05年3定 決算特別委員会質問(経済局)

 私からは、景気対策に関連したところで、提案を含めて1点お伺いします。

 皆様ご承知の通り、我が国の景気は全体としては浮揚しつつあり、株価も上がって、中央の大企業などは黒字決算をするようになっております。しかし、札幌市を含めた北海道の経済情勢は、いつまで待っても上昇せず、トンネルを抜ける日は永遠に来ないのではないか、というような絶望感をともなった自暴自棄的な話もチラホラ聞かれるようになっております。このため、先月の総選挙では、日本全国津々浦々に吹き荒れた小泉旋風が北海道にだけは上陸せず、本市においても、自民党の圧勝というようなことにはなりませんでした。まあ、選挙の結果は、この場ではどうでもよいのですが、要するに、道内はそれだけ景気が悪い、ということです。

 本市は、これまで、マル札資金などによって景気の浮揚を図るほか、官依存型経済からの脱却を図るためにフロンティア事業支援資金制度を創設してベンチャー的な起業家を支援したり、新産業の育成を目指して産・学・官の連携事業を支援し、バイオ関連事業などにもできる範囲内のテコ入れをしてきました。が、ここまで景気の低迷が続きますと、それらの施策も焼け石に水である、といった観がぬぐえません。

 本市には、風土的な難点があります。官依存型経済を長々とやってきた経緯により、自分の創意工夫でカネを稼ぐ、という精神が枯れてしまい、「同業者同士で天から降ってくる仕事を分け合ってさえいれば、贅沢はできなくても食っていける」というような、ある種社会主義的な、結果平等主義的な横並び意識が強くなり、官に飼い慣らされるのを良しとするような風土が出来上がってしまったのです。その結果、自らの努力でなにかを勝ち取ろうとするような、ガッツのある人材が「あいつはガツガツしている」なんて調子で高い評価を得られない社会になってしまいました。しかし、本市の景気を浮揚するためには、そういうガッツのある人材に活躍の場を与えるしかありません。

 そこで、提案なのですが、本市の景気浮揚策として、民間サラリーマンの留学制度を創設してはどうかと思います。民間企業でそれなりのキャリアを積んだ人に新商品や新しいビジネスを開拓する機会を与える留学制度です。もちろん、その制度を利用するのは、一定の要件を満たす人物でなくてはなりません。学校を卒業したばかりの新入社員のような人材は、この企画の主旨にはハマりません。なんらかの仕事で、その道のプロとなっているような人材を海外に出してこそ、ビジネスチャンスや新商品の開拓につながるわけです。留学期間は最低1年間とし、留学先は学校に限らず、先進的な技術やノウハウをもった企業への無給による研修のようなことでもかまわないと思います。札幌市としては、その間の、つまり、職場を離れて海外に出ている間の研修費用を補助するような制度を創設してはどうかと思うわけです。

 こういう制度を創ったとして、これに応募してくる人は、おそらく相当ガッツのある人材です。留学から帰って来たときには、なんらかの形で本市の閉塞した経済情勢に風穴を空けてくれるのではないでしょうか。その事業費としては、とりあえず2000万円くらいあれば、年に3人くらいは海外に出せるように思います。

 この件に関しますご見解をまず、お伺いいたします。

<答弁>

 今は、そのお金がないので、すぐにはできないが、今後の課題として調査研究していきたい。

<再質問>

 どうも、2000万円という金額が問題のようですね。

 それでは、市長にお伺いします。

 上田市長は、世界冬の都市市長会などに力を入れ、他国の市長さんたちと親しくおつきあいすることには、かなり積極的であります。市長ご自身の発言によりますと、「他国の都市と交流し、札幌市が国際社会で尊敬される地位を築くことには大いなる意義がある」というような話がありました。しかし、その尊敬される対象は、具体的には、いったいだれなのでしょうか? たとえば、エストニアのマールドゥという都市がメンバーになってますが、マールドゥ市民は、自分たちの市長が世界冬の都市市長会のメンバーになっていることを知っているでしょうか? そして、マールドゥ市民は、そのことで札幌市民を尊敬することになるのでしょうか? 私は、そんなことにはなっていないと思います。国際社会で尊敬される、と言っても、それは、上田市長個人が、メンバー都市の市長さんたちにお世辞を言われる、という話以上のものではありません。また、上田市長は、その世界冬の都市市長会の経費が毎年2000万円以上にものぼる点について、「けっして高くない」というようなお話もしておられました。しかし、よく考えてみますと、上田市長が外国の市長さんからお世辞を言ってもらうために毎年2000万円というお金を使って、いったい何になるのでしょう? 市民にとってどんなメリットがあるのでしょう? それが高くなくて、民間サラリーマンの留学制度創設に2000万円かけるのは「高い」ということになるのでしょうか?

