7年に一度姿を現す幻の池
池の平
磐田郡水窪町

地形図:25000分の1「佐久間」


 98年10月、忽然と姿を現した池の平。山中の杉林に7年に一度突然現われ、数日で姿を消すといわれ、遠州七不思議のひとつとされている。伝承によれば、佐倉ケ池の竜神が諏訪湖に行く途中にこの池の平で休息する時に池になるとのこと。これまで82年、89年と池が現れたが、96年はエルニーニョ現象で気候がおかしかったためか、現れなかった。しかし98年は天候不順で特に9月は雨が多かったため、こうして9年ぶりに池が復活した。今回の出現期間は10/2〜10/10であった。期間中は池を一目見ようと人々であふれかえり、1万人近くが訪れたという。私もその一人である。

 北遠の水窪町と佐久間町の境にある亀ノ甲山の北側の標高650mの辺りは、やや広いくぼ地になっている。麓から歩いて約90分かかる。これが池の平と呼ばれるのだが、普段は杉やヒノキの林で、水気はない。そんな所に突然透明な水がたまる。池の大きさは50m×30mぐらい。水深は深いところで1m。たまった水の中には下草や枯れ枝が手に取るように見える。緑の森が鏡の中に閉じ込められたような幻想的な光景である。


昼なおくらい杉林の中

水はかくまで透明である


湧き出る水

 水窪町ではこの池の平を観光資源として活用したいらしく、次に池が出るのはいつかといったクイズを出し、正解の日を観測するためのカメラや、たまった水がどれぐらいかがわかるスケールを設置している。


町が設置したカメラ

深さがわかる水深計

 このカメラは水深計の方を向いて固定されていて、いつ池が現れてもOKという状態になっている。しかし今回の場合、10/2に町の職員が見回りに歩いて来て、池の出現を知ったそうである。カメラの存在はなんなんだ?

 月間降雨量が500ミリを超えると池が出没するというデータもある。その周期がこれまではたまたま7年周期だったのだという。
 しかし科学的に片づけるにはもったいない神秘さをたたえた池の平。次回池が現れるのはいつだろう。


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