2002年予算特別委員会質問原稿(国際部)

  1.  本市における20世紀の国際化は、海外の行政府とのおつきあいを深めることに主眼が置かれていたように思われます。
     姉妹都市提携に関連した様々な催し物や北方都市市長会議などは、そういう意味では有意義なものであったと思われます。しかし、21世紀に突入した今、そのレベルの国際化は、あまり重要ではなくなっているように思われます。行政官同士の海外との友好関係締結や国際貢献的な活動、つまり官官交流の国際化も引き続き進められなくてはならないとは思われますが、21世紀に至った今、その先の段階の国際化が要求されているように思われます。その先の段階とは、すなわち、ビジネス分野における国際化であります。
     北海道の域際収支は、毎年約3兆円の赤字になっており、その赤字の多くの部分は札幌市の赤字であると思われます。今回の予算案では、そのビジネスレベルでの国際化を推進するというテーマで、コンベンション誘致などに力を入れた編成がなされたようですが、本市としては、域際収支の赤字分を緩和するためにも、地元企業の海外進出を後援することに力を入れるようにするべきではないかと思われます。このことは、官依存体質の札幌経済を自立型の方向に導くためにも、大いなる意義があると思われます。
     この点について、まず、国際部の見解をお伺いしたいと思います。
     それから、現在経済局において行われている海外との経済交流事業に対して、国際部はどのような協力体制をとっているのかも併せてお伺いしたいと思います。
    (答弁骨子) ビジネス分野の国際化について、国際部は、経済局との連携の中で、ときには、経済局と一体となってやっています。

  2.  国際部は、経済局のお手伝いという形で、ときには、経済局と一体となってビジネス分野の国際化の面にも積極的に取り組んで来たとのことですが、しかし、その韓国や中国との経済交流事業などにおいて、在札業者がなんらかの商取引を成立させたという実績は、それほど上がってないと聞いております。これは、情報収集力の面や、地元企業への指導力の面などに、ウィークポイントがあるのだと思われます。たとえば、市内業者がなんらかの新商品を開発して、それを海外に売りたいと考えたときに、その商品と類似した商品が海外にあるかどうか調べる機能などが強化されねばならないと思われます。
     また、中小企業指導センターなどとの連携の場なども必要になってくるのではないかと思われます。現状の国際部や国際プラザには、確かに経済促進機能も備えられておりますが、海外における市場調査機能や中小企業を指導するような機能は、ほとんど皆無です。そういった機能を強化することに対して、国際部長としては、どのようなご見解をお持ちでありましょうか?
    (答弁骨子) 海外の市場調査機能を強化することに関しては、経済局が考えるべきことであり、国際部はお手伝いしかしません。中小企業指導センターとの連携は、国際プラザがやってます。

  3.  えー、それでは、助役にお伺いいたします。
     札幌市が、今、直面している最も大きな課題は、官依存体質の経済構造をどうするか、という点であります。そこには、歴史的な経緯でできあがってしまった風土的な荒廃が根にあるわけですが、これに新しい風を吹き込んで、自立型の経済体制に転換させるというのは、とにかく大変な作業であり、地元経済に新風を吹き込めるような新しい体制を役所自身も作っていかなくてはなりません。
     なんらかの、あっと驚くような斬新な内部改革が必要になっているのです。
     そこで、その斬新な内部改革のさきがけとして、国際部を10階の秘書部の隣から引き離し、経済局のある4階に入れてはどうでしょうか?
     他都市の例で言いますと、港を持っている都市は、みな経済局の中にも国際交流を本業とする部署があり、文字通りのビジネス分野の国際化を守備範囲としています。札幌市の経済局にも、経済交流担当係長というポストがあり、国際プラザや国際部との連携を図りながら通商アドバイザー制度や海外市場調査などの事業を展開しており、また、韓国・中国との経済交流事業みたいなものもやっているみたいですが、その規模は非常に小さいものであります。
     札幌市は、港を持たなかったために、海外との経済交流が盛り上がらず、海外進出を図るような企業も、育てられませんでした。結局、その分野を扱う部署も小さくて、係長がひとりあれば充分、ということになっているみたいですが、今からでも遅くはないと思います。
     「まず、形から入る」という表現がありますが、国際部という名詞に新たな意味を付加し、これを経済局に移し、ビジネス分野における国際化を本業とさせ、これが、秘書部のお手伝いを兼ねるようにしてみてはいかがでしょうか? 
     こういう例は他都市にはないかもしれませんが、それは、他都市においても旧態依然とした時代の名残を引きづっているだけのことだと思われます。また、国際部を経済局に移管すれば、経済局にテコを入れたという印象が内外に広まり、そのことによる意識改革にもつながると思われます。
     ちなみに、国際部が経済局の中に入ってしまうと、他部局のお手伝いができなくなるのではないかという懸念を持たれる方もいらっしゃると思われますが、実は、本市には、海外進出を計画するような企業は、まだ、それほど多くないわけで、本籍を経済局に移しても秘書部のお手伝いなどに支障をきたすほどのことはないのではないかと思われます。
     ここは、ひとつ、他都市に先駆けて斬新なアクションを起こしてみるべきと思われますが、千葉助役、いかがでしょうか?