 何度も申しますが、我が会派は、以前より、これからの国際交流のあり方について一定の見解を示してきております。行政官レベルの国際親善が重要視されたのは、民間の国際交流が難しかった20世紀の時代の話であり、21世紀における行政の役割は、地元企業の海外進出や海外企業の地元経済参入などにおいての調整役であると、そこの部分こそが本当に市民からも期待されている部分なのだということです。

 確かに、国際都市という看板を掲げている本市が、これまでやってきた国際交流を突然ぶった切るようにしてやめてしまうわけには行かないでしょう。しかし、時代遅れとも言える行政官同士の国際親善にことさら力を入れる必要はなく、できれば自然消滅の方向に持って行くべきと思われます。そして、そこに浮いたお金を、先に提案しました留学制度に使うなら、「死に金」が「活き金」になると、私は思います。

 上田市長は、「国際交流とか親善は経済交流とは切り離して考えるべきもの」というようなお話もされておられましたが、古今東西、経済交流のからまない国際親善なんかを真面目にやってる国なんかありません。経済交流があるからこそ、様々なトラブルを政治的に解決するための」「親善」をするのです。が、札幌市の場合は、逆で、経済交流に発展することを期待して親善をやっているのです。現在の世界冬の都市市長会では、経済交流がほとんどない欧米の諸都市を含め、11カ国19都市の市長さんたちと親善しております。この親善事業は、北方都市市長会議から数えますと23年間も続けてきているわけですが、経済交流に発展した親善は、ほぼゼロであると聞いています。

 先日の第一部の特別委員会でも言ったのですが、今の札幌市には、国際交流をやっても、そのルートに乗せて売る商品がないのです。マーケットを拡大しても、国際競争力のある商品を生み出す土台がないわけです。今、やるべきは、売り先をみつけるよりも、売るモノをどうつくるか、なのです。そして、そのための布石として、民間サラリーマンの留学制度を創設してはどうかと思うわけですが、この件に関する上田市長のご見解をお伺いします。

 ちなみに、上田市長は、スクラップ&ビルドのスクラップで200億円の歳出節減を唱えておられます。しかしながら、何をスクラップするのかが、まったく見えてこず、要するに、改革などはやる気がないのだとも見られています。本市の事業で、なにかをスクラップするとなれば、世界冬の都市市長会に関する事業こそ、真っ先にスクラップすべきと思われます。この点も踏まえ、スクラップ&ビルドの観点についてもご答弁もいただきたく存じます。

<答弁>

 世界冬の都市市長会は、板垣市長がはじめた北方都市市長会議からはじまったもので、桂市長時代を通して継続的に行われてきており、歴史的経緯がある。これからも、これを続けていかねばならない。中国との関係では、新たな経済交流が期待できる。

<コメント>

 上田市長には、スクラップ&ビルドなどやる気がないことがわかりました。中国との関係で経済交流が期待できるのはわかりますが、それなら、中国との間の交流事業をやればいいわけで、市民参加もなにもない、経済交流もなにも期待できない欧米を含めた11カ国19都市の世界冬の都市市長会を存続させる必要はありません。

 上田市長は、税金をたれ流しにして労働組合の既得権益を守るだけの某党の幹部議員などに頭が上がらないために、やりたくてもやれないことがあって、それで、本来の能力を発揮できないでいるのかと思っていましたが、要するに、経営センスそのものが欠如しているということもわかりました。任期は、まだ2年ちかく残っていて、今やめるわけには行かないのでしょうから、やめろなんて言いませんが、もう少し、よく考えて、この札幌市のために何をすべきか、というところで頑張っていただきたいと思います。


05年3定 決算特別委員会質問原稿(総務局)

