『都市問題』104巻4号 2011年4月号

政治家のソーシャルメディア利用の歴史と実態ネット増補版

立教大学助教 逢坂巌

(←画像クリックで本文DL)

ブログやツイッター、動画共有サイトなど、多くの有権者と相互コミュニケーションを図ることができるとして、政治家のソーシャルメディア利用が進んでいる。その実態を明らかにするとともに、ネット利用が進む政治を考える。
■ソーシャルメディアとはなにか
 カプランらの定義(1) によると、ソーシャルメディアとは「Web 2.0 の思想的技術的基礎の上に作られ、 UGC(user-generated content:ユーザー作成コンテンツ)を創造・交換しうる、インターネットのアプリケーションの一群(a group of Internet-based applications)」(同p61)とされ、具体的には共同プロジェクト、ブログ、コンテントコミュニティ、SNS、仮想ゲーム世界、仮想ソーシャル世界の6種類があげられている(表1)。

表1:カプランによるソーシャルメディアの6タイプ(カプラン論文をもとに、筆者作成)

用語 説明
共同プロジェクト
Collaborative projects
多数のエンドユーザーによって、共同かつ同時にコンテンツを作り上げていく、 UGCの中でも最も民主的。
【例】Wikipedia
ブログ
blogs
最も初期のソーシャルメディア。日付がついたエントリーが新しいものから順に(reverse chronological order)並んでいるウェッブサイト。
コンテンツコミュニティ
Content communities
テキストや写真、動画、パワーポイントなどのメディアコンテンツを共有。
【例】BookCrossing,Flickr,Youtube、Slideshare
SNS
Social networking sites
個人のプロフィール(写真や動画を含む)を作り、そこに友人や同僚を招待して共有し、メールやショートメッセージを交換できる。
【例】Facebook,Myspace
(仮想世界) 再現された3次元環境のなかで、アバターを介して他のユーザーとあたかも実生活のように交流ができる。
  仮想ゲーム世界 ユーザーは多人数同時参加型オンラインRPG(MMORPG)の厳格なルールに従う必要性がある。
【例】World of Warcraft, EverQuest
 仮想ソーシャル世界 ユーザーはより自由に行動を選択でき、実生活と同じようなバーチャルライフを生きる。
【例】Second life

 また、日本では、総務省が昨年おこなった「ソーシャルメディアの利用実態に関する調査研究の請負報告書」 のなかで「ソーシャルメディアとは、ブログ、ソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)、動画共有サイトなど、利用者が情報を発信し、形成していくメディアのことで、利用者同士のつながりを促進する様々なしかけが用意されており、互いの関係を視覚的に把握できるのが特徴である」とした上で、調査対象として表2の10種類をあげている。 (同p3-4)

表2:総務省調査対象の主なソーシャルメディアの一覧

用語 説明
ブログ 時系列に並べられた日記風の記事と、それについてのコメントが定期的に更新されるウェブサイトのこと。
【例】Ameba ブログ、Yahoo ブログ等
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス) ネットワーク上で参加者同士が文字による会話を同時に行なえるようにしたサービス。複数の参加者が同時に会話することが可能で1人の発言(文字)は全員が見ることができる。
【例】mixi、Facebook 等
動画共有サイト インターネット上で動画等(音楽も含む)を共有するサービス。ビデオカメラで撮影した動画などを、インターネット上で複数の人に公開することができる。
【例】Youtube、ニコニコ動画等
情報共有サイト インターネット上で情報を共有するサービス。インターネット上で複数の人に公開することができる。
【例】Wikipedia、COOKPAD 等
マイクロブログ 短いテキスト(多くの場合200 字以下)を不特定多数又は特定のグループのみに展開するブログ形式のサービス。
【例】Twitter 等
掲示板 電子的な掲示板サービス。あるユーザが掲示板にメッセージを書き込むとグループ全員に見えるようになる。また、そのメッセージに対する返答を書き込んだりすることができる。
【例】Yahoo 知恵袋、2 ちゃんねる等
ソーシャルゲーム ユーザ同士で競い合ったり、交流することのできるオンラインゲーム。SNS がサービスのひとつとして提供しているものもある。
【例】Gree、モバゲー(Nintendo DS やPSP 等の通信対応ゲームも含む)
メタバース アバターと呼ばれる自分の分身を介し、空間内を探索したり他の利用者と交流することのできるサービス。
【例】セカンドライフ、ミートミー等
拡張現実 現実の環境に情報を付加し、電子情報(アノテーション)として表示することのできるサービス。
【例】セカイカメラ等
コミュニティ放送 地域の商業、行政情報や地元情報に特化し、地域活性化に役立つ放送局を目指した放送エリアが地域(市町村単位)に限定される放送。インターネット上でのラジオ放送やテレビ放送も含む。
【例】地域のミニFM、ケーブルTV 等

 このように、ソーシャルメディアの「定義」は日米それぞれに違いがあるが、いずれも利用者(ユーザー)がコンテンツに深く関わり、それを介して互いに交流するサービス/アプリケーションであることが共通している。
 本稿のテーマからこの定義を眺めると、政治家のソーシャルメディアの利用とは、インターネット(以下、ネット)上のアプリケーションやサービスを利用しながらの、政治家のコミュニケーションを意味する。そこで、次節以下、1990年代中頃の「登場」から現在まで、政党や官邸が如何にネットに向き合ってきたのかを時系列的に概観した上で、現在の政治家のソーシャルメディア利用の実態についてまとめてみたい。

