平成11年3定決算特別委員会質問原稿 (経済局)

 えー、私からは、本市の経済構造を官依存型のものから民主導型のものへと転換していくための取組みに関しまして、つまり、フロンティア事業支援資金制度について3点お伺いいたします。
 えー、札幌市は、この7月から、10億円ほどの融資枠でフロンティア事業支援資金制度なるものを立ち上げました。これは、「本市の風土・特色に合った産業を振興するため、意欲ある起業家をはじめとする創業初期の中小企業者等の方を対象に、新規性・技術性・独創性などを有し、成長が見込まれる製品の開発・事業化に必要な資金を融資する制度」となっています。実にすばらしいコンセプトであり、なぜもっと早くこういう制度が実現できなかったかと思いつつも、桂市長のその前向きなチャレンジ精神は、我々自民党としても高く評価するところであります。
 しかしながら、これは、まだ立ち上がったばかりの制度ということもあるのでしょうが、実質的な効果が上がるのかどうかというところには、少なからず不安を感じます。

 まず第一に、その融資制度の申請者に対して実際に融資をするかどうかを決定する機関となるフロンティア事業支援資金融資審査会のあり方であります。この制度を生かすも殺すも、その審査会がどういうメンバーで構成されるのかというところにかかってくると思われます。
 なにせ、儲かるかどうか、海のものとも山のものともわからないフロンティア事業に金を貸すかどうかを決めるわけですから、その審査をするためには、優れた先見性が要求されると思われます。時代のニーズを的確につかみつつ、その方向性を見極めなくてはなりませんし、また、さまざまな商品に関する豊富な知識も必要となるでしょうし、ビジネスの実務にも通じていなくてはならないでしょう。その審査会にそういった能力を持たせるのは大変難しいことだと感じます。
 そこで、一点目の質問ですが、その審査会のメンバー構成は、どのようなものなのか、どのような分野の人たちを集めるつもりなのか、また、市とその審査会との関係は、どのような形になるのかをお伺いいたします。
 私としては、優れた経済人の方々を集めて、市の方は、審査の仕方などには極力口を出さないようにして、いわゆるアウトソーシング的にその審査を委託するような形が望ましいと思うのですが、経済局はどんな方向で動いておられるのでしょうか?

 2点目の質問ですが、これは、今議会の鈴木健雄議員の代表質問にもあったところなのですが、連帯保証人のことについてお伺いいたします。
 我が会派としては、この連帯保証人を要求するのはやめたほうがいいのではないか?という見解を示したわけですが、市長の答弁では、なにやら、ケースバイケースで取り扱うというようなことで、どうもパキッとしない回答でした。
 これは、返済能力に応じて、つまり、返済能力の低い相手には連帯保証人を要求するということなのでしょうか?
 先にも申しましたが、儲かるかどうか海のものとも山のものともわからない新規な事業に融資の手をさしのべるのがこの制度の魅力なのだと考えるわけですが、それなりの連帯保証人が用意できるのなら、この制度を利用する必要もないわけで、民間の金融機関からでも融資を受けられるわけです。
 民間の金融機関ではできないような大きな度量をもった融資を実現するところにこの制度の意義があるのだと思うのですが、このあたりのところに関する市の方針をお聞かせいただきたいと思います

 第三点目の質問としては、このフロンティア事業支援資金制度をより有効ならしめるための提案をさせていただきたく思います。
 この制度の融資対象者は、「開業5年以内の中小企業等で、製品開発から製造・販売まで通して自ら行う計画を有する者」となっていますが、これは、マーケティングの能力を要求していることになります。しかしながら、まったく新しい製品を考案したり、開発したりした場合には、かなりの大企業でもそのマーケティングの部分に苦しみます。
 他の企業が似かよった製品を造ってないかどうか、といった情報や、それがどの程度のニーズを生みだすか、といったところを調べるのは非常に難しいのです。大企業でも苦しむわけですから、開業して5年以内の中小企業にそれを自分でやれと言っても、まず無理な注文であると思われます。
 したがって、ただ資金をばらまくだけでは、当たるもハッケ、というか、宝くじを買うようなものと言うか、とにかく文字どおりのギャンブルになってしまうわけで、新規産業の種を蒔くというようなところまでは到底たどりつかないと思われます。
 そこで提案したいのですが、せっかくこのような高邁な企画を実行に移したのですから、なんとか、その融資先の中小企業等の経営面やマーケティングの面をフォローするような態勢を整えるべきではないでしょうか?
 つまり、資金の面の他に、経営のノウハウの面でもバックアップ態勢を整えるべきと考えるわけです。
 そういったフォロー態勢と両輪のようになって機能してこそ、はじめて、このフロンティア事業支援資金も生きてくると思うのですが、この件に関するご見解をお伺いしたいと思います。

再質問

 えー、なんとなく、わかったような、まあ、我が会派の望む方向で事が動いているということは、わかりました。
 まあ、はじめたばかりの制度ですし、手探りで進めている状態なのでしょうし、今回は、ちょっとした小手調べ的なところもあるのかと存じます。
 そこで、もう一点質問させていただきます。
 この融資制度の融資先の募集は、一応この9月末日で締め切ったようですが、来年度に向けて、この制度をさらに拡大して進めていくつもりがあるのか、つまり、もっと大きな融資枠を設定するつもりがあるのかどうか、お知らせいただきたい。
 ちなみに、今札幌市は、いわゆるジリ貧の状態にあると思われます。これまでは、景気対策としての補正予算を組んで、公共事業を絶やさないようにしてきたおかげで、なんとか虫の息ながらも息をついていますが、財政局も緊急事態宣言をしているところですし、いつまでもこの官依存型の経済構造を支え続けて行くのは無理であります。
 ちなみに、孫子の兵方では、八方を敵に囲まれて絶体絶命の状態に立ち至ったときには、、守りの態勢に入ってはダメだとなっています。
 「とにかく闇雲にでも打って出て活路を開け」
 となっています。このフロンティア事業支援というのは、闇雲なものであってはならないのですが、とにかく前向きに打って出た施策として、高く評価しているところですので、是非とも、引き続き、さらに大規模に、最期の力を振り絞ってでも、それなりの活路が見い出せるまで続けていただきたいと考えるものです。
 そういうわけで、その融資枠をさらに拡大していくお考えがあるのかどうか、お伺いいたします。

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