 次に、市長の外遊について、4点お伺いいたします。

 市長は、この2年半の間に計7回、日数にして51日間にわたって外遊に出ておられ、今年度は、さらにもう2回、計12日間の外遊が予定されております。昨年の今頃は、中国の長春市の方へ赴かれ、札幌市内がかつて経験したことのない強烈な台風に見舞われて、死者まで出ていたにもかかわらず、外遊を途中で打ち切ることなく、事態の収拾を副市長にまかせきりにして、外遊を続行されました。その外遊はよほど重要な案件があってのことなのかと思いきや、世界冬の都市市長会の実務者会議をその長春市で開催したことについてのご挨拶まわりだったとのことで、市長の市政におけるプライオリティーがどうなっているのか疑ってしまったところでした。確かに、上田市長は、市内にあっては、支持率も低く、様々な式典などに出席されても、あまり歓迎されていないようで、さらには、我々自民党からも、また、与党のはずの民主党の幹部議員などからも、事あるごとに不手際を指摘されるばかりで、誉められることがありません。市内にいるよりも、海外に出ている方が、常にVIPあつかいを受けられて楽しいのだ、ということはわかります。しかし、そのために市政の運営に支障をきたすようなことがあってはなりませんし、市長の息抜きのために札幌市の予算を割くというのも見過ごすわけにはいきません。

 そこで、質問ですが、世界冬の都市市長会についてお伺いします。市長は、昨年の台風到来時において、市内の混乱を収拾するよりも、その世界冬の都市市長会の実務者会議開催のお礼まいりの方が重要だと考えたようですが、その世界冬の都市市長会の運営が、札幌市民にとって、これまでに、どのようなメリットがあったとお考えなのかお伺いします。

 2点目の質問ですが、その世界冬の都市市長会にかかる費用についてお伺いします。昨年の長春の実務者会議における札幌市の支出は、事業費として516万円以上の決算額となっており、16年度全体では1,128万円年となっています。昨年は実務者会議しか行われなかったわけで、その程度で済んでいるのかと思われますが、それでは、2年に1度の全体会議では、どのくらいの費用がかかっているのか、札幌市以外の会員となっている都市は、どのくらいの負担をしているのか、併せてお伺いします。

 3点目の質問としては、モントリオール市の参加についてお伺いします。市長は、去年の台風到来時の前の6月に北米に外遊され、その際、当初の日程に追加する形でカナダのモントリオール市を訪ねられました。皆様ご承知のように、モントリオール市は、世界冬の都市市長会の前身である北方都市市長会の会員だったわけですが、桂市長時代に同会を脱会されていました。脱会した理由は、表向きには色々掲げられておりますが、実際のところとしては、「経済効果につながらない、いわゆる財政の無駄遣いだから」という理由だったと聞いております。上田市長は、そのモントリオール市の市長職に新しい方が就任されたと聞き、また、会に復帰してもらえるのではないかとの淡い期待を抱き、その件をお願いしにモントリオール市を訪ねられたそうですが、昨年の3定の決算特別委員会において、我が会派の議員より、その際のモントリオール市長の手応えはどうであったのか? との質問に対して、「大変興味を示していただき、できれば参加したいというふうなお言葉をちょうだいして帰ってきた」との答弁をしておられます。それでは、来年1月に長春市で行われる世界冬の都市市長会には、モントリオール市長は参加されるのかどうかお伺いします。

 4点目の質問ですが、今後の世界冬の都市市長会の運営について、上田市長は、どのような展望を持っておられるのかお伺いします。我が会派としては、この世界冬の都市市長会は、これ以上続けても、何も産むものがなく、適当な期限を区切って、なんらかの目標を掲げ、その目標が達せられなかった場合には会を解散するという方向を明確化する時期に来ているのではないかと考えます。ひと昔前には、地方の行政官が国の補助金獲得のために中央の行政官を接待する、いわゆる官官接待なるものが問題視され、食料費の廃止等色々と努力を迫られました。が、上田市長がずいぶん積極的にやっておられる国際交流的な事業は、要するに、形を変えた官官接待であります。上田市長が外遊し、外国でVIPあつかいを受けるのはけっこうですが、その見返りとしては、他国の行政官が札幌に来られた場合は、これを市のお金で接待しなくてはならないのです。中央の役人を接待した官官接待は、補助金の獲得という目に見える獲物があったわけですが、国際交流においては、いまだ、これと言った経済効果は出ておりません。目に見える獲物がないのです。

