第2回 正置ってどうやるの?

〜 まっすぐ進むことの初めの初め 〜


オリエンテーリングをやり始めて最初に教えてもらう技術が正置でしょう。この正置という技術 はオリエンテーリングにおいて最も基本となる技術です。オリエンテーリング中最も多用する 技術と言っていいでしょう。だから最初に習う。だけれどもこれほど奥の深い技術はないでしょう。 オリエンテーリングは正置に始まって正置に終わるのである。

では正置について考えてみましょう。まず、正置とは何か?辞書的な言い方をすれば、「正置とは、 地図上での自分が行きたいと考えている方向と現実の方向を合わせること」です。なんだかよ く分かりませんね。私の場合、サムコンパスを使っているというのもありますが、レース中は 常に正置をしています。まっすぐ進む際も正置を使っています。直進と正置は基本的な発想に違い はありません。それはプレートコンパスを使っていても同じです。違いがあるとすればリングを 回すか回さないか程度でしょう。もし違いがそれだけであるとするならば私はすべて正置で済ま してしまいます。つまり、第1回で述べたように私のオリエンテーリングは正置がすべてなのです。

では具体的にどうやるか見てみましょう。

  1. 現在自分のいる位置を地図上でしっかり把握する(図1)。
  2. 今いる場所から次に行きたい場所を結んだ方向が自分の正面に来るように地図をまわす(図2)。
  3. コンパスを先ほどの結んだ線と平行になるように当てる(図2)。
  4. 地図の磁北とコンパスが指す北が平行になるように体を回す(図3)。
  5. 顔を上げて次に行く場所がある方向を睨み付ける。

図2 現在地を把握 図2 行きたい方向を正面へ 図3 回転 図4 正置のフォーム

気をつける点・コツをいくつか挙げると・・・

  • コンパスが地面と水平になるようにする。
  • 地図を上から覗くようにする。
  • 地図を覗く際に上から見ることに意識が行き過ぎてお辞儀みたいにならないように注意 (コンパスが水平にならなくなる)。
  • 地図の磁北と磁石が指す北を合わせる時に体全体を回転させて、足を踏み出せばそれが 行きたい方向になっているようにする(図5は悪い例)。
  • 必ず顔を上げて前を見る。

図5 悪い正置のフォーム
  体がよじれている
図6 プレートコンパスの当て方 図7 サムコンパスの当て方

これとはちょっと違った正置をすることがあります。リロケートの時に目の前に見えてい る地形的な特徴を利用します。実際にはほとんど使うことはないと思いますが 知っておくと何かの足しになるでしょう。

  1. 線上特徴物(尾根・沢・道など)の真上に移動。
  2. 線上特徴物の線の方向を向く。
  3. コンパスを構える。
  4. 地図上で自分がいるであろうと思われる場所付近で、コンパスが指している方向の 線上特徴物がないか探す。
  5. もし、ぴったりと方向が合うものがあればそれが今自分がいる線上特徴物かもしれない。

正置のやり方はそれほど難しくありません。何度かやればやり方は分かるでしょう。しかし 身につけるのは簡単ではありません。身につけるというのは何も考えずいつも同じフォーム で自然に出来るようになることです。これは簡単ではありません。しかしこれが出来るよう にならないとレース中は疲れ、焦りなどの理由からきちんと正置が出来ずとんでもない方向 に行ってしまうことはよくあります。身につくまでは山を走る時はしっかり意識することは もちろんのこと家の中でも素振りはいくらでもできます。特にサムコンパスはコンパスの種 類により微妙に角度が違うので私も新しいものを買った時などは素振り練習しています。

2003/5/27

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