 

■政党と政府、インターネット利用の系譜
 表3は、政党と政府のネット利用の歴史をまとめたものである。最左列はネット上のアプリケーションやサービス、続いて右に、政党や政府のネット対応、その他のネット関連の動き、外国のネット政治関連事項の主だったものを並べている。
 日本のインターネットは1980年代末からはじまるが、当初の課題であった接続料とブラウザの問題が、ベッコアメやNTTによる定額方式の導入と、ウィンドウズ95が発売された1994〜5年あたりから解消し、普及が進展することになる。1995年には、早くもそれに対応して、官邸や各政党がホームページを開設し、政治家個人のサイトも立ち上がっていく。1996年の総選挙時には、各サイトが選挙運動に当たるのではないかとの懸念がもたれ、各党はサイト上の議員リストを休止するなどの自粛を行なったが、同選挙終了後に自治省は「パソコンのディスプレーに表示された文字等は、公職選挙法の『文書図画』に」、「パソコンのディスプレーに表示された文字等を一定の場所に掲げ、人に見えるようにすることは『掲示』に、不特定又は多数の方の利用を期待してインターネットのホームページを開設することは『頒布』にあたる」と、サイトの公職選挙法へ抵触を指摘し(2)、以来、選挙期間中のネット利用に法的制限がかかることになる。
 しかし、「平時」でのネット利用は、その後も進展する。議員の個人サイトの数は増加し、2000年には各党や国会議員によるメールマガジンの発行が流行した。また、同年には自民党の有力派閥の長であった加藤紘一が森喜朗首相への内閣不信任案決議に対して賛成の動きを見せた「加藤の乱」がおきるが、当時、加藤は自身のサイトで執行部批判を行ったり、自派の新人議員を公募したりとネットで盛んに情報を出しており、「乱」の最中にも緊急メッセージを載せるなどして(3)、初のインターネット政局といわれた。半面、加藤はメールや掲示板などよって寄せられる自民党批判の意見に引きずられていたとも言われ、ネット世論に過剰に反応するネット政局の原型を示したとも指摘されることになる。
 なお、この頃から、ネットの利用者が急増する。特に、パソコンが中心だった従来の利用形態から、1999年に開発されたi-modeにも牽引される形でケータイによるネット利用が進展し、ケータイとPCの併用が増大していく。自民党は、これらの動きに対応する形で2001年にモバイルサイトをスタートさせる。また、同時期に登場した動画配信やチャットなどの技術も、各党によって取り入れられていく。2001年3月、自民党は党大会をネット中継し、同年6月には小沢一郎自由党党首(当時)の記者会見もネット配信されるようになる。民主党代表の鳩山由紀夫は、ヤフー!のチャットイベントにも参加したが、これは当時マスメディア(特にテレビ)において圧倒的な人気を誇り、最盛期には220万以上が講読するメールマガジンを発行していた小泉純一郎への対抗措置だったともいえよう。


表3:政治とインターネットの関係史年表(4)

プラットフォーム、アプリケーション、サービス 政党、政府の対応 その他、ネット関連 外国
1969 ARPANET開始      
1984 JUNET開始      
1985 パソコン通信アスキーネット運用開始、PC-VAN(86年)、NIFTY-Serve(87年)      
1989 日本、NSFNET接続      
1992 AT&T Jens日本初商用プロバイダー      
1994 ベッコアメ定額ダイヤルアップ(9月) 官邸ホームページ開始(8月)   米国ホワイトハウスHP開設(10月)

 

1995

NTT、テレホーダイ開始(8月)
Windows95発売(11月) 
各党サイト開始(新党さきがけ6月、新進党・社会党7月、自民党96年1月)
政治家個人のホームページ(新党さきがけ簗瀬進 10月)
新進党、党首選でのネット投票受付(12月)
阪神大震災でパソコン通信活躍(1月)
各マスメディアHP開始(読売新聞6月、朝日新聞・毎日新聞8月、TBS4月、日本テレビ8月) 
   
1996 Yahoo!Japan開始(4月)、日記猿人(6月)   自治省見解、HP上の文字などは公選法の文書図画に当たる(10月)
参院、各議員へのアドレス配布(10月)
  
1997 メルマガ配信「まぐまぐ!」サービス開始  インターネット政治研究会(超党派)初会合(5月)
新党さきがけ、ネット献金ページ開設(8月)
衆参両院ホームページ開設(1月)
衆院、各議員へのアドレス配布(10月)
  
1998   民主党、インターネット選挙解禁のための公選法改正案提出(6月) 参院、審議のネット中継開始(5月)  
1999 NTT、i-mode開始(2月)
2ちゃんねる、サービス開始(5月)
ネット放送局、ビデオニュースドットコム(VNDC)開始(11月、マル激01年2月〜)
公明党、臨時党大会のネット中継(7月) 衆院、審議のネット中継開始(1月)
国会図書館、国会議事録のネット公開(1月)
東芝サポート事件(6〜9月)
   
