永濱行政書士事務所

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相続の手続き

<相続と贈与の違い>

相続とはある人が死亡したとき、その人(被相続人)が所有していた財産を後に残された人たち(相続人)が引き継ぐことをいいます。
贈与は財産を引き継ぐことは同じですが、ある人(贈与者)が生きているうちに他の人受贈者)に財産をあげるとの約束を交わして財産を移転するのが大きな違いです。

相続の手続き

相続税納付までの相続手続きの一連の流れです。実際にはなかなかスケジュールどおりには進まない場合がありますので一応の目安として参考にしてください。
Step1.[相続の開始]

相続は被相続人の死亡と同時に開始されます。

  • 相続とは何か
  • 相続の開始
  • 死亡の確認
  • 同時死亡の取り扱い
Step2.[相続人の確定]
遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。多分他に相続人がいないと思っても分割協議の前に被相続人の戸 籍謄本などで相続人を調査し確定しておくことが必要です。
特に被相続人が再婚の場合は前の結婚相手との間に子どもがいることも考えられます。

  • 相続人の範囲(・法定相続人・代襲相続・相続欠格・相続廃除)
  • 相続人の調査
Step3. [遺言書の有無の確認]
遺産分割後に遺言書が発見されるとまた相続のやり直しとなりかねません。
通常、配偶者その他の相続人が保管しているケースが多いですが、弁護士などの第三者に保管を依頼しておく場合があります。
このほか個人が密かに保管している場合がありますので、被相続人が日頃貴重品を保管しておくところなど整理しながら探す必要があります。
遺言書があると遺産分割は遺言書が優先され、 遺言書が無ければ遺産分割協議によるかまたは法定相続となります。
Step4. [相続財産の調査・把握]
遺産分割協議のもととなる財産目録(負債も含める)を作成します。
その際相続税評価額も調べておきますが、算出はかなり複雑です。相続関係書を参考にするか、または専門家に相談・依頼することをお勧めします。                           
  • 不動産(土地、建物など)
  •               
  • 動産 (家財、自動車、美術品など)
  •               
  • 預貯金(普通預金、定期預金など)
  •               
  • 有価証券(株式、公社債など)
  •               
  • 借入金
  •               
  • その他(不動産に関する権利、債権、知的所有権など)
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Step5.[相続放棄・単純承認・限定承認の選択]
被相続人が死亡すると、相続人は、被相続人の財産に属したいっさいの権利・義務を継承すると同時に被相続 人の負っていた債務も受け継ぐことになります。
場合によっては相続財産が債務超過になっており、相続人が自分の財産でカバーしなけれ ばならないケースも考えられます。

このような場合に相続人が相続債務を免れる方法として2つの方法があります。

  1. 相続を放棄して被相続人の財産をいっさい承継せず、相続人の 地位から離脱する方法
  2. 限定承認をして、相続はするが債務の支払いは遺産の限度内 でしか責任を負わない方
相続人が相続の開始があったことを知ったときから<3ヶ月以内>(これを熟慮期 間といいます)に相続放棄または限定承認の手続きをしないと単純承認をしたものとみなされます。      

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Step6.[公的年金の手続き]
公的年金の加入者が死亡すると、年金受給者死亡届の提出をしなければなりません。届けが遅れると年金の受け取りが多すぎて後で返すことになります。

また一定の要件を満たした遺族に対し、遺族給付が支払われます。

  1. 国民年金加入者(第1号被保険者)・・・・・・遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金         
  2. 厚生(共済)年金加入者(第2号被保険者)・・遺族基礎年金、遺族厚生(共済)年金
これらの公的年金は裁定請求をしないといつまでも受給できません。それぞれの裁定請求書に年金手帳や戸籍謄本、死亡診断書などの必要書類を添えて早めに遺族給付請求手続きをする必要があります。それぞれ受給要件や受給額が異なっていますので詳しくは国民年金加入者の死亡については市区町村役場に、厚生(共済)年金加入者ならば年金事務所に問い合わせをしてください。
   
Step7. [被相続人の所得税申告(準確定申告)]

