香菜について   



「香菜(シャンツアイ) コウサイ、または中国パセリと呼ばれるほか、フランス料理ではコリアンダー、タイ料理では パクチーとも呼ばれる。独特の強い香りを持つ香味野菜である。」 講談社 料理材料大図鑑 マルシェより

 そのほかの資料によると、「香菜のハーブとしての歴史は古く、旧約聖書の出エジプト記にも記述が残されており、日本には、10世紀前後にシルクロード経由で中国から伝わった」、などとも書かれていた。

 私自身が、この香菜なるものに初めて出会ったのは北京の食堂だった。頼んだ料理に何のことわりも なく山盛りに強烈な香りを放つこの草が盛られてきた。この料理に限って香菜をのせるのか と思いきや、別の日に違う料理を頼んでも盛られている。別の店にいっても、家常菜の店に 行くと香菜に出会わない日のほうが少なかったような印象がある。こうした使われ方は、日本でいう きざみ葱に似ているのではないだろうか。 私は最初、このヘンなにおい がたまらなくイヤで、のせてくれるなと頼んでいたくらいだったが、慣れとは恐ろしいもの で、1年後には平気どころか積極的に盛るような人になっていた。

 香菜の「香」の字は中国語で、香るという意味だけでなく、「うまい、美味しい」という意味もあるようで、もしかすると、何にでも香菜をかけてくる食堂の人は、たんに自分が好きだからというだけでなく、おいしくなるおまじないみたいな意味もあって香菜をもりもりかけているのかもしれない。

 その個性的な香りは「カメムシのようなにおい」とも言われるが、私はカメムシは大嫌いな ので、あんなものに似ていると言われる香菜はいささかカワイそうである。だいたい、カメムシ のニオイなんて言われて食べてみたいと思う人がいるんだろうか?
 
 すっかり香菜にとりつかれた私は日本に戻ってきてからなんども香菜のベランダ栽培をここ ろみたが失敗を続け、ついにあきらめてスーパーで買うようになってしまった。どなたか香菜 のベランダ栽培のコツをご存知の方がいらっしゃったら是非教えていただきたい。


 それにしてもこの香菜はトムヤムクンにもよく合う。あのスープの舌がしびれる辛さと、香菜の強烈な 香りのハーモニーがたまらない…などという話をしているうちにビールが欲しくなって来た私であった。                         


                                                    更新日 2003.5.14 
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