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 私の家づくりノート 3.知っておきたい構造・設備
照明

  ■照明の設計
■明るさと照度
■全般照明と局部照明
■1室1灯・明るすぎからの脱却
■照度の計算
 □保守率
 □反射率
 □室指数
 □照明率

■ダウンライトとスポットライトの照度
■色温度
■演色性
■グレア
■建築化照明

■ランプの選択−蛍光灯か白熱灯か−

■照明の設計
    住宅内の各部分にどの程度の照明器具をどう配置したらいいのか。

多くの住宅では、天井の真ん中に蛍光灯のシーリングライトを1つつけて、部屋全体を明るく照らしています。照明器具のカタログには各シーリングライトがどの程度の広さの部屋に適しているかが書かれているから、あとはデザインと値段から照明を決めればいい。

しかしそんなのいいのか・・・

まず天井にシーリングライト1つでは余りにも味気ないデザインです。ホテルの部屋ではシーリングライトなんかなくて、複数の照明、多くは白熱灯を使っています。洋画の室内照明もそんなです。ああいう照明の楽しみ方をどうして日本の住宅で出来ないのか。1室1灯型は止めたい。また住宅内で、オフィスのように照明を明々とともす必要があるのか。日本の住宅照明は明るすぎると言われています。要するに現行の一般的な住宅照明には問題ありと考えます。

「照明の設計をしてみよう」、そう思って調べると、実はこれはなかなか難しい。「照明の明るさ」の計算から照明器具の位置や照明方法、光の色や照明ランプのタイプ、照明器具のデザインなど、多くの要素があるからです。ここでは、素人でも出来る範囲で照明の設計を考えてみます。具体的には、照明の明るさや光の色などに関して紹介します。照明器具の設置位置などメーカーのカタログにも書いてあることはここでは省きます。
拙宅での照明器具の選択や明るさ(照度)の計算例などは「わが家の工夫とこだわり」の照明関係を参照下さい。

このページは以前は、「まだ勉強中なので、このページが完成するのはしばらく先でしょう。それまでは「未完」です。」と書いていましたが、必要なことはおおよそ書き込んだので、「未完」ははずすことにします。(2001/6/20記)


以下の文献は、素人が照明設計する場合でも参考になります。
 中島龍興『照明[あかり]の設計』(建築資料研究社、2000、\2,400+税)

以下は照明設計に関するサイト。
松下電工 照明設計資料
遠藤照明 マリオットクラブ
ライトニック
日本照明サービス


■明るさと照度
光の「明るさ」は光の強さ(量)だけでなく、光の色合い(明るさ感)によっても変わってきますが、ここではまず前者の光の量について説明します。

光の量は、光源が放出する光の量とその光源によって照らされる面に入る光の量とがあります。

名称 単位 意  味
光束 ルーメン(lm) 光源がすべての方向に放出する光の量
照度 ルクス(lx) 光源によって照らされる面に入る光の量
光度 カンデラ(cd) 光源からある方向に出ている光の強さ
輝度 カンデラ毎
平方メートル(cd/m2
広がりを持つ光源面の明るさ

照度は、その場所にどれだけの光が届いてい るかを示し、照明設計の際の明るさの基準です。この照度は、光源の光束が大きければ大きくなり、また照明器具からの距離の2乗に反比例して小さくなります。
日中の直射日光下では約10万lx、木陰では約1万lx、部屋の窓際付近では約2000lxです。

光度や輝度についてはグレアのところで説明します。

主なランプの光束と寿命を示します。拙宅では、ボール電球を使用します。理由はこのページや「わが家のこだわりと工夫」などでも述べますが、下の表でみるように寿命が長いことも1つの理由です。

ランプ 白熱電球 蛍光ランプ
白熱塗装
電球
ボール
電球
小型クリプ
トン電球
ハロゲン
電球
直管形 環形 電球形
ワット数(W) 60 100 60 100 60 100 75 100 20 40 32 40 14
光束(lm) 790 1,500 685 1,320 800 1,480 1,050 1,500 1,470 3,560 2,510 3,270 810
寿命(時間) 1,000 2,000 2,000 1,500 8,500 12,000 6,000 6,000