被相続人のその年度の所得については所得税課税の対象になっており、相続人(または包括受遺者)が納税代理人となって確定申告をする必要があります。
この場合の申告は通常の確定申告とは違い相続開始後<4ヶ月以内>に相続人(または包括受遺者)が納税代理人として行います。       
  1. 申告の対象
    被相続人が死亡した年の1月1日から死亡した日までの所得。
  2.          
  3. 提出先
    被相続人の住所を管轄している税務署
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  5. 納付額の処理
    納税代理人が納付した所得税額はその相続人が立て替えたもととみなされ、債務控除の対象になります。
    *準確定申告により所得税の還付を受けた場合はその額は相続財産に含めなければなりません。
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  7. 給与所得者
    被相続人が給与所得者で他に所得が無い場合は生前勤務していた会社が調整をしますので、準確定申告をする必要がありません。
Step8. [遺産分割協議]

被相続人が死亡した後、相続放棄、限定承認をしないで3ヶ月を経過すると単純承認したものとみなされ相続人が各相続分に応じて共同相続することになります。
遺産分割はこの共有財産を共同相続人の相続分と実情に応じて適正に配分する手続きです。
遺産分割協議は誰がどのように遺産を引き継ぐのかを相続人・受遺者が全員で決める話合いで、全員が納得のいくまでの話合いが望まれます。
協議の結果、合意に達したときは、不動産などの登記(名義変更)や相続税申告のなどに備え、協議が成立したことを証明するために「遺産分割協議書」を作成します。

<家庭裁判所への審判請求>
次のような場合は、各共同相続人は家庭裁判所に分割の審判を請求することができます。

  1. 共同相続人間の協議で合意に達することができなかったとき。
  2. 共同相続人間の協議をすることができないとき。

<遺産分割ができない場合>
  1. 被相続人が「遺言」で遺産の全部または一部について5年を超えない範囲で分割を禁止している場合。
  2. 家庭裁判所が特別の事由があると認め、期間を定めて遺産の全部または一部の分割禁止を命じた場合。
Step9. [相続財産の名義変更]

不動産、預貯金・有価証券、自動車などの名義をそれぞれの相続人の名義に変更する必要があります。色々と不都合が生じることがありますので遺産分割協議が終わり、遺産分割協議書が作られたら早めに名義変更をされることをお勧めします。
例えば自動車の場合、そのままにしておいていざ廃車にしようとしても相続による名義変更をしなければ廃車手続きができません。  
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Step10. [相続税申告書の作成・申告・納税]

相続または遺贈により財産を取得した相続人(受遺者)はその取得した遺産の額が、基礎控除額を超え、納付すべき相続税額があるときは相続税の申告書を提出しなければなりません。
国税庁によると平成20年の課税対象者は4.2%、つまり相続税を支払う人は相続した人の23人に1人位が相続税を支払っていることになります。
納付すべき税額が無い場合は申告書を提出する必要はありません。

<相続税の申告>

  1. 提出先・・・・被相続人の死亡時における住所地の税務署長      
  2. 提出期限・・相続が開始したことを知った日の翌日から<10ヶ月以内>
    期限内に申告をしなかった場合は5%の無申告加算税が課されます。ただし、申告期限内に相続財産の全容が把握できないときは判明している財産の範囲内で相続税の申告しておけば無申告加算税を課されることはありません。

<相続税の納付>
相続税の納付が済めば一応相続は完了したことになります。

  1. 納付先・・・・税務署、郵便局、日本銀行本支店、日本銀行歳入代理店金融機関   
  2. 納付期限・・相続税の申告書の提出期限と同じで、相続が開始したことを知った日の翌日から<10ヶ月以内>に納付しなければなりません。
    期限内に納付しなかった場合は@提出期限翌日から年7.3%、A2ヶ月経過後以後14.6%の遅延税が課せられます。
  3. 相続人に胎児が含まれている場合、申告期限までに胎児が生れていない場合は、その胎児がいないものとして相続税の申告をしておき、後日、胎児が生れてから更正の請求又は修正申告をすることになります。しかし胎児が生れたものと仮定して計算した場合に全員が相続税申告義務がなくなるときは、税務署長にその旨を届けることにより申告期限を胎児が生れた日後2か月以内の範囲で延長することが認められます。
<相続税の延納・物納>
 相続税は金銭での一括納付が原則ですが、これを金銭で一度に納付することが困難な場合「延納」または「物納]の制度が認められています。  
  1. 延納
    納付すべき相続税額が10万円を超えかつ、納期限までに金銭で納付するのが困難な場合、延納申請書を提出すればその納付するのが困難とする金額を限度として5年間を原則として延納が認められます。
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  3. 物納
    相続税を延納によっても金銭で納付することが困難な場合は、その困難とする金額を限度として、相続財産による物納が認められています。