうなると、バーナム効果の説明としては(明らかに?)間違っている(?)ことになります。

 ともかく、「バーナム効果」の定義が曖昧と言うしかありません。

 念のため、○村さんがやった実験の例を引用しておきます。読めばわかるように、どちらもあるので、上の文章だけでは判断しようがありません。

 佐藤達哉さん編集の『性格のための心理学』(現代のエスプリNo.372 H10.7 至文堂)「座談会―性格のための心理学」(22ページ)から引用しておきます。

大村[政男さん] …私はある授業の時、紙片に学生本来のフルネームを書いて出して貰った。少し経ってから、「君たちの書いた文字をある筆跡鑑定家に依頼してその文字から性格を判断して貰った」(これはもちろん嘘)といって1人ずつその偽の診断書を手渡した。そうしたところ、おおよそ70パーセントぐらいの学生が「当たっている」と報告してきた。

 ということは、大村さんのケースでは、少なくとも70%程度の学生には「フリーサイズ効果」が現れることになります。ところが、続きの文章には…

大村[政男さん] 行き過ぎると自己成就してしまう。偽物を渡されて「当たってる」と思う。ずっと前にYG性格検査をやって、その後、偽の結果を手渡したがだれも文句を言わないで納得してしまった。

Red_Ball12.gif (916 バイト)前川輝光さん 『血液型人間学−運命との対話−』(551〜553ページ)

 「FBI効果」について見ていきたい。大村は能見血液型人間学はニセ科学であり、自らの所説を真実らしく見せるために3つのトリックを用いていると言う。すなわち「フリーサイズ効果(Freesize)」「ラベリング効果(Labeling)」 「インプリンティング効果(Imprinting)」の3つである。「FBI効果」の「FBI」というのは、各効果の英語表現のうちの傍点を付けた文字をつないだものである。
 各効果の内容は以下のようなものである。

 フリーサイズ効果というのは、(能見がある型の特性として提示した気質特性が…筆者)何にでも合ってしまうことをいう。B型の特徴は看板さえ換えれば、ただちにAB型になってしまうのである。 (大村 「『血の商人』 の餌食になるな」、 『朝日ジャーナル』 1985年3月8日号、91頁)
 ラベリング効果というのは、ラベル(レッテル)によって内容が規定されてしまうことである。これがO型の特徴だと書いてあれば、内容が何であってもO型だと思い込んでしまう。
 インプリンティング効果というのは、最初の接触で強い印象が人の心のなかに刷り込まれることをいう。…このインプリンティング効果が利用されているのである。これがA型の特徴だと書いてあれば、A型の人の心にそれが刷り込まれ、ずっと消去しないで存続する。(同誌90〜91頁。以上、『血液型と性格』中の「FBI効果」についての説明はわかりにくいので、『朝日ジャーナル』中の発言を引用した)

 しかし、この問題は実は、大村の依拠する既存の心理学において、すでに議論されていたことであった。引用した大村の発言ではこのことがぼかされているが、白佐俊憲・井口拓自のこの点についての発言を読むと、事態がより明瞭になるであろう。

 こうした効果 (FBI効果…筆者) は特に血液型性格判断だけにあてはまるものではないようである。
 アイゼンクとナイアス…は著書『占星術−科学か迷信か−』の中で、「人びとが一般的で漠然とした性格記述と自分とを同一視するこの傾向は、「バーナム効果と言われ、多くの研究で示された」と述べている。つまり、血液型性格判断に限らず、ラベルを貼られると、たとえそれがデタラメな記述であったとしても、そこに示された性格が当たっていると思ってしまう傾向が一般にあるということである。『入門』46頁)

 大村自身、こうした説の存在は知っていたのである。『血液型と性格』の4年半前に出版された『「血液型」の迷路』では、大村は、大西赤人との対談中、目立たない形でではあるが、こうした説にふれている(「これと同じような事が一般の性格テストでも起こります。そういう報告もありますよ」 『「血液型」の迷路』86頁)。ただし、それが気になったらしい大西から質問が出ると、さっさとこの話題を切り上げている(87頁)。

 

#詳しくはこちらをご覧ください。

 では、この項目の最後に、菊池さんのミスを指摘しておきます。

その実験自体有名ですよね。でもそれは、血液型性格判断がいかに当てにならないかという話のときに持ち出される実験なんですよ。別の血液型のやつと貼り替えてもオーケーとか、そういう話です。でも、そのロジック最後はおかしいなあ。でたらめなのを渡しても、どうせみんな当たっていると思う。テレビだからそれていいと言うんでしょう。

 ここまで読んできた読者の皆さんには、既におわかりでしょう。実は、この文章は「自己暗示」に関するもので、「バーナム効果」とは直接の関係はありません。つまり、菊池さんは、心理学用語を間違えて使っている(?)ようなのです。

 当然のことながら、香山さんもこの原稿にはチェックを入れているはずです。バーナム効果の解説は、内容からして香山さん(たぶん?)が書いたと思われますが、どうやら、菊池さんのミスにはノーチェックのようです。編集者のチェックでも引っかからなかったのでしょうか?

 う〜む。これだけ心理学を誤解しているとは…正直、困っています。(*_*)

 皆さんはどう思いますか?

#これでは、kikulogの議論もさっぱりかみ合わない訳ですねぇ、ふぅ。

○おまけ 「バーナム効果」のウソ

 「バーナム効果」を調べるのに、手元の心理学辞典(丸善)を使ってみました。念のため、Wikipediaも調べてみたところ、脚注の松岡圭祐さんの「ブラッドタイプ」についての記述を発見しました。しかし、この文章、必ずしも正しいとは言えません。なぜなら、結果が「バーナム効果」のせいなのか「自己暗示」のせいなのかがわからないからです。

 Wikipediaは便利で、私もしょっちゅう利用していますが、血液型のように論争になっている項目を調べるときは、十分に注意した方が良さそうです。(^^;;

 ちなみに、血液型がウソというのは、すべてがバーナム効果で説明することは不可能です。

 それは、極端な例を考えて見ればすぐ分かります。例えば、本当かどうかは別として、

×型はよく気配りをする

△型はマイペースだ

 という文章があったとします。これをバーナム効果で説明すると、「よく気配りをする」と「マイペース」は「誰にでも当てはまるような一般的な性格記述」ということになります。(笑)

 まさか、本当にそんなことを信じている人は多くはないでしょう…。それなら、どの血液型も自他ともにマイペース」が多いという結果になるはずですし、特定の血液型が抗議するはずもありませんから!

■血液型で人を分け隔てしていい?

 では、〈血液型で人を分け隔てしていい?〉に移ろうと思います。

 こちらは、項目名からしてわかるように、科学的な内容とは直接の関係はないようですので、ちょっとだけ。

 確かに、私も、「血液型で人を分け隔てしていい?」と聞かれれば、一般論としては「よくない」答えるでしょう。その点では、香山さんや菊池さんと意見は一致します。

 しかしながら、竹内薫さんの『白い仮説黒い仮説』にあるように、次のような意見も看過すべきではありません!

科学者が社会と文化に対して、「それ[血液型性格分類]はやってはいけません、信じてもいけません、本を買っても、テレビを見てもいけません」というのはいわないほうがいいというのが私の考えです。というのは、もしそれを許してしまうと、科学者が文化を「検閲」する人になってしまうからです。

(65〜66ページ)

 私も全く同意見です。私も自戒の念を込めて…。

 ところで、この〈血液型で人を分け隔てしていい?〉には、少々興味深い内容もあります。

菊池 …血液型診断がウソだと言われているのは知っているけど、信じている人っているじゃないですか。
香山 医者にも結構いるんですよ。
菊池 そうらしいですね。僕もよく血液型の話をするときに、この問題になると理性を失う研究者がたくさんいるって言います。

 正直、え〜〜っ!本当にこんなこと言っていいの?って、すごく意外です。つまり、「血液型と性格」に関しては、科学的な結論はまだ出ていない(要するに否定されてはいない)ということです。

 更に興味深いことに、菊池さんは「統計的には根拠ない」とも言っています。これにも驚きました。(@_@)

 [注:「根拠がない」と「差がない」のとは違います。kikulogでの、ちがやまるさんとの議論のように、「差」があっても「根拠」がないことはあり得ますから…差があってもいいということなのかなぁ?]

■実は菊池さんは肯定論者になった!?

 ところで、この本では、なぜか「血液型と性格」という言葉は(少なくとも明確には)1回も登場していないようです。

#厳密には、「血液型性格判断」と「血液型と性格」は違った内容ですからね。

 菊池さん自身の言葉でいうと、「血液型性格判断」は「強い関係」のことを言うが、「血液型と性格」は「弱い関係」も可ということです。ただし、弱い関係もまだ実証されていないというのが、従来の菊池さんのスタンスです。

 しかし、今回はそんな区別は特にしていませんし、弱い関係がまだ実証されていないとも(明確には)発言していません。

 ということは?

 うがった見方をすれば、菊池さんは極めて肯定論者に近い立場になった、と言えるのかもしれません。
 あるいは、この本は一般書なので、あえて、そんな面倒な言い方はしなかった、とも考えることもできます。

 真意は不明ですので、今後の発言を注意深く見守っていきたいと思います。

 皆さんはどう思いますか?

御滝政子さん 「だから、B型だ」って言うな! 愛すべきB型人間の恋愛、結婚、仕事 あなたは、B型で損してませんか? H20.3 主婦と生活社 998円(税込)

 巻末に、室井佑月さんとの対談が掲載されています。面白いです。

 ところで、最近血液型別の本が流行のようで、『B型自分の説明書』『B型のオンナ』『A型のこころ』に続いて、別のA型本が出るらしいです。
 ただ、どういうわけか、O型本(岡野誠さん『血液型で失恋せよ!』はO型テイストですが、決してO型本ではありません)とAB型本はありません。なぜなのでしょうか?  -- H20.3.22

岡野誠さん 血液型で失恋せよ! ブイツーソリューション H20.2 1,575円(税込)

 O型の作者の本です。かなり分厚いので、お買い得といえます。
 タイトルどおり、本人が最近B型女性に失恋したそうで、内容も恋愛が中心ですが、BPOの話題、イエス・キリストや織田信長の血液型に関する考察など、幅広いものです。

#参考ホームページにABOFANがあるのは、ちょっとうれしいですね。(^O^)

 ところで、出版社と内容から推察すると、ひょっとして自費出版(?)なのかもしれません。

 ところで、最近は、自費出版が流行のようですね。
 『B型自分の説明書』が当たったせいかな?
 20万部ぐらい売れているそうで、すごいですね。
 私の地元の本屋でも、『B型自分の説明書』が山積みになっています。  -- H20.3.22

浅尾哲朗さん 不老長寿のすすめ 東京図書出版会 H20.2 1,365円(税込)

 残念ながら、血液型とは関係ない内容でした…。  -- H20.3.22

竹内薫さん トンデモ仮説の世界 徳間書店 H20.3 1,260円(税込)

 竹内薫さんはB型のようですね。血液型に関しては、私と基本的に考え方が同じなので、ホッとしました。  -- H20.3.17

竹内薫さん 白い仮説黒い仮説 日本実業出版社 H20.2 1,260円(税込)

 この本には、どう考えてもkikulog批判としか思えない文章があります。それは…読んでのお楽しみ。(^^)

 興味があるあなたに、ちょっとだけ紹介しておきましょう。  -- H20.3.17

科学者が社会と文化に対して、「それ[血液型性格分類]はやってはいけません、信じてもいけません、本を買っても、テレビを見てもいけません」というのはいわないほうがいいというのが私の考えです。というのは、もしそれを許してしまうと、科学者が文化を「検閲」する人になってしまうからです。

(65〜66ページ)

TV情報

  • 平成19年12月29日 23:10〜0:10 フジテレビ ボクラの未来図鑑 血液型をO型に変える技術!
  • 平成19年12月26日 22:00〜22:30 NHKハイビジョン 「アインシュタインの眼」年末スペシャル、私の血液型はO型、と岡田圭右が言ってました。NHKだからウケませんでしたけどね。
  • 平成19年11月23日 12:20〜12:49 NHKハイビジョン サラリーマンNEO 恋愛にもの足りなさを感じるOL(中越典子)が占いを信じて失敗する「やぎ座O型の女」
  • 平成19年11月21日 22:00〜22:54 BS−i 冬のソナタ(第4回) 忘れえぬ恋
  • 平成19年11月21日 21:00〜21:54 日本テレビ ザ!世界仰天ニュース 「血液スペシャル」第3弾。ゲストに中島知子(A型)、柳原可奈子(B型)、スザンヌ(O型)、ちはる(AB型)を招いて、にぎやかな血液型トークを送る。
  • 平成20年1月11日 13:55〜16:43 読売テレビ 情報ライブミヤネ屋

奥井亜紀さん B型のオンナ メディアブレイン H19.12 1,575円(税込)

 B型のシンガーソングライター、奥井亜紀さんのエッセイ集。  -- H20.1.26

と学会著 トンデモ本の世界U H19.10 楽工社 1,575円(税込)

 「トンデモ本の世界U」ですが、以前に志水一夫さんと何回かメールのやりとりをしたことがありまして、「血液型性格研究入門」については高く評価していました。また、SF作家についても、転載許可のメールをいただいています。

 早速、「トンデモ本の世界U」を入手して読んでみましたが、いやぁ、まったくそのとおりですね。なんで、こんなまともな評論が、いままでになかったのか、非常に不思議な感じです。

と学会著 「トンデモ本の世界U」 136〜142ページ 志水一夫さん 心理学者も、血液型には血が騒ぐ 白佐俊憲+井口拓自 『血液型性格研究入門−血液型と性格は関係ないと言えるか』

 お医者さんに民間療法の話をすると、まるで新宗教(いわゆる新興宗教)の熱心な信者さんが教祖様のスキャンダルをささやかれたかのような反応を示すことがある。
 その療法については何の知識も無いのに、一方的に否定し始めるのだ。
 まるで何かを恐れているかのように。
 それと似たようなことが、心理学者と血液型性格関連説に関してもあるようだ。(136ページ)

 まったく同感です。ただ、志水さんも指摘しているように、すべてがそうだということではありません。が、そういう言説は残念ながら彼の言うとおり「数少ない例外」であることは確かです。

 こんな不思議なこともあるようです。

 [「血液型性格研究入門」では]海外の研究が数ページにわたってリストアップされ、問題点をも含めた概略が紹介されているのである。
 この一群の研究は、著者の一方(井口氏)が東大の論文をまとめる際にデータベースを検索していて発見したものだと伝え聞いている。
 不思議なことに、一介の大学生のその気になれば簡単に見つけ出せるようなものを、それまで誰も探そうとはしていなかったらしいのだ。(138ページ)

 ただ、これは別に不思議ではありません。要するに、そんなことをしても学会からマイナスの評価を受けるだけだからです。周囲の人から評価されないことなら、普通の研究者ならまずやらないでしょう。言い換えれば、「タブー」ということです。何人かがそう指摘しています。

#ちなみに、私は心理学関係者ではありませんので、そんな「タブー」は関係ありません(笑)。

 また、いわゆる肯定派にも、耳の痛い話を遠慮なく書いていますが、あえてここでは取り上げません(笑)。
 知りたい方は、ぜひ「トンデモ本の世界U」を買って読んでみましょう!

 ただ、1つだけ補足する点があります(138ページ)。

 結果はと言えば、いわゆる信者の皆さんの期待に副うようなものではなかったようだ。
 質問紙法による研究について要約した次の一文に、そのことがよく現れている。

 これらの研究の結果は、血液型による有意差はみられたり、みられなかったり、という具合にまったくまちまちである。…
 …ABO式血液型に一貫した明確な傾向がみられないことは、使われた性格検査が血液型ごとの性格の違いを最も効率的に検出できるかどうかという保証はないとはいえ、ABO式血液型と性格の関係は、たとえあったとしてもそれほど大きなものではない、と言えるのではないだろうか。(原文ママ)

 これも、まったくそのとおりです。

 確かに、「有意差がみられたり、みられなかったり、という具合にまったくまちまち」というのは事実です。
 現実のデータを見てみると、「性格検査が血液型ごとの性格の違いを最も効率的に検出できるかどうかという保証はない」と「ABO式血液型と性格の関係は、たとえあったとしてもそれほど大きなものではない」ということに帰着します。

 せっかくなので、私の考察を書いておきましょう。

 坂元章さんは、3万人のデータで有意差を検出しました。彼自身は、同じ手法で有意差を検出するには、数千人以上のサンプルが必要と言っています。
 私が能見さんのデータで計算してみると、有意差が出るには数百人以上のサンプルが必要です。そういう意味では、「ABO式血液型と性格の関係は、たとえあったとしてもそれほど大きなものではない」ことは確かですね。

 ただ、心理学者の論文で、数百人以上のサンプルのデータは皆無ではなく、それなりに存在します。従って、能見さんのデータでは出るはずの有意差が出ないとなると、「性格検査が血液型ごとの性格の違いを最も効率的に検出できるかどうかという保証はない」というよりは、「性格検査は血液型ごとの性格の違いを効率的に検出できない」と結論付けるしかありません。

#大変残念なことですが…

 ちなみに、私は「血液型性格研究入門」は持ってないのですが、すぐ絶版になったというのは、売れなかったということなのでしょうね。

問題なのは、本書が刊行間もなく絶版になってしまっている、ということの方だろう。
その後の研究の進展もあったことだし、そろそろどこかで改訂版を、できれば文庫版で出してはいただけないものだろうか。(140〜141ページ)

 まぁ、内容を考えると売れそうもない本ですが、ぜひ復刊をお願いしたいところです。

 復刊ドットコムでもリクエストが入っていますが、希望者が少ないようですね。残念です。

Jamais Jamaisさん B型自分の説明書 文芸社 H19.9 1,050円(税込

 パペット・モペットを本にしたとでもいいますか…。ただ、ブラックではありません。(^^)   -- H20.1.26

ふじわらかずえさん 結婚つれづれ日記 ぜんにち出版 H18.7 1,260円(税込)

 B型夫とAB型妻の人気連載が単行本に。  -- H20.1.26

梶原しげるさん そんな言い方ないだろう 新潮新書 H17.4 903円(税込)

 第8話に「ABO型別口のきき方」が公開されています。  -- H20.1.26

山本文緒さん 野菜スープに愛をこめて 集英社文庫 H13.5 480円(税込)

 4つの血液型別のラブコメディ。1988年のコバルト文庫の復刻版だそうです。  -- H20.1.26

鈴木智彦さん 極道のウラ知識(仮) 宝島社 H20.2 480円(税込) ヤクザにいちばん多い血液型は何?

 残念ながら未入手です。  -- H20.1.13

OZマガジン増刊 平成20年2月号 血液型大特集 スターツ出版 1月17日発売 590円(税込)

 残念ながら未入手です。  -- H20.1.13

血液型人間科学研究センター監修  決定版!血液型性格ガイド 新星出版社 H20.1 1,050円(税込)

 地元の本屋で入手しました。
 『決定版! 血液型性格ガイド』が正しいタイトルのようですので、訂正しました。
 地方でも、東京と同じタイミングで入手可能なようです。
 私の住んでいる地域では、本によっては、東京で発売してからから1月遅れるケースもあるので、とてもうれしいです。
 2色刷、イラスト入りで、見やすく、理解しやすいように工夫がされています。
 内容もなかなかの出来で、無難なところでまとまっています。
 ただ、欲を言えば、優等生的な内容だけではなく、もう少し血液型を熱く語ってほしかったと思います。
 とは言っても、入門書としては、かなりよくまとまっていると思います。
 ぜひ、皆さん、買ってあげましょう!  -- H19.12.22

上村 晃弘、サトウ タツヤさん 疑似性格理論としての血液型性格関連説の多様性

 原題は、次のとおりです。

上村 晃弘、サトウ タツヤさん 疑似性格理論としての血液型性格関連説の多様性 日本パーソナリティ心理学会 パーソナリティ研究 Vol. 15 (2006) , No. 1 (2006) pp.33-47

 大変失礼ながら、この論文を読んで、腹を抱えて笑ってしまいました。その理由は…新しくページをオープンして書こうかなぁ。

 というのもナンなので、ちょっとだけ書いておきます(太字は私)。

5.気質の3 次元説
 大村はCloninger の「気質の3 次元説」を援用して,血液型によって後述の質問紙のプロフィールが異なるとした(番組No. 11,16)。大村は否定論の代表格であったが,この番組で肯定的結果を報告して関連説に関心のある人々を驚かせた。使用件数は2 件であった。
 Cloninger, Svrakic, & Przbeck (1993) は,新奇性追求(Novelty seeking),苦痛回避(Pain avoidance),報酬依存(Reward dependence),持続(Persistence) といった遺伝的に独立した性格因子があるとした。そのうち持続以外の因子が独立した遺伝要因に由来するとした(Stalling, Hewitt, Cloninger, Heath, & Eaves, 1996)。新奇性追求とは,いわゆる好奇心で積極性と関係し,神経伝達物質のドーパミンが関与するという。苦痛回避とは嫌なものを避ける傾向で,慎重さの指標となる。セロトニンと関係するとしている。報酬依存は見返りを期待する性質で人づきあいと関係し,ノルアドレナリンが関連するという。
 大村は,Cloninger が開発したTemperament & Character Inventory (TCI) の一部から日本人向けに改良した質問紙を作成した。この質問紙を番組No. 11 では,A 型49 名,B 型31 名,O 型35 名,AB 型14 名に,No. 16 では18 歳 87 歳の男女746名(血液型別の人数は不明)に実施した。両番組で同様の傾向が見られた。A 型は苦痛回避の値が最も高く,次は報酬依存,新奇性追求の順となった。B 型は新奇性追求が特に高く,報酬依存と苦痛回避がやや低めとなった。O 型は報酬依存が特に高く,新奇性追求と苦痛回避が低くなった。AB型の各因子の差は他ほど大きくなく,全体的に3つの傾向をバランス良くあわせ持っているとした。
 ゆえに巷間で言われている傾向と類似しているという。しかし,個々人について調べると,血液型の特徴が「強い人」と「弱い人」がいた。

(これに対する考察)

5.気質の3 次元説
 番組No. 11 の調査協力者は,血液型の番組ということを知った上で参加した人たちである。さらに血液型対抗の運動会をした後で,いわば血液型への帰属意識が高まったところで調査が行われた。
 知識の汚染や自己成就の影響は否めない。こういった調査を行う場合,血液型に関する調査であることを知らせず,質問項目の回答後に血液型を書かせるなどの工夫が必要である。個人差は血液型性格関連説を信じる人と信じない人の差とも考えられる。No. 16 での調査方法は不明である。
 よって,3 種の神経伝達物質と血液型の遺伝的な関係については,この調査だけではわからない。また, O 型は報酬依存が最も高くなった。Cloninger は報酬依存とノルアドレナリンを結びつけている。澤口がO 型はドーパミンのはたらきがよいと述べたこと(No. 9) は,これとも整合しない。

(番組No.)

11 2004/10/07 TBS テレビ超スパスパ人間学!(関東) 血液型ダイエット
16 2004/12/28 TBS テレビABOAB 血液型性格診断のウソ・ホント 本当の自分& 性探し来年こそは開運SP !!!

 私が知る限り、心理学者で「大村は否定論の代表格であったが,この番組で肯定的結果を報告して関連説に関心のある人々を驚かせた。」と、何らかのコメントをしているのこの論文だけです。また、その後に大論争が巻き起こったという話も聞きませんので、心理学では論争は好まれない、と考えるしかありません。

 論争すると、なにか、まずいことでもあるのでしょうか?

 また、この論文では、以前は心理学の“通説”であった「脳に血液型物質はない」ということも、事実上否定しています。

3.脳・糖鎖説
 …Zmijewski (1978) によれば,ABO 式血液型の反応率は,胃に対する反応率を100% とすれば,十二指腸(90%) などと比較して脳細胞は最も低く(8%),ほとんどないと言ってよい。肯定論者は,少なくても血液型物質が脳に存在するということに意義があると主張するが,その寄与の大きさは不明で,可能性のみで肯定論の根拠にはできない。

Zmijewski, C. M. (1978). Immunohematology. 3rd ed. New York: Appleton-Century-Crofts.

 「ない」と「ほとんどないと言っていい」は、素直に解釈すると別の意味でしょう。つまり、心理学の“通説”はウソだったということです。これまた、議論や論争が行われた形跡はありません。私の記憶によると、最初が否定論者によるインターネット上の議論、次がこの議論をテレビ(スパスパ人間学)が取り上げ、その後、心理学者や医師による反論はいつのまにか消滅してしまいました。

 この論文は、その結果を追認したものと言えます。

 ですので、心理学会「内」の論争はできない(?)が、心理学会「外」なら論争は全然問題ない(?)と考えるしかありません。また、その論争の結果が、いつのまにか心理学会「内」の“通説”に影響することもある(?)ということになります。

 これでは、私が心理学会に入会し、血液型をまじめに議論しようというという気がなくなっても当然でしょう。

#これは一例で、一般的にどうなのかは知りませんので、念のため。

 ということで、他の議論についても、突っ込みどころ満載です(笑)。  --H19.12.22

 さて、この論文では、メジャーなはず(?)の松井・坂元論文への言及がありません。理由は不明ですが、単に、文字数の関係だけなのかもしれませんね。また、興味深いことに、肯定側の資料で、私のHPに掲載されていないものは、ほとんどありません。たぶん、ダビデ研究所の本ぐらいじゃないでしょうか?

 中には、結構マイナーなものもあるので、ひょっとして私のHPを参考にしているのかもしれません。だって、あまりにも似すぎていますからね。例えば、

 です。特に、『ゲノム情報を超えた生命のふしぎ―糖鎖―』は、非常にマニアックな本ですから、心理学者が調べるとは思えません。

 は、私のHPに直接の紹介はありませんが、矢印で示した参考文献から調べていくと、容易に見つけることができるでしょう。

 更に不思議なことに、遺伝子関係の海外の文献では、私が示した以外の参考文献はないようなのです。非常に奇妙な一致、と言うしかありません。なお、

 は、NATROMさんのHPにも紹介がありますが、元々はダダモさんの著作によるものです。私のこのHPにも紹介してあります。

 ついでに、ハードディスクレコーダーのキーワード検索を使う、というアイデアも私の方が先だと思います。

 最近、否定論者の陣営では、マスメディアで明確に否定的な見解を示す人は極めて少なくなったようです。私が記憶する最後のテレビ番組は、平成13年4月5日に放映された『回復!スパスパ人間学』です。ワイドショーや娯楽番組(婚約者に血液型を偽った場合に離婚や慰謝料が請求可能だろうか、とか…笑)は別として、まじめな肯定的な番組が放映されたという記憶もありません。

 そんなのどうやって調べるんだ?と疑問に思う人がいるかもしれません。実は、アニメやドラマを見るための秘密兵器(?)として、○ニー製のハードディスクレコーダを購入したのです(単にオタクなだけ?)。画質はVHSよりずっといいし、見たい番組の頭出しも一瞬でできるのでゴキゲンです。さらに、私が買った機種には「おまかせ・まる録」という機能が付いています。これは何かというと、地上波(機種によってはBSやSkyperfecTV!もOK)の番組表を検索し、登録したキーワードが含まれる番組を自動的に録画してくれるというスグレものです。つまり、キーワードに「血液型」と登録しておけば、地上波とBSの全番組を検索し、番組名や解説に「血液型」と入っているものだけ録画してくれるので、簡単に血液型のTV番組のライブラリを作ることがができます。

作者のフリートーク  H15.8.16付)

 メーカーも同じようですね。ちなみに、この時点では、○ニーしか、キーワード登録ができなかったと記憶しています。

 もちろん、心理学の他の文献を参考にしたかもしれないので、以上はあくまでも私の推測です。
 いずれにしても、私の方が時期的に先だったというのは、内心とてもうれしく思っています。v(^^)    --H19.12.23

産経抄 平成19年12月14付け 産経新聞社

 血液型に批判的な論調のようです。  -- H19.12.22

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/071214/trd0712140228001-n1.htm

 一時のブームは下火になったものの、いまだに「A型は几帳面(きちょうめん)」などと血液型で性格を判断する風潮は残っているらしい。首相官邸のホームページを開くと、福田康夫首相のプロフィルにも、血液型が書いてある。
 ▼数年前には、家電メーカーが、マイナスイオンをうたった商品の宣伝を競ったことがある。菊池誠大阪大学教授によれば、これまで行われてきた心理学の調査から、血液型と性格との関連性は見つかっておらず、マイナスイオンが「体にいい」という説も根拠がない。いわゆるニセ科学の見本といっていい。

小塩真司、中間玲子さん共著 あなたとわたしはどう違う? パーソナリティ心理学入門講義 ナカニシヤ出版 H19.12 2,625円(税込)

 出版社を見れば分かるとおり、この本は学術書です。
 血液型については、松井さんの論文をベースに否定しています。古澤照幸さん『ニセ心理学にだまされるな!』とは対照的ですね。
 最近は、否定の根拠はボカしているケースが多いので、ちょっと珍しいタイプの本です。  -- H19.12.22

百世瑛衣乎さん いい妻、リセット宣言 定年夫のストレスから解放される、魔法の法則教えます! 共同通信社 H19.12 1,260円(税込)

 【目次】
 第4章 血液型別アプローチと、失敗回避法(A型夫には「みんな」が効く
 B型夫には、ストレートに本能で訴える ほか)

 この本も、地元の本屋で入手しました。
 いや、なかなか鋭いところを突いていて、読んでいて思わず笑っちゃいます。
 ・A型夫には「みんな」が効く
 ・B型夫には、ストレートに本能で訴える
 ・O型夫は、ともかくホメてノセる
 ・AB型夫は、特別感を印象づける
 なかなかよく当たっていると思うのですが、AB型だけは???です。
 それと、ホメてノセるのは、B型にも通用しますよね。
 ちなみに、HPもありますが、これまた面白いです。
 http://iitsuma-reset.com/
 ところで、本人の血液型が書いてないのですが、たぶんAB型じゃないようです。
 なんとなく、O型かなという感じがします。
 どうなんでしょう?  -- H19.12.23

安斎育郎さん だまし博士のだまされない知恵 新日本出版社 H19.12 1,470円(税込)

 【目次】
 1 「エセ科学」の系譜(マイナスイオンは体にいい?―「エセ宗教」と「エセ科学」宣伝にも、エセ科学の系譜がある
 電波で騒いだ白装束集団を覚えていますか?―その正体から見えてくる「エセ科学」の系譜
 血液型による人間の見立て―その差別的・反人権的な歴史)

 出版されたようですが、未入手です。  -- H19.12.22

古澤照幸さん ニセ心理学にだまされるな! 同友館 H19.12 1,575円(税込)

 2色刷で、なかなか読みやすい文章です。
 タイトルから分かるように、身近な疑問からスタートする心理学入門といった雰囲気です。

 ただ、この本には、いくつかの単純ミスがあります。
 たとえば、14ページには、骨髄移植で血液型が変わる事例が紹介されています。

O型の姉にB型の妹の骨髄を移植した場合、姉は徐々にB型に変換していきます。血液型性格判断が正しいのであれば、姉は徐々に妹の性格になるのでしょうか? そうだとすると、それはまさにオカルトです。

 実は、骨髄移植で変わるのは、血液の血液型で、脳の血液型は変わりません。たぶん、古澤さんは、全身の血液型が変わると誤解されているのではないでしょうか?
 ですので、「姉は徐々に妹の性格になる」とは思えません。もっとも、これは、現実に移植の前後で性格検査を実施した、という事例が知られていないので、あくまで推測に過ぎませんが。

 また、よくあるパターンで、相互に矛盾する主張をしているようです。それは、

A型にはA型に特有の、B型にはB型に特有の性格特徴があるという思い込みのことを「血液型ステレオタイプ」といいます。(16〜17ページ)

 なるほど、そういう主張もありますね。しかし、次には、これと全く正反対の主張があります。

洋服のフリーサイズは、大きな人にも小さな人にも合うものです。それと同じようにA型、B型、O型、AB型すべての人にあてはまる性格特徴のことを「フリーサイズ効果」といいます。(18ページ)

血液型性格判断を行ったときに、「あたっている」という感覚をいだいてしまう理由のひとつがフリーサイズ効果です。(20ページ)

 特定の血液型に特徴的な「血液型ステレオタイプ」があるとするなら、誰にでも当てはまるという「フリーサイズ効果」があるはずがありません。逆に、「フリーサイズ効果」があるなら、「血液型ステレオタイプ」は存在するのはおかしいのです。まさに、これは矛盾です。古澤さんは、一体どちらを主張したいのでしょうか? はて?

