TOP本棚Index日本作家Index>ま>森 博嗣


  1957年愛知県生まれ。現在国立N大学環境学研究科・都市環境学専攻助教授。96年に『すべてがFになる』で第一回メフィスト賞を受賞しデビュー。

著作リスト

探偵伯爵と僕 2004年
すべてがFになる 1996年
冷たい密室と博士たち 1999年
笑わない数学者 1999年
詩的私的ジャック 1999年
封印再度 2000年
幻惑の死と使途 2000年

探偵伯爵と僕          講談社ミステリーランド  2004年

  少年少女向きのとても面白い本です。もちろん大人でも可ですが。少年少女のためという趣旨をよ〜く理解していると思います。既刊のミステリーランドの中でも飛びぬけています。私は森博嗣さんの本、これが初めてなので、なんか『当たった!』って感じです。
  夏休みに入る直前、新太は公園で自ら伯爵と名乗る、全身黒づくめの(夏なのに)探偵と友達になった。なにかの事件を追っている様子。そんな中、新太の親友のハリィが忽然と姿を消してしまった。直前まで一緒だった新太は責任を感じて、伯爵と共に調査を始めた。そんあ2人をあざ笑うかのように、またまた新太の友達が行方をくらました。単独で友達の行方を追ってた新太は、犯人に見つかってしまい、命からがら逃げることに成功する。しかし、犯人はあきらめていなかった・・・・・

なんとも好奇心をくすぐるキャラクター設定、少年とおじさんの噛み合わないやりとり・・・笑いを誘うけど、でも現実はシビアに描かれていて、とても絶妙なんですよ。実際にあった事件もちょこっと入れてあるし。
文章も少年が夏休みの日記を書くという形でまとめてあって、最後の伯爵の本当の姿なんかがかかれてて、いいんです。


すべてがFになる          講談社ノベルス  1996年

  14歳の時に両親殺害の罪に問われ、それ以降外界との接触を極端に減らし、私有の島の研究所にこもり研究活動を続けていた天才工学博士 真賀田四季。そんな彼女に興味を持ったN大学工学部助教授、屑川創平とその教え子西之園萌絵が研究所を訪れた。もちろん四季博士に面会を求める予定だったが、出てきたのはウェディング・ドレスに身を包んだ死体だった。そしてその部屋に残されたコンピュータのディスプレイには、『すべてがFになる』の文字が・・・
厳重に監視された密室での殺人。果たして謎は解けるのか・・・

萌絵ちゃんのキャラクターがいいですね。お嬢様で頭の回転が速くて、その上美人さんで。うらやましい限りの設定です。16進法、なんか苦労した覚えはあるけど、今となっては全て忘却の彼方だよ。

冷たい密室と博士たち          講談社文庫  1999年

  同僚であり友人でもある喜多助教授の誘いで、低温実験を見学に来た屑川と萌絵。実験終了後、セキュリティの厳重な最新施設の中の密室で、2人の院生が死体となって発見された。推理や犯人逮捕などどうでもいいと思ってる屑川を、ミステリ大好きな萌絵がひっぱり、真相を突き止めるべく捜査に乗り出す。そして3人目の死体が発見され、事件の謎は深まる一方・・・

冒頭付近で、あの国枝助手が結婚すると宣言しました。相手は・・・最後までひっぱりましたね。事件よりもこちらのインパクトの方が大きくなってたような・・・まぁ結婚できてなによりですね。
屑川と萌絵ちゃんの方は一向に進展が見られないのですが、今後どのような展開になるか楽しみです。ところで、屑川先生の飲んでいた『キューピット』、カルピスをコーラで割ったものだそうですが・・・なんともブキミな感じなんですが・・・


笑わない数学者          講談社文庫  1999年

  偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む『三ツ星館』。オリオン座を模したその建物で、大きなオリオン像を消すというマジックが行われたとき、パーティの出席者2名が死体となって発見された。以前同じマジックが行われた時にも1人が死に1人が行方不明になったままだという。あまりにも鮮やかに消されたオリオン像に興味を持った屑川と萌絵は、この謎解きに挑戦することに。

詩的私的ジャック          講談社文庫  1999年

  大学の施設内で女子大生が殺害されるという事件が連続して起きた。現場は密室で死体には何かの文字のようなものが残されていた。容疑者として浮かんだのは、萌絵と同じ大学に通う、除籍寸前の人気ロック歌手 結城稔であった。被害者の女性達と面識があった上に、殺害の状況が彼の歌の歌詞と酷似していたためだ。彼の(名目上の)指導担当教官である屑川助教授は消極的に、親友の牧野洋子が彼の大ファンな萌絵は積極的に事件に係わり合い・・・

封印再度          講談社文庫  2000年

  壺の中にカギが入っている。どう頭を捻っても、カギは出せそうにない。そしてそのカギでしか開けることの出来ない匣がある。そのはこは、壊すことは禁じられている・・・・旧家 香山家に伝わる家宝である。
  50年前に起きた密室殺人事件の現場にも、その二つは残されていた。そして、それを儀同世津子から聞かされた萌絵は、謎を解決すべく捜査に着手する。が、その矢先、またしても50年前と同じような密室の殺人事件が起きてしまう・・・

幻惑の死と使途          講談社文庫  2000年

  今回はマジックが題材です。
  脱出の名手と謳われた天才奇術師が、公開脱出ショーの最中に何者かによって殺される事件が発生する。謎を解明することに至福の喜びを感じる萌絵は、早速独自の推論で事件に迫る。が、そんな中今度は葬儀の最中に遺体が霊柩車から消えるという不可解な事件まで起きてしまう。どちらも萌絵の見ている前でのことだ。謎を暴かないことにはどうにも落ち着かない萌絵は、大学院入試勉強もそっちのけで捜査を開始。渋る屑川先生も無理やり引き込んで、ついでに警察も思いっきり私的に巻き込んでの大捜査が始まる・・・