TOP本棚Index日本作家Index>か>京極 夏彦


  昭和38年、北海道生まれ。

著作リスト (文庫とノベルスがごちゃまぜになってます。なので作品発表順ではないです。)

姑獲鳥の夏 1998年
魍魎の匣 1999年
狂骨の夢 2000年
鉄鼠の檻 2001年
絡新婦の理 2002年
塗仏の宴 2003年
塗仏の宴 宴の始末 2003年
百鬼夜行  陰 2004年
百器徒然袋  雨 1999年
今昔続百鬼  雲 2001年
陰摩羅鬼の瑕 2003年
百器徒然袋  風 2004年
どすこい。 2004年

姑獲鳥の夏          講談社文庫  1998年

  古本屋の主人兼陰陽道を操る京極堂が活躍するシリーズの第一作目。
  古くから続く病院の娘の身に起こった不可解な事件を解決に導くまで。

魍魎の匣          講談社文庫  1999年

  溶解・京極堂シリーズ第2弾。さまざまな『はこ』に魅せられた者たちの事件を描く。バラバラな点が『はこ』によって一つの線で結ばれて、気の弱い関口や気の荒い木場らを巻き込んでゆく。

京極さんの作品、やたらと漢字が多くて。しかも普段なかなかお目にかかれない類の漢字なので、なかなか読めないし、覚えられないし、調べることも困難!!ホント、困ってます(笑)。できるなら全般に亘ってルビを振っていただきたいです。

狂骨の夢          講談社文庫  2000年

  シリーズ3作目。4度も夫を殺したという女の苦悩を、いくつもの事件を絡め、まとめて憑き物落としをする話。偶然は必然に繋がっていて、重なっていって、単純だった事件がどうしようもないほどに複雑に絡み合ってゆく。『骸骨』が関係のない皆を一つの所に導いてゆく。

前半の方でやたらと関口がいじめられてるのが、かわいそうでしたね。大部分が関口の目を通して語られてるので、なんというか親近感みたいなものを感じてしまい、皆に軽口叩かれてるのが、まるで自分の事のように思えてしまって。まぁ本人(関口)は気にしてないようなのでいいのですが。

鉄鼠の檻          講談社文庫  2001年

  もう、繋がってる繋がってる。回を重ねるごとに何かしかの繋がりを持った重要人物が登場します。以前の事件でうやむやになってた所とかが、急に現実味を帯びて出てきてるし。好々爺風になった久遠寺さんは、なんかホッとさせられますね。
  今回の事件は、京極堂も知らないという箱根の山奥にある禅寺で起きた僧侶連続殺人事件です。僧侶は皆怪しいし、男色とか利権とかもう疑惑や煩悩のてんこ盛り状態なんですよ。豊富な仏教関係の専門用語に惑わされて、煙に巻かれてもう何がなんだかわからんです。

絡新婦の理          講談社文庫  2002年

  今回は柴田財閥が絡んできます。事件の設定も前回の事件のすぐ後だし、もう密度が濃い生活してるな〜。
  巷を騒然とさせている、『目潰し魔』と『絞殺魔』の二つの事件。交わる事などありえないと思われてた事件が、房総の山深くに建つ全寮制の女子学校で結ばれた。四方八方から何者かの意図により手繰り寄せられた人々が、さらに深みに嵌ってゆく。

女子学校のくだりの箇所は、なんとなく綾辻さんの『緋色・・・』を思い起こしてしまいました。もう、伏線が張り巡らされていて、すごい。読みながら、チェックポイント?にポストイットを貼ってるのですが、とんでもないことに・・・(笑)

塗仏の宴          講談社文庫  2003年

  ぬ〜ん、解らんわからん。色々と煙に巻かれて理解しづらい。もう読む傍からノートとっていかないとダメかも(笑)。できれば攻略本なんかがほしいですよ。いや、切実にね。
  戦時中こつ然と一つの集落が消え去ったという。大量虐殺だの謎の疫病だのが実しやかに囁かれており、噂の真意を確かめるべく様々な人間が巻き込まれてゆく。果たして真実とは如何に・・・

塗仏の宴 宴の始末          講談社文庫  2003年

  ↑の解決編ですね。皆がぐるんぐるんに繋がっちゃってるので、もう偶然も必然もあったもんじゃぁないです。
  何者かの策略によりバラバラにされた家族が、違う過去を背負って一つの家に導かれるようにして集まってくる。其処にはいかなるモノが在るのか?京極堂は全てを見通しているのか?一方を救えば一方が沈む。究極の選択を迫られた彼のとった行動とは・・・。