 なお、「フリーサイズ効果」というのは、この本には明記されていませんが、大村政男さんの造語で、一般的には「バーナム効果」と言われています。なぜ、ここで、「フリーサイズ効果」という言葉を使ったのか、理由は不明です。

 予断ですが、なぜか、私が疑問を呈した松井さんの論文は紹介されていません。古澤さんは、松井さんとの共同執筆者の論文もあるのですが…。 心理学としては、こういう場合は、その論文の紹介をするのが通例ですので、極めて珍しいケースです。  -- H19.12.23

藤田紘一郎 病気に強い人、弱い人 腸内細菌叢が寿命を決める 幻冬舎 H19.11 1,365円(税込)

 内容は面白いのですが、残念ながら血液型の部分は???と思うところが多いです。  -- H19.12.22

摩弥さん だれも知らないA型の奇跡 三五館 H19.10 1,260円(税込)

 どちらかというと、占い系統の本のようです。  -- H19.12.22

日垣隆さん 常識はウソだらけ WAC出版 H19.10 900円(税込)

 大村政男さんは、第3章の「血液型診断のウソホント」でこう述べています。

日本では志願兵にO型の人が多かったことは事実です。実は海外でも同じ現象が起こっていたそうです。(81ページ)

 ちょっとびっくりです。
 確か、以前には、こんなことは言っていませんでした。
 また、医学界の“タブー”にも触れています。

お医者さんたちとシンポジウムをやったときに出席者が言っていたのですけれども、「本当は自分は血液型について調べたいのだけれども、やろうとするとみんなからバカにされる」というのです。(83ページ)

 まぁ、ABO式血液型は(特に欧米では)ナチスドイツの優生学を連想するらしいので…。

大村 ですから性格診断については、今後大脳生理学者が脳内物質を調べるというような取り組みに期待したいと思います。ただし、大脳生理学が血液型と体質、気質の関係にまでずく行き着くのは難しでしょうね。
有村アナ B型の人にはセロトニンがたくさん出ている、というようなことがもしわかれば、血液型と性格に関係があることが立証されるかもしれません。
大村 そういうことですね。
日垣 気質や性格を測ろうということ自体、とても好奇心が刺激される分野ですし、学問としてもおもしろい。
 ですから、あまりバカにせずに、興味をもった若い人はぜひ研究テーマにしていただきたいと思います。(91〜92ページ)

 これはまさに、大村さんがTV番組で話していたクロニンジャーのTPQ(Tridimensional Personality Questionnaire)を思い出させる言葉です。ただ、本人がそのことに全く触れていない理由は不明ですが…。

 また、大村さんがなぜここまで血液型にこだわるのか、その理由も明らかになっています。(88ページ)

私はもともと血液型には興味がありませんでした。ところが昭和20年に古川さんの論文を読み、とても感動したのです。私はA型なのですけど、A型の項目を読むと「温厚従順」とか「心配性」とか「自分をまげやすい」とか [中略] まさに私にぴったりのことが書いてあったのですよ(笑)。

 は〜、実は以前に、人づてにそんなことを聞いていたのですが、やっぱりウワサは本当だったのですね。

 しかし、そこから先は順調には行きませんでした。

当時の心理学会では血液型やフロイトの精神分析など研究しようと思ったら「そんなのものはいかん!」と研究室を追い出されてしまいますよ。(88〜89ページ)

 ですので、血液型の研究は心の中にしまったまま、ず〜っと封印されていたそうです。ところが、30年近くたったある日のこと、転機が訪れます。

1982年の春、ある女子学生が卒論のテーマとして血液型を研究したいと言ってきた。その女子学生はあちこちの教授から「そんな非科学的なものは指導できない」と断られ、とうとう父親の知己(ちき)だった私のところに駆けこんできたわけです。(89ページ)

 残念ながら、そのときの結果は「関係がない」だったそうで、

その学生さんは残念無念で卒業していきました。しかしその後、私はなんと血液型性格研究にやみつきになってしまいまして、学会発表までしたりして、かれこれ20年以上も血液型性格の研究をしています(笑)。

 なるほど、これで謎が1つ解けました。以前人づてに聞いていたのは、こういうことです。

 大村さんは、昔、古川さんの本当読んで感動して、血液型と性格の関係がないのか、ず〜っと研究していた。残念ながら、心理学の研究では関係は見いだされなかったが、それでもなんとか関係があるという結果が出ないかと、今まで研究を続けていた、というものです。

 それだけ一生懸命研究していたのに、能見(正古比)さんに先を越され、しかも心理学の研究では関係は見いだされなかったとなると、相当頭に来るでしょう。だから、あれだけ能見さんを批判したというのは、(科学的な面は別として)普通の人間としては当然というべぎでしょう。

 その後、大村さんがTV番組で話していたクロニンジャーのTPQ(Tridimensional Personality Questionnaire)では、見事に関係があると結果が出ていたためか、本当に晴れ晴れとした表情だったのが、私には極めて鮮明な印象として残っています。なるほど…。

 ちなみに、割と最近でも血液型はタブーだったようで、下に佐藤達也さん本を紹介しておきます。

佐藤達哉+渡邊芳之+尾見康博さん 『心理学論の誕生』 H12.6 北大路書房 2,800円+税

 遂にというか、驚いたというか、肯定論者の主張の一部を裏付ける本(?)が心理学者から出版されました。それがこの本です!
 出版社名でわかるように、この本はちゃんとした学術書です。また、血液型と性格については肯定・否定のどちらもしていません、念のため。

 まずは、血液型は心理学では「タブー」であるということについてです。

  • 204ページ

佐藤[達哉氏] まあ、怒りというとボクの場合は、血液型性格判断の研究を某誌に投稿したときのことがありますね。レフリーがわけの分からないことを書いてきて、さらにけしからんことに、データがついているからダメだと言ってきて。某誌の他の論文にはデータのついているのがあるのにさ。それなのにオレらのだけ(笑)ダメだっていうわけ(と自分には思えた)。

  • 122〜123ページ

 今の大学生が興味を持つようなことを卒論で取り扱おうとしても、なかなか認めてもらえないことが多い。
 「超能力は存在するか」なんてことはとにかくタブーなのである。
 いわゆる血液型性格判断についても同様である。やってはいけない。
 血液型性格判断ブームの研究については近年事情が変わってきたが、タブーとなるテーマであることは変わりがない。
  ……
 心理学は実証的学問なんだから、仮説をたてて検証させればすむことなのに、頭からテーマを押さえ込むようなやり方はなくしてほしいものだと思う。

  • 211ページ

渡邊[芳之氏] そんなことだから、血液型性格判断のデータが統計的に有意★50だったりするとアタフタするんだよ。

★50 一部の心理学者が統計的手法で血液型性格判断を否定しようとしたため、血液型性格判断賛成陣営も統計を勉強し始め、最近では実際に有意差の出る(つまり血液型と性格に関連があるという)データを提出しはじめている。また、彼らは心理学の統計の用法の問題点(サンプリングの問題点等)も理解するようになり、(血液型性格判断を批判している)心理学という学問のあり方に対してかなりまっとうな批判も出るようになってきた。これらのことに対し、最初のうちは積極的に批判の論陣を張っていた心理学者たちの多くは沈黙している。

 この本は、他にも「リサイクル」「定期健診」などの“常識”に挑戦しています。なかなか面白い本ですので、頭の体操にはいいと思います。オススメです。  -- H19.10.31

松本聡子さん あなたはどう人に見られているか 文春新書 H19.10 745円(税込)

 東工大フェローの人気講義が新書化されました。本に写真が掲載されているのですが、まだ若い方のようです。

 血液型関係では、

 の2つの記事があります。ただ、この2つは、他の人の研究を紹介しているだけで、松本さん本人が「関係ない」と断定していないところが、微妙なところですね。  -- H19.10.31

匠英一さん監修 山本峰規子さん絵 イラストでわかるやさしい心理学 成美堂出版 H18.9 1,260円(税込)

 1つの項目が見開きで説明してあり、題名どおり。イラスト入りでわかりやすく説明されています。
 70〜71ページには「日本人の性格は、血液型性格判断にあてはめて考えられやすい」として、血液型と性格が独立した1項目に取り上げられています。Pointとして、

●血液型にかかわらず、統計的にも日本人はもともと心配しやすい性質で、日本人に最も多いのがこの性格特徴を持つといわれるA型。そのため「A型といえば気にしやすく心配性」とあてはめて判断しやすい。
●今後はDNAレベルで血液型が性格にどんな影響を与えているかが明らかになる可能性もある。

 とあります。しかしまた、「ただし、それは現在の血液型との特徴づけとはまったく異なるものと考えたほうがよいでしょう。」と釘も刺してあります。(^^;;;
 監修者が、アカデミックな心理学者でないから、遠慮なくこんなことも言えるのでしょうか?   -- H19.9.27

松井孝典・南伸坊さん 「科学的」って何だ! ちくまプリマー新書 筑摩書房 H19.9 798円(税込)

 松井さんの本や出演したテレビ番組は、私も夢中になって読んだり見たりしたのですが、残念ながら彼は、専門外のことには全く素人のようです…。

14ページ:
松井 だって性格というのは、脳の中の仕組み(ニューロンの回路の接続の仕方)の話ですよね。
南 はい。
松井 大脳皮質の中のニューロン(神経細胞)が、ある種電気回路みたいにどう接続するかという話と、血液中にある物質がどういう型なのかということは、本来全く無関係なはずです。だから、性格と血液型に関係があるわけがないと思いますね。

 のっけから(「血液型性格判断」一刀両断)こんな非科学的なことを書いていいの?って感じです。(^^;;
 まず、血液型物質は、脳神経に発現しています。
 そして、性格は脳の中の仕組みだけで決まるわけではありません。だって、まだ性格のメカニズムが解明されていないのですから、真実は闇の中です。他の要素が影響しているのかもしれません。
 「科学的って」銘打っている本なのですが、本当に大丈夫なのかなぁ。少々いらぬ心配をしてしまいます。  -- H19.9.27

韓国・聯合ニュース 平成19年9月21日付け 「O型は外向的でA型論理的」、血液型研究を総合

O型は外向的でA型論理的」、血液型研究を総合

【ソウル21日聯合】血液型と性格の相関関係についてこれまで報告された研究を総合した結果、O型は外向的な人が多いのに対し、A型は内向的な傾向が強いことが分かった。ほとんどの研究が、A型は論理的で気質が安定しているが、B型はそのほかの血液型に比べ感性的とみているという。

 延世大学大学院の技術経営学科に在籍するリュ・ソンイル研究員と心理学科のソン・ヨンウ教授が21日、「血液型類型学研究に対する概観」と題する論文でこのように明らかにした。血液型による性格の類型化は大衆の人気を集めるテーマだが、学問的には相関関係がないと一般的に考えられている。論文はこれに反論するもので、これまでの血液型類型学の研究結果を総合した初の研究という点で注目される。同論文は韓国心理学会誌の秋号に掲載される予定だ。

 ぜひ、この論文を読んでみたいものです。でも、韓国語なんだろうなぁ。(*_*) 英語だったらいいのですが…。  -- H19.9.23

血液型人間科学研究センター監修  血液型性格事典 PHPハンドブック H19.9 1,260円(税込)

 サブタイトルは、「あの人って、どうしてそうなのか?」が分かる、です。
 ハンドブックというだけあって、少々小ぶりで、ビニールの外装となっています。

 さて、内容ですが、全7章となっており、血液型との性格についてコンパクトにまんべんなく説明しているので、入門書としては最適だと思います。

 序章 血液型の基本
 第1章 血液型でわかる! 性格と行動編
 第2章 血液型でわかる! 恋愛と友情編
 第3章 血液型でわかる! 仕事と職場編
 第4章 血液型でわかる! 家族と生活編
 第5章 血液型でわかる! 健康とお金編
 終章 血液型でわかる! チャームポイントを伸ばして、人生を充実させよう

 9月12日発売なのですが、残念なことに地方ではまだ入手できないようです。  -- H19.9.23

小塩真司さん 実践形式で学ぶSPSSとAmosによる心理・調査データ解析 東京図書 H19.7 2,940円(税込)

 この本は、血液型のアンケート結果の生データが出ています。
  http://www.tokyo-tosho.co.jp/

 大学生400人のデータなのですが、なかなか興味深いですね。
 もちろん、著者は心理学者なので、否定的な結果となっているのですが...
 例えば、自己評定では、「B型はマイペース」という結果が出ています。(笑)
 また、A型の質問では、10問中6問が「当たり」ですから、危険率5%以下(2%)で有意です。
 しかし、O型は10問中1問も該当しないので、ひょっとして質問の作り方が悪いのではないでしょうか…。
 なにしろ大学院生(?)が「インターネットなどで各血液型の特徴とされているものを参考に」質問項目を作成したそうですから。

 その他にも、いろいろと興味深いデータが掲載されています。  -- H19.9.4

anan 平成19年8月22日号 超最新版血液型でわかる本当のあなた 400円(税込)

  毎年恒例の血液型特集ですが、今回はABOFANの紹介がされています v(^^)  -- H19.9.4

NPO法人血液型人間科学研究センター監修 ホントの「血液型」の本  リイド文庫 H19.6 550円(税込)

 どちらかというと女性向けで、恋愛・友情・仕事・健康など、生活に即役立つノウハウ集のようです。コラムには、血液型別ランキングも掲載されています。

 構成は、第1章恋愛編、第2章自分編、第3章人付き合い編、第4章職場編、第5章金銭編、第6章健康編、第7章相性編となっており、特に第7章は女性と男性の相性を、4×4=16通りの全てのパターンを解説しています。  -- H19.7.15

Beom Jun Kima, et. al:  "Blood-type distribution"

 Physica A: Statistical and Theoretical Physics
 Volume 373, 1 January 2007, Pages 533-540
 Blood-type distribution
 Beom Jun Kima, Dong Myeong Leeb, Sung Hun Leeb and Wan-Suk Gim

 映画「B型の彼氏」がきっかけで執筆されたらしく、韓国の事情はなかなか興味深いものがあります。
  結果としては、統計的に有意な差が出ています。ただ、それは「思い込み」と断言しています。
 
詳しく知りたい方は、韓国での血液型研究をどうぞ!  -- H19.7.15

Dr. Jacques Laurent "4 groupes sanguins 4 personnalités" ... 19 EURO

 やっと到着しました。19ユーロ(送料別)なので、結構な値段です。でも、ペーパーバックでした。
 内容はというと、フランス語なのでさっぱりわかりません。(*_*) ただ、かろうじて人名はわかります。
 もっとも、翻訳自体は、livedoorで、フランス語→英語があるので、時間さえかければ問題ありません(OCRでも使わないと入力は大変ですが)。

 さて、長い間不明だったアメリカの大統領の血液型がわかりました。現ブッシュ大統領はO型、クリントン大統領はAB型だそうです。どちらも納得ですね。
 ちなみに、フランスの大統領では、ド・ゴール大統領がO型Rh−、シラク大統領がO型、ミッテラン大統領がB型だそうです(能見俊賢さん著 『「血液型」の世界地図』にも掲載されています)。ド・ゴール大統領のO型は納得ですが、Rh−はちょっと意外でした。
 ところで、昭和天皇の血液型がA型(正しくはAB型)になっていました。他の血液型も大丈夫なのかなぁ。私の知っている外国人の血液型は正しかったようですが…。  -- H19.5.31

NPO法人血液型人間科学研究センター監修 血液型であの人がわかる本 宝島社文庫 H19.5 600円(税込)

 文庫版書き下ろしだそうです。同時に発行された『成功する「血液型」人間学』の区別するためか(?)赤い表紙で、能見俊賢さんの本がベースになっているようです。私は──ちょっと古いのですが──つい『血液型おもしろ読本』を思い出してしまいました。

 内容は、恋愛・友情編が22項目、結婚生活編が14項目で、どちらかというと女性向け、生活のための血液型ノウハウ集といった趣です。  -- H19.5.3

NPO法人血液型人間科学研究センター監修 成功する「血液型」人間学 二見文庫 二見書房 630円(税込)

 能見正比古さんの『血液型人間学』を読んだ読者には、懐かしい感じがするかもしれません。同時に発行された『血液型であの人がわかる本』が赤い表紙で女性向け(?)の内容であるの対して、こちらは青い表紙でビジネスマンの男性向け(?)のようです。

 「はじめに」にはこうあります。

自分の血液型を上手に活用することで
もっと楽に、仕事を成功させよう

 二見書房は扶桑社(フジ・サンケイグループ)系の出版社だそうで、昔からの血液型ファンなら、サンケイ出版から発行された『血液型人間学』を思い出してしまうかもしれません。

 正比古さんのファンなら、買ってソンはない一冊です。 -- H19.5.3

平成19年4月20日 18:16〜18:55 MBS VOICE いま解き「ナゼ信じてしまう!?血液型性格診断」

 しかし、この番組はヒドイですね。(失礼!)

 例えば、AB型は「A型とB型の糖鎖が混在」とのことですが、これはウソです。
 正しくは、「A型とB型とO型の糖鎖が混在」です。
 一事が万事この調子です。(*_*)
 シリーズ・ニセ科学『血液型性格診断』と銘打っていますが、日本のテレビ局は大丈夫なんでしょうか?

 また、心理学者が実質的(統計的)に反論しなくなってしまったところも興味深いです。なぜなんでしょうか?

 →詳しくはこちら  -- H19.4.27

 その後、同じ内容がTBSでも放送された(平成19年5月1日 16:55〜18:16 イブニング・ファイブ ナゼ人は信じてしまう血液型による性格診断カラクリを心理学的に徹底分析ほか )らしいのですが、残念ながら私は見損なってしまいました。  -- H19.5.3

舛田光洋さん もっと運がよくなる血液型別「そうじ力」 王様文庫 三笠書房 H19.5 560円(税込)

 そうじの本が流行っています。舛田光洋さん(B型)はその第一人者で、同じ王様文庫の『3日で運が良くなる「そうじ力」』は80万部突破のベストセラーとなっています。

 舛田さんが子供だった頃のエピソードが面白くて、つい微笑んでしまいます。舛田家では、お父さん、お母さん、舛田さん、舛田さんの妹の4人全員がB型だったそうで、大晦日の大掃除のとき、お父さんが指示した場所は誰も掃除してなかったとか。ただ、それでも最後にはきれいに掃除ができてしまうところがB型流です。

 舛田さんが血液型に注目したのは、自分が代表を務めていたハウスクリーニング会社で、4人でチームを組んだときに、偶然全員が別々の血液型だったことがきっかけだったそうで、それによると、

 A型の男性は、几帳面で、隅々まできちんとやらないと気がすまないタイプ。
 B型の女性は、自分なりのこだわりを強く持っていて、こだわる場所に関しては、誰よりも完璧に仕上げてしまう。
 O型の男性は、誰よりも早く仕事にとりかかり、いつも一番に仕事を終えるのですが、割と大ざっぱ。
 AB型の男性は、最初にスケジュールをきっちり決めて、そのルールに従って作業を進めていたそうです。

 なかなか興味深い観察ですね。

 ちなみAB型の私はそうじは大の苦手です。(笑)  -- H19.5.3

佐野雄二さん 日本人の脳と血液型のヒミツ たま出版 H19.5 1,365円(税込)

 『全脳地球世紀』(平成9年4月)を大幅に改定・増補し、改題したものだそうです…。  -- H19.5.3

矢作美和さん 決定版!血液型性格分析 あなたはホントは 実業之日本社 H19.5 1,365円(税込)

 サブタイトルに「50のレッテルに隠された血液型の真実!」とあるように、「神経質」「いいかげん」といった50の“レッテル”に分けて詳しく分析しています。

 例えば、血液型別・「キザ」をマンガの登場人物にたとえると…?

 A型のキザ → 『ドラえもん』のスネ夫
 B型のキザ → 『ちびまる子ちゃん』
 O型のキザ → 『巨人の星』の花形満
 AB型のキザ → 『おそ松くん』のイヤミ

 と言った感じです(笑)。ただ、10代、20代の若い読者には、もっと別な例えの方がいいのかな?

 目新しいのは、A、B、O、ABの4つの血液型を、自分を開いている・閉じている、社会に開いている・閉じているの4つのパターン分けて分析していることです。  -- H19.5.3

長田時彦さん 図解 怖いくらい当たる「血液型」の本 三笠書房 H19.5 1,050円(税込)

 52万部を突破したベストセラーのビジュアル版 です。オリジナル文庫判に比べるとA4判で大きく、書き下ろしイラストもふんだんに使われていて、ビジュアルで見やすくわかりやすくなっています。  -- H19.5.3

さいとう・たかをのゴルゴ流 怖いくらい人を見抜ける「血液型」の本 PHP文庫 H19.4 440円(税込)

 4月2日発売だそうです。
 ご存じ『ゴルゴ13』のさいとう・たかをさんの2冊目の血液型本ですね。
 http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-66864-2
 ちなみに、1冊目の『血液型人物観察術』の文庫版とのことです。  -- H19.4.1

血液型人間科学研究センター 血液型であの人がわかる本 宝島社文庫 H19.4 600円(税込)

 7&Yの紹介文では、「故・能見賢俊の意志を引継ぎ、10万人を越える分析データ&最新情報から人間関係の実態を探ります」とのことですから、期待しちゃいますね。発売が待ち遠しいです。(^^)  -- H19.3.29

 4月12日発売予定です。どうやら、『本当に役立つ「血液型」の本』から改題されたようです。  -- H19.4.7

平成19年3月16日 23:00〜23:30 日本テレビ 未来創造堂 血液型と体格 斉木しげる(シティボーイズ)

 体型で血液型を当てるという内容でした。
 骨格(肩幅)と骨の太さで当てるそうです。
 7人中4人当てたのですから、結構当たるんですね。
 私ならこんなに当たりません。(^^;;

 ちなみに、深夜番組なので、ビキニ姿の若い女性も登場してました。(笑)

 ○西尾由佳理アナ(正解O)

 ○高山紗希A
 ×助川まりえA(正解O)
 ○永島さや佳B
 ○佐々木梨絵O
 ×原理恵子B(正解AB)
 ×岩崎亜都A(正解B)

 血液型と体格は関係があるらしく、専門家によると明らかに差があるそうです。もっとも、私は調べていませんのでなんとも言えませんが…。

 1月の「ザ!世界仰天ニュース」といい、血液型番組がプチ復活なのかな? -- H19.3.17

New York Times 2006年12月14日付け Blood, Sweat and Type O: Japan's Weird Science

 懐疑的な内容ですが、内容は読んで面白いです。
 松坂はB型だと記憶していたのですが、O型だったのですね。

 Blood, Sweat and Type O: Japan's Weird Science
 http://www.nytimes.com/2006/12/14/sports/baseball/14blood.html

週刊文春BUSINESS 総力特集 反セレブ宣言。 文芸春秋 H19.3 500円(税込)

 3月5日発売で、文藝春秋のHPにも内容が掲載されています。

http://www.bunshun.co.jp/mag/extra/w_extra/index.htm

週刊文春BUSINESS
総力特集 反セレブ宣言。

本当のセレブ研究
皇室の血液型人間学
長嶋家/鳩山家/花田家/野村家

 早速入手しようと思います。

 そういえば、文春は反血液型だったのですが、今回はどんな内容なんでしょうね? 興味津々です。

 【H19.3.6追記 H19.3.10修正】

 発売日の3月5日にゲットできました。(^^) 真面目な内容です。

 筆者は、週刊文春の記者のようジャーナリストで、血液型人間科学研究センターの市川千枝子さんのインタビューを参考に構成してあります。なぜか、私の知っている人物の血液型が違うのが目立ちます。

例えば、

 香淳皇后 O型(A型だったのでは?)
 紀子さま 不明(A型だったのでは?)
 長嶋一茂 B型(AB型だったのでは?→本人のHPでB型とありました)
 長嶋亜希子(ミスターの妻) O型(A型だったのでは?)

 実は、文春本誌に以前にアンチ血液型の記事を掲載したことがあったときの執筆者(中原英臣さん)が今回も執筆していますが、内容は血液型と関係ありません。ということは、アンチ血液型は社の方針じゃなかったのかな? はて?

 ちなみに、『週刊文春』平成19年3月15日号には、内容の一部が紹介されています。

松井豊・上瀬由美子さん 社会と人間関係の心理学 心理学入門コース 5  岩波書店 H19.2 2,520円(税込)

 以前の本では、松井豊さんの論文を紹介して、明確に「統計的に差はない」という趣旨の主張をしていたのですが、今回の本では単に「科学的根拠のない思い込み(血液型ステレオタイプ)」(4ページ)で「心理学では否定されている」(61ページ)となりました。

#もちろん、この論文の紹介はしていますが…。

 上瀬由美子さんの『ステレオタイプの社会心理学』(平成14年2月)には、43ページから50ページに血液型ステレオタイプの説明があります。そこでは、松井豊さんの論文を紹介し、このように書かれています(43ページ 太字は私)。

性格を尋ねた24の質問項目(たとえば「先頭に立つのがすき」)の肯定率と血液型との関連を検討した結果、いずれの項目についても血液型による一貫した差は見られませんでした。この点から松井は、ABO式血液型と性格の関連性を否定しています。この他にも血液型と性格の妥当性を検討するいくつかの研究が心理学者によって行われていますが、多くは血液型と性格の関連を見出せないものとなっています。

 念のため、松井さんの『性格心理学への招待』[改訂版](平成15年10月)もチェックしてみました。

 この本には、松井さん自身による松井豊さんの論文の紹介があり、上瀬さんの『ステレオタイプの社会心理学』と同様「回答者をきちんと選んだ調査結果によれば、血液型と性格には一貫した関連は見られないのである」とあります(63〜64ページ)。

 ちなみに、上瀬由美子さんの『ステレオタイプの社会心理学』には、「それぞれの特性と血液型との統計的有意な関係は見出されなかった」という主張を否定する坂元さんの論文が引用文献のリストに存在します(この研究は松井さんのものよりサンプルが多いので、明確に差が出ているのですから、松井さんの論理が変わらないとすれば、ABO式血液型と性格の関連性を肯定することになります)。

 統計的根拠が削除されてしまった理由は謎ですが、ひょっとするとこの矛盾が問題になっているのかもしれません。なぜなら、今回の本では、坂元さんの論文が参考文献のリストからなくなってしまったからです。

 うがった見方をすれば、「読書案内−さらに学習するために」(222ページ)にも、坂元さんの論文が読める、『現代のエスプリ〜血液型と性格』No.324が掲載されていないのも、『現代のエスプリ〜偏見とステレオタイプの心理学』No.384の紹介で血液型に触れていない のも、この矛盾のせいなのかもしれません…。

 もう一つ興味深いことは、「娯楽の中でのステレオタイプ・偏見」(61ページ)で取り上げるようになったことです。つまり、血液型は“差別”ではないと(事実上?)認めたことになります。

 伝聞情報ですが、以前には血液型を信じるのは「ナチス」とまで言っていたらしいので、かなり意外…。

 読者からのメールから抜粋します(太字は私)。

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.1001 O型男性のichiiさんから H17.1.19 1:22

 [中略]

4.メッセージ:

心理学を学んでいるものです。ちなみに、松井豊先生のいる大学です。

血液型性格診断の是非については、診断がほとんど行われていない国で行えば、バーナム効果などの影響はでないのではないですか?この診断が流行しているのはアジアのみ(ですよね?)なので。

ステレオタイプについては一般的性質として、認知の歪み、バーナム効果、誤った関連付けがありますよね。誤った関連付けについては記述がなくないですか?そこのところどうなんでしょうか?

また、人類学の授業での話ですが、チベットのほうのある民族では全員がO型だそうです。もし診断が正しいのだったら、この人々はみんな同じ性格特性であるということになりませんか?

なんか否定的な感じになっちゃってますが、決して否定しているわけではありません。松井先生の授業を受けた上でこれを読んでいるのでこんなになっちゃってるだけです。松井先生も言いすぎだとは思いますが。
診断を信じている人は、追従欲求が高いと統計で出ている。ABO式は日本では気質研究として行われたが、西洋では民族研究→優生学となった。優生学=ナチスである。ナチスドイツの国民性として、追従欲求が高い。よって、診断を信じる人は端的に言うとナチスと同じだ。
とか言うんです。かなり端折ってますが。言いすぎだと思います。
なんか脱線してしまいましたが、上記の3つが読んだ際の疑問点でした。

 これが、こう変わりました(61〜62ページから抜粋 下線は私)。

(c) 娯楽の中でのステレオタイプ・偏見

 笑いの場では,ステレオタイプはおもしろおかしいネタとして話題にのぼることが多い.メガネをかけてカメラを片手に集団行動をする背の低い日本人観光客[注:かなり昔のステレオタイプですね・笑],片端から女性を口説いていくイタリア人男性,ものすごく視力のよいアフリカ人など,典型的なステレオタイプは笑いを誘う.

 しかしながら,これらの笑いの中には,偏見と呼べるような,否定的な感情が含まれている場合がある.差別的言動や偏見がかかったコメントは,ニュース番組や新聞で述べられたとすれば批判されることになるが,バラエティ番組で笑いとともに提示されると,今度は笑うべきこととして受け入れられやすい.逆に差別だ主張する方が非難される場合もある.

 娯楽として用いられやすいステレオタイプ・偏見として,血液型ステレオタイプがある.

 血液型で人を選別することが明確な差別であると意識している人は意外に少ない.人種差別反対を叫んだその人が,別の場面では血液型をネタにして人をからかう場合さえある.血液型ステレオタイプは,偏見や差別につながるという否定的側面が意識されないまま,娯楽として用いられやすいのである.

 もちろん、「血液型による差別は社会問題になっているとして実際に批判の対象にもなっている」として、BPOの「血液型を扱う番組」に対する要望(平成16年12月8日付け)も紹介されています。

#次の『毎日新聞』の記事でもそうですが、BPOの声明が心理学者に多く紹介されているということは、
#やはり心理学者が関係者なのかなぁ?

 結局、全体としてのトーンとして、血液型→優生学→ナチスといった“極論”がなくなり、多くの人は娯楽と考えているということも触れていますから、かなり妥当なものに変わった(=実態を認めた)と言えるでしょう。

 閑話休題。

 この本は、7&Yでは以前に、「本の内容」にこう紹介されていました。

占いや血液型診断、メディアの影響、ジェンダーなど現代社会の抱える問題をいかに理解し解決の糸口を探るか。心理学の最新のアプローチを示す。

 しかし、発行後にこの紹介文が削除され、「血液型」での検索に引っかからなくなってしまいました。ちなみに、帯には、

 占い,恋愛,ジェンダーなどの身近な例を挙げて社会心理学の最新研究をわかりやすく解説する.

 と書かれています。女性向け(心理学関係者は女性が多い)に書き換えたのかな?

 念のため、出版元の岩波書店の内容紹介を調べてみると、こうあります。

現代社会で起こっているさまざまな問題をどのように理解し解決の糸口を探るのか.社会心理学の基本概念を網羅的に扱うのではなく,占いやジェンダー,心のケアなどの身近な事例を引いて紹介する.社会的存在としての自己を自覚し,差別や偏見などに対しても科学的事実をもとに立ち向かえる力が身につくテキスト.

 やはり、血液型はないようです。ただし、血液型は本文中で何か所も出てきます。

 7&Yの担当者が血液型が好きなんでしょうかね。(笑)

平成19年2月14日 『毎日新聞』 東京朝刊 理系白書’07:第1部 科学と非科学/3 根拠ない血液型性格判断

 読者からのメールから抜粋します。

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.1417 qさんから H19.2.14 20:05

1.面白いですか?

全然(--;)

4.メッセージ:

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/rikei/news/20070214ddm016070128000c.html

ニセ科学の血液型性格診断。
いい加減認めればいいのに。

貴重な情報をありがとうございます。 否定論者が全面敗北を認めた記事ですねぇ、実に感無量です。

 しかし、この記事の見出しだけ読んで、一般の読者は血液型はニセ科学で否定されていると勘違いするんでしょうねぇ、たぶん。私も理系ですが、この紛らわしい記事で理系離れが加速しないことを祈るばかりです。(*_*)

 内容は実に興味深いので、時間があれば別ページで書こうと思いますが、とりあえず時間が許す限り解説しておきます。

 一般の読者のため解説しておくと、まず見出しは次のようになっています。

 平成19年2月14日 『毎日新聞』 東京朝刊
 理系白書’07:第1部 科学と非科学/3 根拠ない血液型性格判断

 これを読むと、qさんの主張は明確に間違い(失礼!)であることがわかります。

 なぜなら、この記事では「血液型と性格は関係ない」とも、「“血液型性格診断”はニセ科学」だとも、全く言っていないからです。見出しを読めばわかりますが、「根拠ない血液型性格判断」であって、根拠がないから必ずしも非科学的で間違いだとは言っていません。これは肝心なことですから、読者の皆さんはよく覚えておいた方がいいでしょう。

 さて、最初にある松岡さんの『ブラッドタイプ』についてですが、彼の最後のコメントがポイントです。記事によれば、彼は「厳密に言えば、[この記事に書いてある]ニセ検査で多くの人がだまされただけでは、血液型と性格は関係ないことの証明はできない」と言っています。

 しかし彼は、「血液型と性格に関係があるという非科学的な考えが根強く残っているのは、科学技術立国として恥ずかしい」とも言っています。

 要するにこういうことです。

 松岡さん自身によると、血液型と性格に関係があるという考えは非科学的であるが、彼の著書やこの記事の(彼に関する)内容では「血液型と性格は関係ないことの証明はできない」ということです。私はこれを読んで爆笑してしまいました。(^O^)

#科学的に否定できないものを、頭ごなしに非科学的だと言えるなら、それは「科学真理教」とでも言うしかないでしょう…。

 この記事は、「根拠ない血液型性格判断」とありますが、ひょっとして(科学的に否定する根拠がない)血液型性格判断という意味なのでしょうか。(笑)

#論理的には、そうとしか考えられないのですが…。

 しつこいようですが、彼がわざわざ「血液型と性格は関係ないことの証明はできない」とコメントしているのは、冗談としか思えません。

 はたして松岡さんの真意はどこにあるのでしょうか??

 この記事を読む限り、「自分の判断の根拠がぐらついた経験を、疑問を持つきっかけにしてほしい」ということですから、やっぱり科学的な否定とは何の関係もなさそうです。はっきり言って、私には理解不可能です。(@_@)

 余談ですが、「バーナム効果」という用語と、バナー効果の存在を証明しただけでは「血液型と性格は関係ないことの証明はできない」という彼の主張は、私が『ブラッドタイプ』についての疑問(彼と全く同じ主張!?)を出版元の徳間書店に送信した後に使われているようです(同時にこのHPにも公開しました)。私の指摘のせいだとも思えないのですが、時期的には奇妙に一致していますね。

 次の、立命館大の安斎育郎教授についての記事はもっと面白いです。(失礼!)

