2002年予算特別委員会質問原稿(総務局/職員部)

 組織横断的な取り組みの実効性をあげる人材マネージメントについて
 えー、私は、今回の予算委員会では、「自立型経済への転換」という点をテーマに質問を重ねさせていただいております。そして、その手法として、「発注型の経済政策からアドバイス型の経済政策へのシフトチェンジ」という提案をさせていただいており、企画調整局が音頭をとって、経済局や建設局がかつて無いような形で連携できるような新しい体制を整えるべしとしています。それで、財政局長も、企画部長も、そのあたりのところには賛同していただいているわけですが、しかし、これは、皆様ご承知の通り、そうたやすいことではありません。それが可能になるのかどうかのカギは、組織横断的な取り組みにまつわる人材マネージメントの部分に負うところが大きいように思います。

 そこで質問ですが、

 本市の人事政策に係る近年の動向を見ていますと、職員研修のメニューの中に、職場変革マネジメント研修というのが新たに登場したようですし、管理職政策セミナーが実施されたりしているようです。また、人事評価制度にも大きな転換があり、職員の能力や実績等に基づく人事評価制度への移行が行われつつあるようですし、職員の人材育成と異動意向の把握を目的とした自己申告制度が導入され、さらに、その対象範囲を一般職から課長職にまで広げた他、先月には、IT経営戦略推進業務とフィルムコミッション設立準備業務について、庁内公募型人事配置制度も導入されたと聞いております。また、トヨタ自動車の企業改革に携わった方などを講師として招いて、幹部職員に対するセミナーを開催しているという話も聞いております。
 そこで、それらの人事政策における一連の新たな取り組みの基本的な考え方を聞かせていただきたく存じます。

答弁・職員部長

 昨今の本市を取り巻く社会経済状況の変化や地方分権の進展など,時代の変化や新たな行政需要への対応を図るためには,限られた職員で最大限の成果を上げるよう組織運営を図っていく必要があると考えている。
 このため,それぞれの職員が有する潜在的な能力を十分に引き出し,活躍できる場や機会を様々な形で提供をしていくことが重要であると考えている。

再質問

 えー、今回の予算案をよく見てみますと、複数の部局にまたがる行政課題のいくつかを重点政策課題として予算編成がなされているようで、組織横断的な予算配分という点が強調されております。
 最近、「組織横断的」とか、「全庁的」という言葉は、一種の流行語のようになっておりますが、しかし、振り返って見ますと、実際には、札幌市役所全体が一丸となって何かに取り組んだことは、近年ほとんど無く、この度のISO14001の認証取得が唯一の取り組みではないかとも思われます。
 しかも、そのISO14001においてすら、各職場では「やらされている」という意識で取り組んでいる傾向が強かったのではないでしょうか?

 組織横断的、又は全庁的に何かに取り組むというのは、「自ら率先して」という気持ちを、各職場の職員がいかに持てるかにかかっていると考えます。
 また、これからの行政運営にあたっては、経済の活性化や環境、少子・高齢社会対策といった課題に市全体で対応しなければならず、従来からある組織の縦割りにとらわれていてはどうにもなりません。担当業務として割り当てられた仕事に加えて、これと関連する他のセクションの業務や、さらには全市一丸となって取り組むべき業務をも、自分の業務と認識し、他の部局の職員又は市民とのコミュニケーションを通して、新たな市民サービスのあり方を模索することが、今こそ、職員に求められているのではないでしょうか?

 そこで、質問でありますが、

  1.  今後の人材育成ややる気のある職員の活用にあたっての方策について、どのように考えているのかお伺いしたいと思います。

  2.  具体的な例としては、今回はじめられた庁内公募型の人材配置制度は、職員のヤル気を引き出すうえでも、有効な方法と考えますが、今後、これを拡大する考えはあるか、ご見解をいただきたいと思います。

