日本獣医麻酔外科学会・日本小動物外科専門医協会による


資格認定試験に合格した小動物外科専門医が診察・執刀を行います。





日本小動物外科専門医とは

日本獣医麻酔外科学会による厳しい条件と試験をクリアして初めて与えられる資格です。
相川は、日本で第一号の「日本小動物外科専門医」です。

2017年8月現在 9名の小動物外科専門医が活躍しています。
林 慶  米国  コーネル大学
相川 武 東京  相川動物医療センター
枝村一弥 神奈川 日本大学
高木 哲 北海道 北海道大学
秋吉秀保 大阪  大阪府立大学
細谷謙次 北海道 北海道大学
福井 翔 北海道 江別白樺通りアニマルクリニック
藤田 敦 東京  東京大学
関真美子 神奈川 日本大学


予約で長期間お待たせすることはありません。緊急疾患も対応します。
迅速に高いクオリティを要求される患者様へ、適切な手術を行います。
まずはお気軽にお電話ください。

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TOPIC

 

セメントレス股関節全置換術(Cement-less Total Hip Replacement)BFX法

股関節全置換術(THR)はヒト医療では確立された治療法であり、犬の股関節疾患に対しては1983年より関節機能の良好な回復が期待できる有効な治療法として報告されました。
当時採用されたのは、ヒトで使用されていた方法を犬用に改良し、骨セメントを使用して骨とインプラントを固定する方法(セメント法)で、適用の容易さや幅広い症例に応用できるなどの長所をもち、欧米の獣医外科専門医たちにより2000年までに数千例の症例に適用され一世を風靡した治療法でした。
臨床データが蓄積するにつれ手術の不手際による脱臼、骨折の他、血栓症、インプラント感染などの深刻な合併症が多数報告され、特に手術が成功して良好な機能を回復した犬においても6〜8年の期間でセメントとインプラントの間に無菌性のゆるみが起こることがわかりました。
その後、耐用年数が短いセメントTHR法は、できる限り施術年齢を遅らせる必要があるなど、犬の股関節形成不全症に対する第一選択の治療法ではなくなりました。
 

 ノースカロライナ州立大学の外科専門医のグループにより開発され、2003年から臨床応用されたBioMedtrix社製のセメントレスTHR法(BFX法)は、セメントを使用せず、インプラントを埋め込むために正確にインプラント型に形成した骨にインプラントを打ち込んで圧着させ(press fit)、その後インプラントの表面の細かい間隙に骨が入り込むことでインプラントが安定化する方法です。この方法は技術的難易度が高く、インプラント形態とサイズにより適用症例も限定されますが、いったん生着したBFXインプラントにはセメント法のような耐用年数の問題がないために、1歳未満の若い症例にも適用することができ、生涯にわたる良好な関節機能を期待できます。
このシステムのもう一つの特徴はBFXインプラントを使用できない状況ではCFXインプラントを組み合わせて用いることも可能で、寛骨臼にはBFXカップを使用し、大腿骨にはCFXステムを使用するといったように両者を組み合わせて使用することも可能です(ハイブリッド法)。


手術当時のナツちゃん

ゴールデン・レトリバーのナツちゃんは生後6か月齢の時に股関節形成不全と診断されました。
両股関節が亜脱臼し、また関節可動域は減少し、ひどい痛みのために快適な日常生活を送ることができませんでした。
数か月間の体重管理、運動制限を行ないましたが、症状は改善せず、17か月齢の時点で右股関節全置換術を行いました。
術後10日目には患肢の負重が認められるようになり、その後は、計画的なリハビリを実施して、やがて激しい運動も可能になりました。
現在、術後8年経過していますが、年一回の検診でも感染、脱臼、インプラントの緩み等の合併症はなく良好な歩行機能を維持しながら快適に生活しています。

ナツちゃんのように片側のTHRでも十分な日常生活が可能ですが、更に活発な運動レベルを期待する場合には両側のTHRを実施することもあります。
ナツちゃん高齢になるまで快適に過ごしてほしいですね。


9歳のナツちゃん



手術前(左)と手術から7年後(右)のレントゲン写真

数年前まで一般的であった従来のセメント法では高い成功率が報告されている一方、無菌性のインプラントの緩み、大腿骨骨折、感染や脱臼などが問題となることが多く、このような背景から近年ではセメントレス法による治療が主流となっていました。
開発当初は成功率が高く合併症も少ないとの報告が多くを占めていましたが、最近の報告ではセメントレス法においても術中の亀裂骨折やインプラントの脱臼・緩み・沈降、大腿骨の骨折、感染などが比較的高い割合で生じることが発表されました(Kidd SW. VCOT 2016)。
しかしながら、これらの合併症は適切な対処を行えば予後は良好な場合が多く、また術後管理も合併症を最小限にするためには非常に重要です。
手術を行うにあたっては、高度な専門技術のみならず合併症の発生率や対策法を熟知しておかなければなりません。
治療方法の決定に際しては患者の年齢や体重、犬種などを考慮し、手術の危険性や合併症の可能性などを飼い主様に説明しています。