 記事を読む限り、「血液型性格判断を信じる人の心模様も同じだと見る」科学的な根拠は何もありません! なにしろ、血液型については直接的に何の分析もしていないのですから…。

 直接分析もしていないし、占いから血液型へ類推できる根拠も不明で「血液型性格判断を信じる人の心模様も同じだと見る」と言えるなら、それは科学的ではあるはずがありません! 安斎育郎教授の著書は何冊か読みましたが、そういういいかげんなことを言う人でありませんから、たぶん記事にするときに、ひょっとして(スペースの関係で?)何かが抜け落ちたのではないかと思います。

#ちなみに、彼の最近の著書では、以前にあった血液型についての記述がカットされてしまいました。理由は不明です。

 以上のことから、この記事の安斎育郎教授についての内容は信用できるとは思えません。

 最後の、成松久・糖鎖医工学研究センター長の発言は、はっきり言って否定的な内容ではありません。(笑)

 あえて否定的な言葉をピックアップしてみると、

  1. 血液型と性格との関連について、科学的な根拠はありません
  2. [血液型が]性格にも関係するとの主張があるが、証拠はない
  3. A、B、AB、Oのいずれにもあてはまらないボンベイ型の人は、どんな性格なのでしょうか

 の3つですが、いずれも否定的な言葉ではありません。なぜなら、この記事は、血液型を否定するのが目的(?)なようですから、もし成松さんが、「血液型と性格は関係がない」と断言したのなら、こんな回りくどい表現にするはずがありません。そのままズバリ、「血液型と性格は関係がない」と書くはずです。

 qさんもご承知のとおり、松岡さんは作家ですし、安斎さんは原子力物理学者ですから、いずれも血液型の専門家ではありません。しかし、成松さんは違います。世界的に有名な血液型の専門家ですから、前の2人とは言葉の重みが違うのです(失礼!)。仮に彼が明確に「血液型と性格は関係がない」と言ったなら、誰だって3人のうちで一番最初に持ってくるはずです。

 しかし、現実には、彼の記事を一番最後に持ってきて、しかも直接的に否定的な言葉は全くなかった。それは、彼が否定的な言葉を言わなかったからとしか考えようがありません。

 例えば、()の中のような言葉を補っても、何の違和感もありません。

  1. 血液型と性格との関連について、科学的な根拠はありません(が将来的に根拠が証明される可能性は残ります)
  2. [血液型が]性格にも関係するとの主張があるが、証拠はない(が将来的に証拠が発見される可能性は残ります)
  3. A、B、AB、Oのいずれにもあてはまらないボンベイ型の人は、どんな性格なのでしょうか(興味深いですね)

 私がこう言っているのは、根拠があります。実は、彼は肯定論者なのです! 以下は、読売新聞の記事についてのコメントしたものからの引用です。

読売新聞(夕刊) 平成18年10月28日付け KODOMO新聞 SCIENCE

 大見出し:血液型と性格 無関係?

 記事の一番最初にはこうあります。

えーっ。理科子先生が恋人に振られた? 「B型は自分勝手で」マイペースだから、付き合えないって言われたの」。ショックで落ち込む理科子先生。「血液型と性格って、本当に関係があるのかしら…」。見かねたイカ丸は、理科子先生のため、ひと肌脱ぐことにした。

 その後、血液型について調べています。そして最後には…

イカ丸の報告を聞き、理科子先生は少し元気になった。「これからは、血液型なんか気にしない男性と付き合うわ」

 といった感じで終わります。一見、否定的な記事のように思えます。

 しかし、この記事は、一言で言えば「日和った」記事です! 一見、血液型と性格の関係を否定しているように思えますが、よくよく読むと違うのです。

 まず、大見出しが「血液型と性格 無関係?」と「?」マークがあり、明確な否定にはなっていません。

 また、小見出しでは「科学的根拠なし」とありますが、よく読むとやはり明確には否定していないのです。大阪大学微生物研究所の谷口直之教授は「性格との関係を示す科学的な証拠は見つかっていません」と答えています。しかし、「科学的な証拠(=メカニズム)」がないからといって、関係が否定されるわけではありません。それは、否定論者である心理学者自身からも明確に否定されています。

  • 菊池聡さん 不可思議現象心理学9 血液型信仰のナゾ−後編 月刊『百科』 平凡社 平成10年3月号 28〜29ページ (太字は私)

 血液型が性格に影響を与えるメカニズムが明らかでないことを批判点として挙げる人もいる。説明原理の不在は科学理論として決して望ましいものではないが、現実に承認されている他の科学理論にも詳しいメカニズムが不明なものはある。メカニズムを解明しようとしない血液型学の提唱者を批判することはできても、理論自体をこの点だけから批判するのはフェアではない。

 ところで、谷口さんは、有名な肯定論者の成松久さんとは知り合いです。参考のために、成松さんの主張を再掲しておきます。

ゲノム情報を超えた生命のふしぎ 糖鎖 第16回「大学と科学」公開シンポジウム講演収録集 H15.1 3,000円+税 クバプロ

 この本は画期的です。ABO式血液型と同じく糖鎖で決まるルイス式血液型で性格が変わることが実証されたからです。やった〜!
 貴重な実験をしたのは成松久教授(産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター)です。この本の55から56ページから引用します。

 私は、血液型と性格は関係あるという説の肯定論者です。ただし、ABO式だけが性格をきめているのではなく、ありとあらゆる神経で発現している糖鎖のポリモルフィズム(変異多型)が性格と関係あるに違いないと思っています。一例を示すと、ルイスXとは、先ほどのルイスA、ルイスBとよく似た糖鎖構造を神経で発現しているものです。これを合成するフコース転移酵素をクローニングしてノックアウトマウスを作出すると、抗原構造が消失します。そのマウスは非常におじけついていて、おっちょこちょいで、情緒が不安定です。ルイスXという糖鎖がネズミの性格を決めていたことを証明することができました。

 残念ながら、この本には糖鎖によりなぜ性格が変わるのかは書いてありません。今後の研究に期待したいところです。

 実は、この本は、「平成13年度文部科学省科学研究費補助金」を使っている事業の研究成果の発表であり、その代表は谷口さんです。代表を務めているのですから、この記述を谷口さんが読んでいないはずがありません! また、成松さんの主張に反対なら、わざわざ研究と直接関係がない「血液型と性格の関係」を報告書に掲載するはずもありません。

 これからは私の推測ですが、読売新聞の取材に対しては、「性格との関係を示す科学的な証拠は見つかっていません」と答えたのは事実でしょう。しかし、「関係がない」とは言わなかったと想像できます。なぜなら、「関係がない」と言ったなら、たぶんそのまま記事にするはずですから…。もちろん真相はわかりませんが、そう考えると納得ができます。

 ちなみに、「血液型と性格に関係がある、という説は昭和初期、日本の心理学者の研究から生まれたとされる」とありますが、心理学者によれば、これは間違いとされています。な ぜなら、記事中で紹介された佐藤達哉さん自身が明確に否定しているからです。

 正しくは、世界で最初に血液型と気質の関係を示唆したのは原来復さん(A型)と小林栄さんです。事実、佐藤達哉さんの『通史日本の心理学』と『日本における心理学の受容と展開』にはそういう説明があります。以下は、『通史日本の心理学』(274ページ 下線は私)からの引用です。

 さて、血液型と人の性質に関係があるのではないかと考えたのは必ずしも古川が最初ではなく、医師原来復(1882−1944)などがその先駆である。しかし、原のアイディアはわずかな医学者の関心をひいただけに終わった。古川はおそらくこれらの人々とは無関係に自説を暖め、研究を行い、成果を発表し、そして賛否両論を受けたうえで、最終的にその説を否定されたのである。その意味で血液型気質相関説は古川の学説であったといってよい。

 佐藤さんにも取材したはずなのに、こういう単純ミスがあるとは理解しがたいことです。

 いずれにせよ、この記事は不正確な内容が多いことは事実ですから、はたして登場人物の発言も、本当にそういう意味の発言をしたのかは大きな間疑問符を付けざるをえません。私も新聞記者に取材されたことはありますが、某テレビ局のように発言を捏造することはないとしても、引用の仕方で全く違った意味になってしまうことも少なくありません。

 そういうことを考慮した上で、総合的に判断する必要があると思います。

 繰り返しになりますが、qさんの主張は明確に間違い(失礼!)であることがおかりになったでしょうか?

【追記】

 再度読み直してみたところ、もう一つの明らかな、しかも初歩的なミスを発見しました!

 記事では、「A型はA抗原、B型はB抗原、AB型はA抗原とB抗原、O型はH抗原を持つ」ということですが、これは明らかに間違いです。なぜなら、H抗原はすべての血液型が持っているからです。これはどんな入門書にも書いてあるはずですから、非常に初歩的なミスと言えます。このような初歩的なミスが見逃されてそのまま記事になってしまうとは、毎日新聞の科学欄は、(少なくともこの記事は)あまり信頼がおけるとは思えません。まぁ、捏造でも意図的なミスでもないと信じますが、それにしても読者の信頼を失いかねない内容であることは確かです。

 また、この記事の中では、心理学者が直接発言している部分が発見できません。「性格」と言ったら心理学の専門領域ですから、記事中に全く心理学者の意見がないというのは不思議としか言いようがありません。まさか、記者が心理学者に取材をしなかったとも思えないので、ひょっとして“取材拒否”でもされたのでしょうか…。まぁ、それは冗談としても、非常に奇妙な記事であることは確かです。

 以上のことから、この記事はあまり信頼性が高いとは思えません、残念ながら…。

 ところで、第1回の「教室にニセ科学」で面白い記述を発見しました。

 http://www.mainichi-msn.co.jp/science/rikei/news/20070131ddm016070145000c.html

モーツァルトの音楽が人間に影響を与えるとする「モーツァルト効果」をめぐっては、90年代に英科学誌「ネイチャー」で科学者が論争を繰り広げたことがあるが、科学的な決着はついていない。

 さらに、実際に実験した鳥取大医学部の深田美香助教授(基礎看護学)は、記事によればこうコメントしています。

深田助教授は「他の音楽にも効果はあるかもしれず、モーツァルトだけを特別視する材料はない。被験者が少なく、ストレスを左右する他の要因を考慮していない。個人差もある。統計学的な説得力はない」と話す。学会や論文では発表していない。

 素直に読むと、日本の学会ではこの手の研究は「タブー」としか考えようがありません。私は全くの部外者なので、学会の事情は全然知りませんが、血液型と同じように「ネイチャー」の論争後に「タブー」になったのかもしれないと勘ぐってしまいます。(笑)

#なぜなら、議論や追試は全く行われていないようだからです。これは「タブー」である証拠なのかもしれません…。

 確かに、どの業界にも「タブー」はありますから、学会に「タブー」があっても私は不思議には思いません。しかし、そういうことでは、記事の意図とは反対に、一般の人の科学離れを促進する結果にもなりかねないのが残念です。

#「血液型論争」はその典型です。

 第2回の「教室にニセ科学」にも少々疑問の部分があります。

 http://www.mainichi-msn.co.jp/science/rikei/news/20070207ddm016070095000c.html

 それは、関東地方の理科教師(52)の「言葉が物体に影響を及ぼすことはありません」というコメントです。もちろん、言葉が物体に影響を及ぼすとは科学的に証明されていないので、このコメントは間違いではありません。しかし、このコメントでは子供の科学の目を摘んでしまうことにもなりかねないでしょう。実験には必ず誤差があり、その誤差をどう判断するか、どうすれぱ誤差が小さくなるのか、きちんと説明すべきだったと思います。

 もちろん、実際にはこの先生はそう指導しているのかもしれません。記事のスペースの都合で「言葉が物体に影響を及ぼすことはありません」と書かれてしまっている可能性もあります。しかし、この記事の一般的な読者はそうは思わないでしょう。

 私も記者の意欲は買いますが、一般的な読者には(私の考え過ぎかもしれませんが)逆効果にならないかと、つい余計な心配をしてしまいます。

 最後に、『毎日新聞』の記者に苦言を一言。

 『朝日新聞』の血液型の記事では、初歩的なミスについてメールで指摘したら、その日のうちに返事が返ってきました。新聞記者は忙しいでしょうから、丁寧な対応に恐縮した記憶があります。しかし、今回の『毎日新聞』の記事では、まだ私のメールの返事は来ていません。たぶん返事はもらえないのでしょう。同じような内容の記事なのですが、新聞社によってこのように対応に差があるとは少々残念です。

→詳しくはこちら

池谷裕二さん 脳はなにかと言い訳する 祥伝社 H18.9 1,680円(税込)

  著者は、東大大学院薬学研究科の講師です。

 『VISA』誌に連載した「オリジナル・エッセイ」に、「語り語りによる追記」というペア構成になっています。軽妙なタッチで、難解な脳科学の世界をわかりやすく説明しています。

 16番目の項目として、199ページから、

脳はなにかと占いが好き 「B型」と「O型」が減っていく!?

血液型が、性格や病気の発症に関係するか
最後にはみんなが同じ苗字になる!?
「夢占い」、「星占い」、「姓名判断」の根拠

 があり、割と血液型に肯定的な内容で書かれていますので、私には面白いです。また、2005年にアメリカの自殺研究センターが日本を含む先進国17カ国で自殺する人の傾向を調べたところ、年齢、離婚、酒などではなく、一番普遍的な要因はなんと血液型だった、そして「こんなところにも血液型と脳機能の関係が垣間(かいま)見える」とコメントがあります。

 なお、この本は読者から紹介いただきました。あああさん、どうもありがとうございます。

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.1411 A型男性のあああさんから H19.2.10 9:54

1.面白いですか?

とっても(^O^)

2.お気に入りのページ

「常識」のウソ、入門&新常識?!、謎を推理する、政治と血液型

3.血液型と性格の関係は?

わからない

4.メッセージ:

ABO FANさんこんにちは。

「脳はなにかと言い訳する」 池谷裕二

http://www.amazon.co.jp/%E8%84%B3%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%AB%E3%81%8B%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%81%84%E8%A8%B3%E3%81%99%E3%82%8B%E2%80%95%E4%BA%BA%E3%81%AF%E5%B9%B8%E3%81%9B%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F-%E6%B1%A0%E8%B0%B7-%E8%A3%95%E4%BA%8C/dp/4396681135

この本に数ページですが血液型のことが書いてありました。
2005年にアメリカの自殺研究センターが日本を含む先進国17カ国で自殺する人の傾向として
年齢、離婚、酒・・・などを調べたが、それを説明できる一番普遍的な要因が意外なことに血液型であった。
O型は自殺者が少ないのだ。

自殺と血液型については古川竹二氏も興味を寄せていたテーマであり、こういった調査で血液型が
クローズアップされたのはおもしろいですね。
自殺の原因は病気や金銭の悩みによるものが多く、単純に性格と関係あるとは言えませんが、
しかし全く関係ないとは言えないでしょうね。
それに血液型性格診断によってO型の人を観察したことのある人なら
上記の結果に納得される方が結構多いのではないかな?、と思われます。

また、著者である池谷氏はコンピューターで日本の血液型分布で1000人の村をつくり、
その人口の動向を調べてみたところB型かO型が減少する可能性が高いみたいです。
池谷氏の認識でも日本にはA型が少なくB型とO型が多い、ということです。
日本列島では西日本に行くに従いA型が増え、東北を北上するにつれB型が増えるというクラインがあるため
まだ日本列島では血液型分布が不安定であることの証拠と言えます。
もちろんこのシミュレーションは数万年単位の非常に長期的なものでありますので当面は全く関係ないです。

あとこの本では、アメリカは約50%がO型、インドはB型が40%以上もいるなどと紹介されていて
ここまではいいのですが、タイではAB型が33%いる、となってましたがこれはB型33%の誤りのような気がします(笑)
もしかしたらタイの奥地のなんとか族はAB型33%というようなデータがあるのかもしれませんが・・・

情報ありがとうございます。早速入手してみました。

> 2005年にアメリカの自殺研究センターが日本を含む先進国17カ国で自殺する人の傾向として
> 年齢、離婚、酒・・・などを調べたが、それを説明できる一番普遍的な要因が意外なことに血液型であった。
> O型は自殺者が少ないのだ。

 これは面白いデータですね。原典も紹介されているので、手に入れたいところです。

 Lester D. Predicting suicide in nations. Arch Suicide Res 9:219-223,2005.

 と紹介されているので、ちょっと調べてみました。要約はインターネットで読めますが、全文は有料で結構な金額(数千円)になります。

Archives of Suicide Research, Volume 9, Number 2, Number 2/April-June 2005, pp. 219-223(5)

Theory and research on suicide were used to derive variables for a regression equation to predict the suicide rate in 17 industrialized nations. This regression equation was found to be quite accurate in predicting the relative suicide rates of other European nations (not in the original sample) but not of non-European nations. Blood type was the strongest predictor of national suicide rates.

 O型は生命への執着が一番強いですから、確かに納得です。日本で血液型別の自殺のデータがあったという記憶はないのですが、探せばあるのでしょうか?

 ちなみに、日本の病院のデータでは、強迫神経症はB型が多いそうですが、公開されているのかどうかは知りません。

> また、著者である池谷氏はコンピューターで日本の血液型分布で1000人の村をつくり、
> その人口の動向を調べてみたところB型かO型が減少する可能性が高いみたいです。

 遺伝的浮動で、小さな集団であれば比率が少ない血液型が少なくなる確率が高いということでしょう。これは、昔のように婚姻の範囲が狭かったら成り立ちますが、現在にあてはまるとは思えません。話としては面白いのですが…。

> タイではAB型が33%いる、となってましたがこれはB型33%の誤りのような気がします(笑)

 手元のデータだと、

国名 O A B AB B/A
インド 31 21 40 8 1.90
タイ 39 22 33 6 1.61
アメリカ 40 46 11 4 0.28

 となっています。タイはB型が33%の間違いだと思います。また、アイヌもAB型が多いとありますが、これも手元のデータではAB型が多い地域もありますが、全体としては日本人よりAB型は少ないようです。まぁ、細かいミスはしょうがないでしょう…。

 全体としては、軽妙なタッチで、なかなか面白い本ですね。(^^)

長田時彦さん 面白いほど人を見抜ける「血液型」の本 思わずドキッとする“人間分析” 王様文庫 三笠書房 H19.1 580円(税込)

  50万部以上という驚異的な売り上げを記録した『怖いくらい当たる「血液型」の本』の第二弾です。新しい試みとして、3人以上のグループの友人関係を「旅行」というシチュエイションで分析しています。

 今回は、『ケース1 こんなときどうする』『ケース2 血液型が教えてくれる「恋愛感情」の表とウラ』『「困った上司、使えない部下」の攻略法』『友人関係も“ココ”がわかれば不思議とうまいくいく!」の4本立てで、具体的なアドバイスをしています。

 では内容は…それは読んでのお楽しみです。ぜひ皆さんも買いましょう!

芦田嘉之さん やさしいバイオテクノロジー 血液型や遺伝子組換え食品の真実を知る サイエンス・アイ新書 ソフトバンククリエイティブ H19.1 945円(税込)

 現職は、広島大学大学院理学研究科助手です。専門は、ガンの移転・浸潤、植物のストレス応答・防御機能などだそうです。あまり血液型に詳しいとは思えないのですが…。 サブタイトルに血液型や遺伝子組換え食品の真実を知るありますが、これはたぶん編集部が付けたのでしょう。

 血液型に関する内容として6ページを割いています。内容は、血液型を決める遺伝子(110〜111ページ)、血液型の分子生物学(112〜113ページ)、コラムとして血液型と性格に関連はあるのか(114〜115ページ)の3つです。

 これらのうち、コラムでは、能見さんについては『能見の集めた膨大なデータはとても「統計」とはいえず、その解析に科学性はありませんでした』と述べています。また、「血液型と気質の関与は今のところ科学的な根拠が見つかっていません」ともあります。「科学的」の説明がないのでなんともいえませんが、全体の文脈からすると、統計的な根拠があれば「科学的」だとも読めます。

 そうだとすると、否定論者のデータも全否定でないとおかしくなります。なぜなら、否定論者のデータは、自分の教えている学生がほとんどだからです。能見さんのデータだけ一方的に批判するのはいかがかと思いますが、そう言う記述は全くないようです。ちょっと一方的な記述だと思うのは私だけではないでしょう。

 また、能見さんのデータは再現性があるらしいことも、一部の心理学者からは指摘されています。例えば、

 です。これらについても、全く触れられていないのはいかがなものかと思います。まさかとは思いますが、よく調べてないのでしょうか。ちょっと考えにくいのですが、ひょっとして知っていて書いていないのでしょぅか?

 意外なところでは、松岡さんの『ブラッドタイプ』についてにいてですが、骨髄移植の誤解しているようだと批判しています。『ブラッドタイプ』では、骨髄移植を受ける患者が全身の血液型がB型に変わるから拒否する、という場面があるのですが、これは私もウソ1で指摘したとおり間違っているとのことです。115ページから引用します。

骨髄由来以外の圧倒的多数の細胞のゲノムは、移植前後で変わりません。したがって、血液型を決定している遺伝子も元のまま変わっていませんから、骨髄由来以外の「血液型」は変化していません。

 やはり、骨髄移植では血液以外の血液型は変わらないようです。

【追記】

 なんと、芦田さんご本人のホームページからリンクが張られていました。割と批判的に取り上げているにもかかわらず、リンクしていただけるとは恐縮です。URLは以下のとおりです。

 http://www2.biglobe.ne.jp/~ashida/

ブライアン・サイクスさん著 大野晶子さん訳 イヴの七人の娘たち ヴィレッジブックス H18.11 861円(税込)

  平成13年1月に出版された単行本の文庫版です。残寝ながら、血液型だけでは日本人のルーツはわかりません。ミトコンドリア・イブの7人の娘の物語です。血液型の話もちょっと出てきますが、性格とは関係ありません。

板坂元さん監修 英語で話す「日本の謎」Q&A 外国人が聞きたがる100のWHY 対訳 改訂第2版 講談社インターナショナル H18.11 1,260円(税込)

 134ページに、なぜ日本人はなぜ血液型で人の性格を判断するのですか(Why do the Japanese judge a person's personality according to blood type?)という項目があります。内容は、心理学者の説明そのままの内容(血液型で性格や相性の判断ができるという説は、日本でも科学的な根拠が薄いとされ、ほとんどの国で認知されていません)となっています。

 逆に、血液型を肯定する内容の本もあります。一部の英語の教科書にも掲載されたため、心理学者から相当な批判を受けました。その後はどうなったのでしょうか?

日経TRENDY 平成18年12月号 07年ヒット予測/血液型別ヨーグルト−<血液型別乳酸菌>を活用

 乳酸菌は、ヨーグルトなどで簡単に摂取できますが、残念ながらあまり腸にとどまらないそうです。そこで、血液型別に腸にとどまりやすいヨーグルトを作る研究が進んでいます。早ければ、今年の秋には「血液型別ヨーグルト」が発売になるようです。

血液型別ヨーグルトが優れるのは、乳酸菌が従来品より腸にとどまりやすいと期待される点。多くの乳酸菌は腸への付着性が弱く、すぐに体外排出されるといわれるが、腸内に乳酸菌がとどまれば、持続的に整腸作用などの健康機能が期待できる。

http://trendy.nikkei.co.jp/special/index.aspx?i=20061206t2002t2&ichiran=True&icp=2

日本経済新聞(朝刊) 平成18年10月29日付け かがくCafe

 宇宙物理学者で疑似科学批判団体「ジャパン・スケプティクス」理事を勤める池内了さんのインタビューが掲載されています。疑似科学批判の中で、血液型は微々たる記述なのですが…ありました!(太字は私)

なりより子供への教育です。血液型や星占いといった身近な話題を題材にその非合理性を教え、人生の入り口で、物事を疑う態度を身につけることが大事です。また、疑似科学的な言辞に対し、科学者や理科系の素養のある人が、丹念に反論をすることも重要です。信じる人を無知だとばかにしたりせず、面倒くさがらず声を上げることです。

 具体的な反論の根拠がないので何とも言えませんが、私が知る限り「ジャパン・スケプティクス」の反論は正しいとは思えないのですが…。

読売新聞(夕刊) 平成18年10月28日付け KODOMO新聞 SCIENCE

 大見出し:血液型と性格 無関係?

 記事の一番最初にはこうあります。

えーっ。理科子先生が恋人に振られた? 「B型は自分勝手で」マイペースだから、付き合えないって言われたの」。ショックで落ち込む理科子先生。「血液型と性格って、本当に関係があるのかしら…」。見かねたイカ丸は、理科子先生のため、ひと肌脱ぐことにした。

 その後、血液型について調べています。そして最後には…

イカ丸の報告を聞き、理科子先生は少し元気になった。「これからは、血液型なんか気にしない男性と付き合うわ」

 といった感じで終わります。一見、否定的な記事のように思えます。

 しかし、この記事は、一言で言えば「日和った」記事です! 一見、血液型と性格の関係を否定しているように思えますが、よくよく読むと違うのです。

 まず、大見出しが「血液型と性格 無関係?」と「?」マークがあり、明確な否定にはなっていません。

 また、小見出しでは「科学的根拠なし」とありますが、よく読むとやはり明確には否定していないのです。大阪大学微生物研究所の谷口直之教授は「性格との関係を示す科学的な証拠は見つかっていません」と答えています。しかし、「科学的な証拠(=メカニズム)」がないからといって、関係が否定されるわけではありません。それは、否定論者である心理学者自身からも明確に否定されています。

 血液型が性格に影響を与えるメカニズムが明らかでないことを批判点として挙げる人もいる。説明原理の不在は科学理論として決して望ましいものではないが、現実に承認されている他の科学理論にも詳しいメカニズムが不明なものはある。メカニズムを解明しようとしない血液型学の提唱者を批判することはできても、理論自体をこの点だけから批判するのはフェアではない。

 ところで、谷口さんは、有名な肯定論者の成松久さんとは知り合いです。参考のために、成松さんの主張を再掲しておきます。

ゲノム情報を超えた生命のふしぎ 糖鎖 第16回「大学と科学」公開シンポジウム講演収録集 H15.1 3,000円+税 クバプロ

 この本は画期的です。ABO式血液型と同じく糖鎖で決まるルイス式血液型で性格が変わることが実証されたからです。やった〜!
 貴重な実験をしたのは成松久教授(産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター)です。この本の55から56ページから引用します。

 私は、血液型と性格は関係あるという説の肯定論者です。ただし、ABO式だけが性格をきめているのではなく、ありとあらゆる神経で発現している糖鎖のポリモルフィズム(変異多型)が性格と関係あるに違いないと思っています。一例を示すと、ルイスXとは、先ほどのルイスA、ルイスBとよく似た糖鎖構造を神経で発現しているものです。これを合成するフコース転移酵素をクローニングしてノックアウトマウスを作出すると、抗原構造が消失します。そのマウスは非常におじけついていて、おっちょこちょいで、情緒が不安定です。ルイスXという糖鎖がネズミの性格を決めていたことを証明することができました。

 残念ながら、この本には糖鎖によりなぜ性格が変わるのかは書いてありません。今後の研究に期待したいところです。

 実は、この本は、「平成13年度文部科学省科学研究費補助金」を使っている事業の研究成果の発表であり、その代表は谷口さんです。代表を務めているのですから、この記述を谷口さんが読んでいないはずがありません! また、成松さんの主張に反対なら、わざわざ研究と直接関係がない「血液型と性格の関係」を報告書に掲載するはずもありません。

 これからは私の推測ですが、読売新聞の取材に対しては、「性格との関係を示す科学的な証拠は見つかっていません」と答えたのは事実でしょう。しかし、「関係がない」とは言わなかったと想像できます。なぜなら、「関係がない」と言ったなら、たぶんそのまま記事にするはずですから…。もちろん真相はわかりませんが、そう考えると納得ができます。

 更に不思議なのは、次の記述です。

イカ丸は最後に、「心理学の専門家であるお茶の水女子大学の坂元章教授に聞いた。
「1978年から88年まで、毎年約3000人に血液型と性格を尋ねた調査があります。結果を詳しく分析しましたが、血液型から性格を言い当てるほどの関係は見えません」

 一読すると、血液型と性格には統計的な差はないように思えます。しかし、これは彼の主張に反するので、まさかこんなことを言うはずがありません。よくよく読んでみると、「血液型から性格を言い当てるほどの関係は見えません」ですから、「統計的な差はない」と断定しているわけではなさそうです。そう考えると、なんとか辻褄が合います。

 原題:山崎賢治・坂元章 血液型ステレオタイプによる自己成就現象−全国調査の時系列分析− 日本社会心理学会第32回大会発表論文集 288〜291ページ H3

 念のために、坂元さん自身による結論を書いておきます(太字は私)。

考察

@大学生は明確な血液型ステレオタイプを有する。
A血液型と性格の自己報告との間の相関は、弱いが認められた。さらに、一般の人々の性格の自己報告は、大学生の血液型ステレオタイプに合致していることがわかった。
B年々、人々が「B型的」(物事にこだわらず、気がかわりやすい、等)になっていることが示された。
CBA型は相対的により「A型的」に、B型は相対的により「B型的」にという変化を示した。それは血液型ステレオタイプによる自己成就現象を示している。これは、「血液型性格学」のマスコミ活動に原因を求められるのかもしれない。
D従来の研究は(1)サンプル数が少なかった、(2)単独の特徴毎に分析していた、(3)A型とB型だけではなく、O型とAB型をも含めていた、などにより血液型と性格との関係を見いだせなかったのかもしれない。
Eただし、血液型と性格の自己報告との間の関連は小さいものであり、その差を統計的に検出するには数千人単位のデータを要するのであり、個々人単位に「▽型の人は△△だ」といった主張はできないと思われる。
F本研究では性格の自己報告を分析対象としたので、いくつかの未解決の問題が残った。それは、(1)血液型と性格との間に関係があるのか、それとも、認知の歪みなのか、(2)自己成就現象に関しても、性格が実際に変化したのか、認知が変わっただけなのか、というものである。

 要するに、「弱いが(能見さんの指摘するとおりの)相関が認められた」と明確に結論づけているわけです。

 なお、この記事手はBPOの声明についても紹介されていますが、『「血液型と性格の関係は証明されていない」として』とあるだけで、「血液型と性格の関係は証明されていない」と断定はしていません。

 確かに、この記事はウソは書いていません。しかし、読者に与える印象はどうでしょうか? さっと一読した読者は、限りなく誤解に近い印象を抱くことでしょう。結局、否定的な記事を企画していたが、残念ながらあきらめてこんな内容になった、というのが私の推測です。本当はどうなのでしょうか?

 しかし、世界一の発行部数の新聞社がこの調子では、ちょっとガッカリさせられます。私の推測が当たっていないことを祈るだけです。(*_*)

松岡圭祐さん ブラッドタイプ 徳間書店 H18.6 1,995円(税込)

 HPの紹介文からです。

血液型性格ブームがあまりに盛り上がり、血液型に基づく差別が社会問題化してしまった。事態を重く見た政府は文部科学省を通じて臨床心理士に、事態の沈静化を要請する。じつは「血液型で性格で変わる」という説には科学的根拠はなく、世界でも日本にのみ伝わる迷信だったのだ。だが、なぜか人々は血液型性格分類を「当たっている」と感じてしまう。その錯覚の謎が解かれぬうちに、とりわけB型に対する世間の目が厳しくなり、輸血まで拒否する女性が現れる事態に……。3人の若き臨床心理士は、この強烈な錯覚を伴う迷信の秘密を解き明かし、パニックから日本を救えるだろうか。ヒューマニズムと娯楽性に満ちた感動巨篇。

 やっと全部読むことができました。

 松岡さんの主張はウソ!という部分がいっぱいあるようです。

 ちょっとヒドイので、私が気がついた分だけ書いておくことにします。

 読者に無用の誤解を与えないのか、だんだん不安になってきました。読後に松岡さんの主張に同感だというアンケートがあるそうですが、本当に大丈夫なのかなぁ?  -- H18.10.1

 NHKのチェックが甘いのでしょうか? そんなことなら受信料払わないぞ! ← ウソです(笑)

ウソ  骨髄移植をすれは血液型が変わる?

 カバーの裏と本文の200ページには、「骨髄移植をすれは血液型が変わり…」とあります。しかし、この記述は半分正しく、半分は正しくありません。

 正確には、(血液中の)赤血球の血液型は変わりますが、脳や神経の血液型は変わりません(もっとも、最近では脳の一部は変わるのではないか、という指摘もあります…)。

 これは、骨髄移植のことを知っている人なら、“常識”ではないのかと思うのですが…。はて?

ウソ  中国・韓国・台湾は日本の植民地?

 同じカバーの裏には、「全世界で、日本にのみ広がる非科学的な迷信、血液型性格論」とあります。

 しかし、本文の6ページには、「現在、韓国および台湾でのみ日本と同じく血液型性格判断が大衆文化として存在しているのは、植民地時代の文化交流の名残ではないかと思われている」あります。ということは、現在でも、韓国・台湾は日本の文化的植民地(?)なのでしょうか?

 なお、中国でも血液型は流行っているようですから、この論法では中国も日本の文化的植民地(?)ということになります。

 本当にそう信じているのでしょうかねぇ?

ウソ  血液型だけが大衆に普及した?

 本文の6ページには、血液型について「学会では非科学的と断じられながら、大衆にこれだけ普及した説も珍しい」とあります。ほんとうに血液型が非科学的かどうかは別として、欧米の占星術、日本の六曜など、そんな例はありすぎて困ると思うんですが…。それとも、血液型は星占いや六曜よりも普及しているということなのでしょうか?

ウソ  血液型物質は脳に存在しない?

 本文の78ページでは、日本臨床心理学会の会長である、桑名浩樹さんがこう言っています。

生理学的に、血液型の違いが脳に影響を与えるか否かです。しかし、現代の医学では血液型物質は血液脳関門を越えられないといわれています。ゆえに血液型物質が脳内の化学物質に影響を与えたり、シナプス結合に変化を加えることは、物理的に不可能です。だから血液型の違いが性格の違いに結びつくことはない。

 これはおかしいと思いませんか? なぜなら、臨床心理学会がどう言おうが、医学や生理学については「素人」レベルだからです。

 実際には、血液型物質は脳内に存在することは明らかです。確かに、一昔前の心理学者でそんなことを言っていた人もいるようですが、現在は(間違いを認めて?)沈黙してしまいました。この会長さんが医学に疎いのか、それとも臨床心理学会全体の問題なのかわかりませんが…。

 もちろん、フィクションだから、という解釈もありますが、ちょっとヒドイと思いませんか?

ウソ  「血液型性格判断」は占いではない?