百鬼夜行  陰          講談社文庫  2004年

  これまでに起きた事件の周辺にいた人々の物語集。それぞれの事件がどのようにして他と繋がってるかがうかがい知れるものです。同じ事件なのに、渦中にいない人物の目を通して語られるので、違った面が見れてよいです。

短篇なので、さくさく読めて尚よろしい。なんか番外編を読んでるみたいに、気楽に読めるのですが、いかんせん最初の頃の事件ともなると概要さえ忘れてるものもあるので、再読が必要かも。

百器徒然袋 雨          講談社  1999年(ノベルス)

  薔薇十字探偵・榎木津礼二郎が大活躍する短篇集。新たな下僕の目を通して語られる。フルメンバーが友情出演して、華やかに軽やかに難事件の数々を解決に導く。・・・・・というか、計算され尽くしてるかその反対の状況下で、榎木津にいいように振り回される物語。大爆笑の連続です。

毎回深刻そのものだった京極堂も、なんか肩の力が抜け切ってていい感じです。

今昔続百鬼 雲          講談社  2001年(ノベルス)

  謀略無人でパワフル自己中心型人間、多々良先生の大活躍を描く冒険小説。もう多々良センセイのぶっ飛びっぷりはすごいです。もうぐいぐい引っ張られるというか、引きずられるって感じでしょうか?何も考えずに行動する本能の人なので、周りの人は大迷惑。でもそんなことは勿論お構いなしに突き進んでゆくのです。もうね、いちいち挿絵が入るの。多々良センセイ何々の図、とかいって。その絵がとっても味があって、和んでしまう。沼上クンもかわいそうなもんで。でも榎木津の周りに居る下僕達と違って、きちんと自分の言いたい事を言えるので、まぁマシかも。
古庫裏婆の回で、湯殿山とか出てきますが・・・湯殿山麓呪い村??それはいいとして、この回で京極堂と里村(スプラッタ)医師にもめぐり合ってます。意外な所で意外な関係が築かれるんですね。

陰摩羅鬼の瑕          講談社  2003年 (ノベルス)

  百器徒然袋 雨でちょっと出てきた白樺湖の事件です。由良伯爵からの依頼で白樺湖畔の邸宅を訪れた榎木津と、何故か一緒に行く羽目に陥った関口。死の淵から完全に生還しきってない状態で、またもや新しい事件に巻き込まれてゆく。
  命をなくした鳥たちが集う館、そこで惨劇は繰り返されている。嫁いでくる娘が、新婚初夜に命を奪われるというものである。これまでの23年間に4回も起きているというのだ。それぞれ目を離した僅かな隙にやられている。4つの事件に共通する容疑者は未だ出てきていない。不慮の事故により一時的に視力を失くした榎木津。果たして彼はその真っ暗な闇しか視えない瞳で何かを見つけることが出来るのか?

鳥の剥製コワイ。

百器徒然袋 風          講談社  2004年(ノベルス)

  榎木津大探偵サマが大暴れする短篇集。以前織作家でメイドをしていたラーメン丼の模様のような元気な野次馬娘、奈美木セツ再登場です。インパクトあったので、何かと繋がってしまうのですね。本島はもとより、彼の個性的な幼馴染兼お隣さんの近藤までが絡んできます。とても写実的な紙芝居の絵を描く日銭稼ぎの絵師さんです。間違った方へ才能を発揮しちゃってる人ですね。こどもたち、水あめなめながら大泣き(笑)
  せっちゃん絡みの事件を解決したらば、なんとそれがかの羽田隆三に繋がっていて、彼の恨みをかってしまい、下僕達が次々と狙われる羽目に。でも、一番懲らしめた榎木津にはちっとも効いてない様子。逆に火に油を注ぐ結果になってしまい、榎木津大暴走!

久々に敦っちゃんも登場です。最近見かけてなかった鳥口も出てます。大爆笑の連続です。

どすこい。          集英社文庫  2004年

  京極さんの作品・・・・なんです・・ね?固太りのおデブさんが好きなのでしょうか?
  私が読んだことのある本物?は、7作品中4作です。各作品とも、本筋の1本くらいは元の作品をなぞっていますが、あとはとんでもない方向へ飛んでますね。でも、よく読んでなきゃ気づかないような(どうでもいい)細かい設定はチョコチョコ出てきて、流れも気にせず無理やりねじ込まれてます。
  最高におもしろいパロディ短篇集です。