 我が会派は、以前より、これからの国際交流のあり方について一定の見解を示してきております。行政官レベルの国際親善が重要視されたのは、民間の国際交流が難しかった20世紀の時代の話であり、21世紀における行政の役割は、地元企業の海外進出や海外企業の地元経済参入などにおいての調整役であると、そこの部分こそが本当に市民からも期待されている部分なのだということです。したがいまして、市長が好んで行っておられる行政官レベルの国際親善は、もう、いいかげんしてはどうか、と思うわけですが、この点についても明快なご答弁をお願いします。


2004年決算特別委員会議事録より(総務局)

◆勝木勇人 委員  私からは、市長の海外出張について、2点お伺いいたします。市長、わざわざ来ていただきまして、済みません。

 上田市長は、市長に就任されてまだ15カ月ということですが、この間、かなり積極的に、精力的に海外出張をされておられます。昨年11月には、北京、杭州の中国2都市を訪問しておられますし、ことしに入ってからは、2月に米国アンカレジ市へ9日間の旅にお出かけになられ、6月にもポートランド、モントリオール9日間の視察、出張にお出かけになられた。先月3日から10日までの8日間は再度中国に渡られて、北京、瀋陽、大連、杭州、長春と、5都市もめぐられております。また、この3定終了後の11月には、韓国の方に旅立たれるということなのですが、随分頻繁に行かれるなというのが実感でございます。

 我が会派は、これまで、市長に対して、外回りで人気と票を稼ぐのも結構なのですが、まずは市役所内部の足場を固めて、各部局が行っている事業やプロジェクトの経緯や内容をよく把握し、勉強しておくべきであると。内部事情もわからずに外回りに出ても、市民の要望にはなかなかこたえづらいだろうというような趣旨のことを、代表質問等で再三にわたって意見を具申してまいったわけですが、このたび、その外遊の華々しさを検証するに至り、海外出張は票にもならないのに、何ゆえそんなに行きたがるのかなと、首をかしげてしまいました。

 札幌市内にいると、議員や職員の皆さんから、何かといろんなことをやいのやいの言われて、とにかく精神的にもめいってきて、煩わしい日々から脱出するには海外に逃げるしかないということなのかなという感じを印象として受けているわけでございます。(発言する者あり)

 ちなみに、4回にわたる外遊には、それぞれ何がしかのもっともらしい名目がついており、出張報告においても、国際親善ですとかシティPRですとか。トップセールスは本人は言っていないのですね、いかにもそういうたぐいの重要かつ高級な仕事をしておられるかのような話が出ております。しかし、それらの市長の仕事は、実はほとんど何の役にも立たないパフォーマンスにすぎない。

 我が会派は、以前より、これからの国際交流のあり方について一定の見解を示してきております。行政官レベルの国際親善が重要視されたのは、民間の国際交流が難しかった20世紀の時代の話であり、21世紀における行政の役割は、地元企業の海外進出や海外企業の地元経済参入などにおいての調整役であると、そこの部分こそが本当に市民からも期待されている部分なのだと。

 他国の行政官と酒を飲んで、形ばかりのセレモニーをやるなどは無用のこととまでは言わないまでも、今までの経緯があるわけですから、それでも適度な範囲内におさめておくべきというような見解を示してきております。

 そういう意味からも、上田市長の海外出張は余りにも頻繁過ぎであり、コストとメリットのバランスから見ても、何か税金もしくは市長の貴重な時間のむだ遣いではないかというふうに考えられるわけですが、この点についての市長のご見解をお示しいただきたい。

 ちなみに、先ほども申しましたけれども、市長をお見受けするところ、本当にお疲れモードに入られているようで、就任当初のはつらつとした姿がすっかり影を潜めて、どうも頭の毛も大分薄くなったような印象を受けるわけですが、市長としての仕事が思ったようにいかなくて、挫折感にもさいなまれておられるのかなという感じもするわけです。煩わしい日々から脱出して、心と体をリフレッシュしたいというのは、私もよくわかります。それを公費でということになると、また話は変わってくるわけで、この点も含めて、きちっとした明快な答弁をいただきたい。

 2点目の質問といたしましては、今回の台風18号到来時の市長の行動についてお伺いします。

 市長は、台風が到来した先月8日、大連市の市長を表敬訪問し、札幌の観光都市としての魅力をPRされておられたようです。翌9日には長春市に赴き、2006年に開催される世界冬の都市市長会の実務者会議がこの7月に長春で開催されて、成功したことについてのお礼を述べに行き、また、長春映画村でバーチャル映像館を視察されたようでございます。