 本文の344ページでは、日本血液型性格判断研究所の所長である城ノ内光輝さんが「占いに科学的な根拠がないことぐらい、誰でも知っていることじゃないか」と言っています。また、「私はただ占いのひとつとしてこれを営んできただけなのに、過剰に信じた婦女子が…」ともいっています。

 しかし、そういう意味なら、臨床心理学だって実証的・統計的な根拠はともかく、現時点で脳内のメカニズムまで含めた「科学的根拠」はないでしょう。そういうこともあって、国家資格化であれだけ問題となっているのではないでしょうか?

#もっとも、今後どうなるかはわかりませんが…。

 また、辞書を引けばわかりますが、「判断」は占いという意味ですから、日本血液型性格「判断」研究所の所長城ノ内光輝さんが責められる理由はないと思うんですが…。

ウソ  「血液型性格判断」は占いではない?

 本文の423ページでは、日本臨床心理学会の会長である、桑名浩樹さんがこう言っています。

医学的にも心理学的にも、血液型性格判分類が存在しないということは明らかであっても、万人が納得できるかたちで説明をつけるのは難しい

 一般に「存在しない」という証明はできません。従って、この文章はちょっと疑問です。また、医学的にも心理学的にも明らかなのにもかかわらず、万人が納得しないということはあるのでしょうか?

 私は、「医学的にも心理学的にも、血液型性格判分類が存在しないということは明らか」ではないと思っています。「万人が納得しない」なら、そう考える方が自然ではないでしょうか?

ウソ  心理検査作成者の責任は問われない?

 本文の448ページでは、岬美由紀さんがこう言っています。

心理検査の各オンライン窓口で説明がありましたように、今回は統計が目的なので作成者の医学的、心理学的責務は問われないことが前提になっています。

 税金でやっているのに、「作成者の医学的、心理学的責務は問われない」ということはないと思うんですが…。法律的な解釈はどうなっているのでしょうか?

 また、仮に法律的に責任が問われないとしても、社会的責任は問われることになりますし、そちらの方が大変なような気もします。(^^;;

 もちろん、フィクションだから、という解釈もありますが、ちょっとヒドイと思いませんか?

ウソ  心理学者の自己矛盾?

 本文の454ページでは、岬美由紀さんがこう言っています。

科学的にはなんの根拠もなかったことですが、しかし血液型性格分類があまりにも長く国民に浸透したために、自分の血液型の性格とされる部分については、みずから助長してしまう傾向があったはずです。B型だからもともと目立ちたがりなんだと思いこみ、実際に人前に立つのが好きになったり…。だから常に血液型性格判断が当たらないわけではありません。

 実はこれおかしいのです。それなら、心理テストでは血液型によって差が出ないとおかしいのです。つまり、心理学では血液型と性格には関係がある、ということなります。

 まさにこれは、私が言っているとおりということですから、過去(心理学)の「関係がない」というデータはウソということになります。そう書いていないというのは、不思議というしかありませんが…。

ウソ  「バーナム効果」はウソでした

 本文の460ページでは、「バーナム効果」を実証した岬美由紀さんに、記者が「きょう日本の国民全員にとって初めて、血液型性格分類が当たっていると感じるのは錯覚にすぎないと証明されたわけですが…いまのお気持ちをお聞かせください」と尋ねる場面があります。

 しかし、これはウソなのです!

 確かに、この実験で、血液型と性格の関係がないと仮定した場合、そう思えるのは「バーナム効果」によるものです。しかし、逆に「バーナム効果」があったからといって、 必ずしも血液型と性格の関係がないとは言えません!

 従って、「バーナム効果」の存在を証明しただけでは、血液型と性格の関係を否定することはできません!

 岬美由紀さんは論理学の教育は受けなかったのでしょうか?

 もちろん、フィクションだから、という解釈もありますが、ちょっとヒドイと思いませんか?

→ 詳しくは『ブラッドタイプ』はウソでした!?へどうぞ!

 こちらにも紹介があります。

http://www.senrigan.net/menu/cm6/index.html

 メールも来たので、参考までに紹介しておきます。

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.1262 匿名希望さんから H18.6.15 1:15

4.メッセージ:

おい、アボファン!これを見て頭を冷やせ!!

http://www.senrigan.net/menu/cm6/index.html

貴重な情報をありがとうございます。早速入手しようと思います。

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.1316 男性の正義の鉄槌さんから H18.9.9 9:06

1.面白いですか?

全然(--;)

3.血液型と性格の関係は?

ない

4.メッセージ:

おい、SHOZOよ。まずは下の結果を読め。

http://www.mediabridge.info/matsuoka/bloodtype01.pdf

良識ある人々がちょっと本気を出せば邪教・血液型教は
撲滅できるということだ。
日本も今に血液型の話題を出しただけで知性を疑われる
まっとうな社会になるだろう。
この結果をどう見る?ちゃんと答えろよ。
「貴重な情報ありがとうございますm(_ _)m」で逃げるなよ。
もう言い逃れは許されないぞ。

応援のメールありがとうございます。

#まさかとは思いますが、本人からのメールじゃないですよね(実はそんなことが結構あるんですよね…苦笑)。

 読者のデータもOKってことは、(多くの心理学者が認めていない)能見さんの愛読者のデータが信用できることが証明されたということですね。やった! v(^^)

 実は、本は買ったんですが、時間がなくてまだ読んでません。(^^;;

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.1353 A型男性のゴリラ人間さんから H18.11.01 12:50

1.面白いですか?

まあまあ(^^)

2.お気に入りのページ

今回は松岡圭佑さんに関するページを読んだので、「『ブラッドタイプ』はウソでした!?」

3.血液型と性格の関係は?

ない

4.メッセージ:

「『ブラッドタイプ』はウソでした!?」を読んで、「『ブラッドタイプ』はウソなのだなあ」と思わなかった私の考えを書かせていただきます。

■“「バーナム効果」が性格心理学が正しいと認めている心理テスト(性格検査)にも存在します” と主張されている部分の一連の記述について

 ここで引用されている大村政男氏の発言を受け、管理人様は「YG性格検査では100%「バーナム効果」が現れる」と結論付けていますが、むしろそうではなく、「バーナム効果」というものの効果の強さを物語っているように思えます。
 管理人様が太字で引用したように、大村氏が「YG性格検査をやって、その後、偽の結果を手渡した」のならば、被験者たちが読んだYG性格検査の結果は実際の検査結果とは異なる「偽」の結果であり、大村氏が「FBI効果」の実効性を立証するためにこの様なことをしたのであれば、その「偽の結果」はおそらく曖昧で誰にでも当てはまるような記述の物であったのではないでしょうか。ここで大村氏が「偽の結果」を渡す事前にYG性格検査を実施したのは、(偽の)検査結果に「権威」と「説得力」を持たせるためでしょう。(もちろん「偽の結果」についての具体的な説明はないので、私の主張するような「曖昧な結果であった」かは、何とも言えませんが、それは私も管理人様も同じでしょう。)

■松岡氏のページの「究極の血液型心理検査」に関する記述について

 このページに関して、管理人様は標本の無作為抽出をあげて間違っている主張していますが、そもそもこのページは「バーナム効果」を「実体験」することが目的であって、ここから寄せられた声を元に「統計学的」あるいは「学術的」に証明したものではありません。なので、標本が適切でないという指摘はあまり意味があるとは思えません。
 ちなみに、「バーナム効果」について科学的に実証しているのは松岡氏ではなく、ポール・ミールやバートラム・フォア(この二人が実験結果を元に「バーナム効果」を証明したようです。ウィキペディアに概略が紹介されていました。)です。
おそらく他の心理学者にも追試験で証明した人がいるのではないでしょうか。標本の無作為抽出などの学術的な瑕疵を指摘するのであれば、彼らの論文に対してすべきでしょう。(能見氏の性格診断に対して標本のとり方などでケチがつけられたのは、能見氏の性格診断が「統計学的に有意である」と主張しているからでしょう。松岡氏のページは、ページの来訪者が体験をすることに重きが置かれており、そのページに寄せられてきた声の結果が統計学的に有意であると主張しているわけではありません。)

■最後に、「「バーナム効果」が存在しても、血液型と性格に関係がないとは言えない」という記述について

 まあ、確かにその通りだとは思います。ただ、一般に知られている血液型性格診断での性格に関する記述は曖昧で、誰にでも当てはまるようなものであり、そのような曖昧な記述の診断結果を読んだ人が「自分に当てはまる」と思うのは「バーナム効果」によるものでしょう。
 「バーナム効果」によって否定されているのは「血液と性格の関係」ではなく、「一般に広まってしまっている血液型性格診断」なのです。もし記述が至極はっきりとしていて、曖昧な部分がない血液型性格診断があれば、それは「バーナム効果」が出ない血液型性格診断となるでしょう。曖昧な部分がなければ、その分ハズレの診断もとても多いでしょうが。

 現在、血液型性格診断に否定的な立場を取る心理学者の方々の中にも、能見氏に代表されるような血液型性格診断に対して否定的な立場をとっていても、「血液や遺伝子と性格の生理学的な関係」に関しては、たとえ微々たるものでも関係があるかもしれないと思っている人はいると思います(推測ですが)。
 以前に「大村さんの“転向”の謎を推理する」を読んだとき、大村氏は一貫して上述のような姿勢を持ってきたのであって、「転向」などといわれるような、立場の逆転などしてはいないのではないかと思ったことがあります。
 もし「血液型と性格の関係」が後々、科学的に実証されたとしても、それが即ち現在の「血液型性格診断」が正しい、という証明にはなりません。もしかしたら「血液型性格診断」とは一致しない内容かもしれません。
 管理人様は「血液型性格診断」と「血液型と性格の関係」と同じものとして考えないほうが、よいのではないでしょうか。

私の考えは以上です。我ながら長い文章だなと思いつつ、送信させていただきます。

メールありがとうございます。

 最初の部分ですが、『「偽の結果」はおそらく曖昧で誰にでも当てはまるような記述の物であったのではないか』というのは、心理学者は一言のもとに否定するはずです。もしそうだとしたら、YG性格検査の妥当性は全く否定されてしまいますから…。(^^;;

 従って、この部分には同意できません。

 2番目ですが、心理学者の基準によると、松岡さんのデータは(愛読者のデータなので)間違っていることになります。心理学者は、能見さんの差が出たデータもそうやって切り捨てているので、松岡さんのデータが正しいということはできません。

 3番目ですが、「「バーナム効果」が存在しても、血液型と性格に関係がないとは言えない」ということに同意していただいてありがとうございます。

 いずれにせよ、松岡さんのデータで血液型を否定するのは難しいと思います。

 そのせいかどうか、読売新聞夕刊10月28日付けの「KODOMO新聞」では、松岡さんは「この結果だけで、血液型と性格は無関係と証明できたわけではない」と態度が変わってきているようです。

 また、『「血液や遺伝子と性格の生理学的な関係」に関しては、たとえ微々たるものでも関係があるかもしれないと思っている人はいると思います(推測ですが)』とのことですが、遺伝子についてはすでに証明されています。残念ながら、血液型については統計的なものだけで、メカニズムについては証明されていません。

 なお、「大村氏は一貫して上述のような姿勢を持ってきた」のではないことは明らかです。ぜひ、時系列で大村さんの論文を読んでみてください。

小池惠子さん 怖いくらいわかる「男の性格」診断 三笠書房 王様文庫 H18.9 550円(税込)
  7章 血液型編―やっぱりある!?血液型と性格の意外な接点

 全7章のうち、【血液型編】として、やっぱりある!?血液型と性格の意外な接点、として第7章が設けられています。

木村邦博さん 日常生活のクリティカル・シンキング〜社会学的アプローチ〜 河出書房新社 H18.8 1,995円(税込)
  「血液型性格学」はなぜはやるのか―疑似科学を信じるメカニズム

 「なぜ流行るか」に焦点を当てた分析のみで、性格心理学的な分析はありません。正直、ガッカリです。

ここで、何が「科学」で何が「疑似科学」なのかきちんと定義もせず「血液型性格学」を疑似科学と決めつけるのはけしから、と思われるかもしれない。(39ページ)

 これは、そのとおりです。この疑問に対しては、こう書いています。

科学というのは仮説の誤りに気づいたときに自己修正が行われるようなしくみや態度を原理的に備えた知的活動である…」という発想ではないか、と私は考えている。(40ページ)

 しかし、残念ながら、現実に性格心理学的に分析した雰囲気はありません。また、大村さんが出演した番組に対してのコメントもないようです。

「血液型性格学」はそのころ[約20年前]既に「科学とは言えない(疑似科学である)」として批判尽くされたのではなかったのか。(32ページ)

 元のデータを調べないで「疑似科学」と断定できるのでしょうか? それって本当に“科学的”なのでしょうか?

渋谷昌三・小野寺敦子さん 手にとるように心理学がわかる本 かんき出版 H18.5 1,575円(税込)
  血液型と性格 「B型は自分勝手」「A型は神経質」は本当?

 血液型の部分は、前回(H11.5)とほとんどあまり変わってないようです 。唯一変わったと思われるのが、「相関性」→「関連性」です。うがった見方をすれば、統計的に相関があっても、関連が見られない場合もあるということなのでしょうか?

 いや、もっと単純に、心理学では「相関性」より「関連性」と言った方がポピュラーだからでしょう、たぶん。

中村匡志さん 血液型人間学への決別 toppu 新風舎 H18.7 735円(税込)

 むむ、これは…。一体なんと言ったらいいものか…。

鷺一雄さん また「あるある大事典」にダマされた。 三才ブックス H18.5 1,200円(税込)

 著者のホームページを単行本化したもののようです。

 残念ながら、「あるある」以外の統計を分析した形跡が見あたりません。これだけで血液型を否定するのは、残念ながら無理があると思います。他の部分の分析がシャープなだけに残念というしかありません。

能見俊賢さん 「血液型」の世界地図 青春新書INTELLIGENCE 青春出版社 788円 (税込)

 帯からです。

なぜアメリカは戦争好きなのか。韓国が日本より主張が強いワケ。―世界の意外な真実が見えてくる血液型人間学の決定版。

藤田紘一郎さん パラサイト式血液型診断 新潮選書 新潮社 1,050円 (税込)

 竹内久美子さん(A型)の説を補強しています。やっぱり血液型と性格には関係があるようです。ちなみに、藤田さんはA型だそうで…。興味がある方は、次の項目をどうぞ!

大村政男さん 図解雑学心理学 ナツメ社 H18.4 1,365円(税込)

  またまた、“転向”としか思えない記述が目に付きます…。う〜む。

  第10章として、(なんと!)血液型性格学が登場しますが、どう考えても“転向”としか思えないのです。

 これを“転向”と言わずして何というのでしょうか? さらに驚くべきことに、一部とはいえ、能見さんをほめる記述さえあります。

 読者のために、血液型十戒を引用しておきましょう。

  1. 血液型で、人の性格を、決め付けてはいけない。
  2. 血液型が、性格のすべてであると思ってはいけない。
  3. 血液型で善悪を分けたり、人を非難してはならない。
  4. 血液型で頭の良し悪しをいってはいけない。
  5. 血液型で、性格は、もう変わらないと早合点してはいけない。
  6. 血液型は適性適職に対して重要だが、それですべてを決めてはならない。
  7. 成功や業績は人間の努力の結果、それを血液型で割り引いてはならない。
  8. 血液型と性格の関係分野を、医者の領分とカン違いしてはいけない。
  9. 血液型を、占いの一種と思ってはいけない。
  10. 血液型による違いより、人間どうし共通性がはるかに大きいと思うべきである。

 読めばわかるとおり、これは「血液型と性格は関係ある」ということが大前提です。そうでなければ、「非常に優れたアドバイス」と言うはずがありません。つまり、大村さんは、“転向”したことが事実上確定(!)したことになります。いつのまにか、平成16年12月28日にTBSで放送された『ABOAB血液型性格診断のウソ・ホント!本当の自分&相性探し来年こそは開運SP』の主張に戻ってしまったようです。

 それなら、もっと早く書いてくれればよかったのに…。(^^)

毎日新聞 平成18年3月29日号

<ニセ科学シンポ>血液型性格診断など議論 愛媛大で開催へ

 「ニセ科学」について議論するシンポジウムを、日本物理学会(佐藤勝彦会長)が30日、愛媛大学(松山市)で開く。血液型による性格診断など、社会に広く受け入れられている「科学的に見える非科学」にどう対応すべきか考える初の取り組みだ。
 シンポジウムを提案した田崎晴明・学習院大教授(統計物理学)によると、科学的に明確に否定されているのに「科学らしく」宣伝されている事柄をニセ科学と呼ぶ。検証が待たれる理論は別にして、ニセ科学は科学らしさを装った偽物という解釈だ。
 シンポジウムでは、個別の事象について「本物か偽物か」を議論することはしない。こうした事象が信じられるのはなぜか、専門家としてどう対応することが適切かを話し合う。
 社会では血液型性格診断が差別を生んだり、さまざまな「科学的効能」をうたう水や家電が高価格で売られている。田崎教授は「ニセ科学が道徳の授業で教えられた例もあり、物理学者として見過ごせない。科学的な考え方よりも『これは正しい、これはウソ』という知識として理科が教えられており、ニセ科学を見極める判断力や批判精神が育ちにくいことも問題だ」と指摘する。
 シンポジウムは春の学会の一行事のため、学会への参加登録を済ませた人だけが参加できる。【元村有希子】

 実は、この件では否定論者からもメールが来たのでチェックしてみました。
 記事自体も結構間違っていますね。(^^;;

 まず、参加登録は当日でもOKなので、「参加登録を済ませた人だけが参加できる」というのは当日参加不可というような誤解を招きやすい文章です。
 http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/events/JPSsympo0306.html

理学会会員でない方の参加について
物理学会には、参加登録をして参加登録料を払っていただければ、どなたでも参加できます。
登録料は、一般の非会員は 7,000 円、学生の非会員は 5,000 円です。参加登録されれば、会期のあいだすべての講演を聴き議論に参加することができます。参加登録は愛媛大学内(総合情報メディアセンター入口)の総合受付でおこなってください。

「ニセ科学」シンポジウムのみにご参加になる場合にも、残念ながら、上のような参加登録が必要です。当日は朝の8時半から総合受付が開いているそうなので、朝一番に登録してからでもシンポジウムには間に合うだろうと思います(ただし、新聞報道のなどの影響で会場が混み合う可能性はありますのでご注意ください)。あるいは、前日までに登録をすませておけば確実でしょう。

 また、プログラムは次のとおりですから、議論や質疑もできるようです。

はじめに --- 科学と「ニセ科学」をめぐる風景
田崎晴明 10分(質疑なし)
概要へのリンク

「ニセ科学」入門
菊池誠 30分(質疑10分)
概要へのリンク

「水商売ウォッチング」から見えたもの
天羽優子 30分(質疑10分)
概要へのリンク

休憩10分

「ニセ科学」の社会的要因
池内了 30分(質疑10分)
概要へのリンク

 次に、血液型は多くのトピックのうち、記事に書いてあるほど重要ではないようです。
 http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/events/JPSsympo0306.html
 を見ても、トップページには血液型の話題は出てきません。記者かデスクの判断によるものでしょう。
 また、リンクをたどってみても、心理学では云々とあり、元々物理学とは関係ない話です。
 たぶん、否定論者シンパの記事なので、話題性があるということで取り上げたのでしょう。
 岡山大の長谷川さんなんかは、血液型が「ニセ科学」と言われて苦笑いしているかもしれませんね。

 いずれにせよ、一般向けには「ニセ科学」という取り上げ方では逆効果(「否定しきる人」の評判がよくないのはなぜか?)になる可能性は大です。人事ながらちょっと気になります。

お金もうけセラピー 株式投資で幸せになるための性格学 扶桑社 H18.3 1,260円(税込)

 血液型で「お金持ちDNA」がわかる本らしいです…。

Neo Angeliqueオフィシャルガイド 光栄 H18.3 1,300円(税込)

 言わずとしれた女性向けRPGのオフィシャルガイドブック。キャラクター別に血液型の紹介もあるそうです。

B型の彼氏 ノベライズ 角川書店 H18.1 540円(税込)

 ご存じ『B型の彼氏』のノベライズ版です。

能見俊賢さん監修 ズバリわかる!血液型性格BOOK 西東社 H18.1 1,050円

 導入部にフルカラーで「血液型にまつわる不思議」というちょっと知的になれるコラムがあります。

不思議1 世界地図に見る各国の血液型の分布
不思議2 地域と性格傾向にはじつは密接な関係があった!?
不思議3 血液型は、いつどこで発見されたの?
不思議4 4血液型を区別する方法。ABO式とRh式の話
不思議5 両親の血液型によって、自分の血液型が決まる
不思議6 汗や涙からも血液型がわかってしまう!?
不思議7 歴史上の人物の血液型
不思議8 動物や魚、植物にも血液型があった!?

 内容は読んでのお楽しみです。

香山リカ 貧乏クジ世代 この時代に生まれて損をした!? PHP新書 735円

 68ページに『なぜ、「血液型性格判断」に貧乏クジ世代は群がるのか』として、こうあります。

 医学者や心理学者の多くは、血液型によって性格が決まるというこの考えに、異議を唱えている。血液型が体質や性格などにまで影響を与えるという理論には、科学的根拠が乏しいのに加え、「性格は遺伝的に決まっている」(蛇足だが、血液型は単純な遺伝の法則によって決定されている)という発想は、人の選別や差別につながりかねないからだ。…
 ではなぜ、信憑性に乏しく危険性さえ伴う血液型特集が次々に組まれるのか。それはもちろん、その手の番組は視聴率がとれるからだ。しかも、消費の中心といわれる20代後半から30代前半の人たちに非常に人気がある、と知人のテレビ関係者は話してくれた。

 性格はともかく、血液型と体質が関係あることは実証されています。つまり、この部分の記述は明らかに間違いです。なぜ編集者が気がつかなかったのでしょうか? ちょっとガッカリです。

 また、『リカちゃんのサイコのお部屋』(扶桑社 平成3年11月発行 76〜78ページ)にはこうあります。

18 恐怖症 AB型の妻とA型の私。血液型占いで相性の合わない私たちは不幸な夫婦でしょうか?!

 先生は医者だから、血液型の性格占いなんか信じないですか? 私は典型的なA型人間。会社でも家でも決められたことを決められた通りにしかできない、つまらない男です。天才肌の友人などを見ると、強くひけ目を覚えてしまいますが、まあ会社向き人間、とでもいうのか、上司のうけは良く、信用される存在のようでもあります(自分で言うのもなんですが)。
 自分でもA型の性格にはピッタリと思うので血液型占いはよく見ます。先週、買った雑誌の血液型特集には、“A型はAB型に迷惑をかけ、それに気づかない”とありました。AB型は日本にはあまりいないとききましたが、私の妻はAB型、同じ部署にもわかっているだけで3人います。AB型が集中しているのです。
 この特集を読んでから、今まで妻や同僚に迷惑かけていたのかと、ひどく気になって、胸の奥がキュンとしめつけられます。また何型か知らない人でも本当はAB型だったんじゃないか、といちいち気にかかり、毎日なんだか苦しい。
 A型とAB型がうまくやっていくためにはどうすればいいのでしょう? (福生市 K・E)

 きゃー、A型はAB型の天敵なんですね。無責任な私はB型なんですけど、何型に気をつければいいんですか?!
 血液型とか生まれ月による性格分類や占いって、絶対、自分もどれかに関係しているだけに目が離せない。”パパが持ってるヨット占い”とかいうんだったら、“ケ、他人事だ”と思えるけど、血液型はだれにでもあるし、簡単にわかって覚えやすい。表面ではいくらバカにしていても、だれかが”A型の運勢”のぺージを見ていたら、B型の人は“B型のところも見せて”と言わずにはいられません。
  色気のない話をすれば、血液型は赤血球膜が持つ凝集原という抗原の違いを表しており、ABO式の他にもルイス式とかディエゴ型とかいろいろあって、おそらくそれらも合わせた血液型は1012通りあるだろう、といわれています。だから血液型で性格が違うというのはナンセンス、というのが医学の世界の常識だ、と私の大学の生理学の教授(O型)は言ってました。まあ、男だから、女だから、というのと同じように小さい頃から、“B型だから自分勝手だ”なんて言われているうちに、自然にその類型に合った人間になっていくのかもしれない。
 でも、血液型と性格が関係ないってことを証明した人はいるのでしょうか。たとえば日本でも、“生まれ月と精神疾患の頻度”という大胆かつ独創的な研究をした人たちがいて、“冬生まれが多い……分裂病、夏生まれが多い……うつ病、神経症、心身症”という結果を示唆するデータが示されています。何か特徴を見つけたら、それに基づいて分類してみたい というのは人類の永遠の欲望です。血液型と性格や病気の関係も、もっと医学的に研究されてもいいのにね。医者だってナンパのときは“君、何型?”というんだから。(後略)

 香山リカさん(B型)は能見さんの血液型の本に出ていたぐらいだから、たぶん肯定的なのでしょう(笑)。

 いつ趣旨替えをしたのかな? ちょっと気になります。

田中ひろみさん B型男と幸せになる方法 ミステリアスな男が突然かわいく見える! 東洋経済新報社 H17.12 1,260円

 東洋経済新報社というのが謎です。血液型と経済は関係があるのだろうか…。

 能見俊賢さんがアドバイザーの『B型の彼氏』が1月28日から公開 されるのに合わせて出版したのだと思います。内容は、愛すべきB型男性について、著者と町田忍さん(だれもが認めるB型男性代表)との対談です。詳しくは読んでのお楽しみ。

サトウタツヤ/渡邊芳之さん 「モード性格」論 心理学のかしこい使い方 紀伊国屋書店 H17.11 1,890円

 血液型ではおなじみのコンビによる性格論です。第3章は血液型神話解体とあり、章の全部が血液型について書いてあります。この部分の執筆者は渡邊さんだそうです。もちろん、内容は否定的なもの(笑)ですが、気のせいか間違いが目についてしまいました…。

 まず、渡邊さんの否定の根拠が、ABOFANへの手紙とは変わってしまったことです。と言うか、全く正反対になってしまったと言っていいでしょう。また、血液型と性格の創始者は古川竹二となっていますが、これは間違いとは言えないにしても、必ずしも正しくはありません。

 まだまだありますが、詳しくは読んでからのお楽しみです。(^^)

 No.1023さんからのメールから、関連部分の抜粋です。

たびたびメールをありがとうございます。

>>No.1034 O型男性のなるほどさんからのメールより
>> ちゃんとした科学として扱ってもらえないの最大の理由は「タブー」だからです。
> 「最大の理由」としてまず出てくるのが陰謀論ってのは情けないですね。血液型性格説は間違いで
> すって自分で認めたようなものじゃありません?

 はあ? 日本の血液型研究の第一人者(残念ながら非公開)がこう言っているのですが?

#ちなみに、渡邊さんも同意見です。

 タブーじゃないというのは、どこからの情報なのでしょうか?

> 「現在の性格心理学の方法論の上では、血液型と性格には関係があることになってしまう。だか
> ら、性格心理学は間違っている。」

 これは明らかに間違いです。なぜなら、最新の著書『「モード性格」論』(H17.11)では、全く逆の主張(現在の性格心理学の方法論の上では、血液型と性格には関係はない)をしているからです。

#あるいは、メールそのものの内容が間違いという可能性もあります。

> 実は最初に読んだときは誤読してまして、「関係がない」ことをアプリオリに仮定してるんじゃないの
> かよ、とか恥ずかしい勘違いをして憤ったりもしたものです(汗)

 いえ、ですから勘違いではありません。

> ちゃんと読んで、今はある程度理解していると思っていますが。

 ですから明らかに間違いです。

> まあ少なくとも一番の主張は「今の性格心理学は問題だらけだ」ってことでしょ。

 まだ『「モード性格」論』を精読していないのですが、少なくとも「問題だらけだ」とは主張していないと思います。

メール(その16) H17.12.7 20:28

ところで、『「モード性格」論』は私も読みました。といってもまだ通読しただけですが。
渡邊さんの執筆部分は基本的にここでのメールのやりとりのダイジェストといった感じで、それに加えて、(後半でABOFANさんの「間違いの指摘」にエネルギーを費やさなければもっと語りたかったであろう(笑))新しい性格理論についての話などもあり面白かったですね。
で、どこが「全く逆の主張」なんですか?

> 「現在の性格心理学の方法論の上では、血液型と性格には関係があることになってしまう。だから、性格心理学は間違っている。」

これは
「実際には関係がないのに、(理論上は)関係があるというデータが出てしまう可能性がある、だから現在の性格心理学の方法論は問題がある」
ということで、それと
「現在の性格心理学の方法論の上で(現時点で)血液型と性格の関係を示すデータが出ていない」
ということは特に矛盾しませんよ。まあ私の最初の文が「既に現在の性格心理学の方法論の上では関係があるという結果になるデータが出ている」というように読めなくもないので、その点に関しては私の書き方が悪かったです。

メールをありがとうございます。

>> #ちなみに、渡邊さんも同意見です。
> 渡邊さんは確かにタブーの存在については「そういうのもあったかも知れない」と認めていますが、それが「科学として扱ってもらえない最大の理由である」とは言っていません。
> 氏は「血液型性格学が科学として扱ってもらえないのは科学として満たさないといけない条件を満たしていないから」と言っていて、そのことについての説明も十分に行っています。
> なので「同意見」というのは全く間違いです。
>>  タブーじゃないというのは、どこからの情報なのでしょうか?
> もともとの私の発言は、『最大の理由がタブー』という主張に対して、「なんで血液型性格説が科学的に間違っているとされるのかというのが理解できないからタブーとか言うしかないのか、情けないなあ」という意味のコメントをしています。
> 実際にタブーがあるかどうかについてコメントしたわけではありません。

 ??? これは全くの間違いではないのですか?

 佐藤達哉+渡邊芳之+尾見康博さん 『心理学論の誕生』 H12.6 北大路書房

  • 204ページ

佐藤[達哉氏] まあ、怒りというとボクの場合は、血液型性格判断の研究を某誌に投稿したときのことがありますね。レフリーがわけの分からないことを書いてきて、さらにけしからんことに、データがついているからダメだと言ってきて。某誌の他の論文にはデータのついているのがあるのにさ。それなのにオレらのだけ(笑)ダメだっていうわけ(と自分には思えた)。

  • 122〜123ページ

 今の大学生が興味を持つようなことを卒論で取り扱おうとしても、なかなか認めてもらえないことが多い。
 「超能力は存在するか」なんてことはとにかくタブーなのである。
 いわゆる血液型性格判断についても同様である。やってはいけない。
 血液型性格判断ブームの研究については近年事情が変わってきたが、タブーとなるテーマであることは変わりがない。
  ……
 心理学は実証的学問なんだから、仮説をたてて検証させればすむことなのに、頭からテーマを押さえ込むようなやり方はなくしてほしいものだと思う。

  • 211ページ

渡邊[芳之氏] そんなことだから、血液型性格判断のデータが統計的に有意★50だったりするとアタフタするんだよ。

★50 一部の心理学者が統計的手法で血液型性格判断を否定しようとしたため、血液型性格判断賛成陣営も統計を勉強し始め、最近では実際に有意差の出る(つまり血液型と性格に関連があるという)データを提出しはじめている。また、彼らは心理学の統計の用法の問題点(サンプリングの問題点等)も理解するようになり、(血液型性格判断を批判している)心理学という学問のあり方に対してかなりまっとうな批判も出るようになってきた。これらのことに対し、最初のうちは積極的に批判の論陣を張っていた心理学者たちの多くは沈黙している。

> ところで、『「モード性格」論』は私も読みました。といってもまだ通読しただけですが。
> 渡邊さんの執筆部分は基本的にここでのメールのやりとりのダイジェストといった感じで、それに加えて、(後半でABOFANさんの「間違いの指摘」にエネルギーを費やさなければもっと語りたかったであろう(笑))新しい性格理論についての話などもあり面白かったですね。
> で、どこが「全く逆の主張」なんですか?

 行動心理学者が性格(検査)を認めるのですか?

#趣旨替えしたなら話は別ですが、そういう記述も見あたらないようです。

メール(その17) H17.12.18 19:57

モード性格論について

本の感想については議論してもしょうがないので、ABOFANさんがそう読んだのならしょうがないですかね。
でも、第3章以外もちゃんと読みましょうよ(笑)、とだけは言っておきます。

性格心理学の前提を認めようが認めまいが、どっちにしろ血液型性格説が間違っているという
結論には変わりないわけで、一般の読者に「血液型と性格の関係はない」ということを
理解してもらうためにどう書けば有効か、という考察の結果なんでしょう、多分。

※「一般の読者」ってのは私が最初に書いた「占いのレベルで信じてる人」ですね。

お待たせしました。

> 本の感想については議論してもしょうがないので、ABOFANさんがそう読んだのならしょうがないですかね。

 まさかNo.1023さんが関係者だとも思えませんが、「感想」ではなくて「事実」ということです。
 文章ではそう書いてあるが、真意はそうではないから行間を読んでください、ということはないですよね?

#大村さんのFBI効果を紹介して、行動心理学はないと思います。
#まさか、No.1023さんは本気でそう思っているのですか?

> でも、第3章以外もちゃんと読みましょうよ(笑)、とだけは言っておきます。

 残念ながら、その時間で(翻訳でもいいから)外国の文献を読んだ方がはるかに面白いです。(^^;;

#ABOFANがネタかも(?)という部分もありますしね…。

> 性格心理学の前提を認めようが認めまいが、どっちにしろ血液型性格説が間違っているという
> 結論には変わりないわけで、一般の読者に「血液型と性格の関係はない」ということを
> 理解してもらうためにどう書けば有効か、という考察の結果なんでしょう、多分。

 ??? 性格心理学の前提を認めているのか認めていないのかどっちなのでしょうか?
 まさか、それこそ『モード性格論』ということではないですよね。(笑)
 それとも、一般の読者にはそんなことはどうでもいい、ということなのでしょうか?

 私は「一般の読者」ではありませんから、これではコメントしようがありません。
 また、これでは「一般の読者」をバカにしていることにならないのでしょうか?