■全般照明と局部照明
   部屋の広さに応じて照明器具を選ぶでしょうが、カタログにはそれぞれの器具の推奨畳数が示してあります。目安として蛍光ランプの場合10〜15W/畳、白熱電球は30〜40W/畳程度になっていたりします。この根拠は、メーカーによってやや違うようですが、平均照度で75〜150lx(オーデリック)、洋風蛍光灯シーリングライト100〜120lx、和風蛍光灯シーリングライト80〜100lx(東芝)などを目安にしているようです。これは照度の選択としてどの程度適当なのでしょうか。

照度の基準JIS(JIS Z9110)によって1979年に定められています。(詳しくは松下電工照明資料の「照度」を参照下さい。pdfファイルです。)さらに1999年に照明学会が「屋内照明基準」を定めたので、それと合わせて表1に示します。JISにも規定されているように、照明には部屋全体を照らす全般照明と強い明るさが必要なところを強く照らす局部照明とがあります。

全般照明は部屋全体の照明で、勉強部屋や家事室・作業室、浴室・脱衣所、玄関内などハッキリとものが見えるべきところでは最も明るくし、ついで書斎や食堂・台所、トイレが明るい。数値を見ると、寝室が最も暗く、廊下・階段、車庫はそれよりやや明るい。驚くのは、JISでは居間や洋間・座敷は30〜70lxでかなり暗く設定されていていることです。

この部屋全体の明るさとは別に、より明るい光が必要なところには局部照明を用います。字を読む勉強・読書の場はかなり明るくし、調理台・流し台・食卓や洗面・ひげそりの場も明るい。団らん・娯楽・遊びの場の照度は150〜300lxとされてます。

表1 JIS「照度基準(住宅)」と照明学会(JIES)「屋内照明基準」
全般照明 局部照明
場所 照度(lx) 活動 照度(lx)
JIS JIES JIS JIES
子供室・勉強部屋
家事室・作業室
75〜150 75〜150 手芸・裁縫・ミシン 750〜2,000 750〜1500
勉強・読書 500〜1,000 100〜1000
洗面・ひげそり
化粧・玄関内鏡
200〜500 200〜500
浴室・化粧室
玄関内
50〜100 洗濯・くつぬぎ 150〜300 150〜300
書斎・台所
50〜100 75〜150 勉強・読書 500〜1,000 500〜1000
食堂
トイレ
30〜75 調理台・流し台
食卓
200〜500 200〜500
居間、洋間・座敷
30〜75 75〜150 電話、化粧、読書 300〜750 300〜750
廊下・階段 30〜75 団らん・娯楽
テーブル・ソファ
座卓・床の間
150〜300 150〜300
車庫 10〜30    
寝室 10〜30 10〜30 読書、化粧 300〜750 200〜500
門、玄関外
庭、テラス
  2〜5 パーティー・食事   75〜150
  表札・門標
押しボタン
  10〜30
  庭の通路   5〜20
防犯 1〜2 1  
注1)JIS Z9110より作成。
注2)「推奨照度」は(社)照明学会「屋内照明基準 JIES-008(1999)」より。

松下電工 照明資料 「照度」にJISの照度基準がある。pdfファイル


JISでは、室内に明暗の変化をつくって、平坦な照明にならないようにすることを前提に、照度を指示しています。具体的には、居間の場合では、全般照明は30〜75lxでやや暗く、部分照明(団らん)で明るい環境150〜300lxにしています

なお照度についていくつか補足をしておきます。
・照度を測る位置は、一般には床上85cmだが、座敷では床上40cm、廊下や屋外では床面・地面で測る。
・全般照明の照度は局部照明による照度の1/10以上あるようにする。
・表1の数値は20歳程度の健康な視覚をもとにしているので、高齢者にはもっと明るくするなどの配慮が必要。

パソコン使用時の照度については、厚生労働省が基準を示しています。
ディスプレイ画面上における照度は500lx以下、書類上及びキーボード上における照度は300lx以上、などです。
詳しくは新しい「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」の策定についてをご覧下さい。

■1室1灯・明るすぎからの脱却
さて、前項の始めに照明カタログが基準にする照度を示しましたが、平均照度で100lx前後です。JISでは居間・洋間・座敷の全般照明は30〜75lx、書斎でも50〜100lxです。メーカーの推奨は全般照明としては明るすぎです。反面で、「団らん」の照度は150〜300lxとされていて、局部照明としては照度が不足です。