 札幌市にお戻りになられたのは10日夜8時55分だったそうですが、札幌市内が風と倒木で大騒ぎになって、死者も出た。当然のことながら、そういったことは市長もご存じだったと思われるわけですが、そのことを知りながら、すぐに帰ってこずに、長春市に赴かれたと。そこで、社交辞令的なセレモニーや視察をして、約2日間もの時間をつぶしていたということについては、我が会派ばかりか、多くの市民も不信な思いを抱いております。

 確かに、風は8日の夕方にはやんだわけですが、倒木の被害などに対する復旧作業は、風がやんでから始まったわけであり、市政のリーダー役である市長としては、1分1秒を争って札幌に帰ってきて、9日以降は復旧作業の陣頭指揮をとるべきだったのではないかと考えるわけです。

 ちなみに、今回の台風被害については、自衛隊なども何らかのお手伝いをしたいということで待機されていたようでございます。結果的には、市長がおられなかったわけで、そういったほかの外部組織にお手伝いをお願いすることもできなかったのです。実際に、被害の実情からいったら、要請する必要はなかったかもしれませんけれども、とりあえず来て見て、実情をまず把握するというのが、市長として、やるべき最初のことだったのではないかという感があります。そういう横の組織との連携を図るにも、組織の長である市長がいなくては話にならないわけでございます。(発言する者あり)

 そういうわけで、台風被害で市民は不安な……(「そんなこと言ったらどこにも行けないよ」と呼ぶ者あり)だから、帰ってくればよかったと言っているのですよ。長春に行く必要はなかっただろうと言っているのですよ。(発言する者あり)

○鈴木健雄 委員長  質問を続けてください。

◆勝木勇人 委員  (続)そういうわけで、台風被害で市民が不安な思いに陥り、道路交通に多大な支障が生じ、一部では長時間にわたる停電があったりと深刻な被害が発生し、4名もの死者が出ていたにもかかわらず、愚にもつかない行政官レベルの国際交流にうつつを抜かしていたことについての市長の弁明をお伺いいたします。(発言する者あり)

◎上田 市長  海外出張は海外旅行ではございませんで、私は、必要だというふうに判断をして、それぞれに時間を費やさせていただいているということを、まずしっかり申し上げておきたいと思います。回数の問題ではなくて、内容の問題であるというふうに私は思います。

 委員には、なかなかご評価いただけていないようでございますけれども、しかし、例えば北京は、北京事務所の開設という、国際的なごあいさつをしなければならない大事な場面でもございますので、当然、行かなければならないところでありましたし、杭州市は、ことしの9月15日から観光ビザが解禁されるということが既に情報として入っておりましたので、札幌市が観光都市を目指す意味からも、しっかりとごあいさつをし、交流を深めていくということが何より大事だという観点で出張させていただいたわけであります。その成果が、ことしの7月30日に、両市の間で交流都市という形で調印できたということで、今度は、直ちに北海道、道央圏を売り込むという形で中国へ再び参ったわけであります。その際には、杭州に行きシティPRすると、こういうふうにやらせていただいておりますので、委員にご評価いただけないのは残念でありますけれども、私はそのようなきちっとした成果を獲得する目標を持って旅立っているということでございますので、ご了解いただきたいと思います。

 アンカレジ市等については、世界冬の都市市長会ということで、札幌市が主催している会議でございますので、当然、会長としてごあいさつに行かなければならない。そして、機会があれば、会員の都市にもお邪魔して、会談をさせていただく、親交を深めさせていただく、そんな目的をしっかり持って出張させていただいているところでございます。

 ここはどうなのだというふうなご指摘が具体的にございますれば、私は、こういう目標とこういう効果があったということをすべてお答えできる準備がございますので、どうぞご指摘いただきたいと、このように思います。

 2点目でございますけれども、私の出張中では、大連において道央圏、西胆振地区の温泉、札幌市等の関係をアピールし、ここも、ことし9月15日をもって観光ビザが解禁されるということでありますので、観光のPRに参ったわけでございます。たまたまその日、朝から台風18号で、札幌市内ではこれまで体験したことのない強い風が吹いたということで、大変な被害が多発したということでございます。その状況については、前日から情報をちょうだいしておりました。8日の被害の状況については、副市長、それから国際部からもその都度情報をキャッチし、的確な対応をとるよう協議し、そして指示させていただいたという状況でございます。