朝日新聞 日曜版be 平成17年9月25日号 今さら聞けない 血液型

平成17年9月25日付の「be」に血液型の話が載りました。

ただ、残念ながらこの記事には間違いが多いようです。

まず、

> 血液型の違いのもとになっているA、B、Oの分子の違いは、糖分子が鎖のように連なった「糖鎖」の末端の1個が違うだけだと分かっている。

必ずしも1個ではありません。O型の場合は、その分子が欠損しているのですから、表現としては不適切かと思います。

> どの民族でも最大多数派であるA型

モンゴルとインドはB型が最大多数派なので、明らかに間違っています。もっとも、表現型ではなく遺伝子レベルならO型が一番多くなっています。

> 人の性格との関連だが、「その科学的な根拠となるような研究は報告されていません」。

報告されています。

また、Natureでも報告されています。ただし、結論としては、

"The general conclusion seems to be that there can be no general conclusion."

とあります。従って、「その科学的な根拠となるような研究は報告されていません」というのは不適切な表現かと思われます。
根拠は、以下の論文です。

> A型が進化上の祖先型で、起源はヒトとサルとの分岐以前にさかのぼります

http://www.nig.ac.jp/museum/evolution/E/ABO-03.html
では、新世界猿について触れていません。従って、これまた不適切な表現かと思われます。

なお、この記事はオンラインでも読めます。
http://www.be.asahi.com/be_s/20050925/20050831TKAI0016A.html

新谷香さんは、たぶん血液型の研究者ではないのでしょう。専門家(?)の割には、初歩的なミスが目立つような気がするのは私だけでしょうか?

長田時彦さん 怖いくらい当たる「血液型」の本 気になることが全部わかる! あの人との相性、向いている仕事、人づきあいの方法まで! 王様文庫 三笠書房 H17.9 530円

 著者からメールをいだきました。ありがとうございました。

Red_Ball12.gif (916 バイト)No.1142 A型男性のTOKIHIKOさんから H17.9.22 11:39

1.面白いですか?

とっても(^O^)

2.お気に入りのページ

A型、B型、AB型、From U.S.A.、FF7のキャラのvv

3.血液型と性格の関係は?

ある

4.メッセージ:

初めてメールをさせて頂きます。
貴方の精力的な活動には、感心致しております。
私は、今年8月に三笠書房 王様文庫から出版される“怖いくらいあたる「血液型の本」”の著者です。(尚、本の題名等は、出版社の考えで決まりました。)
元々行き過ぎた「血液型と性格」に関する報道に対し、苦言を呈するために書き始めたのですが、出版社の意図もあり、逆に助長してしまうような本になりました。
私は「血液型と性格」の関係に対して本来否定派だったのですが、学生時代(約30年前)に“関係が無いことを証明しよう”と学生を対象に客観的観察を行ったところ、「血液型と思考パターン」の関係が見つかり、肯定派に転向することになったのです。
「ABO FAN」のホームページは、この本の原稿修正を行っている時に「血液型と性格」に関する最近の定義づけが知りたいと思い、インターネットで検索をしていてたまたま発見したのです。
私は、「血液型と性格」に関する本や「血液型占い」といった本は好きになれず、今まで一冊も読んだことがなかった為、現在どのような説があるのかを検索してみたのです。
私の説は、聖マリアンナ医科大学の浅尾教授の説と「血液型と思考パターン」の部分においてかなり近いといえます。(「母音と気質」に関しては、調べたことがないので解りません。)
浅尾教授のことは、TV「発掘あるある!大辞典」で知り、初期の原稿を一度送らせて頂き、ご意見を頂きました。
浅尾教授と私の説が基本部分において一致していることは、「血液型と思考パターン」における因果関係が非常に高い確率で存在するということを確信するに至りました。
私と浅尾先生との接点は、私が原稿を送らせて頂くまで一度もありませんし、先生は関東在住であり、私は関西在住のため、調査対象が重なることすらないと言えます。
調査方法に関しましても、専門分野でない私は人間観察に徹してきたのに対し、医学博士である先生はMRIなどを駆使して調査研究をされてきた訳ですから、本来まったく異なった結果が出ても不思議ではないのです。
「血液型と性格」の論争における根本的原因は、肯定派の統計及びその主張に原因があると私は考えています。
本来、心理学及び精神医学の課題解決は、統計学的数値解析によってその多くが定義されていると言って過言ではありません。
例えば「躁鬱病」という病気を考えて頂いても、誰しも“明るい気分の時”も“暗い気分の時”もある筈です。アドレナリンの分泌量もその時々で全ての人に変化が見られることになります。然るに、統計上一般的数値の許容範囲を超えた状態を「躁鬱病」と定義しているに過ぎません。
「血液型と性格」の関係においても同様のことが言えると考えます。
ただ、“性格”と言う言葉の定義は非常に広く、血液型思考パターンが及ぼす影響力はせいぜい10%〜20%というところだと思います。
20%というと大きいように思われますが、自己申告型アンケートによる統計を取った場合、主観的感覚が混ざるため、各血液型での差は5%程度にしかならないのです。
正直、5%というと誤差の範疇と考えます。
もっと客観的統計が進まないと“血液型と脳機能の因果関係”における研究も進まないように思います。
長いメールさせて頂き申し訳ございません。
from TOKIHIKO

メールありがとうございます。ちょっと驚きました。

 実は、その本はメールが来る直前に買ったばかりです。もう一度よく読み直してみます。

> 血液型思考パターンが及ぼす影響力はせいぜい10%〜20%というところだと思います。

 同感です。データもあります。

> 20%というと大きいように思われますが、自己申告型アンケートによる統計を取った場合、
> 主観的感覚が混ざるため、各血液型での差は5%程度にしかならないのです。

 この根拠はよくわかりませんが、連関係数から計算すると、確かに影響度は1〜5%程度になります。しかしそれは、好奇心に影響を及ぼすとされるD4DRと同じぐらいですから、かなり影響があると考えていいと思いますが…。

 いずれにせよ、後日メールを差し上げたいと思いますのでよろしくお願いします。

能見俊賢さん 能見俊賢さん 血液型「行動学」研究室 宝島社 H17.9 600円

第三文明 平成17年9月号 村上宣寛さん  ウソを信じる自由と不幸 〜まだ血液型人間学を信じますか〜

 『第三文明』の平成17年9月号に村上宣寛さんの記事が出ています(32〜35ページ)。

ウソを信じる自由と不幸
〜まだ血液型人間学を信じますか〜

 期待して読んだのですが、残念ながらこの記事は初歩的な間違いが多くて困りものです。例えば、「血液型は人間の性格とは全く関係ない」とか「ランダム・サンプリングのサンプルは2〜300人でいい」とか…。

 本当に本人がそう言ったとも思えないので、単に記者が不勉強なのだけなのでしょうか? 逆効果にならないのでしょうか? はて?

能見俊賢さん 血液型おもしろ人間テスト 河出書房新社 H17.7 880円

G・ダビデ研究所 最強!血液型行動学入門。 主婦の友社 H17.6 1,050円

能見俊賢さん 血液型 知ったら楽に生きられる サンマーク出版 H17.5 1,260円

富田たかしさん いるいる!大事典 しょういん H17.4 500円

小野俊哉さん プロ野球非公式データブック 東邦出版  H17.4 1,365円

村上宣寛さん 「心理テスト」はウソでした。 日経BP H17.4 1,575円

 血液型人間学、ロールシャッハ、クレペリン検査のウソを暴露する、という内容らしいです。
 久しぶりの本格的な反論のようでワクワクしています。(^^)

 立花隆さんも『週刊文春』平成17年4月14日号の「私の読書日記」に書評を書いています。

 →詳しくはこちら

能見俊賢さん監修 教えて!『血液型』 ホントのことが知りたい すばる舎 H17.2 1,470円(税込)

 ソフトな題名や装丁の割には、NPO血液型人間科学研究センターのアンケートデータが収録されているところや、海外血液型事情、胎児期の血液型物質といった点がウリでしょうか…。

能見俊賢さん 相性がわかる血液型早引き便利帳 青春文庫 H17.2 630円(税込)

 月刊『SAY』のコラムの文庫化だそうです。

能見俊賢さん ムック『血液型で知る驚きの人間学』 ダイアプレス H17.3 780円(税込)

新聞・雑誌記事など 平成16年11月〜平成17年2月まで

 ここにきて、否定論者からの反論(?)が目立っているようです。しかし、否定の根拠が明確にされているものは、なぜか少ないようです…。

『B型の彼氏』 神話エリックとシン・ヘソン絶賛「面白すぎる」

 3日に公開されたイ・ドンゴンとハン・ジヘ主演の映画『B型の彼氏』を見た後の反応だ。

 最近、ソウルの江南(カンナム)区・三成(サムソン)洞COEXの映画館メガバックスで開かれたVIP試写会に出席したエリックらは、主人公のヨンビン(イ・ドンゴン)の予測不可能な行動とハミ(ハン・ジヘ)の可愛さ満点の演技が大爆笑を誘い、笑い涙が止まらなかった。

 エリックは、「映画が面白すぎる」とし、映画のヒットを断言し、シン・へソンも「内容も面白かったが、主演俳優のイ・ドンゴンとハン・ジヘの息がすごくぴったりで、お似合いでうらやましかった」と感想を述べた。

[中略]

 実際にB型男性でもあるキム・ジェウォンも、「B型男を悪くばかり描いていたらどうしようと心配した」とし、「でも逆にB型について良く評価してくれて良かった」と感想を述べた。

注1 神話は、SMAPのような、韓国では超有名なアイドルグループです。
注2 日本での上映権は、150万ドルで日本ヘラルドが獲得しました。

「クリスマスを一緒に過ごしたい男性の血液型は?」

映画『B型の彼氏』の制作会社(株)シネマゼニスは、同映画のミニホームページで「クリスマスを一緒に過ごしたい男性の血液型」を問うアンケート調査を行った。
結果は最近ネット上で恋愛しにくい性格として非難を浴びている「B型男性」が1位(41.6%)に選ばれた。…
映画『B型の彼氏』はわがままで自分勝手だが憎めないB型の男(イ・ドンゴン)と、そんなB型の男を愛する小心者のA型女(ハン・ジヘ)の恋愛を描いた映画。今月末にクランクアップし、来年2月4日に公開される予定だ。

週刊文春 平成17年2月10日号 「血液型占い」どこまで根拠があるの?

#文藝春秋の本誌の記事はこちらにあります。

 この記事でわかるのは、血液型が老若男女を問わずウケがいいということです。ですから、差別と考えている人は(全くゼロとも思いませんが)ごくごく例外ということが、図らずも明らかになってしまったようです。

 現在の[血液型]ブームの原因は、何と言ってもテレビだ。何せ血液型を扱ったテレビ番組は、昨年だけで70本以上が放送された。民放局の制作関係者が打ち明ける。
「血液型を取り上げた番組は、老若男女に幅広くウケるのがミソ。他の占い番組では中高年層の男性の支持を得られないが、血液型だけは食いつきがいいから、視聴率が稼げるんですよ。」

 さて、この記事は割と珍しく(?)否定論と肯定論の両論併記となっています。しかも、今までほとんど沈黙していた(血液型と性格で)メジャーな心理学者が総出演(?)しています(大村政男さんだけが、なぜかいません…はて?)。

 記事を読めばわかりますが、彼らのほとんどが以前から主張していた「統計的な差がない」という前提は、既に完全に崩れているようです。つまり、統計的に差があることを、ほとんど全員が(少なくとも暗黙に)認めていることになります。

#記事には明確にそう書いてありませんが、「統計的に差がある」ことを無条件に認めていることはあまりにも明らかだと思われます。

 例えば、信州大学人文学部の菊池聡助教授(心理学)は、インタービューに

「…物事は『ない』ことを論理的に証明することは無理で、『血液型と性格の間に関係がない』とは証明できません。だからといって、『血液型で人間関係や相性を判断できる』と結論づけるのは早計です」

 と答えているようです。実は、この文章には、(意図的かどうかは知りませんが)トリック(?)があります。なぜなら、菊池さんは、以前にこう書いていたからです。

 ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。…
 また「A型なのに、ぜんぜん凡帳面じゃない人はいっぱいいる」というように、血液型性格学に対する反証例を挙げる批判法。これも「身の回りの人が当てはまるから信じる」というのと同じ誤った考え方である。血液型学に限らず、おおよそすべての性格理論は統計的なものであって、集団全体の傾向としてしかとらえられない。たとえば筋肉を使った運動能力は女性よりも男性の方が優れていることに誰も異論はな いと思うが、それでも特定の男性を取り上げれば、平均的な女性より力が弱い人はざらにいるだろう。必要なのは個々の事例ではなく、統計的な事実なのである。
 いずれにせよ、血液型性格判断はなぜ虚偽なのか、これは提唱者が言うような性格の差が、現実に信頼できる統計データとして見あたらないという点につきる。血液型性格学への批判は確かに重要だが不適切な批判で満足しているとすれば、それは非論理性という点では相手と同じ穴のムジナになりかねないことに注意しなければなるまい。

 いうまでもなく、「血液型で人間関係や相性を判断できる」のは、個々の事例です。菊池さん自身が書いているように、必要なのは個々の事例ではなく、統計的な事実なのです!

 では、菊池さん自身は、「統計的に差がある(有意差がある)」と考えているのでしょうか? 記事には明確には書いてないようですが、「統計的に差がある」と判断していることはほぼ確実です。なぜなら、この記事のインタービューでは「統計的な差がない(有意差がない)」とは菊池さんは(彼だけでなく誰も)答えていないからです。もし、血液型と性格に関係がないのなら、初めから「統計的な差がない」と言うに違いありません。しかし、なぜか「『血液型で人間関係や相性を判断できる』と結論づけるのは早計です」と答えています。不思議ですね?

 ここで注意しないといけないのは、「統計的に差がある」としても、必ずしも「血液型で人間関係や相性を判断できる」とは言えないことです。

 従って、何らかの理由で「統計的に差がある」にしても「血液型と性格に関係がある」とは言わない、というのが最も可能性が高いようです。要するに、菊池さんの主張はこういうことです。

  1. 血液型と性格は統計的に差がある
  2. 従って、血液型と性格は関係がある
  3. ただし、血液型で人間関係や相性を判断できるほどの差はない

 なぜ、1と2の主張を省いてしまったのかは謎です。(@_@)

 次に登場するのは、広島修道大学人文学部の中西大輔助教授(心理学)です。

 インタビューでは、こう述べています。

「…人の血液型と性格を実証データだけで調べただけでは、その差が本当に血液型によって生じたかどうかは分かりません。というのは、『疑似相関』や『予言の自己成就』が関係するからです。
 前者は本来関係のない事柄が見かけ上、[注:統計的に]関係があるように見えてしまうことで、…後者は、刷り込まれた通り行動することによって、実際にその通りの現象[注:血液型どおりの行動]を引き起こすこと。『A型は几帳面』と言われ続けたために『自分はA型だから几帳面なんだ』と思い込み、結果的に几帳面な行動が増える。…」

 しかし、ホームページにはこうあります。

 ちゃんとデータがある、とその科学性を主張している人もいます。しかし、それらのデータはいい加減な集め方をしていたり、統計的な検定に耐えうるものでなかったりして、信用できないというのが心理学者の立場です。

 もし、本当に血液型で性格が分かると思うのなら、自分の知っている人(血液型は知らない人)の血液型を当ててみてください。おそらく偶然的中率の3割程度も当たりません。半分以上当たる、と主張する人もいますが、やってみればそれが錯覚であると分かるでしょう。

 この2つの記述は矛盾しています。なぜなら、疑似相関が検出された、ということはその相関は「統計的な検定に耐えうるもの」ということですし(つまり「統計的に差がある」ということになります!)、本当にA型の几帳面な行動が増えるなら、それは錯覚ではありえません(幻覚ならまだわかりますが・笑)。

 どちらが本当なのかわかりませんが、最近の意見の方が正しいと仮定すると、ホームページの修正し忘れ(?)ということになります。はて?

 ちなみに、心理学では「人の血液型と性格を実証データだけで調べただけ」しかできませんから、この発言が事実だすると、心理学で血液型と性格の関係を検証することはできません(中西さんの記事中の発言は素人の立場からのもので、科学的なものではありません)、ということになってしまいますが…。本当にこう言ったのでしょうか?

 更に、岡山大学文学部の長谷川芳典助教授(心理学)は、「血液型性格判断に科学的な根拠があると仮定しても…」とさえ言っています。つまり、血液型と性格に関係があるかどうかは「わからない」ということです。ここでも、あえて「科学的な根拠」と言っているのですから、「統計的に差がある」のは無言の前提(?)ということになります。

 以上のことから、(血液型と性格で)メジャーな心理学者は、すべて「統計的に差がある」という意見に“転向”してしまったことになります。

 私も過去に同じような内容のことを何回質問しても無視されてしまったのですが、さすがに雑誌記者はインタービューのプロのようで、相手の回答を引き出すのは素人なんかより何枚も上手なようです。心理学者と記者の皆さん、どうもありがとうございました。m(._.)m

 ところで、この記事の結論は振るっています。

 民間療法対大学病院の医療システムのようなもので、両者が同じ土俵に立たないまま、互いの見解を主張しあっているのが現状のようだ。

 「民間療法対大学病院の医療システム」は、どちらが正しいか分かりませんからねぇ(この記事は『週刊文春』のものであることに注意!)。真偽には記者もサジを投げたのでしょうか?

#ただ、少し勉強すれば「同じ土俵」に立たせることは可能です。
#この記事では、残念ながらそこまでのサービスはしていません。

 最後に、立命館大学の佐藤達哉助教授(心理学)の言う「ハラスメント」の危険性を引用しながら、「やはり、酒席のネタ程度に留めておくほうがいいのかも」と締めています。

 ただ、この結論は必ずしも適切ではありません。なぜなら、科学的な根拠があるならハラスメントも構わない、ということではないからです。ハラスメントと科学的な根拠は全く別な問題でしょう。やはり、長谷川さんと同じく、たとえ血液型に科学的な根拠があるとしてもハラスメントはいけない、と言うべきだと思いますが、いかがなものでしょう?

 余談ですが、この記事で佐藤さんは、「4つの類型はちょうどいい枠組みで、確率的にも4分の1は当たるわけです」と言ったありますが、これは明らかに間違いです。本人がそう言ったのか、記者がこう書いたのか分かりませんが…。なぜなら、A型と言えば38.1%の確率で当たるからです。

 実は、もう一つ明らかな間違いがあります。それは、「そもそも、血液型と性格の関連性は、昭和2年に現・お茶の水女子大学の古川竹二教授が初めて提唱した」という部分です。これは、皆さんご承知のように、大正5年(1916年)の医師の原来復らが最初です。

 いずれにせよ、間違った内容の記事がそのまデスクを通ってしまった訳で、最後にガックリきてしまいました。そのレベルで血液型を「民間療法」と言われてもねぇ…。orz...

 皆さんはどう思いますか?

前野隆司さん 脳はなぜ「心」を作ったか −「私」の謎を解く受動意識仮説− 筑摩書房 H17.1 1,995円(税込)

帯より 心の謎がついに解けた!!
あなたが自分の意図で目の前のコップをつかむとき、実は、自分が意図したと錯覚しているだけだったとしたら?!
意識とは何か。意識はなぜあるのか。死んだら「心」はどうなるのか。動物は心を持つのか。ロボットの心を作ることはできるのか…
「心とは何か」という疑問にの答えに挑んだ野心的な書。

 この本には「心」を機械論から説明していて、非常に面白かったです(日本ロボット学会誌に投稿し、学会発表も予定しているようです)。残念ながら、血液型とは直接の関係はないのですが…。

 この本で最も面白いと思ったのは、UCSF(カリフォルニア州立大学)医学部神経生理学リベット教授の研究室での実験です。人間が指を動かそうとするとき、脳が意図する時刻より先(後ではありません!)に脳に運動のための電位(運動準備電位)が生じるのです。もちろん、実際に指が動くのは脳の意図した時刻より後になるのですが…。

 常識的には、脳が指を動かそうとして、運動準備電位が発生するのだから、「意識」より先に運動準備電位が生じるはずがありません。この奇妙なことはないので、世界中の研究者が追試を行いましたが、結果は同じでした。つまり、「無意識」(運動準備電位)は「意識」(脳の意図)の先にあるということです。つまり、脳は自分が指を動かしたと錯覚しているということになります。これはどう考えてもヘンです。

 しかし、事実は事実として認めなければなりません。アインシュタインが相対性理論を考案したのも、実験データを矛盾なく説明できるような新しい理論を構築したからでした。それは、従来のニュートン力学では無理だったのです。

 血液型も同じなのではないでしょうか?

 なお、著者は慶応義塾大学理工学部機械工学科の助教授です。

浅尾哲朗さん監修 血液型と母音でわかる新型性格診断 ブックマン社 H17.2 1,365円(税込)

浅尾哲朗さん 血液型と母音と性格 論創社 H16.12 1,680円(税込)

 神経系に存在する血液型物質の写真(口絵1 蛍光抗体法による神経終端部の型物質の存在)、血液型物質の性質(口絵2 細胞が接近したときの血液型物質による相互作用)、MRIの血液型による差が説明されています。また、赤血球の血液型のうち、ABO式とルイス式血液型だけが脳神経系に存在することを示しています。これで、なぜABO式血液型だけを重要視するのか、という疑問に1つの回答が得られたことになります。

AERA 平成17年1月24日号 血液型性格診断ブーム B型をいじめるな →詳細はこちら

 『AERA』の平成17年1月24日号(発売日は1月17日)の16〜19ページに、「B型をいじめるな」として、否定的ともとれる記事が掲載されています。

 この記事では、心理学者で登場するのは信州大学助教授の菊池聡(きくちさとる)さんのたった1人だけです。しかも、直接の取材ではないらしく(?)、著書である『超常現象の心理学』の解説だけが記事になっています。もちろん、大村政男さんは全く登場しません。

 結局、直接取材に応じた心理学者はただの1人もいなくなってしまいました(!)。本当の理由は不明ですが…。

 実は、この『AERA』の記事は、極めて不思議な内容となっています。単純ミスとは言えないものも見受けられるようです。

 そこで、もう一度よく読んでチェックしてみました。掲載されている写真は(『週刊朝日』と同様)テレ朝の血液型スペシャル番組のものと思われます。ただ、局名は写真だけでは読み取れないので、どの局かはわかりません。ところが、本文中にはテレビ番組がBPOに批判されているとだけあり、テレ朝の番組もBPOに批判されているのにも関わらず、本文中にはその部分は何も出てきません。更によくよく読んでみると、単に否定的なコメントを多く掲載しているだけで、記者や記事自身が血液型を否定しているとはどこにも書いていないようです。

 これでは、なんだかさっぱりよくわかりせん。朝日新聞本紙では割と血液型に好意的なのですが…。はて?

 更に問題なのは、記事の内容に正確でないと思われる記述が多いことです。

 例えば、東京都老人研究所の遠藤玉夫(えんどうたまお)さんは、「世界中の人の性格が4種類に分けられ、同じ血液型の人は同じ特徴をもつということは、考えにくいですね」と述べているそうです。また、糖鎖の専門家である大阪大学教授の谷口直之さんは、「性格がたった1種類の遺伝子で決まるというのはどうでしょうか」と話しているとあります。

 そして、『バカの壁』で有名な養老猛司・東大名誉教授も、

 体は、人によって異なる遺伝子の組み合わせによって決定された個性を持つ。血液型の遺伝子の働き方は、ほかの約2万の遺伝子がどのようなものかによって違ってくる。さらに環境の働きかけによっても異なる。だから血液型性格診断といわれると私は一人で怒り出します。
 血液型診断がはびこるのは、人の性格はいったん血液型で決まると変わらないという前提なんです。若い人は、どうせ私はバカだからとか、私はお父さんとは違うからと、自分が変わらないと考えることが多い。人は変わるのに、そんな固定的する考えが広まっていますね。

[注:ちなみに、最近のサイエンス日本版では、DNAには遺伝子以外の情報も存在し、遺伝子以外にそれらの影響もあるかもしれないという解説があります。そうだとすると、「遺伝子の組み合わせによって決定された個性」という文章は、厳密には正しくないことなります…。]

 というインタビュー記事が掲載されています。しかし、これら3人の意見は、菊池さん自身によって明確に否定されている(!)のです…。

 ただ、最近は血液型性格判断を撲滅しようという意識ばかりが先走って、適切でない批判をする人も散見される。よく聞くのは「多様な人の性格が四つになんか分けられるはずがない」という批判である。しかし「何らかの基準によって四つに分ける発想」自体には本質的に問題はないのである。もちろん境界線上であいまいに分類される欠点はあるが、この発想自体は心理学でも類型論という考え方で受け入れられている。…血液型性格学への批判は確かに重要だが不適切な批判で満足しているとすれば、それは非論理性という点では相手と同じ穴のムジナになりかねないことに注意しなければなるまい。

 菊池さんに取材をしたのかどうかわかりませんが、記者は菊池さんの主張に気が付かなかったのでしょうか?

 それだけではなく、不適切と思われる記述は他にも見受けられます。

 例えば、H型の糖鎖を持つのは、O型だけでなく、A型、B型、AB型も持っていますが、それらが明確にわかる記述はありません。従って、読者に間違った知識−−A型、B型、AB型にはH型糖鎖がない−−を植え付ける危険性があります。

 また、「谷口教授によれば、この酵素[注:糖転移酵素]は脳神経細胞では働いていない。性格と関係が深いと考えられる脳神経で働いていないものが、性格を決定づけるとは考えにくい」とあります。しかし、酵素がなくとも、血液型物質が(脳)神経細胞に存在することは確かです(この事実は多くの研究者が指摘しています)。従って、血液型物質が(脳)神経細胞に存在するのですから、谷口さんの論理によると、「(脳)神経細胞に存在するものは、性格を決定づけると考えやすい」ことになります(本当かな?)。いや、血液型物質が(脳)神経細胞に存在しようがしまいが、性格に影響を与えるはずがない、ということなら、谷口さんの発言は初めからナンセンスということになります。更に、糖転移酵素は、成人の脳はともかく、胎児の脳には大量に発生しているらしいのです。

Red_Ball12.gif (916 バイト)糖鎖の違いと性格

 血液型人間学メーリングリストでの議論で、主催者である鹿児島大学の板倉さんから、なかなか説得力のある説明がありました。それによりますと、糖鎖の違いと性格には関係があるかもしれないのではないかということです。ただし、ABO式血液型糖鎖で性格が違うかどうかはまだ未解明のようですが。次からが引用です。

 最近、と言いましても1994年くらいに発行された糖鎖関係の書物を読んでいますと、糖鎖研究は、私の学生時代には想像もしなかった展開を見せているようです。
 20年も前は、血液型物質と気質の関係について私に可能性として考えられたのは、

神経伝達物質やホルモンの「受容体」の作用に対して周辺の糖鎖がなんらかの影響を与える可能性

程度でした。(ま、それはそれでおもしろい面もあるので、■興奮と脱感作 としてこのメールの最後につけておきます。)

 さて、昨年、久留米大の先生にABO式血液型を決定する遺伝子について講演していただいたとき、その遺伝子が、

神経、筋肉、骨

において、胎児期に大量に発現しているということを伺いました。実は、わたしは、「脂肪組織、筋肉、骨、ではどうですか?」と質問したのすが、上記のようなお答えでした。脂肪組織の方は、わからない、ということでした。神経(脳を含む)は、われわれとしては当然ですね。
この答えが、わたしの予想にあまりピッタリだったので少し驚きましたが、「胎児期」というのにひっかかりました。う〜ん。「発生」について勉強して、仮説も練り直さないと。。。と思ったわけです。

 しかし、昨日届いた 日経サイエンス 糖鎖と細胞 の中の「神経系の糖脂質による細胞認識」は、なかなかエキサイティングなものでありました。
動物の糖脂質であるスフィンゴ糖脂質の中でもガングリオシド(末端にシアル酸がついた酸性糖脂質)の話しではありましたが、糖脂質が神経系の発生、シナプス形成において重要な役割を果たしている、ということなのです。

脳の複雑な機能は、脳細胞(神経細胞)の複雑な神経回路網によるわけですが、その回路網の接続部分がシナプスです。

 ただし、ガングリオ系ではなく、ラクト(ネオラクト)系糖脂質である血液型物質が、上記の事柄に関与しているとは書かれていません。
「単なる糖鎖が。。。」という否定の言葉は、これで笑いとばせるのですが、「単なるラクト系スフィンゴ糖脂質が。。。」と言われると、ま、「まだまだこれから。。」と答えるくらいしかないかもですね。(^^;

ガングリオ系とラクト系は、糖鎖の大きさや複雑さにそんなに差があるわけじゃないですけどね。はしっこに、酸性のシアル酸がついていることが一番の差のようです。また、ラクト系にシアル酸がついて、長糖鎖ガングリオシドというのができることもあるようです。

長くなりましたので、また。m(_ _)m

■興奮と脱感作

 例えば、アセチルコリン受容体については、分子レベルの研究がかなり進んできました(おなじ遺伝子スーパーファミリーに属すると考えられているセロトニン受容体なども同様のようですが)。α、α、β、γ、δという5つのサブユニットが細胞表面で輪を作って中央に穴(閉じたり開いたりするチャンネル)ができています。

 特命リサーチでも出てきましたが、神経細胞と神経細胞の接合部であるシナプスにおいて、神経終末から放出された神経伝達物質が次の神経細胞に届くと、この受容体に結合します。そうすると、チャンネルが開いて、Naなどのイオンが流入し、興奮へとつながるわけです。

 神経細胞の種類、性質によって神経伝達物質が異なり、それぞれの受容体が存在し、流入するイオンの種類も違うようです。

 さて、ここで、この受容体には「脱感作」という状態がある、ということなのです。神経伝達物質がずっと存在していると、つまり刺激が長く続くと、受容体に神経伝達物質が結合しているのにチャンネルが開かない、つまり刺激に反応しなくなっちゃう状態です。むちゃくちゃ興奮し続ける危険性を回避しているわけですね。

 さてさて、能見さんの本に出てくる、血液型別興奮曲線ですが、この脱感作となんらかの関係があると思われませんか?

  • O型は、一度興奮しだすと(あがったりすると)収まらない。
  • A型は、普段はO型ほど安定しているわけでもないが、興奮の後、開き直って安定する。
  • B型は、喜怒哀楽も激しい方であるが、AやOのような興奮状態がない。
  • AB型については、能見さんは2つの波を重ねてかいていますが、B型同様、AやOのような興奮まではいかない? 突発的感情変化、というのはよくいわれますが。

 上の、A型の開き直りって「脱感作」そのもののような気がするのですが。。。
ただ、成人の神経細胞に、ABO式血液型糖鎖がどれだけ存在しているのか(胎児では、ABO式血液型遺伝子が大量に発現しているということではあるが)はたまた、存在しているとして、それがどれだけ受容体の作用に影響できるのか、情報不足、未解明、の部分が多いですね。

 なお、ABO式血液型の研究者から、こういう意見をいただいています。

赤血球や血管内皮のフコース転移酵素(ABO式血液型物質を作る働きを持つ酵素)はFUT1という遺伝子産物であるが、胎児期の脳に発現している可能性か大きい。

 ですから、脳の発生の時期(性格?)に何らかの影響を与えていることは完全には否定できないと思います。 -- H10.6.28

 胎児期の脳というのは重要です。最近話題になった「性同一性障害」は、体と脳の性が違う(と自己に認識される)という障害ですが、原因としては胎児期などにホルモンバランスが崩れ、体と脳の性の不一致が起こるという説が有力です。つまり、胎児期の影響は成人まで残る場合があるのです。

 ま、本当のところはどうなのかわかりませんが、少なくとも「谷口教授によれば、この酵素は脳神経細胞では働いていない。性格と関係が深いと考えられる脳神経で働いていないものが、性格を決定づけるとは考えにくい」と言えないことは確かです。逆に「性格を決定づけると考えられる」の方が自然であるとさえ思えます。

 ちなみに、菊池さんはこのようにも言っています(引用前掲書)。

 血液型が性格に影響を与えるメカニズムが明らかでないことを批判点として挙げる人もいる。説明原理の不在は科学理論として決して望ましいものではないが、現実に承認されている他の科学理論にも詳しいメカニズムが不明なものはある。メカニズムを解明しようとしない血液型学の提唱者を批判することはできても、理論自体をこの点だけから批判するのはフェアではない。

 また、この記事の中には、国立遺伝学研究所の斎藤成也さんのインタビューがあり、次のようになっています。

 関連あると思わない

 血液型の進化について研究した斎藤成也(さいとうなるや)・国立遺伝学研究所教授によると、チンパンジーにはB型がない。ヒトと類人猿の共通祖先はA型で、ヒト、ゴリラ、ヒヒそれぞれ独立にA型から変異してB型が生じた。斎藤教授は、しばしば血液型と性格の関連について聞かれることがあるというが、
「関連があるとは思わない」
 あえて主観的な表現にするのは、科学的に「否定」する難しさを知っているからだ。何かが「ある」ことを証明するなら一つの例を示せばいいが、「ない」と証明するのは莫大(ばくだい)な時間とコストがかかる。
 1000万調べて否定しても、1000万1個目に肯定例が見つかるかもしれない。「思うだけは、私の思想の自由です」として、それ以上の議論をするつもりはないという。

 しかし、これに対して、斎藤さんの著書『ゲノムと進化』では、

 ここで、日本の中でよく話題になる、性格とABO式血液型の関連性について、私の考えを述べておきたい。第一に、「性格」を科学的に定義するのは簡単ではない。このため、これまでに性格とABO式血液型のあいだの関係を調べたとする研究がたくさんあるそうだが、それらはほとんどその結果がうたがわしいらしい。少なくとも私は[性格とABO式血液型の関連性について]全然信じていない。ただ、両者に関係があるという可能性を頭から否定するのも、科学者の態度ではないと思う。否定するにはそれなりのデータが必要だが、それもないようだからだ。ABO式血液型の型物質である糖鎖は赤血球だけでなく、多くの細胞表面で見いだされる。性格に深くかかわると思われる脳神経系の細胞にもABO式血液型の型物質がその表面にあるかもしれない。だとすれば、血液型の型物質の違いが、性格とはいわないまでも、なんらかの脳神経系の活動に影響を与える可能性はあるだろう。このように、可能性は自由に広く考えておくべきだと思う。
(ゲノムと進化 ゲノムから立ち上る生命 p142〜143 H16.9)

 ここからは私の体験に基づく推測です。たぶん斎藤さんは、取材で『ゲノムと進化』と同じ趣旨のことを言ったのでしょう(たった数ヶ月で意見が変わるはずがないので…)。しかし、AERAの記者は否定的な記事を書くことが目的(?)だとすると、「関連があるとは思わない」という発言だけを記事にした可能性もあります。本当はどうなのでしようか?