JISが推奨する照明は、全般照明でやや暗めの照明をつくり、局部照明で必要部分を明るくするという、明暗の使い分けをしています。しかし実際の一般的な照明は、全般照明のみで間に合わせ、そのために部屋全体を明るくしすぎているのだと考えます。ここが冒頭に述べた一般的な住宅照明の問題です。日本の照明は欧米に比して明るすぎですが、それは「1室1灯」で部屋全体を部分照明並の明るさにしているからです。

この点について、アメリカやヨーロッパでは天井の中央につけた照明で部屋全体を照らすなんてことは稀だと、渡辺武信氏は指摘して、全体照明・局部照明を主光源・補助光源という呼び方で、以下のように述べています。

 日本の住宅の照明は、現在でも、部屋の天井の中央に取り付けられた照明器具1つで部屋全体を照らしだすという形式が多いようだ。しかしこれは照明計画という観点からすると、最も貧しい形式である。光源が天井の中心にあると、部屋の中心部では十分な明るさが得られても、隅の方はそれより暗くなる。ところが居間や寝室では、中央より隅の方が明るさを必要としている場合があるのだ。たとえば机や寝台の頭にあたる部分などは、部屋の中心にあるとは限らないし、それらは十分な明るさを必要としている。

 ・・・補助光源が、最初から計画されていれば、部屋の天井の中央にあった主光源の役割は小さくなる。つまり1つの光源で(たとえ不完全にでも)部屋全体を明るくしようとすれば、かなりの明るさと光の広がりが必要とされるが、いろいろの補助光源が、必要な場所に、必要な明るさを与えるならば、中央の光源の明るさや光の広がりは小さくても良いことになる。そしてその位置も、必ずしも部屋の幾何学的中心でなくてもよい。

 ここで補助光源と呼んだ多様な光源がそれぞれの役割を果たすならば、部屋全体を照らす主光源は不要になる。こういう考え方を進めていくと、主光源、補助光源という区別を捨てて、複数の光源がそれぞれ同等の資格で必要な役割を果たすように、光源の位置と種類を決めていくほうがよいことになる。
   (渡辺武信『住まい方の思想』中公新書、1983、pp.153-155。)

全般照明と局部照明とを使い分けつつ照明器具をどう選択するか、その手だてを探ろうというのがこのページの意図なのです。


■照度の計算
   では、照度の計算方法を説明します。以下のサイトでも説明があります。
松下電工 照明設計資料
遠藤照明 マリオットクラブ


照度は設備設置当初の照度(初期照度)ではなく、常時維持しなければならない照度(定常照度or平均照度)で計算します。

平均照度の計算法
E=NFMU/A E:照度(単位lx)
N:ランプの球数
F:ランプの光束(lm)
M:保守率
U:照明率
A:床面積(m2)

ランプの光束(単位:ルーメン)はカタログに示されています。
保守率は次項で説明します。
照明率は次次項で説明するように室指数と反射率から求めますが、メーカーから「照明率表」を手に入れないといけないです。
床面積は間口(m)×奥行(m)です。


□保守率
使用時間の経過とともにランプの光束が低下し、照明器具が汚れ、室内の反射率も下がり、照明の照度は低下します。こうした照度の低下を補正する係数が保守率です。

保守率(M)の内容は以下のように示されますが、実際には合計のMで使います。

M=M(L)×M(F)×M(R)
M(L):ランプの保守率・・・ランプ光束の点灯時間による低下と汚れなど
M(F):照明器具の保守率・・・反射板、ルーバ、カバーの汚れなど
M(R):部屋の保守率・・・天井、壁、床、作業面などの汚れなど

保守率Mは以下のような数値です。

ランプの種類 普通
白熱電球 0.84 0.79
蛍光灯 0.74 0.70
メタルハライドランプ 0.66 0.62
水銀ランプ 0.74 0.70
高圧ナトリウムランプ 0.79 0.75
注:「悪」もありますが、省略します。

実際の計算では、白熱電球は0.8〜0.85、蛍光灯では0.7〜0.75でいいでしょう。一般のオフィスでは、埋込開放形器具の場合で0.7、ルーバやカバー付器具の場合に0.66を標準として使用しています。