(註)
 この質問に対する答弁は、事前の打ち合わせでは、
「市内の経済情勢を広く見据えるなら、将来的には検討の余地がある」
という風になる予定でしたが、当日は、まったく異なる答弁が出されました。
「地場の企業がどんどん海外進出を図るような状況が出てきたなら検討してもよいが、今は、その必要がない」
というのが、その答弁でした。
私としては、そういう人の提案を小馬鹿にした答弁が出された際のために、下記のような質問を用意しておきました。

(助役が木で鼻をくくった際に出そうと思った質問)
 札幌市の国際部は、もともと、秘書部内にあったもので、今もって尚、その業務の主眼は、市長が海外に行く際の提灯持ち的な業務になっているように見受けられます。もちろん、そのことが悪いというのではありません。そういう仕事をしてくれる部署も、国際都市札幌の対外的な体面を守るためには必要でありましょう。が、その手の仕事は、秘書部内にそういうポストをつくっておけば十分だと思われます。
 また、国際部が総務局の中にあるのは、広く各部局のお手伝いをするためであるとされてますが、実際に、そういうことになってるのかどうか・・・国際交流はあらゆる局面で行われていて、それらの全てを数人の職員からなる国際部で掌握できるものではなく、国際部がやっているお手伝いは、儀典関連のサポートの部分であるやに聞いております。つまり、パーティーの際の席順を考えたり、スピーチの順番を考えたりするのが、そのお手伝いの主な内容だということです。まあ、スケジュールの管理やら、通訳やら、翻訳やらのコーディネーター的な業務もやるようですが、そんなものは、旅行代理店や国際プラザに任せてしまってもいいような気もしますし、本業の本業たる部分がどこにあるのかが、おぼろげにも見えません。だいたい、国際部という妙な枠組み自体、ガイジンがやって来ることがめずらしかった時代の名残なのではないでしょうか?
 とにかく、現状の国際部には、ビジネス分野の国際化などは、まったく取り扱えないような気がいたします。
 今、札幌市の経済は、大きなターニングポイントにさしかかっており、民間経済は、なんらかの力を必要としています。国際部の組織的な位置づけが現行のままでも十分だという話は、要するに、庁舎内の都合であろうと思われます。我々は、今こそ、庁舎の外を見て、いかにして、その外の状況に対応すべきかを考え、そのための体制づくりに腐心すべきだと思います。
 この点につきまして、再度、助役の答弁をいただきたく存じます。

(註)
しかし、この質問は、国際部長の面子も立場もガタガタにしてしまう質問で、なるべくならやりたくありませんでした。それで、その数時間後にやる予定になっていた職員部への質問にひっかけて、職員部のところで再度助役の答弁を引き出しました。

 (当日やった話)
 助役の答弁を聞きますと、「鶏が先か、卵が先か」というようなことかと感じます。体制を整えて、お店を構えれば、そのうち、お客さんもどんどん来るようになるだろう、というのが私の考え方なわけですが、助役としては、お客さんがどんどん増えたなら、お店を出しましょう、という考えのようです。
 このあたりは、根本的な考え方の違いなわけで、平行線になっているように感じますが、この後、職員部への質問をやりますので、それまでに、もう一度、よく考えてみてもらいたいと思います。

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