犬の椎間板ヘルニア:予防的造窓術の効果について


 犬の椎間板ヘルニアは深部痛覚が残っている状態で手術をすれば97-98%の症例で歩行機能回復を期待できます。 しかしながら、椎間板ヘルニアの手術時に予防的造窓術(Prophylactic Fenestration :PF)を実施しないと、回復しても数カ月〜数年後に椎間板ヘルニア再発が頻繁に起こることが深刻な問題となっています。欧米の獣医神経外科専門医の間ではPFの再発予防効果が認識されながらも、それを科学的に評価し、実効性と安全性を証明した強力な研究報告が無かった為に、その是非について長い間、議論が交わされてきました。
 このテーマを検証するために当院では椎間板ヘルニア手術時にPFを実施した約900症例(2000〜2007年)を基に十年間にわたる予後調査を実施し、PFが椎間板ヘルニアの再発予防に極めて効果的で安全な手術法である事を証明し、国内外に発表しました。この研究成果は欧米の獣医神経外科専門医に大きな反響を与え、獣医外科学の最高権威である米国のVeterinary Surgery誌に掲載されました。(Vet Surg. 2012 Mar 1)
 ミニチュアダックスフント、フレンチブルドッグ、ビーグル、ウエルシュコーギー等の軟骨異栄養性犬種において、椎間板ヘルニアが好発する胸腰部椎間板(5−6ヶ所)に対して、椎間板ヘルニアの原因となる病的な変性髄核を取り除くPFを実施すると、その椎間板にはヘルニア再発が起こりにくくなります。
 PF手技に伴う合併症などについて様々な危険性が心配されていましたが、本研究では合併症はほとんど見られず、経験を積んだ小動物外科専門医により安全に治療を受けられます。これまで相川動物医療センターでは多くの獣医師が本手技を習得する為の研修を受けてきました。
 本研究内容の一部はきたる、2012年6月23日 WJVF 大阪、及び2012年7月7日  欧州獣医外科専門医協会学会 バルセロナ スペインにて講演されました。

環椎軸椎不安定症

 環椎軸椎不安定症は、第一頸椎(環椎)と第二頸椎(軸椎)の不安定性・亜脱臼・脱臼に関連して生じる脊髄障害で、環椎?軸椎関節の先天的形態異常(歯突起とそれに結合する靱帯の形成異常)に関連し発症し、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャー・テリア、シー・ズー、マルチーズ、ミニチュアダックスフントなどのトイ犬種、小型犬種で多くみられます。
 効果的な内科的治療や保存療法はなく、脱臼や不安定性の進行などによる急性脊髄損傷による悪化や急死などの危険性が伴います。
 これまでに様々な外科治療法が報告されてきましたが、特に永久的な椎体固定が得られない背側法は、環椎軸椎関節のストレスに対する長期的な耐久性に問題があります。
 今回報告した腹側椎体固定法では、特殊なピンを様々な椎体奇形の形態に適合させて複数装着することが可能で、効果的に環軸関節の椎体癒合ができます。
これまで報告された手術やインプラントに関連した合併症も起こりにくく、現在、最も高い効果が期待できる安全な治療法と考えられています。
 この手術法の研究報告は国内外の神経外科学会(2010年獣医神経病学会、2010年 米国獣医外科専門医協会)で発表され、獣医外科学の最高権威である米国のVeterinary Surgery誌に掲載予定(2012年)です。


環椎軸椎不安定症に関する文献とその治療成績

※ 1 Havig ME. et al. :Evaluation of nonsurgical treatment of atlantoaxial subluxation in dogs: 19 cases (1992-2001) J Am Vet Med Assoc. 2005 Jul 15;227(2):257-62.
※ 2 Schulz KS. et al. :Application of Ventral Pins and Polymethylmethacrylate for the Management of Atlantoaxial Instability: Results in Nine Dogs.Vet Surg. 1997 Jul-Aug;26(4):317-25.
※ 3 Platt SR. et al. : A modified ventral fixation for surgical management of atlantoaxial subluxation in 19 dogs.Vet Surg. 2004 Jul-Aug;33(4):349-54.
※ 4 Aikawa T. et al. :Modified Ventral Stabilization Using Positively Threaded Profile Pins and Polymethylmethacrylate for Atlantoaxial Instability in 49 Dogs.(※)Vet Surg 2012掲載予定

