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 私の家づくりノート 1.危険な建材・薬剤
アスベスト瓦

   天然スレートと石綿スレート
カラーベスト
アスベストの危険性
石綿スレートの耐久性

拙宅では屋根材にカラーベストや「○○ベスト」は使いません。
カラーベスト石綿スレート(アスベスト形成板)に塗装をしたものですが、このアスベストには以下のように問題があるからです。

アスベストによる健康被害が問題としてやっと取り上げられるようになりました。
現在は工場や周辺での被害が取り上げられていますが、アスベストを使った建築物の問題、アスベストを使った住宅の問題についても気がついてほしい。アスベストでできた屋根から周囲にアスベストがばらまかれる。これへの対策が必要です。
なお、このページには書いていませんが、生活の中ではブレーキ版のアスベストも問題です。
(2005/7/21追記)


天然スレートと石綿スレート
もともと「スレート(slate)」とは「石板」のことで、天然スレートと石綿スレートとがあります。

天然スレートは粘板岩(源昌石)を板状にしたものです。天然スレートについて以下のサイトに解説があります。

屋根屋さん【嵯山】の部屋(リンク切れ) 天然スレートの説明


しかし現在一般にスレートと呼ばれるものは石綿スレートで、これは石綿(アスベスト)をセメントで固めたものです。このスレートを「アスベスト形成板」呼んでいます。


カラーベスト
屋根材はカラーベストが一般化していますが、カラーベストは石綿スレート(アスベスト形成板)に塗装をしたもののことです。「コロニアル」は平型の西洋瓦のことを指していて、本来は和瓦と同じく粘土瓦ですが、今ではカラーベストで作ったものが一般化してきています。

カラーベストとコロニアルも、その材質であるアスベストが問題です。アスベストは後に述べるように発ガン性があるからです。そのため、すでに1975年には原則的に吹き付けは禁止されましたが、しかしまだ多くの建材でアスベストが使われています。

現在、瓦にはアスベストが使用されていないかのような印象がありますが、そうではありません。含有率は普通には10%から15%位のことが多いそうです。アスベストを含有している製品は、梱包などにアスベスト含有であることが表示されてます。
全く含有していないものは「無石綿」などと表示してあるとのことですが、1%以下含有のものは「ノンアスベスト」と呼ばれているそうですから、まぎらわしい。(この1%の根拠は後に述べます。)

セメント系ボード(フレキシブルボード)などにもアスベストが入っているとのことですし、その他、キッチンシンクの防露材など、アスベストは色々なところで使われています。
防火建材として普通に使われている珪酸カルシウム板(通称、ケイカル板)は、従来はつなぎの材料としてアスベストが使われていましたが、現在は代わりにガラス繊維を使うようになっているようです。
こうしたアスベスト含有の製品については、以下のサイトを参照下さい。

建材の石綿含有量(安全衛生情報センター)


 アスベスト含有瓦がすぐに危険物だということではないですが、老朽化したり解体時には、アスベストが飛散するような状態になり、これは住人にも解体作業者にも人体に危険です。

建築物の解体等に係るアスベスト飛散防止対策マニュアル(東京都)


 こうしたアスベストの問題について正確には「アスベストを考える会」のサイトを参照してください。
 また、AR環境情報でも取り上げてます。


アスベストの危険性
アスベストには、クロシドライト(青石綿)、アモサイト(茶石綿)、クリソタイル(白石綿)の3種類があります。

国連の国際ガン研究機関(IARC)ではアスベストはどれも「グループ1」で「発ガン性あり」にされています。
アスベスト:IARC(国際ガン研究機関)の「グループ1」
発ガン性あり(carcinogenic to humans)
The exposure circumstance entails exposures that are carcinogenic to humans.

詳しくはIARCのレポート


日本では1995年の労働安全衛生法関連の改正では、悪性中皮腫を起こす作用がより強いとされているクロシドライトとアモサイトについて、1%を越えて含有するものの製造、輸入、譲渡、提供または使用が禁止された。しかしクリソタイルは管理して使用すれば大丈夫であるとされ、現在でもおよそ20万トン近く、毎年、使用され続けています。(アメリカは現在3万トン前後、イギリスは1万トン以下と言われている。)

現在のところその9割方が建材で、主にスレートや、化粧スレートなどの屋根材に使われています。つまり、クロシドライト、アモサイトを1%以下含む物は製造されている、そしてクリソタイルは禁止されていないということです。

クロシドライト、アモサイトは発ガン性が問題で禁止されたのに対して、クリソタイルについて日本では規制されていません。しかし、このクリソタイルも諸外国ではすでに規制されています。

こうしたアスベストの発ガン性については、そのメーカー団体である(社)日本石綿協会が編集した『せきめん読本』にも掲載されています。ここでは、アスベストだけでなく、正当にも鉱物繊維全体が問題視されています。
 グラスウールやロックウールなど鉱物繊維の問題は別の項で説明してますが、アスベストを含めた天然の鉱物繊維の問題については、「化学物質に関する」室内空気汚染を検討した「健康住宅研究会」の対象に入っていません。

アスベストに関する基礎知識 東京都
せきめん読本(web公開終了) 日本石綿協会
日本石綿協会 アスベスト関連の資料


石綿スレートの耐久性
カラーベスト(石綿スレート板)などは、割れたり、切断したり、解体するときにアスベストが飛散します。だから作業者への影響が大きいです。また劣化した場合にも飛散するので、居住者や近所への影響もあります。

 耐用年数は、粘土瓦は10〜60年、うわぐすりの塗られた粘土瓦は15年〜∞、セメント瓦は5〜20年、銅板は20〜100年、ステンレス板は20年〜50年?以上、などとなっています。最短の数字はかなり条件の悪いところに置かれた場合だと思います。

 これに対して石綿スレートそれ自体の耐久性は、10〜50年とされています。置かれた条件によっては劣化が早く10年くらいの場合がありますが、50年の耐久性を持つ場合もあるようです。したがって石綿スレートはセメント瓦などの倍以上の耐久性はあると判断できます。ただし石綿スレートは色落ちし、色落ちすると劣化が速まるので、5〜10年で塗装等のメンテナンスが必要です。

 石綿スレート屋根の耐久性の問題については、軒先、けらば、棟などに亜鉛鉄板を使う事がほとんどであるために、その耐久性に引きずられて耐久性が短くなってしまう、亜鉛鉄板が錆びて劣化したために石綿スレートが劣化が起こるとのことです。特に交通量が多くはない住宅街に建っている家でも10数年で金属部分が錆びてしまった事例もあるそうです。ここでもメンテが必要です。
 また、メンテのために屋根に登り、瓦を割ってしまうということも少なくないそうです。(経験の浅い、あるいは誠意のない屋根診断士には注意が必要だという指摘もあります。)



 このページの内容については、建築士・力石さんからの指摘も参考にしていますが、内容に関する責任は一切、筆者にあります。



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 1999/10/21
 2002/1/26 改訂
 2002/2/3 IARCの記述を追加。
 2005/7/21 冒頭に追記。