平成9年決算特別委員会質問原稿

市営住宅の家賃免除制度を廃止すべし

質問1

 えー、私の方からは、市営住宅の家賃減免制度についてお伺いいたします。

 市営住宅は、社会福祉の増進を目的として、住宅に困窮する低額所得者が、低廉な家賃で住宅を賃貸できるように建設されているわけで、このこと自体は大いに歓迎すべきことだと思うわけですが、どうも、その家賃の設定の仕方に、低廉すぎるところがあるのではないかと思いまして、つまり、過剰サービスなところがあるのではないかと思いまして質問してみることにいたしました。
 皆様すでにご承知のことでしょうが、昨年、公営住宅法が改正されまして、その家賃の設定は、これまでの固定家賃制度から、応能応益の制度となり、所得の低い方の大多数は、これまでよりも安い家賃の支払いですむようになります。
 が、本市では、依然より、入居者の事情に応じて、家賃を減額したり、あるいは免除したりする制度を設けております。
 そして、この減免制度は生活保護の基準のアップに連動して、昭和44年度から5回にわったて改定されてきており、その都度、その減免の基準も拡大されてきました。
 この制度による家賃の減免額は、ここ数年、約1億円づつ増加しておりまして、平成8年度決算においては9億3千万円で、平成9年度には、約10億6千万円と見込まれていると聞いております。この10億6千万円というのは、本市の市営住宅の家賃全体の14%にもなるそうですが、その10億6千万円の内訳を見せてもらいましたら、その93%が、家賃の全額免除によるもので、その金額は、8億7千万円となっております。つまり、まったく家賃を支払わなくていい入居者がいて、それらの家賃の総額が8億7千万円ということで、これは、本市の負担として計上されるわけです。
 今回の委員会では、やたらと、事業評価プログラムのことが、話題になっていますが、とにかく本市としては、財政を再建しなくてはならないわけで、この8億7千万円などもどうにかならないものかと、つい、思ってしまいます。
 (みな騒ぐ)
 同じ低額所得者でも、民間の賃貸住宅などに住んでいる人たちは、それなりの家賃を自分で負担しているわけで、生活保護による家賃助成を受けている人たちも、その助成分で全ての家賃を賄っているわけではありません。市営住宅に入居できた一部の低額所得者だけが、まるっきり家賃を支払わなくてもいいというのは、行政の公平性の面でもおかしいのではないかと思われます。
 えー、ちなみにですね、本市のような家賃の全額免除などという規定を定めているのは、他の政令市では、仙台と横浜のみとなっています。
 先にも申し述べましたが、新たに定められた応能応益の家賃制度では、所得の低い方々については、これまで以上に家賃が安くなるのですから、まるっきりただの免除規定を含む本市の減免制度については、今一度見直す時期ではないかと思われるのですが、いかがなものでありましょうか。

質問2

 えー、検討されるということでしたが、この減免制度を検討されるのでしたら、是非とも考慮していただきたいことが、2点あります。

 1点目は、高齢者に対する減免の規定と、子育て中の若年層に対する減免の規定のバランスに関してです。
 現行の規定は、入居者の所得額に応じてランクわけされているようですが、その所得額は、所得税の課税対象額を基本ベースにしていることから、高齢者に対しては、非常にあまく、若年層に対しては、非常に辛く設定されてしまっています。
 例えば、65歳以上の夫婦ふたりだけの年金受給者の場合には、年金所得控除で140万円、老年者控除で50万円、扶養控除が一人分で38万円、あわせて228万円の控除があります。この場合、その収入が年間258万円以下なら家賃の自己負担分が0になります。
 これに比して、若年層の給与所得者の夫婦で、子どもが2人いる4人家族の標準世帯の場合は、給与所得控除が87万円しかなく、扶養控除が3人分で114万円(38万×3人)あるものの、あわせて201万円の控除しかなく、65歳以上の夫婦ふたりの世帯よりも27万円ほど控除額が低くなっており、家賃の自己負担分が0になるには、年収が231万円以下でなくてはなりません。
 65歳の夫婦ふたりが年収258万円で家賃がただになるのに、子育て中の4人世帯は、年収231万円でようやく家賃がただになるわけです。
 どちらの世帯がより困窮しているかと言えば、一般的には、やはり、子育て中の4人世帯の方でありましょう。それも、生活レベルでは、かなりの差でありましょう。 
 もっとひどい例を上げますと、65歳以上の夫婦が、二人とも年金受給者の場合、それぞれの所得控除額を合わせると、380万円にもなり、二人の年収が400万円を超えているにもかかわらず、家賃はただになっております。
 勘違いされると私の議員生命に関わるので付け加えて置きますが、私は、べつに高齢者をもっといじめろと言っているわけではありません。
 もっと公平にバランスよくやってはどうかと言っているのです。ただ、代表質問でも申し述べましたように、少子化が深刻化してきている現況をふまえて、子育て中の若年層に対しては、単にバランスのことばかりではなく、さらに、それ以上の配慮をなすべきではないかと考えます。

 2点目は、減免制度の対象となる世帯とならない世帯との落差についてです。
 現行の制度では、その減免の適用の仕方は、4段階になっておりまして、家賃の自己負担分が、0になるケースと、2500円〜3000円になるケース、4500円〜4950円になるケース、そして、6600円〜7600円になるケースに分かれています。
 ところが、その7600円に減額されているケースの次の段階というのが設定されておらず、減額の対象外になると、2万円から3万円もの家賃を支払わなければなりません。
 減額の対象になるか、ならないかのボーダーライン上にいる世帯は、年収が1円多いだけで減額の対象から外れ、1万数千円から2万円以上も多く家賃を支払わなくてはならなくなります。
 私は、まるっきりただとなる免除規定は、不用と考えますが、減額規定に関しては残すべきと考えます。そして、減額の対象になるところと、その減額の対象から外れるところとの落差をもっと緩やかにすべきと考えます。つまり、その減額の仕方をもっと細かな段階に分け、あまり大きな不公平感が生じないようにすべきと考えるものです。

 以上2点に関して本市の見解をお伺いいたします。

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