TOP本棚Index海外作家Index>C>John Dickson Carr


  1906年生まれ。1930年、『夜歩く』でデビュー。ジョン・ディクスン・カーが本名。本名名義の方では、名探偵ギデオン・フェル博士の活躍するシリーズが有名。
カーター・ディクスン名義では、名探偵ヘンリー・メルヴェール(H・M)卿シリーズがあります。
お写真で拝見いたしましたところ、とてもダンディーなお方です。ぉおっ、さすがイギリス紳士って思ったら、アメリカ生まれでした。


著作リスト

三つの棺 ★★★★
皇帝のかぎ煙草入れ ★★★★

THE THREE COFFINS  三つの棺     ハヤカワ文庫

  あの有名な『密室の講義』がある作品です。読むのに時間がかかってしまいました。“ふぅ〜、はぁ〜”とかいう表現が多くて、ちょっと疲れました(笑)。理解する為には、あと何回か読まなければならないようです。
  実際、講義はおもしろかった。なるほど〜と唸れるものでした。
事件そのものも、最初に解釈を誤ってから、それが更に奇妙で困難なものになってしまってたのですが、読んでいる私もその誤りに導かれてしまい・・・・・
  訳者のあとがきにも書かれていたのですが、“ミステリ・ファンならば必ず読まなければならない作品なのだ”そうです。

THE EMPEROR’S SNUFF−BOX   皇帝のかぎ煙草入れ    創元推理文庫

 クリスティ女史を唸らせたと言われる名作です。すらすらと読めちゃいます。
 離婚歴のある女性が、向かいの家に住む婚約者の父親が殺害される場面を偶然みてしまい、殺人の嫌疑をかけられて窮地に陥る話です。
 その夜はよりにもよって、前夫が彼女とよりを戻そうと屋敷に忍び込んでいたうえに、腹に一物抱えた彼女の使用人と、清廉潔白な婚約者、そして盲目的なまでに純粋な婚約者の家族達・・・その全てが絡み合い、真実を誰の目からも遠ざけてしまう。状況証拠は様々な理由により彼女に不利に働くし、頼みの綱の前夫は脳震盪を起こして意識不明だし。絶体絶命なのでした。そこへ助け船を出したのが、犯罪心理学者??のキンロス博士。彼女の語る事件当夜の記憶の断片から見事真実を掴みだし、彼女を奈落の底から救い出します。

 良い人ぶっている人の化けの皮が剥がれた時って、スカッとしますね〜。最初の印象が良いと、後は減点される一方ですからね。でも、妹のジャニスの正直者なまっすぐな感じは好感が持てましたけど。婚約者のトビィは、もうサッイテー。好きだとかなんだとか言っておいて、いざという時に全然守ってくれないし、自分のことを棚に上げて相手ばかり責めまくるし。もう、こんな奴っ・・・・・痛い目に遭えばいいんだー(笑)
 答えは、ずーっと目の前にちゃんとあったのに、読む側の私もですが、登場人物たちも全然気づかなくて。お見事です。博士。