 9月8日の夕方の段階で、被害の全容をお聞きして、私は、一度帰ろうかというふうなことも検討させていただきました。ただ、その際の副市長とのやりとりの中で、この台風は雨の場合と違いまして、木が倒れたということと、もちろん死者が出たということで大変な被害ではありましたけれども、継続的にずっとやらなければならないという水害とはちょっと様相が違うというようなこともございまして、私は、十分な対応をしていただくようにという指示と、副市長の努力、危機管理対策室の努力によって十分対応できると、こういう判断をさせていただきました。

 長春は、映画村がメーンということではございませんで、冬の都市市長会議の打ち合わせということもございますし、9日は、長春市長さんが北京に出かけられるという予定を私どもがお邪魔するということで、わざわざ出張を取りやめてお待ちいただいていたという事情もございます。そういうこととのバランスの中で、札幌市のことは副市長等にお任せできるという状況を把握した上で、長春にも予定どおりお伺いさせていただき、ただお酒を飲んできただけでは決してございません。ごあいさつをし、そして交流を深めるということでの対応をさせていただいたということでございますので、ご理解をいただきたいと思います。

◆勝木勇人 委員  るる申し述べられておりましたが、どうも腑に落ちない。向こうの市長さんがわざわざ予定をとって待機していてくれたので、行かなければならないと。これだけの災害が札幌市内で起きているのだから、それは、こういう状況なものですから済みません帰りますと言えば、向こうの市長も、まさか失礼なやつだと言わなかったと思います。それはそうだね、しようがないねという話に当然なったと思います。

 それで、事は北方都市市長会から発しているのですが、これは桂前市長が一生懸命やってこられた事業なのです。上田市長は、桂さんの事業を余り積極的に引き継ぎたくないと、引き継ぐことに対しては一々抵抗しておられたようなのです。住基ネットの件しかり、駅前通地下歩行空間しかり。しかし、国際交流に関してはほとんど無抵抗というか、むしろ積極的に桂前市長のやってきた流れを一生懸命引き継ぎたいと。

 何かおかしいなと、桂前市長も立派な市長で、バッターで言えば、ホームランもたくさん打って、ヒットもたくさん打ったわけですが、全打席全部ヒットといったわけではなくて、中には三振みたいな政策もあったわけですね。その一つが、この北方都市市長会だったような感じもするわけですよね、実際は何の効果もなくて。そして、モントリオールの市長が抜けたのを、もう一回戻ってきてくれと言いに、わざわざモントリオールへ6月に行っているわけなのですが、モントリオールは、市長が交代したので、それを機にやめたと、いろいろ事情があったみたいですけれども、本当にメリットがあれば、別に市長が交代したって引き続きやったはずなのですね。加入していてもしようがないなというので抜けていったのを、わざわざ引きとめに行くほどのものだったのかということを感じるわけですね。

 この際、一気にやめようとかという話にはならないはずなのです。今までのつき合いもあるのですけれども、これにどんどんどんどん深入りして拡大していくというのは、今の札幌市の情勢からいくと、ちょっと方向が違うのでないかなと。適度に、打ち切らない程度に、つき合いをそのまま継続できる程度の流れでいけばいいのでないかなという感じがするわけですが、その辺がちょっと不可解であるという感じがします。

 ちなみに、市長も一生懸命パレードの山車に乗って、向こうでも評判がよかったという報告が出ておりましたけれども、一部には、庭園ということで非常に簡素な山車で、日の丸も上がっていない、現地の人は、どこから来たのかさっぱりわからなかったという話も聞いております。

 私自身もポートランドへ行きましたので、ついでに、いろんなところで聞いてみました。札幌市とポートランド市が姉妹提携をしているということを知っているかと、タクシーの運転手さんですとか、空港の店員さんですとか、いろんな方に聞いてみましたが、まあ、ほとんどわからない、全然知らない。恐らく、札幌でも似たような状況でないのかなと。姉妹都市提携というものが、数十年前の一時期、わっと世界的なブームで盛り上がったものの、近年に至っては、余り積極的にそこにお金を導入してどうこうというものではなくなってきた。