2000 Google日本語版、開始(8月)
Yahoo!、チャットサービス開始(9月)
政治家メルマガの流行(福島みずほ3月、山崎拓4月、自民党4月、自由党5月、民主党01年5月)
加藤の乱(11月)
中央官庁HP改竄事件(1〜2月)  韓国、総選挙(4月)、落選運動広がる。
米国、大統領選(11月)。マケイン旋風(ネット献金)。
2001 wikipedia日本語版(5月)
Yahoo!BB、サービス開始(9月) 
  
自民党、モバイルサイト開始(i-mode版1月、J-sky版8月、EZweb版07年11月)
自民党、党大会ネット中継(3月)
民主党、インターネット選挙解禁のための公選法改正案提出(5月)
自由党、党首記者会見ネット中継(6月)
鳩山由紀夫民主党代表、Yahoo!チャットイベント「インターネット市民集会」出演。(6月)
小泉内閣メールマガジン発行(6月)
自民党・民主党、ネット献金導入(7月)
               
2002 winny(β版)公表(5月)  鳩山由紀夫、VNDCで代表選出馬宣言(4月)
民主、ネット放送局D-vision開始(10月)
総務省、「IT時代の選挙運動に関する研究会」報告書(8月)  韓国大統領選、盧武鉉勝利。ノモサ、インターネット選挙への注目(12月) 
2003 ブログサービス普及(はてなダイアリー1月、ココログ12月、アメーバブログ04年4月)
KDDI、パケット定額開始(11月)
民主党、モバイルサイト(i-mode/EZweb/J-sky各対応)開始(7月)
菅直人民主党代表、Yahoo!チャットイベント「インターネット市民集会」出演。(10月)

     
2004 mixi β版(3月)  民主党、インターネット選挙解禁のための公選法改正案提出(4月) 総務省、政治資金収支報告、ネット公開(3月)
海上自衛隊、ウィニーによる流出事件(4月)
ネット企業による野球球団買収(ライブドア《失敗》6月、楽天10月、ソフトバンク11月)
   
2005 YouTube設立(2月) 自民党、「メルマガおよびブログ作者と自民党幹部との懇談会」開催(8月)
民主党、岡田代表の遊説内容をウェブサイトから削除~公選法に抵触の恐れ(8月)
民主党、「ブロガーと前原代表との懇談会」開催(10月)
官邸、「政府インターネットテレビ」開始(11月)
ライブドア、フジテレビ買収騒動(2月)     
2006 Yahoo!みんなの政治、開始(2月)
チャンネル桜、動画配信開始(5月)
JanJan、ザ・選挙、開設(7月)
日本版オーマイニュース、開始(8月)
ニコニコ動画、サービス開始(12月)
民主党、永田メール事件(2月)
民主党、インターネット選挙解禁のための公選法改正案提出(6月)
官邸、「政府インターネットテレビ」ポッドキャスティング開始(6月)
官邸、「安倍総理のライブトーク官邸」配信開始(10月)
ブログ「安倍昭恵のスマイルトーク」開始(12月)
ライブドア、堀江貴文逮捕(1月)
産経新聞、ブログ「iza!」開設(6月)
     
2007 セカンドライフ日本語版β、公表
ニコニコ生放送、開始(12月)
鈴木寛(民主・参院)、セカンドライフ内に事務所開設(5月)
各党、Youtubeチャンネル開設(自民12月、民主08年5月)
自民党総裁選での麻生太郎ネット人気(9月)   
2008 Twitter日本語版、開始(4月)
Facebook日本語版、一般公開(5月)
iPhone、日本発売(7月)
各党、Yahoo!オフィシャルチャンネル開設(自民・民主7月、官邸9月)
ニコニコ動画、各党チャンネル開設(小池百合子6月、民主小沢一郎9月、麻生自民党10月)
ニコ動、ニコニコ生放送への政治家出演活性化(小沢・麻生独占インタビュー(9・11月)、福島みずほ・田中康夫など生放送(11・12月)
    米国、大統領選。オバマブーム、選挙キャンペーンにおけるfacebookやツイッターへの注目。(11月)
2009       自民党、自民党広報ツイッター開始(7月)
自民党、ネットCMを展開(8月)
ニコニコ生放送、大臣記者会見(9月〜)
自民党、党役員記者会見のネット配信開始(10月)
事業仕分け第1弾、ネット中継と「twitter実況」(11月)
官邸、「国民と政治の距離を近づける民間WG」初会合(12月)
衆院選にむけて、政治関連のシンポジウムや演説、討論会などのネット配信が活性化。      
2010 Ustream、日本語サービス開始(4月)
Yahoo!、楽天、ネット政治献金で協力(4月)
ニコニコ生放送、衆議院生放送開始(5月)
官邸、鳩カフェ、鳩山ツイッター開始(1月)
政府、「新しい公共円卓会議」Ust中継(1月)
原口総務相、Ust「会見」(4月)
民主党USTREAM「スタジオ民主なう」放送開始(4月)
事業仕分け第2弾、民間ネット中継(4月)
自民党、インターネット選挙解禁のための公選法改正案提出(4月)
自民党、「自民党ネットサポーターズクラブ(JNSC)」初会合(6月)
官邸、KAN_FULLブログ開始(11月)
警視庁外事三課公安資料流出事件(11月)
尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件(11月)
ウィキリークス、米国外交公電暴露事件(11月)
チュニジア、ジャスミン革命(12月)
2011     菅首相、VNDC生出演(1月)
自民党、Facebok公式ページ開設(2月)
官邸、「首相官邸(災害情報)ツイッター」(3月)
朝日新聞、「官邸クラブ」ツイッター開始(1月) エジプト革命(2月)


