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  1969年東京生まれ。2002年、『ダークサイド・エンジェル紅鈴 妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞。2003年には、『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞している。
ストロベリーナイト 2008年9月 ★★★★

ストロベリーナイト                光文社文庫  2008年9月

  わりと人目のある道端に無造作に放置されていた惨殺死体に端を発し、天性の捜査の勘を持った捜査一課の警部補・姫川玲子が、巧妙に隠された闇を暴いてゆく物語。シリーズ展開有。(他作品、文庫化はまだかも)

とっても猟奇的なので、そちら方面が苦手な方は注意が必要かと。『犯罪者と同じような思考回路』っていう設定ですが、あまりよく状況が掴めなかったので、その状況に共感する・・・には至っていないので、それは省いても可なような・・・。でも、てっぺんにいるってことは(捜査の能力がずば抜けて高い)、つまりいつ何時『あちら側』に堕ちても不思議ではないってことで、そのようなニュアンスを含んでいるものと解釈しました。
とにかく、伏線の回収がすばらしいですね。テンポ良く物語は進んでいくし、個々のキャラがきちんとしてるし。

私はヘタレな小心者なので、犯罪者側から面白おかしく書かれている小説ってダメなんですよね。そういうのって大抵犯罪の特異性や異常性にのみ焦点あてちゃってるのが多いから。特別理由もなしに、安易に人殺しに至るとか。昨今の巷でも数えきれない程そのような理由からの犯罪が増えているのかもしれませんが、せめて小説の中では理路整然と(というのもおかしいですが)、悪は叩きのめされなきゃダメですよ。だからといって、絶対的な善はいらないですけど。いつ何時立ち位置が変わるかわかったものではないですしねぇ。
この作品はいい配分で書かれていると思います。