□反射率
光源から出た光は作業面を明かるくしますが、その光は次のような各種の光の合成です。

 1.ランプから作業面に直接に到達する光
 2.天井から反射した光
 3.壁から反射した光
 4.床から反射した光
 5.上記の光が何度も反射する

そこで照明率は、上記の天井・壁・床などの反射率を考慮します。反射率は以下のような数値です。

内装材と反射率(%)
内装材料 反射率 内装材 反射率 内装材 反射率
白漆喰 60〜80 木材(白木) 40〜60 30〜40
白壁 55〜75 木材(黄ニス塗) 30〜50 コンクリート 25
淡い色の壁 50〜60 木材(ミディアムオーク) 10〜30 透明ガラス 8
濃い色の壁 10〜30 障子紙 40〜50    
淡色カーテン 30〜50 ビニルクロス 80〜90    
より詳しくは下記の松下電工照明設計資料を参照。
松下電工 照明設計資料 各種材料反射率の詳しい数値あり


□室指数
そうした反射は、部屋の間口・奥行に対する光源の高さによって影響されます。
これを考慮するものが室指数です。室指数は以下の式で計算します。天井が低い、間口・奥行が広い場合に室指数は大きくなります。

室指数の計算
R=X・Y/H(X+Y) :室指数
:間口(m)
:奥行(m)
:作業面から照明器具までの距離(m)
  =床面から照明までの高さ
   −床面から作業面までの高さ

「床面から作業面までの高さ」はすでに述べた平均照度を測る高さで、一般には0.85m、座敷では0.4m、廊下や屋外では0m(床面・地面)です。


□照明率
以上の室指数と天井・壁・床の反射率とから照明率を求めますが、照明率は室指数や反射率が同じでも照明器具によって異なっています。反射板の形状やカバーによって照明率が異なるからで、実測をもとにしたデータが必要です。メーカーは、各照明器具毎に室指数と反射率とを組み合わせた照明率表を示しています。この照明率表から以上に説明した計算方法で照度を求めることができます。

以下のサイトに照明率表の計算ソフトもありますが、やだしメーカー配布のものは自社製品のみを対象にしています。
ベクター 照明率表が別途必要
遠藤照明 自社製品のみ照明率表がインストール
東芝ライテック 自社製品のみ照明率表がインストール


照度計算はやや複雑な計算ですが、しかし各々の数値はけっこうあいまいです。実際のところ人が感じるうる照度の差もアバウトで、2割程度の照度の違いは気づかないとのこと。そこでもっと簡便な方法で計算してもそれほど大きな問題はない、ということで、中島龍興『照明[あかり]の設計』(建築資料研究社、2000年)では、以下の簡易照明率を提示しています。

照明器具 ダウンライト シーリング
ライト
乳白カバー付
コーブ照明 <前提>
部屋の広さ:6〜16畳
天井高:2.3〜2.6m

反射率:
 天井;60〜70%
 壁;30〜50%
 床;10〜30%

保守率:
 白熱電球;0.8〜0.85
 蛍光ランプ;0.7〜0.75
反射鏡付 反射鏡+
バッフル
器具効率 電球 65%
(蛍光ランプ55%)
電球 45%
(蛍光ランプ35%)
蛍光ランプ50% 蛍光ランプ70%
照    明    率
   16畳
部(約26m2)
屋  ↑
の  |
広  ↓
さ 6畳
 (約10m2)
0.55
(0.45)
:
:
:
0.45
(0.35)
0.35
(0.25)
:
:
:
0.30
(0.20)
0.30
:
:
:
:
0.20
0.20
:
:
:
:
0.15
注:中島龍興『照明[あかり]の設計』(建築資料研究社、2000年)121頁。

10畳間に72Wのシーリングライトを取り付けるとすると。72Wの蛍光灯の光束は2510+3270=5780lm。保守率75%、8畳間(13.2m2)の照明率は0.24として、照度は
  5780lm×0.22(照明率)×0.75(保守率)/13.2m2(面積)=72lx

シーリングライト1つという照明方法ではなく、全般照明と部分照明とを組み合わせた照明法を行えば、個々の照明の照度が計算どうりでなくともよいよいうことでしょうか。


■ダウンライトとスポットライトの照度
   ダウンライトとスポットライトとは配光図を用いた照度の設計を行います(ダウンライトは照度率表も示されています)。
下の図は拙宅で用いるスポットライトとダウンライト(普通の埋め込み型ではない直付型)の配光図です。

黄色の三角形に見えるのが直射水平照度図で、縦軸に高さ、横軸に器具からの水平距離をとり、光の広がりと水平面の照度を示しています。三角形の底辺は、真下照度の1/2の照度(1/2照度)以内にある範囲を示していて、照明器具から1m単位で真下照度と1/2照度の直径が示されています(写真のスポットライトでは真下距離1mで、真下照度は660lx、1/2照度の径は0.87m)。図の左上の数値は「1/2照度角」で、1/2照度の開きの角度です。

