なじみの深かったカセットテープが忘れられようとしている…

音楽用カセットテープを見直すとしようか

 cassetteとはフランス語で「小さな箱」「宝石箱」という意味である。英語のcaseに「小さい」を表す-etteがついたともいわれる。
 カセットテープは正確にはコンパクト・カセットという。オランダのフィリップス社が1964年に開発した。昔は契約により、どのカセットにも左のマークが付けられていた。70年代のカセットはどのメーカーも同じような姿をしていたが、80年代になるとメーカーごとの個性が現われてくる。このコンパクトカセットマークもいつの間にかなくなってしまった。

 CD、MD、MP3などのデジタル音楽再生技術が普及し、ユーザーは特別な技術や知識や配慮を必要とすることなく、オリジナルソースに近い音を扱うことができるようになった。しかしそれが楽しいかどうかは、別の話である。なんだか最近は音楽ソースのやりとりというよりも、単なる情報データとして扱っているような、味気なさが感じられる。
 急速に衰退しつつあるアナログ。これは扱いに慎重さとテクニックが要求されるが、再生される音にはぬくもりと個性が感じられる。回転部や接触部、再生状態など、見ていてわかるメディアではないか。

 録音媒体は性能が良くなって値段が安くなったが、どうも扱いが、いかにも安物といった、ぞんざいなものに変わってしまった。
 私が高校時代だった昭和の終わりころは、オーディオテープはまだ輝きを放っていた。なぜか細かくランク分けされて種類が豊富で、それぞれが高級品だという存在感があった。
 当時は数多いオーディオテープの性能をさぐるのは、大切な音楽を保存するために必要な調査と考えていた。私はテープのパッケージラベルを保存し、謳い文句や表を見比べていたものだ。私の実家で、それらの数々が、捨てられもせずに残っているのが発見された。今見ると、キャッチフレーズやメカニズムの命名にメーカーの苦労が見受けられ、面白い。また消費者は、そうした訳の分からない新しい言葉に弱いのである。


ここでは、私が愛用していたテープと、そのパッケージを紹介。

maxellのテープ

maxell製テープを使用したテープ
Lo-Dのテープ(こばやしゆたか様提供)
TEACオーカセ

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