 以上、『AERA』の記事の不思議な点を指摘してみました。皆さんはどう思いますか?

朝日新聞 平成17年1月22日号 ◆血液型 性格診断で「差別」やめよ →詳細はこちら

  『朝日新聞』平成17年1月22日号(12面)に、聖徳大学講師(社会心理学)山岡重行さんのコラムが掲載されました。そのメイン部分を抜粋します。

◆血液型 性格診断で「差別」やめよ
 1300人の大学生について、血液型性格診断についての知識量や診断を確信する度合いを調べたデータがある。血液型性格診断では、例えばAB型を「気分にむらがあり二重人格」と見なす。調査では、自分の性格をこのように血液型で認識する傾向は、血液型性格診断の知識量が多く確信度も高い一部の学生に限られていた。多くの学生は、血液型と自己の性格の関連性を結びつけて考えてはいなかった。
 つまり、「血液型による性格の違い」は、マスコミなどから与えられた血液型性格類型をうのみにした一部の人たちの強い思い込みではないかと考察できた。

 しかし、この考察は、必ずしも正しいとは思いません(詳しくはこちら)。

 ここで目立つと思われるのは、「自分の性格をこのように血液型で認識する傾向は、血液型性格診断の知識量が多く確信度も高い一部の学生に限られていた」という文章です。つまり、一部だが明確に「統計的に差がある」ことになります! 他の学生は「差がない」のですから、全体では(サンプルさえ十分に大きければ)必ず「統計的に差がある」ということを認めてしまったことになります。

 つまり、ほとんどの心理学者が以前から主張していた「統計的な差がない」という前提は完全に崩れたことになります。:-p

 ところで、こんな重大な変更(?)に、学会では何の論争もなかったのでしょうか? はて?

朝日新聞 平成17年1月18日号(夕刊) 是か非か、血液型バラエティー テレビ局に「自粛要望」の背景は →詳細はこちら

 概要は次の通りです。

 BPOは、血液型バラエティー番組に苦情が多い(約150件)のを受け、テレビ局に事実上の「自粛要望」を出した。血液型番組の波紋は大きく、問題点の議論も含めて大ブームとなっている。プレス発表時には、委員から「冗談で見ているものに」「ヤボを承知で」との戸惑うコメントも出た。また、ある委員から「テレビを批判する力が視聴者にないと思わざるをえなかった」と発言もあった。
 この要望に対する
反響の約60通のうち、賛成が約7割、批判が約3割。BPOの要望は強制力はなく、どう受け止めるかはテレビ局次第。TBSとテレ朝は「BPOの要望は尊重している」とコメント。各局とも今後の放映は未定。BPO事務局も「現状では血液型番組は出尽くした感」とのこと。

毎日新聞 平成17年1月6日号 暮らしWORLD:積年のフシギ 血液型

能見俊賢さん監修 血液型「行動学」研究室 別冊宝島 10万人のデ−タで検証!血液型別行動パタ−ン大分析 宝島社 H16.12 840円(税込)

日本経済新聞のコラム「春秋」 平成16年12月11日付 →詳細はこちら

 日本経済新聞のコラム「春秋」(平成16年12月11日付)には、血液型が否定的な論調で取り上げられており、冒頭からこう始まっています。

またぞろ無責任きわまりない血液型の話が、テレビで流されている。ABO血液型による性格判断には、一片の科学的な根拠もなく、統計学的にも全く意味がないことが、学会ではとっくに決着済みだ。しかし、この「迷信」はしぶとく生き残り、差別という害毒を流し始めている。

 続いて、「以前にも小覧で紹介したが」(平成12年1月14日と13年12日21日)として、血液型本は売れ行きを考慮するのかマイノリティのB型とAB型は負のイメージを描くとあり、更に人事に血液型を持ち込む話や、学校でのイジメが否定的に取り上げられています。つまり、以前のコラムも同一の筆者であると推測されます。(売れ行きを考慮したら、どの血液型も公平に書くに決まっているじゃないかと思うんですが…。他の新聞ならともかく、「日経」のコラムとしては不思議です。)

 そして、最後にこう締めくくっています。

このばかげた迷信が浸透しているのは、日本と韓国だけ。今どき迷信で差別やいじめが横行する国を先進国とは呼べない。酒場のジョークとしても質が低いこの手の話を、根拠ありそうに厚化粧して垂れ流すテレビ局には猛省を促したい。メディアの論理的・科学的な資質が問われている。

 前回と違うのは、「迷信が浸透しているのは、日本と韓国」となったことです。前回は日本だけだった[注:当時も韓国で流行していました]のですが、なぜか韓国が追加されています。つまり、いつのまにか訂正されたことになります。(@_@)

 残念なのは、大村さんの「クロニンジャーのプロトタイプ」が取り上げられていないことです。従って、「一片の科学的な根拠もなく、統計学的にも全く意味がない」とは必ずしも言えません。次回は内容が訂正されるのでしょうか? はて?

日経サイエンス 平成16年12月号 塩谷喜雄さん いまどき科学世評 オカルトの復権と科学者の責務 →詳細はこちら

 日本経済新聞のコラム「春秋」(平成16年12月11日付)と同じような内容が、「日経サイエンス」(平成16年12月号の69ページ)のコラムに取り上げられています(「春秋」とは違い、オカルト全般が話題で、血液型も取り上げられています)。こちらは署名があります。

塩谷喜雄 いまどき科学世評 オカルトの復権と科学者の責務

民放でまともな科学番組が流されることはまれだ。血液型性格診断のような「つくり話」を、科学的であるかのように扱う。
[中略]
血液型性格診断とは,1人の作家(断じて科学者ではない)の思いつきの産物なのだが,日本と韓国ではなぜか本気で信じられている。他の国では相手の血液型を聞いて性格の議論などをしたら,科学的素養のない知的レベルの低い人間と小ばかにされるのがおちだ。

 そして、「春秋」と同様に、売れ行きを考慮するのかマイノリティのB型とAB型は負のイメージを描くとあり、ここでもマイノリティ差別の話題が否定的に取り上げられています(ところで、作家であるがゆえに科学的じゃないというような書き方は、「マイノリティ差別」にはならないのでしょうか?)。論調から判断すると、どうやら「春秋」と同じ執筆者の可能性が高いようです。このコラムでは、「日経サイエンス」らしく(?)、最後はこう締めくくられています。

相手にするのがばらしくても,科学者は反科学的な言説の拡大や浸透を防ぐ責務がある。神と闘って科学の思想を得た欧米の科学者に比べ,西洋から科学をいただいた日本の科学者にその意識が薄い,と感じるのは私だけだろうか。

 私はこれを読んで笑い出してしまいました(失礼!)。前半の主張と後半の主張は全く矛盾しているように思えます。なぜなら、欧米の多くの科学者は(今でも)「神」や「宗教」を信じているからです。科学者は、「神」や「宗教」を信じてはいけないのでしょうか? それとも、「神」や「宗教」は科学的なのでしょうか? これに対して、日本の科学者の多くは、「初詣」や「苦しいときの神頼み」はするとしても、意識的に「神」や「宗教」を信じているのは、どちらかというと少数派でしょう。というわけで、塩谷さんのこの記述が正しいとは思えません。そう思うのは私だけでしょうか?

#この記事には、「非科学的」なものは「頭から信じない」という明治的啓蒙主義の悪影響があるようですね。:-p

 同様に、本文中には矛盾すると思われる表現があるのですが、ABOFANは神や宗教には立ち入らないので、このへんで…。興味がある人は、井沢元彦さんの「ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座」を読んでみてくださいね。なかなか勉強になる本です。

週刊朝日 平成16年12月31日号 血液型「性格分け」日本人だけ信仰のなぜ? →詳細はこちら

 『週刊朝日』の平成16年12月31日号(発売日は12月21日)132ページ〜133ページに「血液型『性格分け』日本人だけの信仰のなぜ?」という記事があります。大村さんの関係する部分から引用すると、

大村政男さんは、ついこの間、インターネットの血液型サイトで「転向したのか?」と反撃の集中砲火を浴びせられたばかりだ。

 このサイトは、ABOFANでないことは明らかです。なぜなら、「連続砲火」ならそうかもしれませんが、「集中砲火」になるはずがないからです(笑)。集中というからには、何十、何百というサイトで批判されているんじゃないかと思うんですが、どこなのかな?

 さて、その「集中砲火」の契機は、10月7日の「スパスパ人間学」とあります。記事には、番組中で、

大村さんは、アメリカの大脳生理学者のクローニンジャーが提唱している人の気質・性格の3つのプロトタイプ「障害回避傾向」「新規性追求」「報酬依存」を尺度にして、血液型との相関がありそうだとコメントしたのだ。

太字は私が追加

 とあります。この部分は、このページの最初に書いたとおりです。しかし、クローニンジャーのプロトタイプという説明はなかったのですが…。なぜでしょうか?

 さて、この記事には、少々問題があります。

 もう一度よく読んでみると、掲載されている写真はテレ朝の血液型スペシャル番組のものと思われます。ただ、局名は写真だけでは読み取れないので、どの局かはわかりません。ところが、本文中にはフジの番組がBPOに批判されているとだけあり、テレ朝の番組もBPOに批判されているのにも関わらず、本文中にはその部分は何も出てきません。更によくよく読んでみると、単に否定論者のコメントを掲載しているだけで、記者や記事自身が血液型を否定しているとはどこにも書いていないようです。

 朝日新聞本紙やテレ朝が比較的血液型に好意的なので、記者が遠慮したのでしょうか? はて?

 更に問題なのは、その後に、

大村さんは、血液型の性格の関係そのものを「幻覚」として切り捨てているわけではない。いまだに科学で立証とされていないのに、科学的裏書きされているように錯覚させるから「幻覚」だと批判しているわけで…

 ここまで読むと首をかしげたくなります。本当に大村さんがそう思っているというなら、クローニンジャーのプロトタイプが間違っている(=科学で立証されていない)のか、心理学は科学で立証できないのか、週刊朝日の記事が大村さんの主張を間違って伝えているのか、のいずれか(あるいは全部?)です。本当はどうなのでしょうか?

 いずれにしても、非常に不思議というしかありません。

 そういえば、以前の週刊朝日には、平成11年8月20・27号(148〜151ページ)に、同誌・木之本敬介記者による『政党別性格判断でわかった「自自公」血液AB型過多でバラバラ!?』という面白い記事が掲載されています(政治と血液型に一部紹介あり)。

毎日新聞 平成16年12月9日号 「血液型」番組に配慮要望

朝日新聞 平成16年12月9日号 血液型と性格、番組は慎重に 放送倫理機構が要望 →詳細はこちら

 12月8日に開催されたBPO青少年委員会の前に、午後6時から「“血液型を扱う番組”に対する要望」のプレス発表が行われました。私はNHK夜9時のニュースで知って大変驚いたのを鮮明に覚えています(しかし、なぜかその日のニュース10では放送していませんでしたし、9時のニュースでも、ごく短い事実のみの報道といった感じでした)。このことを知らせるBPO報告VOL.18が公開されたのは、平成17月1月21日ですから、私のような部外者が発表の日時を知ることはできないのは当然です。
 ところで、VOL.18は、VOL.19と同じ1月21日に公開されています。たまたま年末で事務局が忙しかったのでしょうが、不親切と言えば不親切ですね。:-<

 その後、新聞各紙で取り上げられたのはご承知のとおりです。ここでは、代表として、『朝日新聞』の平成16年12月9日の記事を取り上げます。

 血液型と性格、番組は慎重に 放送倫理機構が要望

 放送への苦情に対応している第三者機関「放送倫理・番組向上機構」(BPO)の「放送と青少年に関する委員会」は8日、血液型を扱う番組に配慮を求める各放送局向けの要望を発表した。

 同委員会によると、視聴者から血液型番組に対して、「性格とは関係がないのに科学的根拠があるかのように装うのはおかしい」といった意見が目立ち始めたのは6月から。4月から11月までに約150件の意見が寄せられた。この間の血液型番組は、コーナーとして取り上げたものも含め民放で49本だった。

 要望は、「血液型で人を分類、価値付けするような考え方は社会的差別に通じる危険がある」とし、各局に対し、血液型で性格が決まるといった見方を助長しないよう求めている。

 「個人差があります」など注意を喚起するテロップを流す番組もあるが、これにも「弁解の域を出ない」としている。

 社会面とはいえ、かなり小さい扱いで、事実のみの報道であったことがわかります。毎日新聞などもチェックしてみましたが、ほぼ同じような扱いであることがわかりました。

 では、なぜこんなに小さな扱いなのでしょうか? 皆さんは疑問に思いませんか? そりゃぁ、系列のテレビ局であれだけ派手に血液型番組を宣伝して、視聴率もそれなりに上がったのだから…と思ってしまってはいけません。私もそう思い込んでいたのですが、本当の理由はもう少し別のところにありそうです。

#確かに、青少年委員会には民放各社も委員を出しています。

毎日新聞 平成16年11月27日号 血液型判断で「いじめ」 番組で「性格決めつけ」−−視聴者から抗議相次ぐ(夕刊) →詳細はこちら

板橋作美さん 占いの謎(文春新書) 文藝春秋 H16.11 735円(税込)

 朝日新聞 平成17年1月18日号(夕刊) 是か非か、血液型バラエティー テレビ局に「自粛要望」の背景は に取り上げられています。

能見俊賢さん タッチマイハート 文化創作出版 H16.11 1,470円(税込)

清水弘司さん監修 図解雑学性格心理学 ナツメ社 H16.10 1,428円(税込)

 42〜43ページに【血液型と性格】「血液型で性格が決まる」は本当か?があります。
 このタイトルは興味深いです。なぜなら、私だって「血液型で性格が決まる」と言われたら、「NO」と答えるからです(笑)。

 もちろん、内容は否定的なものですが、“すり替え版”を使った実験では、「FBI効果」と大村政男さんの名前のどちらもがカットされてしまいました。詫摩・松井さんの名前は紹介されているので、実に不思議というしかありません。大村さんの名前を出すと不都合でもあるんでしょうか?

 気になったのは、「血液型と性格」の提唱者は古川竹二と書いてあることです。これは間違いなので(少なくとも正しくはないでしょう)気になるところです。 -- H16.10.4

能見俊賢さん 血液型おもしろ読本ふたたび! MY BOOK 文化創作出版 近日発売 998円(税込)

 目次に注釈として、

本書は、1983年初版発行の「血液型おもしろ読本」を新たに加筆修正したもので、内容の重複箇所があることをあらかじめお断りしておきます。

 とあります。全面書き下ろしでないのがちょっと残念ですね。でも、アテネオリンピック選手の血液型が紹介されているのはGOODです。 -- H16.10.4

工藤陽孝さん 血液型と野生の生存戦略 熊本日日新聞情報文化センター H16.7 840円(税込)

 著者は、熊本県玉名市にある工藤内科の院長先生です。現役の医師というのがすごいですね。開業する前には、熊本赤十字病院に勤務していたとのことです。 -- H16.10.4

和田秀樹さん <疑う力>の週刊術 PHP新書 H16.9 700円+税

 まあ、よくここまでズバズバ書けたとものだと感心してしまいました。

○74〜75ページ

 人間はいったんスキーマをつくると、そこからなかなか抜け出せなくなる。わかりやすい言葉で言えば、思いこみが強くなりすぎると、認知の仕方が変わってしまうということだ。
 身近な例で言えば、血液型信仰もそれに該当するだろう。たとえば、「A型人間は、まじめで几帳面だ」と思いこんでいる人が、片付けのできないズボラなA型の人に出会うと、「あの人は片付けは苦手かも知れないが、待ち合わせ時間には正確だ。やっぱりA型だ」と、スキーマとの不一致情報は切り捨てられ、スキーマと一致する情報にだけスポットライトが当てられる。…思いこみの強い人は、「A型人間は、まじめで几帳面だ」という説自体が間違っているのかもしれないという疑いを持たなくなってしまうのである。

 確かに「血液型信仰」までなってしまった人は困りますが、これはかなり少数でしょう。でも、なぜ「血液型と性格」の話にならないのでしょうか?

○48〜49ページ

 私の実感としては、文系型人間と言われる人たちの方が、偉い学者の言うことや、有名な学説の熱心な信者になってしまう傾向があるように思う。
 心理学で言えば、フロイトの信者、ユングの信者、経済学で言えば、ケインズの信者、フリードマンの信者など、学派が分かれてしまう。文系的な説得術では、偉い学者の名前を挙げて、「誰々が何々と言っていました」というふうに根拠となる人名や学説を引き合いに出すと、比較的簡単に相手は説得されてしまう。

 まさにこれが日本の心理学者の問題だといっていいでしょう。能見さんが在野の研究者であること自体が問題のような発言はいくらでもありますし…。和田さんによると、心理学は訓古学的で権威主義的なのでしょうか?

○168〜169ページ

 「心理学を使うと人の心がわかる」と思っている人がいるが、心理学を過信するのは禁物だ。心理学こそ、最も疑ってみなければならない学問の一つだ。
 極端な言い方かもしれないが、私は、少なくとも日本で現在通用している心理学はほとんどあてにならないとさえ思っている。経済学ですら、ケインズの理論以降新しい理論がかなりでてきているのに、心理学の世界ではいまだに100年前のフロイトの理論が金科玉条のように持ち出されたりする。100年前の理論が現代の人たちの心理にあてはまるかどうか、検証がほとんどなされていないことが問題だと思うのである。検証されていない理論を現代人に当てはめて考えることには、やはり疑問を持たざるを得ない。
 しかも、心理学の理論のほとんどは、アメリカやドイツで実験された結果であって、それが日本人に当てはまるという保証はどこにもないのだ。文化的にも宗教的にも異なる日本人には、当てはまらない可能性も少なくないと思う。
 にもかかわらず、「フロイトはこう言っている」、「ユングはこう言っている」と言って、日本人の心をフロイト理論やユングの理論で解釈しようとする。そこに、最も疑うべき要素があると言っていいだろう。日本人に当てはまるかどうかを検証しないで、「フロイトは……」、「ユングは……」と言って人の心を解釈しようとするのは、けっして科学であるとは言えない。もはや宗教としか言えないだろう。

 まさしくそのとおりです! 血液型も、日本だけで外国にはないから間違いだ、というような反論が多くなされてきました。さすがに最近は、韓国・台湾・中国でも血液型に興味があることが知られてきたので、こういう反論はなんとなく消滅してしまったようです。
 実は、韓国・台湾・中国の文献を読んでみるとわかりますが、そのほとんどは日本からの輸出のようなのです。例えば、

第4話ではミニョンがユジンの血液型を尋ねるシーンが出てきますが、血液型や星座を使っての性格占いは日本から伝わったもの。
(NHK 冬のソナタホームページから。「占い」というのが気になります…笑)

 日本だけだったら間違いだが、輸出されれば(たとえ内容は変わらなくても?)正しいと認める(?)というのでは、和田さんじゃありませんが、はたして学問と言えるのでしょうか? -- H16.9.8

永井良昭さん 人の社会性とは何か〜社会心理学からの接近 ミネルヴァ書房 H15.7 2,600円+税

 173ページにこうあります。

 血液型性格関連説は今や、新奇な情報というよりも、魚が水の中にしか生きられないという知識と同様に、単なる事実を示すかのような情報になっている可能性もある。
 ここで検討しようとすることは、血液型と“気質”あるいは“性格”が関係する説がもっともかどうかということではない。古川学説(古川 ,1927)とその現代版(能見,1971)と言われるものの復活(大村,1989)の背景を考察することである。

 実に不思議な本です。確かに、「もっともかどうか」の検討はないようです。松田薫さんの『「血液型と性格」の社会史』が引用文献だからかもしれません。前川輝光さんの『血液型と性格』が文献リストにないのも不思議です。はて? -- H16.9.8

さいとう・たかをのゴルフ13 リイド社 H14.8 925円+税

 『さいとう・たかをのゴルゴ流血液型人物観察術』の続編のようです。私はゴルフはやらないので… -- H16.9.8

永井敦子さん チャートでわかるはじめてのきれい肌サプリ ワニマガジン社 H14.8 925円+税

 女性のための…。私は男性なので、なんとも言えません。f(^^;; -- H16.9.8

国司義彦さん [決定版]人を見抜く107のヒント こう書房 H14.3 1,200円+税

 第6章は「血液型で人間を見抜く」です。156ページにはこうあります。

 血液型については、専門家の間でも様々な議論がなされ、必ずしも定説はない。そして「同じ血液型でも人の性格は異なる」ということも確かである。しかし、私の体験から結論的に実感を述べれば、次のようになる。
「同じ血液型の人には気質的にかなり共通のものがあり、人を知る上での有力なヒントになることは間違いない」

 なるほどですね。 -- H16.9.8

『DIME』 平成16年9月16日号 大ブーム再来 「血液型」で心[職場の人間関係]も体[ダイエット]も健康になる

 9月2日発売の最新号(9月16日号)に血液型の記事が掲載されています。
 能見さんとダダモさんの本が紹介されています。
 男性誌とは珍しいですね。
 企画者が女性なのでしょうか? 4コママンガはナイスです! -- H16.9.8

『anan』 平成16年8月11/18日号 超最新版 血液型でわかる本当のあなた…オンリピック選手の血液型など 400円(税込)

 今回の「アンアン」は、血液型特集です。
 早速ゲットしてみました。
 今回は、「あるある」などのTVの影響だと思うのですが、医学的な面が大きく取り上げられています。
 アテネの選手の血液型や、血液型別アンケートのところもGOODですね。
 しかし、女子マラソン選手が全員O型なのにはビックリ。最近は、Qちゃんもそうですが、O型が強いようです。なんで? -- H16.9.8

と・学会編 トンデモ本の世界S 太田出版 H16.6

 こちらへどうぞ! -- H16.8.2

You Are Your Blood Type: Discover how you can find success in love, career, family, money -- every area of life!, Pocket Books, Toshitaka Nomi and Alexander Besher, 1988

 なかなか入手できない、能見さんの英語の本です。
 やっと、AmazonのUsedで入手しました! 人気なのか、まだまだ在庫はあるようです。日本語版とは随分と内容が違いますねぇ。
 見開きに有名人の血液型が紹介されています。 -- H16.8.2

BLTラボ編 血液型別英語学習シリーズ O型編/A型編/B型編/AB型編 H16.4 三修社 1,260円(税込)

   

 私は全部買いました(笑)。これで、英語が上達するならいいのですが…。(^^;; -- H16.8.2

奈良信夫さん 一滴の血液で体はここまで分かる H16.2 日本放送出版協会 714円(税込)

 157ページから159ページにかけて、いわゆる「血液型性格判断」への批判があります。
 残念ながら、この部分だけは間違いが多いようです。たとえば、

 とありますが、いずれも科学的に正しいとは言えません。理由はこれまでにさんざん書いたので省略します。
 さらに、

 という問題点もあります。どうも、「アプリオリに血液型性格判断」を否定する、という目的を持って書かれた部分のようで残念です。 -- H16.8.2

Eat Right 4 Your Baby: The Individualized Guide to Fertility and Maximum Health During Pregnancy, Nursing, and Your Baby's First Year / Peter D'Adamo, Catherine Whitney

 残念ながら、性格に関する記述はないようです。

続金健(xu jinjian)さん ABO在中国 ― 百年血型再発見 黒龍江(heilongjiang)人民出版社 2002.1 16.5元

 中国初の血液型人間学の本らしいです。

 早速読んでみたのですが、基本的に能見さんと同じ内容でした。例えば、序の2ページには「日本血型人類学専門家能見正比古的《血型与性格》和《血型与人生》」(日本の血液型人間学[中国語では血型人類学となるようです]の専門家である能見正比古の『血液型と性格』と『血液型と人生』[どの本なのでしょう?])とか、導入の2ページには「好奇心強且注重細節的日本人開始対侖進行全面、系統的研究、開在70年代形成独創的科学論体系」(好奇心が強い日本人は、システマチックな研究を始め、1970年代には独創的な科学的体系を開いた)とかあります。

 中国の有名人の血液型とか(75ページ)、中国と日本の民族性を血液型で説明するとか(225ページから)、上海ではA型が一番多いとか(256ページ)、内容は盛りだくさんです。ちなみに、蒋介石はAB型のようです。

有名人の血液型(徳川家康とか織田信長かホントかな?)

影視明星 O型 A型 B型 AB型
偶像派 劉徳華
王菲
陳慧琳
林志穎
舒淇
梁朝仏
安在旭
関芝琳
中野良子
黎明
林心如
酒井法子
張信哲
蘇友朋
三浦友和
陳志朋
実力・偶像派 周潤発
張曼玉
梅絶芳
張恵妹
周星馳
童安格
崔健
満文軍
山口百恵
張学友
王思う
張華健
章子怡
張柏芝
成龍
李連杰
莫文蔚
政治・軍事家 拿破侖
巴頓将軍
豊臣秀吉
里根
小布什
徳川家康
希特勒
隆美尓
卡特
尼克松
織田信長
田中角栄
蒋介石
宮沢喜一

ダダモ博士のNEW血液型健康ダイエット H16.3 集英社文庫 900円

 ダダモさんの本の邦訳第2弾が遂に登場! あの"Live Right For Your Type"が日本語で読めます!
 やはり日本語で読めるのはいいですね。(^^)
 血液型が性格に影響を与える根拠が詳しく書かれています。医学的なメカニズムを知りたい人には必読書です!

 ただ、残念なことに、この本は前作の「ダダモ博士のNEW血液型健康ダイエット」と同様、能見正比古さんの記述部分にいくつかの誤訳(?)が見受けられます。例えば、31ページの記述ですが、

訳文 能見の著作『血液型人間学』は日本でベストセラーとなり、その後も版を重ね続けている。

原文 Nomi's book, What Blood Types Reveal about Compatibility (Ketsueki de wakaru aisho) was a huge success in Japan, and remains so -- it's now its 240th printing.

 この訳文は明らかに間違っています。能見さんの最初の本は『血液型人間学』ではありません。ちなみに、原文でも『血液でわかる相性』と間違えています。正しくは、『血液でわかる相性』ですので、皆さんも間違えないようにしてくださいね! また、原文では240刷(本当かどうかは知りませんが、私の手元にあるのが140刷ですから全くの間違いとも思えません)とある記述が省略されてしまいました(なぜ?)。

 もっとも、日本で人口に膾炙しているのは『血液型でわかる相性』よりは『血液型人間学』ですから、事情を知っていてあえて変更したのかもしれません。ただ、血液型人間学が日本で爆発的に広まったのは『血液型でわかる相性』によるものですから、いずれにせよこの記述は適切であるとは言えないと思います。

 それから、コストを考えるとしょうがないのでしょうが、オリジナルにはある膨大な(かつ貴重な)文献リストがそっくり削除されています。もっと詳しく勉強したい人は、ぜひ英語版を買って読んでみてください。

  もう一つ気になったのが、訳者後書き(472ページ)です。

血液型と病気、あるいは血液型と性格に関係がある、という説は、どうも非科学的と考えられがちです。ある種の病気になりやすい血液型があるという話は、ときどき耳にしますが、残念ながら、その因果関係はまだきちんと立証されていないようです。また、血液型と性格に関係があるなどといえば、研究者からはまったく相手にされないことも少なくありません。

 この中にはいくつかの不適切な記述が見受けられるようです。

 まず、血液型と病気は明らかに関係があり、一部ですが因果関係もきちんと立証されています。例えば、O型は他の血液型に比べてピロリ菌に弱いため、胃がんになりやすいのです(この本の140ページには、A型が胃がんになりやすいと書いてあります)。また、血液型と性格を相手にしないのは日本(の心理学者と一部の医師)だけであり、世界的にはそんなことはない…はずです。

 それと、10ページには、人類最初の血液型はO型とありますが、最近の分子生物学の研究ではA型とされています。詳しくは斉藤さんの論文のページをどうぞ!

 とはいっても、この本は文句なくオススメです。ぜひ皆さんも買って読んでみてくださいね。(^^)

白佐俊憲・井口拓自さん 血液型性格研究入門 H5.5 川島書店 1,748円+税

最新刊ではありませんが、資料としてはベストの本です。平成5年までの文献や主張が丹念にまとめられています。

裏表紙からです。

「血液型と性格」はホットな論議の一つとしていまだ決着をみる気配はないが、「両者はほんとうに関係がないと言い切れるのか」という視点で二人の心理学者が共同して、これまでの研究や論述を丹念に見直してまとめたのが本書である。
血液型と性格をめぐる諸問題が、Q&A形式で45テーマに整理されわかりやすく解説されている。
血液型と性格の関係について関心をいだき、もっと深く知りたい、研究してみたいと思っている人々へのガイドブック。

最初にこの本を読んでいたら、このホームページはつくらなかったかもしれません(笑)。なぜなら、私が苦労して集めたデータのほとんどが掲載されているからです。おまけに、私が入手不可能だったデータも随分と掲載されています。(*_*) 

手元にこの本があれば資料には全く不自由しないといっていいでしょう。しかし、残念ながら現在では入手不可能のようです。なんで売ってないんでしょうね?

この本に唯一書いていないのが「データを取ると必ず差が出る」という事実です。本当に気が付かなかったのか、それとも、気が付いていても書けなかったのか、あるいは別の理由があったのかは謎のままです。

澤口俊之×阿川佐和子さん モテたい脳、モテない脳 H15.5 KKベストセラーズ 1,300円+税

 どちらもO型の澤口俊之さんと阿川佐和子さんの対談です。澤口さんは、「探検!ホムンクルス」で、血液型と性格は関係あると説明していました。番組中では、あまり詳しい話はなかったのですが、この本ではもう少し詳しい説明があります。(91〜95ページ)

血液型は、もともといい加減なデータだと、みんな思っていたんです。…あれは統計的な話だったんです。ししかし、最近、血液型というのは人の性格に非常に関係するということが統計的な話では立証されてきているんです。

 そして、茨城県警のデータをあげて、血液型別の交通事故の特徴を説明しています。例えば、一番事故が多いのはA型でスピード違反が多いとのことです。A型の人には申し訳ありませんが、これには納得できるものがありますね(失礼!)。そして、最近はその理由も解明されつつあるとして、

その理由がわかってきたんです。これは免疫力に関わることなんですが、O型の人というのは免疫力が強いことがわかってきました。詳しい理由は不明ですが、どうやらO型の赤血球だと免疫系がうまく働くみたいです。

 免疫系が強いと、あまり警戒しなくともいいので大雑把な性格になるそうです。逆に、A型は免疫が弱いので心配性だそうですが、B型とAB型はわかっていないそうです。竹内久美子さんの説明に似ているような気もしますね(笑)。残念ながら論文の紹介はありませんでした。わかれば、ぜひ紹介したいですね。

古川竹二さん 血液型と気質 S7.1 三省堂 2円80銭

 やっとゲットしました! いやぁ、実にラッキーでした。
 最新刊ではないのですが、現在まで続く「血液型と性格」論争の原点、そして戦前の血液型研究の頂点である有名な本です。

 どんな本なのかワクワクして読んだのですが、私の予想とはかなり違っていました。まず、文章が読んでいて面白いのです。学術書だから堅苦しくて読むのに苦労しそうだなぁと思いこんでいたので意外でした。また、当時は血液型が最新の知識であったせいか、最初の69ページは血液型そのものについての説明だったのも意外です。やっと70ページからが、本題の血液型と気質の関係についてになります。現在なら、血液型はポピュラーなものですから、本文の1/5以上のページ数を使って説明したりはしないでしょう。

 さて、研究方法は、自己判断による性格の測定と、性格の特徴がよく現れると思われるデータの分析です。データは、学校あり、軍あり、僧侶ありで、血液型検査が大変だった時代によくここまで揃えたなと感心してしまいます。このデータ中心の研究方法は、現在の能見さんに受け継がれているのかもしれません。

 ただ、昭和初期が現在と違うのは、χ2検定などの統計的検定がさっぱり整備されていなかったことです。従って、「当時の学会で否定された」という人がいれば、その発言はまず間違いだと言ってもいいでしょう。現に、いくつかのデータでは有意差が報告されています(例えば、前川輝光さんの「血液型と性格」 5〜6ページ)。

 もう1つ違うのは、血液型と気質(性格)の関係を非常に固定的なものと考えていたことです。特定の血液型と特定の気質(性格)が結びつくのは、仮説としては非常に魅力的なのですが、現実はそれほど甘くありません。(*_*) 現実には、同じような気質(性格)は多少の割合の差はあっても、ほぼどの血液型にも存在します。ただ、性格の現れ方が血液型によって違ってくるというのが、能見さんや目黒夫妻のメインとなる考え方です。

 能見さんの「神経質は困った言葉」何回も取り上げたので、今回は目黒夫妻の「気質と血液型」から引用します(68ページ)。

O型の鼻柱の強いことは、確かにそういえる一面がある。しかし、自身力が強いことと言った場合は、いかなる場合でも、いかなる時でも、自身力強く判断し行動しなければならない。しかし、そのように考えると、果たして、自身力強いということがいえるかどうかあやしくなってくるのである。O型の人が、敵弾をくぐる時にいかに臆病であるか知っているし、あるいは1人でものを考えている時に、いかに焦慮するかを考えると、O型の人の自信力強いことという長所はあやしくなる。単にそれだけでなく、A型といえども自信力強いこともあり、B型といえども、自信力強いこともあり得べきでその辺から、問題はやや複雑になってくる。…にもかかわらず、私は古川説について、根本的に反対でないし、O型は自信力強いことでなんらさしつかえないと考えている。なぜならば、O型、A型、B型、AB型それぞれの自信力を認めた上で、なおかつO型の自信力強いことという特徴は、常識的に顕著であると信ずるからである。

 また、大村さんの「古川のコピィストたち」という次の文章も少々疑問が多い文章と思えます(「血液型と性格」 205ページ 傍点は下線に変更)。

現在の血液型人間学は、古川学説のコピーとして存在している。古川学説は、それ自体が持っていた矛盾撞着によって死んでしまったが、それを再生させ、しかも大衆好みのファッションをさせて権威に弱い人たちの前に引っ張り出した偽科学者がいる。能見正比古という人物である。彼がいなければ、現代のような血液型人間学(1)の流行と定着はなかった。しかし、早口とカリスマ的な態度で大衆を欺瞞したことも事実である。能見の書いている物はコマーシャリズムに棹さした大衆的読物で、どうしたこのような非科学的読物が書けるのか、不思議である。

(1)能見が築き上げたといわれる「血液型人間学」のようなものは学問とか科学とか呼べるような代物ではない。古川学説を面白おかしく拡大コピーした物である。古川学説が下敷であることをはっきり表明するはずがないが、その所説の類似性はおどろくばかりである。ここでは「血液型人間学」などとはいわないで、「血液型性格占い」とか、「血液型性格判断」とすべきかもしれないが、能見のせっかくの創造なので、「血液型人間学」という表現を使っておこう。

 「血液型と気質」を読んでの素直な感想は、研究方法は似通っていても、思っていたより内容が違うなぁということです。この点については、前川輝光さんの「血液型と性格」ですでに言いつくされていますが、実際に読んでみて私も全く同感です。「古川学説が下敷」というのならともかく、「古川学説を面白おかしく拡大コピーした物」というのは明らかに言いすぎでしょう。
 一番明確な例がAB型の性格で、古川説では「外面はB、内面はA」なのですが、能見さんは「合理タイプ」ですから、どう考えても同じとは言えません。

 大村さんの文章でもう1つ引っかかる点は、「大衆好みのファッションをさせて権威に弱い人たちの前に引っ張り出した偽科学者」と「能見の棹さした大衆的読物」が矛盾する点です。能見正比古さんが(テレビで有名な○槻教授のように?)科学者然としていて科学的権威であると言ったら、昔を知っている人なら面白い冗談と勘違いしてしまうでしょう(笑)。彼が科学論文を書いていたとは聞いたことがありませんから、「偽科学者」というのは(血液型人間学が科学を目指していたことが事実としても)少々無理があると思います。また、「能見の書いている物はコマーシャリズムに棹さした大衆的読物」なら「非科学的読物」でも全然不思議ではありません。また、「コマーシャリズムに棹さした大衆的読物」という表現は、明らかにアカデミズムの立場に立った偏見に満ちた差別的表現です。差別に敏感な心理学者は問題にしないのでしょうか?はて?

