| 私の家づくりノート 3.知っておきたい構造・設備
|
|||||||||||||||||||
| ■換気の目的 ■必要換気量 ■必要換気量の計算 ■換気回数0.5回/時の根拠 ■条件に応じた換気量 |
|||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||
| ■換気の目的 | |||||||||||||||||||
換気の目的は以下のことです。(藤井正一「住居環境学入門」彰国社)
1.は説明不要と思います。 2.は通常に発生する二酸化炭素の除去です。 3.はガスコンロ燃焼による排気ガスやタバコの煙です。 4.はストーブやレンジへの酸素です。 5.は多量の汚染物質が発生する場所で、ここには特別の換気扇をつけます。 |
|||||||||||||||||||
| ■必要換気量 | |||||||||||||||||||
| 上記の目的に応じて必要な換気量の単位は異なっています。 1.在室者に必要な酸素供給のための換気量 酸素供給のためには1人・1時間あたり1m3の空気供給が必要です。(意外と少ない) 2.在室者の排出ガスによる空気汚染を許容値以下に保つための換気量 在室者が排出するガスで汚染された室内空気質を安全なレベルにするためには、新鮮な外気を導入して汚染空気を希釈することが必要です。 1人が1時間に必要な換気量は約30m3だと言われます。これは炭酸ガスの許容値を基準にして計算されたものです(以外に大きい)。「2時間に室容積1回の換気量」すなわち1時間に0.5回の換気という数字もこの必要換気量をもとに算出された数値です。→■換気回数0.5回/時の根拠を参照。 3.タバコから出る粉塵やヒーターからの排ガスによる汚染を一定レベル以下に保つための換気量 それらによる汚染のためにも新線な外気の導入が必要です。タバコ1本当たり130m3の換気量が必要とのこと。これはすごく大きい。ガスレンジや開放型ヒーターなどの燃焼機器の排気の換気もあります。 4.は基準法でも規定があります。(ここでは省略。) 5.については次世代省エネ基準では機械換気での換気量を次のように示しています。 台所60m3/h、浴室20m3/h、洗面所20m3/h、トイレ20m3/h 以上の換気量は家の中で空気が移動する量ではなくて、外気と室内空気とが入れ替わる量です。住宅ではこうした換気量を何らかの方法で確保しないといけないです。 1.は換気量が少ないので無視しましょう。 3〜5は特定の場所の換気です。 2.の換気量が通常の状態での室内の換気量です。この換気量をどう確保するのかは住宅の気密性とかかわって重要です。例えば寝室の換気はどう確保されるのでしょう。 |
|||||||||||||||||||
| ■必要換気量の計算 | |||||||||||||||||||
| ここでは在室者の呼吸による二酸化炭素、タバコ、燃焼ガスのための必要換気量を示します。 |
|||||||||||||||||||
| ●1人当たりの換気量 | |||||||||||||||||||
| 人間が事務作業程度の活動状態の二酸化炭素(炭酸ガス)発生量を1人当たり20リットル/時(0.02m3/h)です。 室内の炭酸ガスの許容濃度を1000ppm以下にすることを目標に、 屋外の新鮮空気の炭酸ガス濃度が350ppmだとすると、 換気すべき新鮮空気量は、以下のようになります。
したがって必要新鮮空気量は1人当たり1時間に約30m3ということです。 なお、建築基準法施行令(第20条の2(ニ)および第129条の2の2の3)で要求している必要換気量は20m3/m3(h人)です。これは、成人が静かに腰掛けている状態の二酸化炭素発生量(0.013m3/h人)を想定した値に近い。 空気調和・衛生工学会規格(HASS 102-1996)より |
|||||||||||||||||||
| ●タバコに対する換気量 | |||||||||||||||||||
| 煙草に対する基本必要換気量は130m3/本です。 これは煙草の出す以下の汚染質の中で、比較的多量である浮遊粉じんの量をもとに算定されたものです。
ここではあえてタバコの例を書きましたが、タバコからはホルムアルデヒドも発生しており、健康住宅とかシックハウスとかを口にするような人は、タバコを吸うべきではないでしょう。 |
|||||||||||||||||||
| ●燃焼ガスの換気 | |||||||||||||||||||
一般的な開放式燃焼器具についても二酸化炭素の発生量をもとに、以下のように基本必要換気量を算定します。
空気調和・衛生工学会規格(HASS 102-1996)より。 家全体の必要換気量は、上記の換気量に人間の出す二酸化炭素の換気、タバコの換気などを合算してを算定します。ファンヒーターやガスヒーターのように開放式燃焼器具を室内で使用すると多量の換気が必要になりますから、暖房機器の選択自体に注意が必要です。<暖房機器>を参照下さい。 なお、排気筒、フ−ドなど燃焼ガス用の排気装置がある場合には、それらの廃気捕集率などの性能に応じて換気量を決めます。詳しくは<換気扇の選択>を参照下さい。 |
|||||||||||||||||||
| ■換気回数0.5回/時の根拠 | |||||||||||||||||||
| 計画換気というと0.5回/時という換気回数がよく出てきます。しかし、この数字だけを鵜呑みにするのは正しくありません。この数字は炭酸ガスの許容濃度、室内の気積、そして居住人数から計算してます。 1人当たり必要新鮮空気量=約30m3/時を基準に、4人家族が30坪程度の住宅に住むことを仮定すると、 という数字が出てきます。これが数字の根拠です。 |
|||||||||||||||||||
| ■条件に応じた換気量 | |||||||||||||||||||
| 「必要新鮮空気量」ということを考えると、人数が多かったり、室内の気積が小さければ換気回数はより多くなければいけません。逆に居住者が少なく、家が大きければ0.5回/時の必要がありません。 いったいどの程度の換気量が必要なのかを事前に知り、適切な換気計画を立てる必要があると考えます。高気密住宅の場合は当然のことなのですが、そこをきちんを把握した上で換気計画を立てているメーカーは非常に少ないようです。 詳しくは<換気の計画>を参照下さい。たま一般の住宅でどのような換気計画を行うかの実例(拙宅の例)は「わが家のこだわりと工夫」<換気計画はしっかりと>を参照下さい。 以上の説明での必要新鮮空気量はほぼ炭酸ガスしか考慮していません。臭気の溜まるところすなわちトイレや浴室などは、上記の数値以上に換気しないといけません。 次世代省エネ基準では部位別に「常時」運転の場合の換気量を次のように示しています。 台所60m3/h、浴室20m3/h、洗面所20m3/h、トイレ20m3/h |
|||||||||||||||||||
1999/12/17 updated |
|||||||||||||||||||