 中継といえば、衆参両院の審議のインターネット中継も、1990年代末に開始している。もともと国会では、1990年に参院、1991年に衆院にテレビカメラが設置され、議員会館や官邸、中央省庁では審議の模様がみられるようになっていたが、それがインターネットにも配信されるようになったのである。また、1999年には国会図書館が国会の議事録のインターネット公開を開始し、2001年には戦後のすべての議事録がネット上で見られることになった。加えて2004年には、総務省が政治資金収支報告書のネット公開に踏み切るが、これらによって政治家には、過去の発言との一貫性や政治資金の有り様が厳しく問われる条件が整備されていくことになる。
 2004年頃からは、ブログやミクシィといったSNS及びYoutubeやニコニコ動画などのソーシャルメディアが本格的に登場することになる。それらに対しては、個々の政治家レベルでの活用に加え(後述)、各党ともオフィシャルサイトを立ち上げるなどの対応を行う。2006年には安倍晋三首相(当時)夫人のブログが立ち上げ、首相の日常を伝えてみたり、2009年の政権交代後は鳩山由紀夫の「鳩cafe」ブログ、菅直人の「KAN-FULL Blog」などの公式の首相ブログが展開されることになる。また、05年には、総選挙を挟んで自民・民主両党の幹部とブロガーとの懇談会が相次いで開かれるなど、2004年後半から急速に利用者が拡大し、その影響力の増大が指摘されはじめていたブログに対して、情報発信者達たるブロガー達への直接の接触がとられることになる。
 2000年代末には、ニコニコ生放送(ニコ生)やユーストリームといった動画のライブ配信や、ツイッターなどのマイクロブログが普及する。動画のライブ配信では、政党や政治家に加え、配信各社やフリーランス記者が、様々な生中継を行なうことになる。2009年には総選挙に向けて様々なシンポや討論会、街頭演説会などが中継され、「新しい日本をつくる国民会議」主催の「麻生内閣総理大臣と鳩山民主党代表による党首討論」は地上波テレビが放送を控える中、ニコニコ生放送が生中継をおこなった。政治家、政党も選挙を前に、生中継には積極的で、特に民主党代表小沢一郎(当時)は2007年ごろから、独占インタビューや「生記者会見」にも多数応じ、ネットでの情報発信を盛んに行った。
 2009年9月の政権交代後も、新しく首相となった鳩山が「国民と政治の距離を近づけるための民間ワーキンググループ」を作り、ネットを介しての政治コミュニケーションを加速させた。具体的には前述の「鳩café」ブログに加え、歴代首相としては初めてツイッターに取り組み、60万人もの「フォロアー」(あるユーザーの投稿を閲覧できるよう、登録をした人)を獲得する。官邸からのユーストリームとツイッターによる生中継もおこなわれ、同年11月にはじまった「事業仕分け」でが、当初は「政府インターネットテレビ」が公式中継を行なっていたが、翌年4月の第2弾からは、ニコニコ動画やDMM.COMなどの民間のネット配信社が、ツイッターなどとも連動した公式生中継を行なった。また、2011年1月には菅直人が現職首相としては初めてネット生放送に出演、1時間以上にわたってキャスターらと議論をおこなっている。
 一方、総選挙に破れた自民党は、09年7月から「自民党広報」がツイッターをはじめたり、麻生太郎総裁(当時)もニコ動においてインタビューに答えるなどのソーシャルメディアへの対応を行なっていた。政権下野後も、役員の記者会見のネット配信をはじめたり、総裁や総務会長らの幹部が積極的にツイッターを使ったり、自民党ネットサポーターズクラブ(JNSC)という一般のネットユーザーからなるボランティアサポート組織を立ち上げるなどしている。


■ 政治家のソーシャルメディア利用の実態

 次に、2011年2月末から3月初旬にかけておこなった衆議院議員のネット利用調査に基づき(5)、個別の政治家のソーシャルメディア利用の現状についてみてみよう。
 まず、ホームページについては、全478人中、448名(うちブログと兼用が3名)96%の議員が所有している(図1)。2000年には国会議員のホームページ開設率は約3割だったとの報告があるが(6)、それから11年、ホームページの所有は国会議員のスタンダートになったいえる(7)

図1
衆議院議員ホームページ所有率
 
 つぎに、ブログ利用について、議員達の意見や活動の報告などが日々の単位で「新しいものから順に並んでいる」ものを、「ブログ・活動日記」としてカウントし、その記事にコメントがつけられるかの別を、まとめたものが表4である(8)

