平成9年決算特別委員会における質問原稿

いじめ問題

質問1

 えー、私からは、小中学校の通学区域制度の弾力化についてお伺いいたします。
 今年の1月27日、文部省から各都道府県教育長に、小中学校の通学区域制度を緩やかに運用する旨の通知が出されたと聞いています。
 これは、いわゆる「いじめ対策」のひとつとして打ち出された方針だと認識しております。
(注・この場合の弾力化とは、事情に応じて区域外の学校にも通学できるようすること)
 が、学校の運営を考えるうえでは、教員を適正に配置するなどの面から生徒数を正確に把握しておく必要があり、そのためには、あまり極端な弾力化は進められないと聞いております。
 そこで、本市においては、その通学区域制度の弾力化のための取り組みが、どのように行われているのか、また、いじめによる学校の変更の件数がどの程度あるのかお伺いいたします。
 

質問2

 明解なご答弁ありがとうございます。
 通学区域制度の弾力化は、大変好評を得ているとのことで、どんどん推進していただきたいのですが、ただ、私としては、そのいじめ対策としての通学区域制度の弾力化には多少の疑問をもっております。
 平成8年度のいじめの発生件数は、小中学校合わせて321件ということでしたが、同年のいじめを原因とする学校変更は、たった8件ということです。
 いじめを受けた生徒にしてみれば、いったん通いはじめた学校をやめて、別の学校に移るというのは、極めて屈辱的なことであり、また、新しい環境に適応できるかどうかの不安も伴います。よほどのことがない限り、また、よほどのことがあったとしても、いじめられたことを理由に転校の希望を申し出ることには、なかなかならないのだろうと思われますし、健全育成の観点からも、そういうことで学校を変更するのは、思春期に大きな敗北感を味わわせることになり、あまり好ましいこととは言えないでしょう。
 そこで、提案したいのですが、
 いじめ対策として通学区域制度を弾力化するのであれば、
 いじめられた生徒に転校を許可するのではなく、いじめた生徒を転校させるほうがいいのではないでしょうか。
 もちろん、これは、保護者の同意を前提としてのことですが、このほうが、いじめを予防する効果の面からも、より有効であると思われます。つまり、いじめられた側を避難させるのではなく、いじめた側を追い出すということです。
 いじめの加害者側というのは、通常単独犯ではなく、グループを成しています。それらのグループをバラバラに解体して、それぞれのメンバーを別々の学校に転校させてしまえば、それらの不良生徒の更生を促す意味でもかなり効果的であると思われます。
 ちなみに、学校教育法第26条には、「市町村の教育委員会は、性行不良であって、他の児童生徒の教育に妨げがあると認める児童生徒があるときは、その保護者に対して、児童生徒の出席停止を命ずることができる」とされております。出席停止にして、転校させてしまえば、より効果的でしょう。
 ただ、聞くところによりますと、その出席停止処分というのが実際に発令された例というのは、全国的にもほとんどないか、もしくは、まったく無いらしいです。
 これは、加害者にも人権がある、ということで、なかなか踏み切れないところのようです。だいたい、いじめをやるような生徒の親というのはどこかに欠陥があるもののようで、まずほとんどの場合、自分の子供の非を認めないそうですが、しかし、被害者の人権と加害者の人権を秤にかければ、当然、被害者の人権が重いわけで、いじめ問題に対しては、市教委としても、ここらで腹をきめ、断固たる方針を打ち出すべきでありましょう。
 先ほどは、いじめの根絶にむけて、鋭意努力していかれるとの答弁が出ておりましたが、ここは、ひとつ、全国に先駆けて、決定的な取り組みを行っていただきたく存じます。
 この件に関してのご見解をお聞かせいただければ幸いです。

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