直射水平照度図の右半分の曲線は光度(単位:カンデラ)を示していて、右上の数値は器具中心光度に対して1/2の光度になる点の開きの角度(1/2ビーム角)です。
姿図 直射水平照度図(左)と配光曲線(右)

照度は距離の2乗に反比例するので、直射水平照度図の数値から任意の真下距離での照度が計算できます。

照度=真下1mの照度÷(任意の真下距離)2

これらの照明を配灯する際には、光の当たるところと1/2照度の範囲を考えて行います。具体的には<照明を設計してみる>を参照下さい。

先の図の右は配光曲線で、光の方向と強さ(光度:カンデラ)の関係を示したもので、ランプ光束1000lm当たりの光度を示しています。スポットライトの場合、30°の角度から光源を見ると、ランプ光束1000lm当たり300cdの光度だということです。このランプは100Wレフランプで、光束は1,200lmなので、360cdになります。1mの距離で見たときの輝度は360cd/m2になり、まぶしさ(グレア)を感じるかどうかを判断する材料になります。


■色温度
光源の光の色には青白いもの赤みのあるものなどがありますが、この光の色を色温度といい、単位は絶対温度の単位であるケルビンK)で表示します。色温度が低いと赤みがかった暖かみのある光になり、色温度が高くなると日中の太陽光のように白っぽい光、さらに高くなると青みがかったさわやかな光になります。

5月の自然光の色温度を表に示します。また蛍光ランプ(JISの規定)など色温度などを示します。

自然光 色温度(K) ランプ 色温度(K)
晴れた青空 26,000




昼光色(D) 5,700〜7,100
煙霧の中 8,000 昼白色(N) 4,600〜5,400
100%曇天 7,000 白 色(W) 3,900〜4,500
太陽+青空(昼) 6,500 温白色(WW) 3,200〜3,700
太陽直射日光(昼) 5,800 電球色(L) 2,600〜3,150
太陽直射日光(朝夕) 5,000
ダイクロ・ハロゲン 3,000
太陽直射日光(夕焼) 2,800 一般電球 2,800

アメリカではオフィスは温白色蛍光灯(3,500K)、住宅では白熱灯(2,800K)であるのに比べて日本ではオフィスに白色(4,200K)〜昼白色蛍光灯(5,000K)、住宅では白色蛍光灯(4,200K)が使われ、色温度が高い。

色温度については以下のサイトにもいろいろ説明があります。
マリオットクラブ 色温度に関する解説


■演色性
光源の特性が物の見え方に及ぼす性質を演色性といいます。標準光で照らしたときの見え方を100として示し、演色性の高い光源ほど少ない照度でも色彩がよく見えます。
8色の基準色(R1〜R8)の見え方について示したのが平均演色評価数で、単位はアールエイ(Ra)です。これに対して特殊演色性評価数(R1〜R15)があり、R15は日本人の女性の顔色です(CIE規格にはない)。この数値を考慮した照明があってもいいようです。

以下のサイトに演色評価数の解説と平均演色と特殊演色の色見本あり
ものの色の見え方(東芝)
色彩入門 照明その2 閉鎖


CIE(国際照明委員会)では推奨する平均演色評価数の基準を表のように定めています。

演色性
グループ
平均演色
評価数の
範囲
用いられる場所 適合ランプ
(東芝の例)
好ましい 許容できる
1A Ra≧90 色比較・検査
臨床検査
美術館
  蛍光ランプ
 演色AAA、演色AA
HIDランプ
 ネオアクビーム等
1B 90>Ra≧80 住宅,ホテル,
レストラン,店舗,
オフィス,学校,病院
印刷・塗料工場
繊維工場,
精密作業工場
  蛍光ランプ
 ネオスリム、
 メロウ5(3波長域)
 ネオボールZ
HIDランプ
 HQIランプ(WDL、NDL)等
2 80>Ra≧60 一般的作業の工場 オフィス
学校
蛍光ランプ
 昼光色・昼白色・白色
HIDランプ
 メタルハイランドランプ等
注:演色性グループ3及び4は省略。

上の表には載ってませんが、白熱電球はRa100です。すなわち、白熱電球がもっとも演色性がある、ということなのです。拙宅では、白熱電球を照明の基本にしますが、その理由の1つはまさにここ、ものの見え方が最もよいことです。蛍光ランプでは3波長域ランプがRa=88ですが、そうでない昼白色などの蛍光ランプは住宅には向きません。