  3.  また、各職場の事務や事業の成果を上げるために、期間限定型の職員配置システムをつくってみてはどうでしょうか?
     全ての部署に適用できるかどうかわかりませんが、組織横断的な課題が出されている場合、各部署に、それに関するなんらかの目標を与え、その目標が達成されるまでの期間を限定して、組織横断的な職員の配置をしてみてはいかがかと思います。
     たとえば、経済局が建設関連業者を相手にしたアドバイス系の事業を起こした際には、その事業が軌道に乗るまでの間、発注部局の人材を経済局に出向させてみてはどうかと思います。経済局というのは、これまで、物流関係やサービス業関係やIT関係の中小企業を主に相手にしてきておりますが、公共事業に依存しきった建設関連業者などの相手は管轄外にしてきており、その手の業者を相手にアドバイスをすると言っても、かなりの困難がともなうと思われます。そこで、建設関連業者というものの内容や性格をよく把握している発注部局の人材に、その事業を軌道に乗せる使命を与え、一定の期間を限定して経済局に出向させるようなことが必要になると思われます。
     ちなみに、こういう話をすると、人事異動の形で対応するという話が出るかもしれません。が、これは、ダメです。異動となると、その仕事が本職になってしまい、その面の仕事をその人材に預けっぱなしになってしまう恐れがあります。そうなると、その人材がいなくなると事業も回らなくなる、ということになってしまいます。期間を限定して、というのは、その人材が持っているノウハウを別の部署に移植することを目的としたアイデアです。
     この期間限定型の組織横断的な人事配置案についても、ご見解をいただければ幸いです。

答弁・職員部長

  • これからの本市に求められる人材は,本市の施策の方向性を踏まえて,自ら行政課題を発見し,新たな視点と発想を持って,他の職員や市民と協働しながら果敢にチャレンジできる職員であると考えている。

  • 今後も,人材の育成や活用を図るため,職員の意識改革を目的とした研修の実施や自己申告制度の改善について,積極的に行ってまいりたい。

  • 庁内公募については,このたびの実施状況を検証しつつ,福祉や税務といった職員の専門的な能力や経験を活かす業務などにも拡充し継続してまいりたい。

  • 期間を限定した職員配置については,これまでも個々の職員の人事配置を行うにあたって,様々な分野の職務経験を積むことができるよう配慮しているところでありますし,また,プロジェクトや兼務体制での業務執行,さらに重点政策課題に対するマトリックス的な取り組みも行ってきておりますので,委員からご提案のあった期間限定型の職員配置についても,その延長線上で検討してまいりたい。

再々質問

 職員の中には、職務上の行政課題を解決し、新しい施策を生み出そうとして、自ら率先して、職務上関連する部署の職員や、直接関連しない部署に在籍していても、その課題解決に志を有する職員などとともに、市民との話し合いを行いながら、なんらかの活動している姿が見受けられます。
 また、職務外のことで、地域の一員としてボランティア活動を行っている職員がいたり、さらに将来の行政需要を考えて、自己研鑚に励んでいる職員もいいるやに聞いております。
 このような職員の頑張りが組織全体に浸透してゆくためには、それらの活動状況を把握する仕組みを作ったり、できることなら、それらの活動に一定の評価を与える仕組みがあるといいのではないかと思います。そうなれば、職員のやる気や、業務に対するやりがいも生まれるのではないかと考えます。

 そこで、質問ですが、

  1.  職員が組織横断的に活躍するためのインセンティブについて、どのように考えておられるのかお聞かせいただきたく存じます。

  2.  それから、助役に対して、先程保留ししました部分を再度お伺いします。組織横断的に期間限定型の人材配置が可能となれば、(この件については、検討するという答弁がすでに職員部長から出されてある)国際部が総務局の中にある必要性も薄れるのではないでしょうか? 経済局の中に入っていても、秘書部や市民局がなにかの国際交流的なプロジェクトを組んだ際には、その都度、お手伝いの人材をそっちに派遣できるようになるわけですから、本籍を経済局に移管しても問題はないのでは? 答弁をよろしくお願いします。

答弁・職員部長

  • 職員の組織横断的な活躍については,人事評価制度の中で十分評価が可能であるが,職員のボランティア活動や自己研鑽などの職務外の活躍については,評価が困難である。

  • しかしながら職務の内外を問わず,ヤル気のある職員,頑張っている職員について組織的に認知するとともに,その取り組みを評価し,必要に応じて組織的な支援を行ったりすること,さらにはこれらの職員に対し更なる活躍の機会を与えることは重要なことであると考えている。
     今後,職員が組織横断的に活躍するためのインセンティブがどうあるべきかといったことなどについて,調査研究を行ってまいりたい。

助役の答弁の骨子

 えー、ムニャムニャ、先ほどは、ああゆう答弁をいたしましたが、組織横断という方向性は重要なポイントであり、国際部のあり方についてもムニャムニャ・・・。

要望

 大変積極的な答弁をいただきまして、誠に心強い感じがいたしました。期待しておりますので、是非、市民サービスの向上のために,職員の持てる能力を最大限引き出すような組織環境づくりや人材育成が図られるよう頑張っていただきたく存じます。

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