表4 ブログ・活動日記とコメント欄のまとめ

ホームページ ある なし
448 (93.7%) 19
(4%)

ブログ・活動報告 ある なし
439 (71.3%) 20
(4.2%)
コメント欄 ある なし
132
(27.6%)
307
(64.2%)
* %の母数は衆院議員全体(478名)

 表にみられるように、439名の議員が、「ブログ・活動日記」を展開していることが確認できた。これは全衆議院議員の92%、ホームページ所有議員の98%にあたり、非常に高い率で利用されていることがわかる。
 加えて、その他のソーシャルメディアの利用については、メールマガジンの利用は130人程度、動画配信を議員は106名(内Youtubeチャンネル所有が74人)、ツイッターは105名(議員事務所名義4を含む)の議員が使っていることが確認できた。全衆議院議員に対して27〜22%の比率で、それぞれのソーシャルメディアが利用されていることになる。各サービスが、開始から日が浅いことを考えあわせると、以上の数字からは、党や政府レベルと同じく議員レベルにおいても、ソーシャルメディアは積極的に利用されているといえるだろう。

■ ネット利用の増大と政治の不安定化
 以上、日本におけるネットと政治の関係について、政党や官邸の利用の歴史と、衆議院議員のソーシャルメディア利用の現状を概観した。
 これらをみると、確かに選挙時におけるインターネット利用が解禁されてはいないが、「平時」の面において、新しいアプリケーションやサービスが登場するたびに(若干の時間差はあるものの)、政党や官邸はそれらを利用しようと試み、それなりの応答をしてきたといえる。ソーシャルメディアに対しても、ブログ、Youtube、ニコニコ動画とそれぞれ応答をおこない、結果として、政治からの(ネットを介しての)情報は圧倒的に増大してきたといえる。
 しかし、そのような情報量の増大にも関わらず、政治と国民とのコミュニケーションは必ずしも好転したとは言いがたい。小泉純一郎以降の6年間で、すでに4名もの首相が国民とのコミュニケーションに齟齬をきたし、辞任に追い込まれたことにみられるように、ネットによるコミュニケーションの増大は、逆に政治の不安定化を招き込んでいる観すら抱かせる。
 なぜ、ネットの積極的な利用は、政治コミュニケーションの改善にむかっていないのか。その原因は、出し手よりも受け手の方にあると考えられる。政治家のソーシャルメディア利用の大なる努力や期待にも関わらず、国民全体のスケールからすると、直接的には、それらソーシャルメディアはとても限定された人数にしか接触されていないのである。

図2:議員ツイッターのフォロアー数分布

 図2は、衆議院議員の、ツイッターにおけるフォロアー数の分布を表したものであるが、 ここにみられるように、一番多いフォロアーが2000人台、86%の議員が1万人未満のフォロアー数しか有しておらず、1000人未満の議員が3割に及ぶなど、政治家ツイッターのフォロアー数の数はとても少ない。最大のフォロアー数を持つ元首相の鳩山由紀夫であってもその数は約65万人であり、1億人に及ぶ日本の有権者数全体の0.6%に過ぎず、国民全体のスケールと比して、現状、とても少ない範囲での情報のやりとりが行なわれているにすぎない。
 この少なさは、他のソーシャルメディアにも共通する。Youtubeの各議員チャンネルの番組の再生回数も、普通の議員の場合、多くて100回程度にしか過ぎないし、ニコニコ生中継で報じられている大臣の記者会見にしても、毎回の放送においては岡田克也外相(当時)で5000人前後、亀井静香金融大臣(当時)で1000名前後の「来場者」が視聴しているに過ぎない。鳩山内閣での官邸からのユーストリーム中継にしても数百人が視聴したに過ぎず、ソーシャルメディアの対象たる「ソーシャル」は、現状ではとても小さいのである。なにかしら「政治」に関心があったり、政策テーマに興味を有している人以外にとって、インターネットで政治に接触する機会は限られている。
 表層のネット流行論を気にかけて、この「ソーシャル」の小ささを政治家が明確に意識しない場合、ソーシャルメディアを利用したが故に、政治コミュニケーションが不安定になる可能性を生じる。目の前のソーシャルメディアの意見を、実際の国民全体の意見分布と同様にみなしたり、ネットでの説明に逃げ込もうとする危険性があり、これは「加藤の乱」の時に議論されたものでもある。鳩山、菅と、政権交代後の民主党はネットを重視する態度が散見されるが、依然、多くの国民にアプローチを行なう場合は、やはりテレビや新聞といったマスメディアによる情報伝達が重要になるし、国民全体の意見傾向を把握するためにはきちんとしたサンプリングによる世論調査が大切なのである。
 一方、ソーシャルメディアといいながらも、ブログコメント欄が使用できるのが全体の30%に留まるなど、ユーザーとの「交流」を遮断しているブログが過半の実態もある。「荒らし」や誹謗中傷をさけてのことだと推測されるが、そのままだと一方的な宣伝の道具としてのネット利用となり、ソーシャルメディアの定義との矛盾は避けられない。この点を改善するには、結局は書かれる側と書き込む側、双方の政治的成熟が必要となるのであろう。人びとがより「個」として政治に向き合いつつある現状において、政治との対話をどのように作り上げていくのか、政治家よりも、われわれ国民の側に問われている課題である。