 その証拠に、ベラ・カッツ市長がわざわざ空港にお出迎えに参られました。ところが、ベラ・カッツ市長のスピーチの内容のほとんどは、ノースウエスト航空に対するお礼なのですね。札幌市からの直行便が撤退になって以降、ポートランドの空港は国際便がなくなってしまい、国内専用の空港になっていた。それが、今回、ノースウエスト航空が成田から直行便を開通してくれたということで、すごく喜んで、わざわざそのために、空港にはベラ・カッツ市長も来て一生懸命お礼を言うわけですね。ところが、本来の姉妹都市提携のセレモニーになると、カッツ市長はがんという事情もあって、出てこられなかったということもあります。この前、桂さんが行ったときも同じなのですね。桂さんが、向こうの市長執務室に行ったら会ってくれるけれども、セレモニーには一切出てこないと。非常にばかにされているなというような感を受けたわけです。

 そういった流れの中で、そんなに一生懸命、市長みずから陣頭指揮をとって、姉妹提携に関してもやらなければならないのかという疑問を、正直言って、我々は持っているわけです。(「やめれということか」と呼ぶ者あり)そうは言っていません。適度な範囲内におさめておくべきで、市長はこれだけ忙しくて、今また、市長に就任されたばかりで、やることがいっぱいあるのに、そんなにそんなに海外出張に精力的になる必要はないのではないのかなという気がするので、もう一度、その辺、市長が別な思いを持っておられるのでしたら、お伺いしたい。

 それと、ついでに、北方都市市長会を変えて世界冬の都市市長会として、もっと拡大しようという方向で名前を変えたらしいですけれども、モントリオールの市長は、これに参加するという意思表示らしきものをにおわした部分があったのかどうか、それもあわせてお伺いしたいですね。

◎上田 市長  国際派を自認される勝木委員にこのような評価を受けるのは、まことに残念でございますけれども、札幌市は国際都市で、海外からもお客様を呼ぼうということで、四つの都市と姉妹提携をし、歴史を重ねてきているということがあるわけでございます。

 私は、札幌はオリンピック以降、本当に国際的に認知をされた大都市、しかも積雪寒冷地で、雪が5メートル以上積もるという都市の特徴といったものを生かして、世界に貢献できることは貢献したい。そして、冬の季節をどう快適に送るかということについて、世界各地の人々の知恵といったものをちょうだいしたいというようなことで始められた事業でございますので、これを本当に大事にしていくべきであるというふうに、基本的に考えているところであります。

 2年に1度の会議でございますので、深入りするなというふうなお話もございますけれども、これまで、先輩市長を初め、多くのスタッフの皆さん方が努力を重ねてこられてございますので、縮小させるということではなく、やはり発展させていく、内容を充実させていくことに努力を傾けるべきだというふうに私は考えております。

 1995年と記憶しておりますが、モントリオールで会議をやった後に、モントリオールが離脱をされたという経過がございます。そのモントリオールに今回お邪魔いたしまして、大都市でございますので、札幌の参考になることがたくさんあるということもございますので、冬の都市市長会の趣旨をいま一度ご説明申し上げて、お話をさせていただきました。

 色よい話があったのかということでございますが、前向きな、できれば参加、復帰したいというふうなお話をちょうだいいたしました。ただ、議員の選挙を控えておりまして、モントリオール市の核の部分とその周辺の合併の問題で政治的な判断をしなければならない、そういう時期でありましたので、明確なご答弁をいただけなかったのですが、大変興味を示していただき、できれば参加したいというふうなお言葉をちょうだいして帰ってきたということでございます。

◆勝木勇人 委員  お伺いするに、周辺都市との合併のことがあって、そういうものに入ってもいいけれども、とりあえず、今はそれどころでないという返事だったのかなという感じがしました。要は、モントリオール市としても、入ったからどうというものでもないのだろうという気がします。

 そして、国際部は一生懸命やっていると思います。与えられた仕事ですから、おまえはこれをやるのが仕事だと言われたら、その部分を一生懸命やるのは当たり前で、次々とさらに発展させていこうと、前向きにいかなければ、何をやっているのだと叱られざるを得なくなるわけですから、ちゃんとやっていると思います。

 ただ、政治的な判断、このぐらいのさじかげんにしておこうという部分が、市長にはやっぱり必要だと思いますね。何でもかんでも国際部の言うとおりにどんどんやるより、残り弾を見ながら、計算しながら弾を撃つということが、市長という立場に求められている経営感覚であり、市民が期待している部分だと思いますので、そういう部分をもうちょっと考えていただきたいなということを申し上げさせていただいて、これ以上言っても、多分平行線なので、やめます。


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