 いずれにしても、能見さんの血液型人間学が「古川学説を面白おかしく拡大コピーした物」というのは明らかに言いすぎでしょう。

目黒宏次・澄子夫妻 気質と血液型 S45.10 現代心理研究会 3,200円

 戦前の血液型気質相関説に関する論争を自分で調べたい人は、古畑種基さんの「血液型の文献集」(昭和10年 金原商店)が詳しいようです。残念ながらこの本は入手できなかったのですが、目黒宏次・澄子夫妻による「気質と血液型」(現代心理研究会 昭和45年)の資料には、この本の紹介があり「日本語文献1719編、欧文4158編のうち、気質と血液型に関係あるもの文献約400編を紹介しましょう」とあるので、私はこちらでリストアップしました。
 あるいは、白佐俊憲・井口拓自さんの「血液型性格研究入門」(平成5年 川島書店)で調べるという方法もあります(この本は、Q&Aと資料が豊富なので、資料集として使うのには便利ですが、残念ながら現在では入手できないようです…)。

 この本は、能見さんより前に出版されたため、歴史的価値がある本です。当時の値段が3,200円ですから、相当高かったことになります。

 箱の表には次のように書いてあります。

 東京女子高等師範学校教援古川竹二氏は昭和2年8月の「心理学研究」(岩波書店)に「血液型による気質の研究」を発表した。古川竹二氏の血液型による気質説は時代の好尚に投じたちまち一世を風靡した。昭和7年同氏の「血液型と気質」三省堂発行はその頂点に立つものであった。しかし学会の保守性と次第に深まりゆく、研究の自由に対する弾圧によって、古川竹二氏の気質説は昭和10年を境として学会より抹殺され姿を消すのである。
 筆者らは20余年心血を注ぎ、古川学説の絶対を克服し関係的にとらえることによって新しく理論構成すると共に、古川学説を再び、世に問うことを企図した。

 箱の裏には、

 日本人によって発見され、日本人によって理論づけられた気質と血液型との相関関係を本書によってたしかめられたい。
 気質説はしかし鋭利な両刃の剣でもあるので心ある人々によってのみ善用されることを心から願うものである。
  気質は対人関係を決定する!?
   
心理学者に新しい研究の視点を
   教育家に生徒把握の基準を
   裁判官に犯罪心理の背景を
   外交官に民族気質の理解を
   会社員に人とうまくつきあう法を
   セールス・マンに客を見抜く法を
   管理職者に人事関係のコツを
   夫婦に正確な人間理解を
   恋人に相手を判断する方法を
   商取引に相手に勝つ方法を
   スポーツマンに負けない精神力を
  どんな人間関係にも応用できる本!!

 解説は不要でしょう。

矢田部達郎さん 心理学序説 S20.9 創元社 600円

 著者は、有名なYG性格検査を考案した矢田部達郎さんです。彼の著書『心理学序説』(創元社 S25)では、

古川氏の如きは血液型と気質型との間に高度の対応があると主張したが、今日ではこの考えに賛成する人は少ない。但し、気質は経験によって変形されることが多く、かかる変形を度外視することができれば、或はそれらと気質の間に極めて大雑把な対応を認めることができるかも知れない。(30ページ 文章は現代文に変更)

血液型と気質の関係については古川竹二氏の研究以来多くの研究が発表されたが、大体の印象は無関係というところに落ち着いたように見える。但し近頃著者の娘等が京都鴨き(「シ」+「斤」)高校女生徒千名について検査したところ、自己判断も他人判断もともに無相関であることを示したが、自己判断に於て就学前、小学校前期、小学校後期、女学校前期、女学校後期と異なる生活時期につき5判断をなさしめ、5期を通じて最も多く判定した気質を有意気質と名づけて整理したところ、僅かではあるが正の相関(φ=0.178)が認められた。人員が千人に上るのでこの相関は全く無相関ではないと思われる。気質評価などの改良によって未来に於ては或はもっとはっきりした資料が得られないとは限らない。(268〜269ページ 下線は私 文章は現代文に変更)

 とあります。

【H16.3.16追記】

 その後、昭和43年に発行された佐藤幸治さんの『人格心理学』(東京創元新社)でも、血液型と性格についての記述があることを発見しました。この本は、初版が昭和26年に出版され、第6版が昭和43年に発行されています。
 能見さんの『血液型でわかる相性』が出版されて日本中に大ブームを巻き起こしたのは昭和46年ですから、その直前まで心理学でも血液型と性格の相関の可能性を示している本があったとは驚きです。(@_@)

 関係部分を引用しておきます(281〜282ページ 文章は現代文に変更)。

 血液型と気質については我国の古川竹二氏(1932)がA、B、Oの3つの血液型に対し、第32表[省略]の如き気質特性を配当したのであったが、他の多くの心理学者の追試はその否定に傾いている。たゞ最近、矢田部達郎氏(1950)が注意しているのは、高校生女生徒千名についての検査で、自己判断も他人判断も共に無相関であるのに対し、自己判断においては就学前、小学校前期、後期、女学校前期、後期の5期について別々に判断させ、5期を通じて最も多く判定した気質を優位気質として整理したところ、僅かではあるが、正の相関(φ=0.187)[0.178の間違いか?]が認められたという結果である。

 もっとも、能見さんの『血液型でわかる相性』が発表された昭和46年以後に、多くの心理学者が血液型の研究を始めたという事実はないようです。ちょっと不思議な感じがしますね。

大坊郁夫さん編著 わたし そして われわれ ミレニアムバージョン H16.1 北大路書房 2,500円+税

 この本は、初版が1988年(昭和63年)に出版され、Ver.2が1993年(平成5年)に、第3版であるミレニアムバージョンが2004年(平成16年)に出版されています。

 読んでビックリしました! なんと、私と同じことを考えているからです!!

 ほとんどのデータ(一部のバイアスがかかったものを除く)を見ても、日本人の70%程度は血液型と性格に関係があると思っています。そう思っている人の多くは、「×型は○○な性格」と感じているはずです。もちろん、「×型は○○な性格」はかなりの部分一致しています。そうじゃないと、血液型の話が盛り上がりませんから当然ですよね(笑)。

 つまり、本当に血液型と性格に関係があろうがなかろうが、データを取れば必ず血液型と性格には関係ある結果が得られる…はずです。

 それでは、この本の93ページのコラムを読んでみましょう。正確を期すため、コラム全体を引用します(このコラムは、北星学園大学社会福祉学部教授の今川民雄さんが執筆されたようです)。

 <パーソナリティ研究とステレオタイプな認知>
 欧米では,生年月日による星座とパーソナリティ間の結びつきについて広く信じられているようです。そのことが,パーソナリティの判断について歪みをもたらしてしまうことを示したアイゼンクの研究を取り上げてみましょう。彼は被験者に,12の特性(12の星座が示すとされる代表的なパーソナリティ特性)を自分にあてはまる順に3つ選ばせました。その後で,12の特性が星占いの星座のパーソナリティを表わしていることを知らせ,自分の星座にあてはまると思うものを3つ選ばせました。この時最初の選択が星占いによる予想と一致した被験者を「星占いの知識あり群」,3つとも一致しなかった群を「知識なし群」,残りを「ボーダー群」としました。この3つの群が自分のパーソナリティの選択で,星占いの予想と一致したかどうかを示したのが表1です。

表1 星占い知識の有無と自己の性格の評価
Eysenck, H. J. & Nias, D. K.B. 1982 Astrology: Science or Superstition?. Maurice Temple Smith.を一部改変

  第1回目
の評価
偶 然 第3回目
の評価
知識のないグループ(50名) 3 4.2 9
ポーダライン・グループ(26名) 2 2.2 10
知識のあるグループ(46名) 7 3.8 29

 この表は,自分自身の性格評価が星座の待徴に合った人々の数をグループ別に示している。第1列は,自己記述の第1選択として星座特徴を選んだ人の数を示している。右側の列は第1回目,第2回目,第3回目のいずれかで選択したものを含む人の数を示す。中央の列は偶然により第1回目の選択をしたと思われる人の数を示す(選択される性格特性は12あるので,標本12名に対して1名の割合となる)。
 「知識なし群」は,自分のパーソナリティの判断で,星占いの予想とは全く一致していないが,「知識あり群」は,星占いの予想と偶然以上に一致した判断をしてしまうことがわかります。
 日本ではABO式血液型とパーソナリティとの結びつきが広く信じられていますが,そのことが自分のパーソナリティの判断に歪んだ結果をもたらす可能性が予想されます。また,いったん信念ができあがると,それに一致する情報にのみ注意が向くことで,その信念(血液型ステレオタイプ)が変化しづらいことも明らかにされています。
 この事実は,自己判断に基づくパーソナリティの研究が抱える困難さについて示しています。

 要するにこういうことです。
 本当に星占い性格に関係があろうがなかろうが、欧米の一般の人(=星占いを信じている人と信じていない人の両方を合わせたグループ)のデータを取れば必ず星占いと性格には関係ある結果が得られることになります。日本人の血液型も同じことだと…。

 これで、私の主張と同じ心理学者が初めて現れたことになります! やった! 

 念のため、旧版もチェックしてみました。初版(1988年)の77ページとVer.2(1993年)にこんな内容のコラムが掲載されていました。こちらも、正確を期すためにコラム全体を引用します。

<血液型とパーソナリティ>
 近年,血液型とパーソナリティの関係を取り上げることがちょっとしたプームとなり,これに類する題名の本や雑誌の記事がたくさん見受けられるようになりました。手元にあるそういった本の1 冊をみると,血液型は人問のパーソナリティを比較し観測する最大の手がかりであるとして,さまざまなデータから,ABO式の血液型とそのパーソナリティ特徴が示されています。このような記事の影響は,私たちの日常生活にもかなり入り込んでいて,「あの人は凡帳面だと思ったら,やっばりA型だった」とか,「私はB型だから好奇心が強くて」などといった会話が交わされることがあります。
 血液型には,よく知られているABO式やRh式の他にも多くの種類がありますが,この血液型という知識はまだ比較的新しいものであって,1901年にランドスタィナー博士によって,今日でいうABO式が発見されたのが最初です。
医学の領域では,血液型と疾患との関係に関心をもっ研究者がおり,A型とO型との比較ではA型に虚血性心疾患が多い,などの報告がなされているようです。
 心理学の領域からみた血液型とパーソナリティとの関係はどのようなものでしょうか。“Psychological Abstract”という,毎年各国で発表された心理学関係の論文を網羅している雑誌で‘Blood Groups’という項目を調べてみると,ABO式血液型と,精神病の診断名や心理検査の結果との対応などについて,毎年2〜3の報告がなされていますが,それぞれの特性と血液型との統計的有意な関係は見出されなかったというものがほとんどです。
 大村政男は,特定の血液型に多いとされるそれぞれの性格特徴が,実は誰にでもみられるものであることを統計的に示しました。たいていの人がもっているような,パーソナリティ特徴を示して,これがA 型だとか,これがB型だとかいわれると,なるほど確かにそれが自分にもあてはまるために,そのラべルづけが正しいような気がすることがあります。大村は,この点について,安易に血液型とパーソナリティの問題を考えることのないよう鋭い警告を発しているといえます。
 先にあげたように,心理的あるいはパーソナリティ特徴と血液型との間に関係があるとする研究報告もけっして皆無ではなく,今後の研究が待たれるところです。しかし,その場合にはあくまでも客観的で科学的なアプローチがとられる必要がありますし,その報告を受け取る側も安易な思い込みを避けて,慎重であることが要求されます。さもなければ,血液型とパーソナリティの問題は,いつまでたっても迷信の域を出ず,真の解明は行なわれないままとなるでしょう。

 つまり、「それぞれの特性と血液型との統計的有意な関係は見出されなかった」という主張や、大村政男さんの「特定の血液型に多いとされるそれぞれの性格特徴が,実は誰にでもみられるものであることを統計的に示しました。」という主張は第3版ではきれいさっぱり削除されてしまいました。要するに否定されたことになります。いゃあ、実にうれしいですね。(^^)

 ただ、気になったのは、主張が180度変わった理由です。血液型に関すると思われる参考書は、ミニレアムバージョンでは、

上瀬由美子 2002 ステレオタイプの社会心理学──偏見の解消に向けて<セレクション社会心理学21> サイエンス社

 のようですが、初版とVer.2では明確なものが見あたりません。ミニレアムバージョンに示されている『ステレオタイプの社会心理学』を調べてみたところ、43ページから50ページに血液型ステレオタイプの説明がありました。そこでは、ここで松井豊さんの研究を紹介し、このように書かれています(43ページ 太字は私)。

性格を尋ねた24の質問項目(たとえば「先頭に立つのがすき」)の肯定率と血液型との関連を検討した結果、いずれの項目についても血液型による一貫した差は見られませんでした。この点から松井は、ABO式血液型と性格の関連性を否定しています。この他にも血液型と性格の妥当性を検討するいくつかの研究が心理学者によって行われていますが、多くは血液型と性格の関連を見出せないものとなっています。

 これでは、「それぞれの特性と血液型との統計的有意な関係は見出されなかった」という文章を削除する根拠にはなりえません。不思議というしかありません。
 実は、上瀬さんの『ステレオタイプの社会心理学』には、「それぞれの特性と血液型との統計的有意な関係は見出されなかった」という主張を否定する坂元さんの研究が引用文献のリストに存在します(この研究は松井さんのものよりサンプルが多いので、明確に差が出ているのですからABO式血液型と性格の関連性を肯定することになります)。しかし、それなら大坊さんはこちらを参考書とするはずです。もっとも、大坊さんのミレニアムバージョンでは「参考書」と書かれているので、坂元さんの研究は「参考書」ではなく「参考文献」だからリストに含めなかったとも考えられなくはないですが、本当のところはどうなのかわかりません。

 あるいは、もっと別の理由も考えられます。それは、一般書、心理学以外の専門書、新聞や雑誌の記事、テレビ・ラジオ・ホームページなど、『ステレオタイプの社会心理学』以外の参考文献があったということです。どちらかというと、こちらの方が可能性は高そうです。

 いずれにせよ、本当のところはわかないので、この本の主張が180度変わった理由は謎のままです。誰か教えてくれないですかねぇ…。

 余談ですが、大坊さんも上瀬さんも、血液型と性格の関係を示す研究が皆無ではないことを述べています。

大坊さん 偶然以上に一致した判断をしてしまう
上瀬さん 血液型と性格の妥当性を検討するいくつかの研究が心理学者によって行われていますが、多くは血液型と性格の関連を見出せない[=いくつか見出されている]

 従って、いずれにせよ「それぞれの特性と血液型との統計的有意な関係は見出されなかった」というの従来の心理学者(=否定論者)の主張は、現在では心理学者自身によって否定されつつあると考えていいでしょう。

 だんだんいい方向に進んでいるようで、実に喜ばしい限りです。(^O^)

福涛さん編著 血型性格与人生 中国盲文出版社 2003.1

新版 心理学がわかる。 アエラムック H15.5 朝日新聞社 1,300円+税

 アエラムックの「心理学がわかる」シリーズとしては、1994(平成6)年版、2000(平成12)年版に続くで3冊目です。
 血液型に否定的な記述は、1994年版では3ページもあったのですが、2000年版ではたったの300字に縮小され、そして今回の2003年版では全くなくなってしまったようです! おかしい、と思って何回も読み直したのですが、やはり全く見つけることができませんでした。
 執筆陣が大幅に変わったわけでもないようなので、執筆者グループ、あるいは編集者が血液型を書く必要がない(あるいは書いてはマズい?)と判断したとしか考えようがありません。

 本当はどうなのでしょうか?? はて?

1994年版
血液型の記述は3ページ
(67〜69ページ)
2000年版
血液型の記述は300字
(139ページ)
2003年版
血液型の記述はなし

松井豊さん編 対人心理学の視点 ブレーン出版 H14.1 2,800円+税

 否定論者で有名な松井豊さんの最新の著書です。でも、なぜか血液型に関する記述が全くありません。以前はそんなことはなかったのですが…。
 なぜ??

ゲノム情報を超えた生命のふしぎ 糖鎖 第16回「大学と科学」公開シンポジウム講演収録集 H15.1 3,000円+税 クバプロ

 この本は画期的です。ABO式血液型と同じく糖鎖で決まるルイス式血液型で性格が変わることが実証されたからです。やった〜!
 貴重な実験をしたのは成松久教授(産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター)です。この本の55から56ページから引用します。

 私は、血液型と性格は関係あるという説の肯定論者です。ただし、ABO式だけが性格をきめているのではなく、ありとあらゆる神経で発現している糖鎖のポリモルフィズム(変異多型)が性格と関係あるに違いないと思っています。一例を示すと、ルイスXとは、先ほどのルイスA、ルイスBとよく似た糖鎖構造を神経で発現しているものです。これを合成するフコース転移酵素をクローニングしてノックアウトマウスを作出すると、抗原構造が消失します。そのマウスは非常におじけついていて、おっちょこちょいで、情緒が不安定です。ルイスXという糖鎖がネズミの性格を決めていたことを証明することができました。

 残念ながら、この本には糖鎖によりなぜ性格が変わるのかは書いてありません。今後の研究に期待したいところです。

『anan』 平成15年8月13日号 血液型がわかる本当のあなた〜オリジナル血液型と、裏血液型をチェック!

 今回の特集はかなり力が入っています。特に67ページのデータは必見です!

安保徹さん 医療が病をつくる〜免疫からの警鐘〜 岩波書店 H13.11 1,800円+税

 安保(あぼ)さんは、世界的に活躍する免疫学者です。
 最近の著書である、この『医療が病をつくる』では、血液型と性格について正面から取り上げています(17〜19ページ)。

 交感神経優位のタイプでは活動的で「顆粒球人間」となり、副交感神経優位のタイプではゆったりした「リンパ球人間」となることを述べた。しかし、この法則と関連して、血液型と人の性格の間にも関係があることが分かってきたのである。
 長い間、血液型と性格のつながりが指摘されてきたが、その謎を科学的に明らかにした研究はこれまでなかったように思う。

 ではその根拠は何かというと、

 人間ドックで測定した成人の末梢血のリンパ球のレベルを血液型ごとにまとめると次のようになる。O型39%、B型37%、A型36%、AB型34%である(対象者5000人)。この鋭い観察は畏友の福田稔医師が明らかにしたものである…

 これはかなり衝撃的な文章ですね。(@_@)

 そこで、O型>B型>A型>AB型となるデータをチェックしてみました。松井さんの論文1からよさそうなものを選んだのがこれです。なお、データの出典と詳細については松井豊さんの論文のページを見てください。

血液型別肯定率(%) →最高値が赤 →最低値が青

項目の内容

O(182) A(225) B(138) AB(68)

9. 人には心を開く方である

54.4 49.3 52.9 47.1

 でも、顆粒球が多く活動的な方が「人には心を開く」ような気もしますが、本当はどうなのでしょうか? ちょっと気になります。ただ、O型が情緒安定型とするなら、普通の状態ではそうですから確かにあてはまります。たぶん、もう少し詳細に分析する必要があるのでしょう。

 ここで注意すべき点は、必ずしもすべてのデータでO型>B型>A型>AB型(あるいはO型<B型<A型<AB型)となるのではないことです。従って、顆粒球とリンパ球の割合だけで血液型と性格についてのすべてが説明できる訳ではありません(残念!)。

 しかし、血液型と性格について、説得力がある医学的な仮説がまた一つ増えたことになります。やった〜、パチパチ。(^^)

 ちなみに、安保さんの名前はローマ字で書くと「ABO」さんです(笑)。お後がよろしいようで…。

西原克成さん 内蔵が生みだす心 NHKブックス H14.8 920円+税

 カバーの解説からです。

 [脳中心の人間観を見直す]
 心肺同時移植を受けた患者は、
 すっかりドナーの性格に入れ替わってしまうという。
 これは、心が内臓に宿ることを示唆している。
 「腹が立つ」「心臓が縮む」等の感情表現も同様である。
 高等生命体は腸にはじまり、腸管がエサや生殖の場を求めて
 体を動かすところに心の源がある。その腸と腸から分化した
 心臓や生殖器官、顔に心が宿り表れる、と著者は考える。

 著者の西原さんは、人工臓器の開発で世界的に有名な人です。彼は、脊椎動物の進化についても独自に解明しています。
 ここで重要なのは、心肺同時移植を行うと性格が変わる場合があるということです。どうやら、性格を決めるのは脳だけではないようなのです。

 別な例も報告されています。肝臓移植でも性格が変わる場合があるようです。高田和明さんの『脳からストレスが消える』(光文社 H8.11)では(20ページ)、

 肝臓の移植を受けた人は、たとえば、鏡に映る自分が自分でないような気がするとか、一緒にいる仲間に「お前は誰だ」といったりするというのです。これは米国で肝臓移植の研究者たちによって報告されています。…

 また、23ページでは、

 脳は機械のようなもので、脳が働くことで、考え、感情、記憶などの働きが生ずるのですが、その動かし方は脳以外の体液が決めているのです。
 では、体液を成分を作っている場所とはどこでしょう。
 それは、肝臓なのです。血液や粘液の成分は大部分肝臓が作っています。 

 高田さんによると、最近はギリシャ時代の体液説が見直されているそうです。体液説というのは、ヒポクラテスの考えで、体液のバランスで性格、精神、健康が決まるというものです。これらの体液とは、血液、粘液、黄色胆汁、黒色胆汁の4つです(肝臓は胆汁を作っています)。

 体液説が根拠を失ったのは、脳内物質によって性格が決まるという理論が支配的になったからだそうです。しかし、脳内物質の基となる物質は、肝臓が作っています。なにしろ、肝臓は物質代謝の中心なのですから…。肝臓で作られた物質が脳に運ばれ、酵素によって脳内物質に変わるのです。移植された肝臓が作る脳内物質は、以前の肝臓とはバランスが違ってきます。結果として、脳が新しい肝臓の影響を受けて感じ方が変化し、自分でない自分がいたり、性格が変わってくるということになるようです。

 心肺同時移植についても、同じようなメカニズムで性格が変わるのかもしれません…。

 いずれにせよ、臓器移植により(脳内物質に何らかの影響があり?)性格が変わるということは事実のようですから、脳細胞に血液型物質があろうがなかろうが、血液型(物質)がシナプス(≒性格)になんらかの影響を与える可能性は否定できないことになるようです…。

 本当はどうなのか、興味津々ですね。(^^)

さいとう・たかをのゴルゴ流血液型人物観察術 PHPエル選書 H14.4 760円+税

 能見さん主宰のABOの会にも入会していたさいとう・たかをさんなので、血液型のキャリアは相当なものです。ゴルゴ流を期待していいでしょう! 出版社がPHPだけあって、地方でも入手しやいようですね。とにかく、この本は間違いなく買いです!
 なお、ゴルゴ13はA型です。作者がそう言っているのだから間違いありません(笑)。

血型解析完全手冊 水銀居士著 知性頻道 99.4 NT$250

 最近、また中国語の本を入手しました。

『血型解析完全手冊』 知性頻道 
水銀居士 著
民国88年4月(西暦1999年4月)
新台幣(新台湾ドル)250元

 この本で特徴的なのは、次の記述です(4ページ)。

日本的能見正比古博士、潜心研究血液型與個性的相互関係長達三十年之久、他相信…「血型是形成性格的再基本因素…、自能改善人間関係、使人與人之間互信互諒、友朋和善、信而獲得成功事業、幸福結婚。」

 翻訳は不要でしょう。つまり、中国語圏の血液型人間学は、能見さんの影響によるものであることがわかります。

#ただ、分類は「占い」とのことなので、大変残念です。

能見俊賢さん 「血液型」 怖いくらい性格がわかる本 王様文庫 三笠書房 H13.12 495円+税

決定版!【血液型】気になる相性秘密事典 青春文庫 青春出版社 H13.9 505円+税

  『血液型相性おもしろ裏読み事典』(青春出版社)の文庫版。加筆修正されています。

能見俊賢さん 「血液型」1分間活用マニュアル 王様文庫 三笠書房 H13.9 495円+税

  『“血液型”おしゃべり倶楽部』(文化創作出版)の文庫版。加筆・改筆・再編集がされています。

草野直樹さん 血液型性格判断のウソ・ホント かもがわ出版 H13.7 1,400円+税

  つい最近出版された、【講座】超常現象を科学するシリーズの第8巻です。前著『「血液型性格判断」の虚実』が非常によかったので、早速入手して読んでみました。しかし、残念ながら読みにくいし、ミスも目立つようです。時間が取れなかったのでしょうか?
  前著から更なるバージョンアップを期待していたのですが、隠れ草野さんのファンの私としては非常に残念です。

  前著に比べての違いは、採用されたデータが大幅に減ったこと、それに対して、オカルト問題や非合理的思考についての思索が大幅に増えたことです。これについては、草野さん自身が前書きに書いています。(13ページ)。

  本書では、T・U章で6年前に刊行した『「血液型性格判断」の虚実』を全面改定[注:改訂では?]した血液型性格判断批判を中心に、V・W章でオカルト問題や非合理思考と合理的思考の分水嶺について述べています。

 実際に読んでみるとわかりますが、T・U章でも『「血液型性格判断」の虚実』のデータ部分は大幅に縮小されてしまいました。(^^;; データマニアの私にとっては、とても残念です。なぜなのかなぁ???

Live Right for Your Type

Live Right for Your Type: The Individualized Prescription for Maximizing Health, Metabolism, and Vitality in Every Stage of Your Life / Peter J. D'Adamo, Catherine Whitney / Putnam / Hardcover / Pub. Price: $22.95

 血液型と性格について触れています(詳しい内容はこちら)。

『anan』 平成13年3月16日号 「血液型」のパワーを生かせば、強運になれるって本当?

山岡重行さん 『ダメな大人にならないための心理学』 ブレーン出版 H13.1 1,900円+税

 第二夜に、「血液型性格診断に見るダメな大人の思考法−思いこみと勘違いのメカニズム」が掲載されています。取り上げ方は比較的公平と言えると思います(詳しくはこちら)。タイトルどおり否定的な内容です。

改訂版『人格心理学』 (財)放送大学教育振興会 H12.3 2,400円+税

 否定的な立場から、血液型性格論の問題が13ページから15ページに取り上げられています。ビデオの説明は10分程度です(詳しくはこちら)。

能見正比古・能見俊賢さん 青春文庫『決定版【血液型】でわかる幸福学』 青春出版社 H12.11 543円+税

この本は、『血液型女性白書』の新装版です。

河内厚郎さん 『血液型恋愛術』〜血液型を信じないあなたのための〜 H12.10 澪標 952円+税

 恋愛だけではなく、面白いエピソードも満載です。血液型フリークは必読でしょう! 残念ながら地方では入手が困難なようです。私は東京の大型店で入手しました。
 ただ、惜しむらくはデータが少ないことです。それは次回の本に期待しましょう! 前川輝光さんの紹介や、河内さん自身が出演したNHKラジオでの血液型談義のことも紹介されています。でも、NHKラジオで血液型の話をしたなんて私は全く知りませんでした。どんな内容だったのかとっても気になります。何とか録音を入手する方法はないのでしょうか?
 なお、著者は『関西文学』の編集長で、関西では有名な人のようです。

さくら美月さん 『90のシチュエーションから読む血液型でわかる恋愛・お金・未来』 H12.8 KKベストセラーズ 810円+税

 ポピュラーな出版社ですので、地方でも入手は容易なようです。プロローグやコラムには正確な情報が満載です。ただ、AB型のところはあまり私には当てはまらないような気がするのですが…。皆さんはいかがですか?

佐藤達哉+渡邊芳之+尾見康博さん 『心理学論の誕生』 H12.6 北大路書房 2,800円+税

 遂にというか、驚いたというか、肯定論者の主張の一部を裏付ける本(?)が心理学者から出版されました。それがこの本です!
 出版社名でわかるように、この本はちゃんとした学術書です。また、血液型と性格については肯定・否定のどちらもしていません、念のため。

 まずは、血液型は心理学では「タブー」であるということについてです。

佐藤[達哉氏] まあ、怒りというとボクの場合は、血液型性格判断の研究を某誌に投稿したときのことがありますね。レフリーがわけの分からないことを書いてきて、さらにけしからんことに、データがついているからダメだと言ってきて。某誌の他の論文にはデータのついているのがあるのにさ。それなのにオレらのだけ(笑)ダメだっていうわけ(と自分には思えた)。

 今の大学生が興味を持つようなことを卒論で取り扱おうとしても、なかなか認めてもらえないことが多い。
 「超能力は存在するか」なんてことはとにかくタブーなのである。
 いわゆる血液型性格判断についても同様である。やってはいけない。
 血液型性格判断ブームの研究については近年事情が変わってきたが、タブーとなるテーマであることは変わりがない。
  ……
 心理学は実証的学問なんだから、仮説をたてて検証させればすむことなのに、頭からテーマを押さえ込むようなやり方はなくしてほしいものだと思う。

渡邊[芳之氏] そんなことだから、血液型性格判断のデータが統計的に有意★50だったりするとアタフタするんだよ。

★50 一部の心理学者が統計的手法で血液型性格判断を否定しようとしたため、血液型性格判断賛成陣営も統計を勉強し始め、最近では実際に有意差の出る(つまり血液型と性格に関連があるという)データを提出しはじめている。また、彼らは心理学の統計の用法の問題点(サンプリングの問題点等)も理解するようになり、(血液型性格判断を批判している)心理学という学問のあり方に対してかなりまっとうな批判も出るようになってきた。これらのことに対し、最初のうちは積極的に批判の論陣を張っていた心理学者たちの多くは沈黙している。

 また、心理学者は一般的に統計に弱い(失礼!)という点については、次のような記述があります。

 残念ながら、学会誌のレフリーのレベルでも、そういうことは少なくない(?)ようです。

佐藤[達哉氏] ぼくは、某達心理学研究(笑)という学術誌の常任編集委員をしてたことがあるんだけれども、共分散構造分析が使われ始めた頃は、使っている人が使い方というか内容を間違えてることがあった。たとえば実際に測定した変数と構成概念の間の矢印の方向っていうのか因果の方向っていうのか、それを全く理解してないで逆に考えている人がいたりしたわけですよ。…論文で言ってることが全然分からない。…
渡邊[芳之氏] そんなの落とせば良かったのに(笑)。
佐藤[達哉氏] ホントは落としたかったけど、他の2人のレフリーがほとんど手放し状態でホメてるのよ(笑)。本来なら2人が「採択」と言っていればそのまま掲載されてしまうのだけれども、それだけは勘弁してほしかったので、「修正再審査」にして、書き直してもらった。そして、再投稿されて再提出された論文を読んだら、他のレフリーもすごく分かりやすくなったって言ってきた。「それまでは自分の共分散構造分析の理解力が足りないんだって思ってました」みたいなことを言っているのよ、他のレフリーが。これゃダメだと思ったよ。
尾見[康博氏] つまり、学会誌のレフリーのレベルでも、ソフト使って流行の統計分析が行われていれば、認めてしまうってことですか?
佐藤[達哉氏] 残念ながらそういうことがあった。…
渡邊[芳之氏] それをレフリーが読んでやっぱり理解できなくとも、むずかしい統計やってれば手放しで誉められるわけだ。

 そして、日本の心理学者が論文を書くまでには、いろいろと難関を突破しないといけないようです。

 [サンプル数の他に]もう一つ、日本の心理学者がおびえるものがある。
 外国(主として欧米)の研究である。
 論文の書き出しは、
 「Smith (1997) によると…」
 あるいは
 「Brown, and Johnson (1999) のABCモデルは…」
 といった形になっているとかっこいいし、安心できる。引用文献は日本語のものが多いと格好悪い。自らの論文以外は全て英語の論文を引用する、といったこともあるようだ。
 さあこれで、あとは運を天に任せて、統計に詳しい人が審査者とならないことを祈りつつ投稿するのみである。

 これで、心理学者がよく言う、血液型と性格は日本でしかポピュラーではない(から間違っている)、という根拠がやっと理解できたようです。つまり、理工系とは違って心理学は欧米の方が圧倒的に強いようなのです。だから、日本でしか流行っていない→間違っている、という妙な結論が(必然的に?)導き出されることになるのではないでしょうか?