 


*オリジナルの脱稿は2011年3月14日、発行が2011年4月。2011年7月25日、インターネット上に公開、ネット用にリンクや資料、注釈、年表事項を増補。(本文はそのまま)

1)Kaplan Andreas M., Haenlein Michael (2010) Users of the world, unite! The challenges and opportunities of social media, Business horizons, 53(1)(pdf)

2)具体的には、新党さきがけが自治省選挙部長に宛に出した回答願いへの返答。回答願いは選挙前の10月2日付けでなされ、自治省は選挙後の10月25日に回答した。回答願いと回答は以下の通り。

平成8年10月2日

 自治省選挙部長殿

回 答 願

新党さきがけ         
       政策調査会長 渡海紀三朗

 インターネットのホームページは、その性質上、候補者の経歴や政治信条、公約などをきめ細かく低廉かつ広範に提供できるだけでなく、有権者が自ら求める「候補者情報」をいつでも必要に応じて入手可能とするメディアである。
 投票率が低迷している現状を踏まえ、有権者の選挙への関心を高めるためにも、選挙情報、候補者情報の流通手段の多様化が不可欠であり、ホームページはこの観点から極めて有効であると思われる。この点についての自治省の見解を伺うとともに、以下の各項目について回答を願いたい。

A.インターネット上のホームページの開設と公職選挙法との関係について
 インターネットのホームページは、1極めて低廉な費用で開設・維持できる、2(1)電子的記憶としてサーバー上に保持されるものであり、通常の「文書図画」とは異なっている、(2)通常のビラ・ポスターの場合と異なり、相手方からアクセスして利用するものであり、候補者等の側が積極的に「頒布」または「掲示」するものではないという特質を有している。以下、各点について回答を願いたい。

1.(規制の合憲性)
 インターネットのホームページは極めて低廉な費用で開設・維持できる点で、公職選挙法上規制されている他の選挙運動手段(ビラ・ポスター等)と格段に異なっている。もともと、公職選挙法142条・143条等で選挙運動用の文書図画の頒布・掲示を制限しているのは、金のかからない選挙の実現のため必要やむを得ないものであるとして当該制限が合理性ありとされるからである。
 したがって、仮にインターネットのホームページを同法142条・143条違反と解釈運用した場合、当該運用は憲法違反(表現の自由及び政治活動の自由を規制するに当たり、規制目的に照らし規制手段が合理性を欠いている)となるのではと考えるが、どうか。

2.(構成要件該当性)
  a)「文書図画」
 公職選挙法142条・143条は、選挙運動用の「文書図画」を規制している。ところで、インターネットのホームページは電子的記憶としてサーバー上に保持されるものであり、通常の「文書図画」とは常識的には異なっていると考える。同法の「文書図画」に当たるのか否か、当たるとすればその理由は何か。
 あるいは、同法143条2項で規制している「アドバルーン、ネオン・サイン又は電光による表示、スライドその他の方法による映写等の類」に当たるのか否か、当たるとすればその理由は何か。
  b)「頒布・掲示」
 公職選挙法142条・143条が規制しているのは、選挙運動用の文書図画の「頒布・掲示」である。仮にインターネットのホームページが「文書図画」に当たるとしても、通常のビラ、ポスターの場合と異なり、相手方からアクセスして利用するものであり、候補者などの側が積極的に「頒布」又は「掲示」しているものではない。「頒布・掲示」に当たるか否か、当たるとすればその理由は何か。

3.(政党等の政治活動規制)
 インターネットのホームページは公職選挙法201条の5で規制している政治活動手段に当たらないと思うが、どうか。
 仮にインターネットのホームページは選挙運動に用いれば公職選挙法142条・143条違反となるが、それ以外の政治活動として用いれば、政党等が用いても、選挙期間中でも違反ではない(公職選挙法201条5の規制の範囲外)となった場合には、「選挙運動」と「政治活動」の区分けが極めて重要となる。「選挙運動」と「政治活動」の間の線引きはどのようになっているか。

B.具体例
選挙期間中、以下の事例はそれぞれ公職選挙法違反となるか。
1.候補者のホームページに以下の情報を掲載した場合
 a)氏名 
 b)選挙区または活動中心地域
 c)学歴・職歴などのプロフィール
 d)立候補したことを示す記述
 e)候補者自身の公約
 f)所属政党の公約
2.政党のホームページに以下の情報を掲載した場合
 a)公認候補者等について
  (1)氏名
  (2)選挙区
  (3)学歴・職歴などのプロフィール
  (4)政策主張、コメント
  (5)前国会議員が候補者となる場合、
   議員在職時から掲載されていたその者のプロフィール・政策主張など
 b)党の公約