先天性椎体形成異常

半側脊椎/蝶形脊椎は、スクリューテイルの短頭犬種(フレンチブルドッグ、ボストンテリア、パグなど)の胸椎で多発し、その他トイ犬種などでも認められる先天性椎体形成異常です。


 椎体に奇形があっても、症状を全く示さない症例が大半です。
しかし、奇形が重度であったり、奇形がある不安定な椎体に衝撃が加わった際に、脊髄機能障害(後肢のふらつき、立てなくなる)を引き起こすことがあります。
 生後直後から歩けない子や、急に起立歩行不可能になってしまう症例、慢性的に後肢のふらつきを示す症例など症状は様々です。
 先天性椎体形成異常による脊髄障害に対する治療は困難とされており、効果的な治療の報告はありませんでした。
 脊髄減圧術と椎体固定術を併用した外科的治療の成績が、相川らによって国内外の神経外科学会(2006年 米国獣医外科専門医協会(ACVS)年次大会 Washington, DC、2008年獣医麻酔外科学会)で発表され、2007年のVeterinary Surgery 36 : 432-441 に掲載されました(※)。
この報告は先天性椎体形成異常によって生じた脊髄障害に対する優れた治療法として、獣医神経病学の成書とされているA Practical Guide to Canine and Feline Neurology / Curtis W. Dewey 著 (※)にも紹介されました。

小学館「犬の名医さん100人」に相川が掲載されました!


獣医大学病院や2次診療病院で働く各分野の専門家たちが、
優秀だと推薦する名医を選出して掲載した本です。

この本に、日本獣医麻酔外科学会が認める、たった2人の
「小動物外科専門医」の一人として紹介されています。
表紙の中央に相川の写真が掲載されています。

2014年3月24日初版第1刷発行

相川が日本で第1号の小動物外科専門医に認定された事が小動物外科専門誌『SURGEON』に掲載されました!





interzoo 2012 No.96
記事内容拡大画像はこちら

相川講演予定


10/28(土) 獣医脳神経脊椎外科研究会2017
13:00-16:00 環軸椎へのアプローチと固定術



12/9(土) 日本獣医麻酔外科学会【整形外科】
14:30-17:30 「混同しやすい整形外科疾患と神経疾患の見極め-私はこうしている-:後肢神経」

スタッフ募集!!


当院では動物看護師を随時募集中です。
興味のある方は電話かメールにてお問い合わせください。

2015緑書房『犬と猫の神経病学』各論編:"環椎・軸椎不安定症"、"硬膜外の特発性無菌性化膿性肉芽腫による脊髄障害"、"外傷性ニューロパチー"を相川が執筆しました
2015ファームプレス『MVM』No.152の一部記事を岩田・相川が執筆しました
2014ファームプレス『MVM』No.151の一部記事を宮崎・相川が執筆しました
2014インターズー『SURGEON』No.108の一部記事を宮崎・相川が執筆しました
2014緑書房『Wan』5月号の一部記事を相川が執筆しました
2014小学館『犬の名医さん100人データブック』に相川が掲載されました→こちら
2013.August Vol.42 VETERINARY SURGERYに環椎軸椎不安定症に関する論文が掲載されました
平成25年3月7日発行の日刊ゲンダイに犬の椎間板ヘルニアに対する手術法が掲載されました→こちら
環椎軸椎不安定症について→こちら
先天性椎体形成異常について→こちら
小動物の医療は現在もめざましい進歩を続けています。その多くは世界の獣医師に最も高い評価を受けている米国の専門医達により、開発され臨床応用されてきました。
今まで治すことができなかった多くの病気も、最先端の小動物医療を駆使することによって治療の可能性が生まれることもあります。
獣医学機関紙を通じての情報公開、獣医学会での講演活動、各動物病院からの手術委託症例の治療を通じて、病気に苦しむ日本のペット達に最善の治療を提供することが私の目標です。

相川 武(獣医学博士 日本小動物外科専門医)
直通Email: taikawa@wb3.so-net.ne.jp

CT設置(GE社製、16列)のご案内


これまで以上に腫瘍外科・軟部外科に力を入れるべく導入致しました。
術前検査にとどまらず、術中術後撮影などもスムーズに実施できる環境となっています。

【所在地】 東京都新宿区西落合4-3-1
【電話】 03-5988-7888 【時間外救急電話】03-5988-7887
【病院Email】aikawavet@yahoo.co.jp
【最寄駅】 落合南長崎駅(都営地下鉄・大江戸線)・東長崎駅(西武池袋線) 
【業 種】 獣医・動物病院
【病院長】 獣医学博士 日本小動物外科専門医 相川 武
【専 門】 犬・猫

救急患者様の診察時間外の電話は03-5988-7887へご連絡下さい。
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