こんなカセットテープがありました!テープ着脱自在!

リール交換式カセット TEAC オー・カセ 

テープ
独立宣言
テープ
着脱自在

ヘッドホンステレオ・ラジオカセット・カセットデッキファンに贈る !!

ニュー・オープン・カセット・テープTEAC O-CASSE
リール交換式
50分テープ
NT-50(Normal) 1個¥500
CT-50(HIGH) 1個¥650
MT-50(METAL) 1個¥800
日立マクセル(株)製、高性能テープ使用


 このカセットテープは、リール部分が着脱可能で交換式になっている、だからどーした的なキワモノテープである。当然ながら使いにくい。恥ずかしながら私は、高校時代にこのテープに限りないロマンを感じ、買ってしまった。1986年のことだった。私のいかもの趣味は、今に始まったことではないのである。


テープリールが交換式であることのメリット......本当かどうか、よーく考えてみよう

 このコンパクトなテープ・システムをサポートする小道具も売られていたということだ。テープ10巻を収納するキャリングケースとテープラックがあったらしい。また編集キットなるものも売られていた。テープを切り貼りするものだったような気がする。


パッケージより


音楽をFull Open(遊び心全開)で楽しむための6ヶ条。

Easy Carring
小さな交換リールテープを持ち運ぶだけの<オー・カセ>なら、何本持っても、わずらわしさがありません。

Big Stock
同じスペースで、いままでの数倍以上のストックが可能。小さな<オー・カセ>が、Bigなライブラリーを生みます。

Enjoy Editting
<オー・カセ>は、オープンリールテープのカセットタイプ。プロ並みのテープ編集が自由自在に楽しめます。

Economical
「リールテープください」でカセットが買えてしまう。当然、カセットハーフ分ぐっと経済的です。

High Quality
摩擦抵抗を追放したハイプレッションメカ採用。ワウ・フラッター特性やスピード偏差、バッテリーの寿命等を、一段と改善しています。

Fashonable
高精度でスポーティーなリールがサウンドライフをダイナミックに演出。アウトドアでのリールチェンジはファッションそのもの。

 すごいイラスト。テープで「Open」を形作っている。


テープの交換方法

オーカセのハーフ本体の上部を見てみよう。
本体はA面側B面側がつながってなく、この狭い隙間にテープを通すのだ。

また、テープリーダーの端はコブになっていて、巻き取りリールの軸に差し込むようになっている。
1.巻き取りリール(左)の軸からコブ・ストッパーを外す。
指先の微妙な力加減がポイント。
2.テープを緩めながら走行系統から外す。
3.ハーフ本体のリール支持部を開き、テープリールをスライドさせる。
4.取り外されたリール。
5.テープがバラけないようにストッパーリングをかける。
6.テープリール収納ケース。
裏面にはラベルが貼られるが、小型すぎて書き込みにくいものだった。

装着は6から1を逆にたどる。

 な、なんという面倒くささだろう。テープ交換には時間と技術力と集中力と忍耐力が必要である。どれかひとつでも欠けてはならない。
 コンパクト・カセットそのものが名前どおりコンパクトであるのに、その要素をさらに分解して細かな芸当を追求し実現しても、メリットはないのだ。ロマンはあっても実用性はないのである。
 走行系統が半開き状態なので、テープが緩んではみ出やすく、取り扱いには注意を要した。勿論カーステレオに使えるわけがない。
 致命的なのは、テープを聴いている途中では交換ができないことである。完全に聴き終わるか巻き戻してやらないとリールが取り外せないのは物理的に当然なのだが、それではカセットの形をしている意味がない。カセットのもつ便利さがわざわざ殺されてしまっているのだ。
 80年代後半からカセットテープ市場がだぶつき始め、値段が急落した。カセットテープそのものが安くなった。よって、このオー・カセのテープリールだけを買うことが安上がりとは言えなくなってきた。値段と満足度の差が広まる一方だったのだ。

 そんな訳で、このオー・カセは商業的に大失敗してしまった。その結果安値で叩き売りされていたので、私は購入したのである。安さのあまり、ノーマルテープ2本セットとハイポジション5本セット、しめて7本のリールテープを買ってしまい、今なお使用しているのは、いかもの趣味のなせる業である。

 最近リサイクルショップで、未使用品メタル5本セットが売られていたので、性懲りもなく買ってしまった。


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