3.その他
a)掲示板に貼るポスターや新聞広告、政見放送時の掲示等にURLを記載すること。
b)海外のサーバーに、公職選挙法に抵触するホームページの素材をおくこと。
c)電子メールによる投票依頼。
d)各自治体やボランティアのホームページに、首長の写真を掲載すること。
e)通信衛星を利用して演説会を複数の箇所に中継すること。
f)インターネットを通じて演説会を中継すること。
g)ホームページにおいて、人気投票の結果を公表すること。
 なお、「世論調査」と「人気投票」の区分けは何か。
h)インターネット上の情報開示行為は、公選法142条1項の「散布」に該当するか。
i)インターネット上の情報開示行為は、公選法151条の5の「放送」に該当するか。

<自治省回答>

平成8年10月28日

 新党さきがけ
 政策調査会長 水野誠一 殿


自治省行政局選挙部選挙課

 平成8年10月2日付け<回答願>について以下のとおり回答します。

Aの1  公職選挙法第142条の合憲性については、昭和39年11月18日最高裁判 所判決等により、同法第143条の合憲性については、昭和30年4月6日最高 裁判所判決等により、それぞれ確認されております。
Aの2(a)  公職選挙法の「文書図画」とは、文字若しくはこれに代わるべき符号又は象形 を用いて物体の上に多少永続的に記載された意識の表示をいい、スライド、映画、 ネオンサイン等もすべて含まれます。したがって、パソコンのディスプレーに表 示された文字等は、公職選挙法の「文書図画」に当たります。
Aの2(b)  公職選挙法の「頒布」とは、不特定又は多数人に文書図画を配布することをい い、従来より、文書図画を置き、自由に持ち帰らせることを期待するような相手 方の行為を伴う方法による場合も「頒布」に当たると解しております。また、 「掲示」とは、文書図画を一定の場所に掲げ、人に見えるようにすることのすべ てをいいます。したがって、パソコンのディスプレーに表示された文字等を一定 の場所に掲げ、人に見えるようにすることは「掲示」に、不特定又は多数の方の 利用を期待してインターネットのホームページを開設することは「頒布」にあた ると解しております。
Aの3  公職選挙法の「文書図画」の解釈は、Aの2(a)のとおりですので、文書図 画として同法第201条の13の規制を受けますし、更に、立札及び看板の類と しての態様において用いられれば、同法第201条の5の規制を受けます。  政治活動とは、一般的抽象的には、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持 し、若しくはこれに反対し、又は公職の候補者を推薦し、支持し、若しくはこれ に反対することを目的として行う直接間接の一切の行為をさすということができ ますが、公職選挙法にいう「政治活動」とは、上述の一般的抽象的意味での政治 活動のうちから選挙運動にわたる行為を除いた行為であると解されております。 したがって、選挙運動にわたる政治活動は、公職選挙法においては、政治活動と しての規制ではなく、選挙運動としての規制を受けることとなります。なお、公 職選挙法にいう「選挙運動」とは、「特定の公職の選挙につき、特定の立候補者 又は立候補予定者に当選を得させるため投票を得又は得させる目的をもって、直 接又は間接に必要かつ有利な周旋、勧誘その他諸般の行為をすること」と解され ております。

B  具体的事案については時期、態様により判断すべきでありますので、一般論と して回答させていただきます。  1、2については、明確な投票依頼の文言がある場合はもちろん、選挙に立候 補する旨、選挙区、選挙の公約等特定の選挙と結びつく記述をした場合において は、選挙運動と認定されるおそれが強いものと考えます。また、選挙と結びつく 記述がない場合においても、選挙運動期間中に新たに公職の候補者の氏名を表示 する場合には、公職選挙法第146条又は第201条の13の規制を受けます。 また、3については、
a 一般的には、直ちに選挙運動に当たるものとは思われません。
b 刑法の一般原則に係る問題ですが、行為地又は結果発生地の一部が国内であ れば、国内法の罰則が適用されることとされております。
c 投票依頼であれば、選挙運動に当たります。
d 一般的には、直ちに選挙運動に当たるものとは思われません。
e・f 演説会の内容が不明ですので、お答えは控えさせていただきますが、上 記1、2についての回答によりご理解下さい。
g 公職選挙法第138条の3に違反するおそれがあります。  「人気投票」とは、通常、葉書、紙片等に調査事項を記載する方法によるもの をさしますが、必ずしもその方法のみに限らず、その形式が投票の方法と結果的 に見て同じである場合は、すべてこれに当たります。なお、世論調査という用語 は、公職選挙法上の用語ではないので、当省としては、その用語を解釈する立場 にございませんが、調査員が被調査員に面接して調査をした場合は、公職選挙法 上の「人気投票」には当たらないと解しております。
h 「散布」には当たりません。
i 一般的には、「放送」には当たらないと考えています。