明るくて色が鮮やかに見えることが照明効果が高いとばかりは言えず、内装や仕上げの状態によっても見え方は異なってきます。内装が木の場合、3波長昼白色蛍光灯はRaは88ですが色温度が高い(青みがかっている)ために木が冷めた色に見える電球色蛍光灯であれば「ぬくもりのある色」になるし、電球ならば「高級感のあるぬくもりのある色」に見えるそうです。先に述べた色温度との関係が重要です。


■グレア
まぶしくてものの見え方を低下させる光のことをグレアといいます。照明を配置するときには光源からの眩しい光が目に直接に入ったり、あるいはその反射光が目に入ったりしないように、照明の配置や照明器具の選定をする必要があります。

輝度(光源自体の明るさ)が高く、見た目の発光面が大きいほどまぶしさを感じやすい。長時間いる空間では、2000cd/m2以上の輝度で見かけ面が大きい発光体があると落ち着きのない空間になります。日本の住宅照明で多く使われている蛍光灯のシーリングライトは3000cd/m2程度の明るさ(輝度)です。シーリングライトは本来ならまぶしい照明のはずですが、天井中央についているために、生活視線内にあまり入らないから気にならないだけなのです。生活視線は、水平の目線から上下30〜50°くらいだからです。

こうこうとしたシーリングライトを天井の中心に使う照明方法は、たまたま目に入らないからいい照明方法なわけです。


■建築化照明
照明というと照明器具を選んで天井や壁につけるだけ、そう考えてしまいがちですが、それだけではないです。

間接照明の柔らかさをご存じの方は多いはずですが、それは特殊な照明器具を使わずとも建築と一体化した照明(建築化照明)でできます。多くは蛍光灯を使って間接照明を演出します。蛍光灯を使うなら、何の工夫もないシーリングライトをつけるより、こうした工夫をしてみましょう。

詳しくは以下のサイトを参照下さい。
松下電工照明設計資料(pdfファイル) 間接照明の方法
遠藤照明マリオットクラブ コーブ照明の設計


■ランプの選択−蛍光灯か白熱灯か−
電気を多く使うことは発電による環境汚染にもなることから、節電のためには蛍光灯を使うことが勧められています。実際のところは環境汚染なんていうエコロジー的観点からではなく、電気代節約のために蛍光灯が選択されてます。

省エネのために蛍光灯が使われるにしてもアメリカでは家庭的雰囲気を壊さないように電球色の蛍光ランプを使うように指導されているとのこと。またヨーロッパとくに北欧では白熱電灯へのこだわりが強いようです。

蛍光ランプを使う場合には目に悪いチラツキがないインバーターを使いたい。また蛍光ランプは紫外線や電磁波の問題もあります。紫外線対策には紫外線が少ない蛍光ランプを使ったり(高い)、紫外線カットのフィルターをつける。電磁波対策としてはランプや安定器からから2m離れるように設置するなどの注意が必要です。

拙宅での電灯の選択は「わが家の工夫とこだわり」で述べますが、内装が木であることから白熱灯を基本にします。


(2002/4/23追記)
白熱灯のメリット

「発掘!あるある大事典/#207 不眠症」には、蛍光灯と白熱灯による覚醒度を比すると赤っぽい光の白熱灯の方が、蛍光灯に比べて覚醒度が低いとあります。蛍光灯は眠りを妨げる、逆に寝る前に過ごす部屋は白熱灯が良いのです。
寝室の全体照明はJISでは10〜30lxを推奨していますが、その場合にも白熱灯の赤っぽい光にすると睡眠にはよいということです。

メラトニンというホルモンは誘眠作用を持っていて、目が光を感じると脳内の松果体はこのメラトニンの分泌を抑制します。きっとこのことと関係しているんでしょう。



post 意見・質問・感想は へお寄せ下さい。

 2001/4/26
 2001/6/ 1 大幅加筆
 2001/6/8 照度基準に(社)照明学会「屋内照明基準」を追加
 2001/6/15 「ダウンライトとスポットライトの照度」を追加
 2001/6/20 全体を修文。表題から「未完」をとる。
 2002/2/26 「ランプの選択」に追記
 2002/12/20 照明率の簡易な計算例の誤りをSさんのご指摘をもとに書き換え