2004年1定代質原稿 (教育委員会)

原稿作成者 勝木

質問者 高橋

 次に、中高一環教育についてお伺いいたします。

 この件については、昨年末の新聞報道で、「本市の市立高校においても、2008年の実現に向けて頑張る」旨の事が大々的にPRされたところですが、後日談として出てきた話では、「あの報道は某新聞社が勝手に書いたもので、まったくのガセネタである」ということになってしまっております。しかしながら、この件は、ガセネタということだけではかたづけられない課題を含んでおります。

 と言いましても、これは、世間一般で言われているように、「中学生を高校受験から解放して、ゆとりを持たせなくてはならない」というような話ではありません。文部科学省が推進している「ゆとり教育」は、それなりに有意義な視点を含んでいるわけですが、今、札幌市民が直面しつつあるのは、実は、このゆとり教育の副作用であります。中学生の段階で最低限度学ぶべき事柄として定められたカリキュラムは、これまでのものよりも、かなり中身を軽くしてあるわけですが、(本州の)私立の進学校などでは、大学受験に的を絞った中高一環教育が押し進められております。ゆとり教育で育った札幌市内の中学生たちは、その本州勢と競争する場合、高校に入ってからよほど勉強しない限り、とても太刀打ちできません。

 このような話をすると、学歴偏重社会を是認しているように聞こえるかもしれませんが、私は、そのことと、このこととは別の問題であると考えます。学歴と社会的地位が直結したよぅな社会構造は、あってはならないものだと考えますが、優秀な人材を育成するシステムを否定してしまっては、地域経済や国家経済の競争力も失われてしまいます。

 万民が受験競争に参加する必要はないと思いますが、受験競争に勝てる人材を育成することも重要な課題であります。「札幌の子は大らかで人がいいけれども、勉強はぜんぜんダメ」というようなことでは、どうにもなりません。我々は、明日の札幌市を力強く牽引していってくれる人材の育成にも、力を入れなくてはならないのです。

 そこで、1点目の質問ですが、ゆとり教育の一環としてではなく、より優秀な人材を育成するという観点における中高一環教育をどう捉えているのかお伺いします。

 2点目の質問としては、本市が、中高一環教育を導入するとなると、どういう障害があるのかをお聞かせいただきたく存じます。

 3点目の質問としては、今後の予定として、本市に中高一環教育を導入するつもりが、本当に、まったくないのか、この点についてお伺いいたします。


戻る