 まだまだありますが、このぐらいにしておきます。しかし、よくこれだけ書きにくいことを書いたものです。(^^;;

 それはともかく、この『心理学論の誕生』はなかなか良い本ですから、皆さんもなるべく買ってあげましょう!(^^)

志賀貢さん 『科学的血液型「相性」判断』 H8.3 光文社 854円+税

 実は、志賀貢さんの本を買ったのは初めてです。この本ですごくいいのは、銀行員7千人余りのデータです。私は、このデータにつられて買ってしまいました。このデータは実にすばらしい! 

#内容はまじめな本です、念のため。(^^;;

 データの説明のところだけちょっと抜粋しておきます(18〜19ページ)。この銀行の人事部長は、血液型が好きだったのでしょうか? はて?

某銀行の男女1万1451人にアンケートを求め、回答のあった7千人余りを集計…質問した32の項目に対して、好きなだけ○印をつけてもらった結果をまとめたものである。それぞれの数字は、血液型別、体型別で○印を付けた人が何パーセントいたかを示している。

#最近ではクレッチマーの体型説は否定されつつあるので、体型と性格についてはなんとも言えませんが…。

 実際のデータは20〜21ページの表に書かれています。ここでは、面白そうな数字だけ抜粋しておきます。

血液型別・体型別 性格特徴 →最高値が赤 →最低値が青

 

O

A

B

AB

協調性に乏しい

9.0

9.0

11.2

9.4

負けず嫌い

28.8

26.4

26.3

23.9

神経質

28.2

36.8

30.2

33.1

 能見さんの性格特性と読み比べてみると、ほとんどが一致することがわかります。(^^)

 強いて欠点をあげれば、実例があまり書かれていないのと、能見さんについての言及が全くないことでしょう。なお、データに興味がない人はあまりおすすめしません、念のため。

美堀真利さん 『とくダネ!4つの個性の真実 血液型選手権占い』 H12.5 ワニブックス 1,100円+税

 なかなか楽しい本なので、読者全員が愉快な気持ちになってしまうことでしょう。もっとも、タイトルが「占い」ですので、ここで内容についての説明は省略します(笑)。
 実は、この本を取り上げた理由は、血液型コラムの部分です。「占い」というタイトルにもかかわらず、科学的に非常に正確なものです(失礼!)。いったいどこで調べたのでしょうか? 私の知らないこともいくつか書いてあったりして、なかなか勉強になりました。

能見俊賢さん 血液型プロ野球学〜10倍おもしろくみるために。 『潮』 6月号 潮出版社

能見俊賢さん取材協力 血液型と性格の相関関係、その根拠は何に由来する? 『Tarzan』 5月24日月号 マガジンハウス

能見俊賢さん 『血液型なんでも「相性」 相談』 青春出版社 1,150円 4月21日発売!

能見正比古・能見俊賢さん 青春文庫『決定版【血液型】で人間を知る本』 青春出版社 H11.12 571円+税

この本は、『血液型で人間を知る本』の新装版です。

能見俊賢さん 『血液型相性 おもしろ裏読み事典』 青春出版社 H11.10 1,100円+税

ABO FACTORYのプレゼントで当たりました! なんと、能見さんのサイン入りです。v(^^)

姫野カオルコさん -- H11.9.14

 新刊というには少々時間が経っていますが、面白かったので紹介します。

 この作品には、4つの血液型の8人の男女が登場します。栄介(えいすけ)と永子(えいこ)、薇原(びはら)と美子(びいこ)、尾形(おがた)と旺子(おうこ)、そしてAB型の恵比寿(えびす)と江琵子(えびこ)です。血液型は書かなくともおわかりでしょう(笑)。この8人による血液型恋愛シミュレーション小説がこの『A.B.O.AB』です。

 あとがきが面白かったので、ちょっと抜粋しておきます。

 なぜこのような登場人物設定をしたか、そのきっかけは「血液型」という語を聞くやいなや、
「血液型によって人格が決定されるなんて、科学的にはなんの根拠もない」
「血液型を気にするのは日本人だけだ」
 などというようなことを必死の形相で言う人が、ときどきいたからである。
「なぜそんなに強い反発を?」
 と、かえって気になったのである。尋ねれば、
「強い反発なんかしていない!」
 と、よりいっそう強い反発を示され、ますます気になった。…
 たしかに輸血のさい、医師は患者や血液提供者に、干支や星座は訊かないが血液型は訊く。血液型は人体とは科学的にかかわりがある。だが人格とのかかわりは、やはりゲームの域だと思う。すると、
「科学的であるかのように人を四種類に分類して、断定するのがいやだ」
 と、彼らは反発の理由を述べるのである。
「AとBとOとAB。これで性格が決まるのなら、この世の中には四つの性格しかないことになるじゃないか!」
 どうやら「判定」されるのがたまらなくイヤであるらしいので、私としては「だれも判定なんかしていないよ」と言いたくて、
「じゃあ、あなたは『四季の歌』を聞いて、春を愛する人は心が清いと決まっているのか、秋を愛する人は心が深いと決まっているのか、って怒るの?」
 と訊き返すと、これがいけない。火に油をそそいだかに、さらに怒る。そのため私はかえって血液型性格分類に興味を抱いてしまったというわけである。

 これ以上は読んでのお楽しみです! abo−chat MLの人にも読んでもらったところ、なかなか面白いという評判です。ただ、自分の血液型のところはあまり当たっているような気がしないようですが…。どんなものでしょうか?

清水義範さん -- H11.9.14

能見正比古・能見俊賢さん 青春BEST文庫『決定版【血液型】ピタリわかる相性』 青春出版社 H11.5 495円+税

  この本は、『血液型でわかる相性』のリメイク版です。私は発売日の4月24日当日に入手しました。以下は前書きからです。

 本書のオリジナル版は、日本における血液型人間学への興味の広がり、研究の進展に大きな第一歩を記したベストセラーである。
 28八年前の夏、刊行と同時に全国から驚くほどの反響があった。それまで、一般の人々にとっては、輸血や献血でしか馴染みの無かった血液型が、人間の性格行動に反映しているという話題は、アッという間に日本社会に浸透していったのである。
「まるで、わたしの日常生活、すっかり覗かれていたみたい」
 という読者の声が圧倒的に多く、想像していた以上に、人間関係の中でモロに血液型特徴が出ていることを、痛感させられた。
 わけても、亡父正比古や私を最も喜ばせたのは、
「血液型と性格を考えるようになってから、相手に対して腹を立てることが少なくなり、お付き合いの幅が広がったんです……」
 こんなお手紙が増えたことである。

 オリジナル版とは詳しく読み比べていませんが、最近の有名人の血液型が入っているようです。古いエピソードの一部は削られているのかもしれません。

 残念ながら、この本には、マイナーな間違いが2つあります。まず、古畑種基さんの血液型はB型でなくAB型です。次に、O抜き族でAA型の比率が4%では低すぎます(10%程度のはず)。
 また、この本は、『血液型人間学』以降の本とはちょっと趣向が違います。A型の記述のところも違うし、性格の二重性のところも違います。その他も細かいところがいろいろと違っているようです。やはり、最初に読むなら『ズバリわかる人間学』の方がいいでしょう。
 とはいっても、この本がすばらしいことに変わりはありませんので、決して誤解なさらないようお願いします。

 そういえば、近くの書店に行ったところ、このシリーズの他の(血液型の)本は在庫がほとんどなくなっていました。それだけ売れているということなのでしょうか?

 最後に、オリジナルの『血液型でわかる相性』の解説を書いておきます。

 能見さんの血液型シリーズの処女作であるこの本は、昭和46年9月に青春出版社から出版されています。しかし、当初はあまり評判にならなかったようです。また、その後の血液型シリーズとはやや違った記述が目に付きます。となると、その後に『血液型人間学』が出版されるまでの2年の間に、能見さんは相当研究をしたものと思われます。総ページ数は282ページです。

 やはり、実質的な処女作は、大ベストセラーとなって日本に第1次血液型ブームを巻き起こした『血液型人間学』といえるでしょう。

アンアン特別編集『血液型でわかるいい女への近道20』 H11.5

 発行月は5月ですが、4月13日に発売になっています。内容は、2月19日号の特集をグレードアップしたもののようです。この本で面白いのは、血液型Q&Aなので、質問だけ全部書いておくことにします。

Q1 血液型診断って、そもそもいつごろ始まったもの? 医学的な根拠はあるの?
Q2 人間を4つのタイプに分けちゃうのって、あまりにシンプルすぎない?
Q3 血液型で性格を分析されても性格って変わっていくものでは?
Q4 血液型占いっていうけど、血液型で運勢や運命がわかるものなの?
Q5 A型の人にO型の血液を輸血すると性格も変わってしまう?
Q6 「A型っぽくない」「B型に見えない」など、よくあることだけど、なぜ?
Q7 同じ血液型でも男と女ではその性格や特徴に違う部分があるの?
Q8 相性が合わない血液型の人ばかりを好きになるのはなぜ?
Q9 12星座と血液型で占う場合、星座と血液型の分析が正反対だったらどうする?
Q10 身につけるとラッキーなことが起こる、血液型別の開運アイテムを知りたい?
Q11 血液型って一生変わらないの? 変わることがあるって聞いたけど、本当?

 Q4、Q9、Q10は、読むと思わず笑ってしまいそうですが、実は真面目な回答になっています。他も本当に真面目なものです。え? じゃあ回答はどうなのかって? それは読んでのお楽しみです(笑)。知りたい方は、ぜひ書店に行ってみましょう! 私はコンピニで買ったので、近くのコンビニでも手に入ると思います。

 ところで、ふと気が付いたのですが、このムックに限っては「血液型性格判断」という言葉は見かけないようです(なぜ?)。代わりに「血液型性格分析」という言葉になっています。おかしいなぁ、と思って2月19日号の特集を読み直したのですが、こちらはだいたい「血液型性格判断」と書いてあります。どうしたのでしょうか?

 いずれにせよ、血液型Q&Aの記事が私の趣味に合っていることは確かです。(^^)

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『anan』 2月19日号 血液型が教える、自分と他人(ひと)の「性格」と「相性」

 能見賢俊さんがコメントしているジャンル別データは面白いです。フェロモン系タレントはA型、ジャーニーズ系はA型とO型、民放女子アナはO型とAB型、お笑い系はB型とAB型、といった感じで楽しめます。私のオススメは次の記事です。

 次は、読者から寄せられた情報です。

[B型女性] 今発売されているananは血液型特集で、能見俊賢さんも載ってます。konisikiがABとは、びっくり!! そして神田うのがBとなっているのは納得いかないんですけど・・・ 彼女は絶対Oだと思います。まあ、とにかく御一読を!

[AB型女性] 今週の「an.an」が血液型特集ですね。巻頭の母親の血液型+自分の血液型で性格を見るという記事が、自分の周辺関係の人をかなり的確に言い得ていると思いました

 その後、神田うのさんの血液型を『TVスター名鑑’99』で調べたらO型でした。どちらが本当なのでしょうか?

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J−PHONEの新聞広告 H11.2 (某地方紙から)

新刊ではないのですが、面白かったので書いておきます。(^^)

藤原紀香さんが「A型で心配性の私は、仕事でも遊びでもJ−フォンにしました」と言っている新聞広告を見ました。

そのうち、○○座で××な私なんていう広告も出るのでしょうか?

でも、「O型で天然ボケの私は…」「B型でマイペースの私は…」「AB型で二重人格の私は…」なんて広告だったら絶対に売れないでしょうね(笑)。

#別にA型だから心配性というわけではありません、念のため。他の血液型も同じことです…。

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竹内久美子さん 文庫版『小さな悪魔の背中の窪み』 新潮文庫 H10.12 400円+税

早速入手しました。

竹内さんの新しいコメントがなにかあるかなぁと期待していたのですが、残念ながらないようで、ちょっとがっかりです。でも、やはり彼女の本は面白いですね。(^^)

解説を嵐山光三郎さんが書いているのですが、彼は血液型は頭から否定しています。なぜ?

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能見俊賢さん 青春プレイブックス『血液型でわかる体とココロの関係』 青春出版社 H10.12 870円+税

 サブタイトルは、最新データが実証した「体質特性」の科学です。では、裏表紙の紹介文をどうぞ。

運動機能、行動特徴、健康傾向…
血液型の体質差は、こんなところに影響していた!

“長生きのO型”のヒミツはここにある
“A型はラストスパート”で実力発揮
“B型はがんに強い”って本当?
“AB型はインターバル・ダイエット”が効果的

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ABO−WORLDの紹介記事へ

 駅前の本屋にあったので、早速ゲットしてきました。v(^^) 全国どこでも入手できるでしょう、たぶん。(^^)
 今回の本は、なかなか画期的です。なぜなら、体質のアンケートをやっているからです。これだったら、「信念」の影響はほとんどないはずですから、データはそのまま利用できるはずです。差が大きく、そして面白いところだけ、ちょっとピックアップしておきましょう。

 この本は、竹内久美子さんの『小さな悪魔の背中の窪み』を参考にしているのかもしれません。あるいは、タダモさんの影響も受けているのではないかと思います。なにしろ、血液型と体質の関係ですからね。

 しかし、データの取り方は、ランダムサンプリングはいいのですが、「はい」と答えた人の全体での比率を出しているだけなので、検定のしようがありません。血液型別の人数も、実数を出してもらった方がいいと思うのですが…。たとえば、こんな感じです(13ページ)。

2.利き手は左ですか?
O:A:B:AB=41.2:32.4:14.7:11.8

3.血圧は高いほうですか?
O:A:B:AB=24.7:56.1:11.0:8.2

4.便秘しやすいほうですか?
O:A:B:AB=22.5:50.7:19.7:7.0

 結論としては、実人数が公開されていないことを除けば、全体としてはなかなか画期的だと言えます。アンケートについても、490人というサンプル数は、「予備」なんて言わずに「本番」で使えるはずです。実にもったいないことです。これについては、次回の本に期待したいと思います。 -- H10.12.24

能見正比古・能見俊賢さん 青春BEST文庫『決定版【血液型】ズバリわかる人間学』 青春出版社 H10.10 476円+税

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  前書きからです。

本書の原本であると同時に、血液型と人間性をテーマ“統計学による実証”を試みた最初の作品が『血液型人間学』であった。
昭和48年の夏に初版が出てから、数回の改訂ならびに版型を変えながら、既にミリオンセラーとなっている。他の科学分野に比べ、かなり立ち後れている人間のココロと行動の研究に風穴を開けるべく、ABO式血液型を突破口にデータを積み上げ、比較観察を繰り返しながら、実用情報を凝縮した本である。

 つまり、血液型人間学の最初に読む本としては非常に適していることになります。『血液型人間学』や『新・血液型人間学』が入手しにくくなってしまった今、初心者が最初に読むにはなかなかオススメです。青春BEST文庫は全国どこでも入手できるようですから、皆さんの近くの書店でも取り扱っているはずです。私も、自宅の近くの書店で入手しました。

 一つ残念だったのは、巻末にホームページのアドレスが書いてあるにもかかわらずアクセスできないことです。近々オープンするのでしょうか?

前川輝光さん 『血液型人間学--運命との対話--』 松籟社 H10.7 3,400円+税

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 画像だけではわかりませんが、A5判、614ページに小さな活字でびっしりと書かれています。原稿の量は、400字詰めの原稿用紙で1,734枚(ちなみに普通の本はせいぜい数百枚)。これだけで著者の熱意と情熱がヒシヒシと伝わってきます。全体の解説を書くのは大変なので、前書きからの引用を中心に、私の興味があるところだけ、つまみ食い的に紹介だけしておきます。(^^;; とにかく、能見さん以外の血液型人間学の本では、ダントツでオススメなのがこの本です!
 では、まず帯からです。

アカデミックな血液型人間学の集大成!!
血液型と人間の気質の関係は事実である。

「血液型人間学の三巻本計画」を温めてきた。そのうちのふたつを、本書に収めた。血液型人間学の歴史、私なりの血液型人間学体系。今回の仕事で、アカデミズムの世界での血液型人間学の確立に向けてたしかな手応えを感じている。

巷(ちまた)にあふれる「血液型占い」…
必死に否定しようとする心理学者たち…
いったい、血液型は、
人間の気質と関係があるのかないのか?
ここに、ついに答えがでた。

 これでだいたいの雰囲気はわかってもらえると思います。なお、筆者は亜細亜大学国際関係学部助教授で、インド宗教・文化論、比較文化論、宗教学が専門です。ただ、経歴を見ると河合隼雄さんのユング心理学と心理療法にも造詣が深いようです。そういう意味では、心理学的な反論でもあるということができるでしょう(ここの心理療法のところが副題の「運命との対話」ということになります)。つまり、帯にもありますが「アカデミックな血液型人間学の集大成」ということですね。次に、内容の紹介に移りましょう。都合のいいことに、著者による前書きで全体の内容が紹介されていますので、ちょっと長いのですが引用させてもらいます(「…」は省略を示します)。

 「血液型人間学」というと読者の皆さんはどのようなイメージを持たれるであろうか。現在それは一方で、ほとんど占いまがいのものとしてではあるが熱心に受け入れられているかと思うと、学問的にはまったく何の根拠もないとする強硬な反対派にもこと欠かない。…血液型人間学への態度は、これまで、この占い的肯定派とでも呼ぶべきものと、学的反対派とでも呼ぶべきものに二分されていた。本書は、そのどちらとも異なる第三の道「学的肯定派」の立湯に立って、血液型人間学の歴史と展望を語ることを目標としている。
 本書の主人公は、1971年の「血液型でわかる相性」以来1981年10月30日の心臓破裂による突然の死まで、血液型人間学にかかわる発言を続けた能見正比古という人物である。…
 血液型人聞学をめぐる近年の多少とも意味ある議論−残念ながら、それはほとんど学的反対派によるものであるが−は、その大半が、昭和初年度の「第一次血液型ブーム」の中心人物古川竹二(1891−1940年)に主力を注いでいる。本来古川よりずっと重要であるはずの本書の主人公能見正比古についての議論は、古川に比し手薄であるばかりでなく、さまざまな点で問題をはらんでいる。
 もっとはっきり言ってしまえば、ずさんかつ偏見に満ちたものであった。…
 というわけで、「学的肯定派の立嚇で血液型人間学の歴史と展望ととりくむ」本書は、より具体的には、能見正比古を正確に評価しなおし、彼の仕事を真に継承し、血液型人間学の発展に資することを目標としている。
 ここで簡単に本書の構成を紹介しておこう。「第1章 古川竹二と目黒夫妻」では、第1節で古川竹二の主著「血液型と気質」を検討する。…続く第二節では、古川の研究をひきつぎ血液型人間学の独自の展開を示した目黒宏次・澄子の「気質と血液型」を検討する。この著作は、従来、言及されること自体珍しかったし、たまに言及されても、つきつめたものではなかった。…本書では、能見正比古に焦点を合わせているため、能見およびそれ以後を論じるのに必要な限りで、能見の先行研究を整理したのである。
 第2章では本書の主人公能見正比古の生涯を論じる。反対派からの能見への人権を無視した人格攻撃、誹誇中傷に対抗するためにも必要な作業である。第3章では、能見の血液型人間学分野以外の多様な作品群を概観する。…
 かくして、続く第4章で、我々は能見血液型人間学の作品史を概観する。…こうした作業は、従来の反対派の議論に決定的に欠けていたものでもある。
 続く第5章、第6章は、第4章とともに本書の中核をなしている。第4章で能見血液型人間学を歴史的に考察したのに対して、この2つの章では、より体系的に考察している。第5章では、血液型人間学以外の性格研究の検討によって血液型人間学の位置を確定すること、第6章では血液型人間学の活用をめぐる問題が眼目となる。筆者が能見の再評価・真の継承を主張するとき、それは、能見のそのままの肯定を意味しない。本書は反対派への反批判の書であるとともに 能見に対しても批判的まなざしを保っている。このこともことわっておきたい。
 第7章では、[能見]俊賢とABOの会について見ていく。第1、3節でABOの会を論じているが、能見生前の時期の同会については第2章で論じたので、ここでは能見の死から同会の死滅までを見ていく。第2節では、能見死後の俊賢による血液型人間学の経過−単純化・通俗化・マニュアル化・科学性の喪失について見ていく。第4節では、ABOの会の主要会員について概観する。
 第8章「血液型人間学への批判と反批判、新たな胎動」では、第7章までの検討を踏まえ、近年の主として反対派の立場からの血液型人間学をめぐる主要な議論を概観する。代表的論客として、ここでは、大村政男、白佐俊憲・井口拓二、松田薫、竹内久美子等をとりあげる。筆者は第4−6章におとらず本章にも力をいれた。それは、もちろん、ここでとりあげた議論から我々が血液型人間学の発展へ向けて、いくつかのヒントをひろい上げることができると考えるからでもある。しかしそれだけではない。 反対派による能見への執揃な人格攻撃を含む決して上品とは言えない議論に、いささか義憤を感じたからでもある。本章は、こうした議論が大手を振ってまかり通っている日本の知的状況への怒りの産物としても書かれた。

 また、能見さんが「在野」の「ポピュラー・サイコロジスト」であるという点については、

 能見をめぐる議論には彼の肩書をめぐる発言があいつぎ、そうした非本質的問題が、あたかも主要な問題の1つであるかのどとく、喧伝されてきている。筆者は本書でそのことの不当さをも論じているが…

 ということです。全くそのとおりで、「差別」はケシカランという人がそういう肩書きによる「差別」をするのは自己矛盾だと思うのですが…。

 この本で非常に印象的だったのは、第2章の能見さんの生涯のところと、第5章の血液型人間学の体系的考察です。意外なことに、能見さんの生涯は一般にはあまり知られていません。この本を読んで、能見さんの思いがけない一面をいろいろと知ることができました。第5章は、血液型人間学の体系的考察についてです。これまた意外なことに、いまだに一般には正確には知られていないのです。血液型人間学が世の中に知られるようになってから、既に四半世紀以上はたっていますが、いまだに多くの誤解があるのは非常に残念です。一番大きな誤解は、血液型人間学は血液型による性格の類型を作るというものであるというものです。これこそ全くの誤解なのですが…。
 面白かったのは、能見さんが自分の血液型人間学を「血液型生態学」とも呼んでいたという記述です(なるほど確かにそのとおりですね)。私は反射的に南方熊楠を思い出しました。熊楠については、最近はブームになってきていますし、再評価も盛んなので知っている人も多いと思いますが、念のためマイクロソフトの『エンカルタ98』から引用しておきます。

南方熊楠 みなかたくまぐす 1867〜1941
生物学者だが、人類学・民俗学者としても名高い。和歌山県生まれ。おさないころから、あらゆる書物をよみあさった。大学予備門(現在の東京大学の前身)にはいり、正岡子規、秋山真之、本多光太郎らと同窓だったが中退。中南米をまわったのち、1892年にイギリスにわたって、ロンドンの天文学会の懸賞論文に1位で入選。大英博物館東洋調査部員になり、人類学・考古学・宗教学などを独学するとともに、世界各地で発見、採集した地衣・菌類に関する記事を、科学雑誌「Nature」などに次々と寄稿した。
帰国後、和歌山県田辺にすみ、柳田国男らと交流しながら、卓抜な知識力と独創的な思考法で、日本の民俗、伝説、宗教を、広範な世界の事例と比較し論じた。「十二支考」などの研究がある。また、自然保護の観点から、明治政府のすすめた神社合祀(ごうし)によって神社の森がうしなわれることを批判、反対運動に精力をかたむけた。

 ここには書いてありませんが、熊楠には奇行が多く、当時は学問的にも毀誉褒貶が非常に激しかったのです。大学は中退し(能見さんも東大工学部卒業後東大法学部に入学するが中退)、独学で多くを学び、権威には追従しないという能見さんとの多くの共通点が見られます。つまり、自他ともに認める「権威」ではなかったのです。しかし、現在では田辺市が熊楠を顕彰するホームページまで作っています。
 郷土の偉人になった現在でも、学問的な評価はいまだに定まっていないところもあるようです。既存の学問の枠には入りきらなかった人ということなのでしょう。死後50年以上もたつ現在でも評価が定まっていないということですから、なんと能見さんと似ていることか!
 となると、能見さんも死後数十年経てば出身地の金沢市が顕彰碑や顕彰ホームページを作る時代が来るのでしょうか…。そんなことも考えながら読んでいました。

 第8章では、否定論者への反論が中心となっています。否定論者が能見さんを古川竹二のコピイストとせざるをえない理由や、FBI効果への疑問などの統計的な点の記述もあります。もっとも、この章を読むのには専門的な統計学や心理学の知識は必要ありません。普通の人が読んでも、十分に理解できる記述です。

#著者は能見さんのことを全て肯定している訳ではありません…

 おっと、肝心のことを書かなければいけません。現在、能見正古比さんの『血液型三部作』が入手しにくくなった今では、能見血液型人間学を知るには一番適した1冊だということです。こういうすごい本が出版されてしまった以上、肯定論者も否定論者も、この本を無視して議論を行うことはもはやナンセンスになってしまいました。断然オススメの1冊です!   -- H10.8.21

【お知らせ】 平成10年9月27日付『毎日新聞』の11面に、前川輝光さんのインタビューが載っています! おめでとうございます!

 以下は抜粋です。

 『血液型人間学』
 著者 前川輝光さん
 論証を重ねて「運命」に迫る

 「血液型人間学は現在、占い的肯定派と、心理学者を中心にした学的反対派に2分されている。ここでは、そのどちらとも異なる第3の道『学的肯定派』の立場にたって、その歴史と展望を語っています」
 アカデミックな血液型人間学の集大成、と本の帯にあるが、これにかけた熱意は半端じゃない。…大学院進学直前にたまたま血液型人間学に触れてから18年余、温め続けてきた構想をまとめあげた。…
 「私の場合、ウェーバーとユングと血液型人間学の研究は分かち難く結びついていた。伝染病一般にO型は相対的に強く、A型は弱いというように血液型と病気との相関は知られており、気質とも関連はある。動物行動学における行動観察と同じで、血液型人間学も学問的に成り立ちます」…
 副題では「運命との対話」と掲げ、「これまで不幸にも血液型で性格が決まるように語られすぎ、それが誤解のもとになった。血液型は人間のある一面を理解する強力な装置で、それを通して人間に生態学的なアプローチができる。…反論は、大歓迎です」と語る。
 本人はB型。…「プロ野球記録を調べたとき、250以上の奪三振記録を達成した延べ56人のうちの血液型判明者延べ46人中、野茂と同じB型がB型が22人(47.8%)と圧倒的。数々の大投手を華出したO型がわずか延べ4人と振るわないのは意外でしたよ」…
 この本は血液型3部作の一つで、次はプロ野球・勝負師編に取り組む予定というが、「いまは、さすがに疲れました。しばらく血液型人間学から離れ、インド研究に打ち込みます」。 -- H10.10.1

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能見俊賢さん 『血液型おもしろ人間学』 文化創作出版 H10.3 950円+税

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カバーからです。「見えない心が色分けされちゃう本」「もっと人づき合いが上手くなる実用の知恵!」

血液型のデータが最新のものに更新されています。例えば、ゴクミとアレジ、Kink Kids、安室奈美恵などです。総理大臣も橋本首相まで載っています(小渕首相は時期的にちょっと無理ですね)。また、クリントン大統領はA型かAB型ということですが…。

赤塚不二夫さん 『ニャロメの血液型おもしろ雑学知識』 三心社 H10.7 800円+税

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この本は、 昭和59年に発行された、『ニャロメの血液型大研究』の復刻版です。では、前書きからです。

 人間、なにがむづかしいかといえば“自分を知る”ことほど困難なものはないといいます。
 (中略)
 そういう “自分を知らない”人間が沢山あつまって生活しているのが、この社会です。
 (中略)
 人間の行動の源となるものが、血液の性質と関係があると見抜いた研究家の方々のデータも、非常に興味ぶかいものでした。
 ぼくらが酒場で冗談まがいに、「おまえはB型だから、本当にトクだよ」などと言っていたことが、 きちんと体系づけられているのです。
 だから、こういう場合はこうした方がウマクいくのだと、はっきり言い切れている。
 ぼくらが漫画の登場人物を作り出すとき、どんな性格にするかということがまず第一の作業になります。 その性格の種類の原点を、血液型が示してくれていたわけです。
 漫画作りと血液型研究は、分野は全くちがうのに、気持の上では同じことを考えている。
 だったら、血液型のことを漫画でかいたら、ぜったい面白い読み物になるぞ……。ぼくはこう確信しました。
以前にも、生命科学に興味を持って、遺伝子やDNAのことを漫画でかきましたが、こんどは、そうしたものから出来上った人間達を社会生活の面からも見直してみようとも考えました。
 その触媒となったのが、血液型なのです。
この本がみなさんの日常生活を、より快適にするために役立てたら幸いです。

大村政男さん 『新訂血液型と性格』 福村書店 H10.4 2,200円+税

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 「あとがき」からです。

 この『新訂血液型と性格』は、1990年10月に上梓された『血液型と性格』の改訂版である。 この旧版はエッセイと研究書とのハーフのようなものであったが、新訂版は前半に現代の性格心理学的知見を導入して大改訂し、後半は一部分の改訂にとどめている。血液型と性格の問題は、わが国における永遠のテーマである。この新訂版が旧版と同様、多くの人びとに受容されることを望んでいる。

 「あとがき」にもあるように、旧版と比べると、前半の4分の1ぐらいに性格テストの解説が加わったぐらいで、他の内容はほとんど変更ありません。心理学者の所属がちょっと変わったぐらいでしょうか。ちょっと残念です。もっとも、最初に読む人にはオススメなことには違いありません。

R・グラント・スティーンさん 『DNAはどこまで人間の運命を決めるか』 三田出版会 H10.4 2,600円+税

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 226〜227ページには、心理学で長い間論争になっていた「遺伝か環境か」にピリオドを打つかもしれない記述がありました。それによると、遺伝の影響が40%強、環境の影響が60%弱だそうです。

 現在おこなわれている人格テストに問題があるのは明らかだが、別々に育てられた一卵性双生児の間の類似度が高いという事実は、 人格の遺伝性に関する強力な証拠となる。
  職業適性、職能、および全般的な関心事に関する徹底的なテストの結果、人格のこれらの分野の遺伝率は全体として40%ほどであった(*1)。 一緒に育てられた一卵性双生児と別々に育てられた一卵性双生児の間には重大な違いが見られ悪 どんなことに関しをもつようになるかについては、 環境の果たす役割がかなり大きいことが確認された。また、いくつかの異なったテストによれば、社会的態度といった漠然としたものでさえ、40%の遺伝性があるとされている。現に、双生児による回答からは、人生において宗教は重要であるという奪え方の遺伝率は40%、伝統的な価値観にこだわることに関しては53%の遺伝率が出ている。双生児の2人の間のもっとも大きな違いをひとつだけ挙げるとすれば 「社会面での無宗教的な態度」で、これは受けた教育による影響がかなり強かったが、それでも遺伝率は34%となっている。別々に育てられた一卵性双生児から特性に関して最大限の遺伝率が算出されるのはもっともであることを考えてもなお、 これらの結果には驚くべきものがある。ついでながら述べておくと、別々に育てられた一卵性双生児の研究では、IQの遺伝率は69%となっている (第8章参照)。
 人格決定因は各々遺伝性の程度が異なり、遺伝性の強いものもあればほかよりも弱いものもあることは十分に考えられる。 しかし現在のデータでは、それぞれの決定因の間に大きな違いがあることは明らかにはなっていない。数年前、合計で双生児が三万組になる四つの異なった研究結果を総合したところ、外向性と神経症傾向のどちらも遺伝率は50%という数値が出た(*2)。さらに最近になって、 異なった研究からデータを集めたところ(表10・1)、異なった人格特性に見られる遺伝率がほぼ均一の数字となって現れた。もっとも遺伝率の高かったのが外向性で47%、いちばん低かったのが人当たりに関する遺伝率で39%であった(*3)。これらの結論は、多数の双生児を対象とし、近代的な心理テストをおこない、最新型のコンピュータ・モデルを採用して遺伝率を計算したいくつかの研究を基にしたものである。

表10・1 人格特性の遺伝

特性 遺伝性 環境
外向性 47% 53%
開放性 46% 54%
神経症傾向 46% 54%
誠実性 40% 60%
人当たり 39% 61%
全体的性格 45% 55%

(a) 各々の人格特性に関するデータは、多くの異なった研究の平均(*3)

*1 Bouchard, T. J., et al., Sources of human psychological differences: The Minesota Study of Twins Reared Apart, Science 250 (1990): 223-228.
*2 Plomin, R., The roles of inheritance in behavior, Science 248 (1990): 183-188.
*3 Bouchard, T. J., Genes, environment, and personality,  Science 264 (1994): 1700-1701.

 元の論文は『サイエンス』だそうですから、なかなか信頼できる数字だと考えていいと思います。遺伝のうち血液型はどのくらいなのかわかりませんが、私の感じだと概算で最高で数10%といったところです。血液型って結構な影響があるものですね。


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最終更新日:平成16年10月4日