3)加藤は「乱」の間、以下のようなの緊急メッセージをはじめ、ビデオメッセージなども含む様々な情報をホームページで掲載し、ネット上での関心を呼んだ。

<第1回 緊急メッセージ>
加藤紘一です。
本日、私の発言がマスコミで大きく取り上げられております。ここで皆様に真意をご説明したいと思います。
本日、午前中、小泉純一郎さんから電話があり、内閣不信任案が出された場合の対応について話し合った時に、「国民が75パーセントも反対している内閣に、いくら自民党議員でもそう簡単に反対、ということは簡単に言い切れるのか」と申し上げました。そしたら小泉さんは、「それはそうだな」といいまして、(私が)「じゃああなたもそうやって森さんに言って下さいよ」と言いました。(小泉氏は)「まあ派閥の長だからそれはちょっと無理だけど。僕があなたの立場でも、同じようなことを考えたり言ったりするだろうね。私だったらもっと激しくやったかもしれない」というような会話をやったわけです。その後、本会議場でまた一緒になりましたから、「そういうことだよね」「そうだよな」という会話を交わしました。
私は現在の自民党の状態はかなり危機的な状態であると感じております。これは、単に森内閣の問題ではなく、こういう危機的な状態になっているのにわが党が何もしない、できない、そして思っているのに、発言できないという状況が国民の批判を受けているということだと思います。ここで、何らかの手を打たないと森さんに対する批判ではなく党に対する非難になりかねません。この国をどうするか、この国の政治をどうするか、本当に皆で考えようと言うことを、まず党内に呼びかけていこうと思ってます。そこから先、どう展開するかわかりません。まず党内に話しかけて、そして、そういった75パーセントも国民が反対している党、内閣を我々が支え切るんだろうかということをお互いに真剣に議論しなければならないと思っております。
私は内閣不信任案が成立するような展開をいたずらに望んでいるわけではありません。そういう事態に至らないようにするためにはどうしたらいいかということを党内で真剣に議論しなければならないと考えます。しかし、そうした事態に遭遇せざるを得なくなった場合に、そう簡単に、国民の75パーセントが反対している内閣に、我々が、やあ支持します、賛成です、と言って、信任投票できるかどうかというのは、慎重に考えなければならないことだという問題提起をしたわけです。我々自身が問われている、この国の将来が問われているということだと思います。
引き続き、皆様の熱いご支援を期待します。

(2000年11月10日)

4)本年表の作成に際しては、下村哲也(弁護士)、小宮京(桃山大学)、上ノ原秀晃(東京大学)、宇都伸享、各氏らの協力を得た。記して謝意を表する。

5)本調査については、田村明日香(立教大学社会学部)、逢坂虎之介(慶応大学法学部)の両君に調査の協力を得た。ここに記して謝意を表する。データの最終確認日は2011年3月11日。ネットを用いて調査すると共に、不明確な点は各議員事務所へ電話確認を行った。

6)「爆発的なインターネットブームに乗り、独自のホームページを開設している国会議員が衆参合わせて約3割にあたる220人以上にのぼっている。当初は若手中心だったが、党首クラスでも小沢一郎自由党党首と鳩山由紀夫民主党代表の2人が開設している。…首相経験者で開設しているのは宮沢喜一蔵相と橋本龍太郎前首相。橋本氏は首相在任中の官邸ホームページ同様、趣味の写真を紹介するコーナーを設けている。…開設率は、自民党の24%(114人)に対し、民主党は45%(69人)で、民主党の方が若い議員が多いという年齢構成の違いが表れているようだ。」(「永田町にもネットブーム 若手多い民主党がリード-」毎日新聞、2000年3月25日)

7)ちなみに、ホームページを所有していない議員の内訳は、以下の通りで、国会会派別でみると、民主党会派の比例区選出議員の割合が13名と目立つ。この13名のうち11名が09年の衆院選での初当選組である(民主党選挙区選出で非所有は田中眞紀子のみ)。逆に自民・改革クラブ会派のホームページ非所有議員には、福田康夫や中村喜四郎、保利耕輔らの大物議員が名を連ねる。

ホームページを所有していない衆議院議員
 国会会派 自民党・改革クラブ 民主党
選挙区選出 4 1
比例区選出 1 13

8)上述の日米のソーシャルメディアの定義にもみられるようにブログの定義は難しい。総務省の「時系列に並べられた日記風の記事と、それについてのコメントが定期的に更新されるウェブサイト」という定義が一見明確だが、ブログサービス会社提供のブログにおいてもブログ主がコメントの書き込みを最初から不可にしているものも多く、日記サイトとの区別は明らかでない。そこで、ここではカプランらの「日付がついたエントリーが新しいものから順に並んでいるウェッブサイト」という定義を援用し、日記形式のサイトと区別せずにまとめることとした。また、カウントは議員単位で行なった。議員の中には2つ以上の「ブログ・活動日記サイト」を持つ者がいるが、いずれかの一つがコメント欄をオープンにさせている場合、1と数えた。なお、2011年3月12日現在、開設はしていても、投稿がないブログは複数あったが、それらはカウントしていない。

 

参考サイト

マルチメディア/インターネット事典

インターネット関連年表@CyberLibrarian

日本のインターネット歴史年表@ Impress Innovation Lab.

インターネット年表@総務省 情報通信白書 for Kids

インターネットの歴史年表@WebsiteMAP βVersion

インターネット年表@The Internet Timeline

インターネットの歴史年表@電気の歴史イラスト館

インターネットの歴史(概要)@「経営と情報」に関する教材と意見

日本のウェブログの歴史(詳細版)@絵文録ことのは

テレコム温故知新@ITpro

ブログ・SNS の経済効果に関する調査研究@総務省 情報通信政策研究所(pdf)

メディア・ソフト研究会報告書@総務省 情報通信政策研究所(pdf)

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