ロケット発射台の作り方
ロケット発射のエネルギーはアルコールの急激な燃焼(爆発)によるものです。
「爆発」という現象は危険なものですが、危険だからといって避けてばかりいるとなぜ危険なのかという根本的な理由を知ることができません。
そこで、わざとアルコールを爆発させ、その仕組みと有効利用の方法を学びながら、安全指導もあわせて行っていくのがこの教材です。
この教材は1998年に行われた「98 青少年のための科学の祭典長野大会」での「爆発ロケット」のブース出展を最初に、99年長野大会、2000年松本大会、2001年上田大会と工夫を重ねる中で生まれたものです。
ここに記した方法はあくまでも一例です。素材によっても違ってきます。
もちろん、危険を伴います。制作中や実験中に事故が起きたとしても責任は負いかねます。あくまでも自己責任でお願いします。 |
材料
電子ライター(ロングサイズのもの)、ポリエチレン容器(ノズルタイプ)フィルムケースでも代用可、接着剤(ホットボンドとかグルーガンなどと呼ばれているものが都合がよい)
制作
A.電子ライターの分解

チャッ○マンの名で知られる電子ライターのロングサイズのものを利用します。ふつうの100円ライターを利用する場合は圧電素子を取り出し、放電する部分を圧電素子から導線を使って伸ばしてやる必要があったり、持ち手を作るなどの工夫が必要です。
さらに、圧電素子は経験上、アの形状の圧電素子より、イの形状のものの方が強く放電するようです。ロングサイズのものの方がイの形状のものを利用している場合が多いです。こちらを使った方がアルコールを爆発させるときに失敗が少なくなります。
学校の場合、教材研究等で使い切ったものが1つ位準備室に転がっているのではないでしょうか?捨てずに利用してみましょう。大量に作る場合は100円ショップで売っているものを利用すれば安上がりでしょう。
ア

イ
1.金属部分をとる

これは、ペンチでつかんだり、マイナスドライバをねじ込んでゴリゴリとこじれば外れます。この部分は利用しません。この部分がついたままだと、アルコールに引火しても、爆発の威力が弱い場合が多いです。
金属部分をはずしたときに、ちらりと導線の端が見えるはずです

。これは圧電素子からつながっているのでどこにつながっているかチェックしておきましょう。
2.本体をひらく

ねじ止めされていたり、はめ込み式だったりと様々ですが開けると写真のような構造が見えるはずです。
3.ガスを抜く
使い切ったものを流用する場合はそのままでいいのですが、新品をつぶして利用する場合はしっかりとガスを抜いてください。(そうしないと燃焼室が燃えちゃいます^^;)キリでケースに穴を開けるのが一番手っ取り早いでしょう。
4.導線を延長する

1.でチェックした導線とライターの先端とで放電が起こりますが、距離が合わないので導線を継ぎ足します。よくねじってビニルテープを貼っておけばよいですが、きれいに作りたい人は半田付けをしてみてください。
5.本体を閉じる

伸ばした導線を1.で導線が見えていた部分から外に引き出して本体を閉じます。
B.燃焼室の加工
1.ノズルの切断

ノズルを切って、電子ライターの先が入る程度に穴を広げます。穴を広げるのにはテーパーリーマーを利用するとよいでしょう。また、導線が通る穴を千枚通しなどで1つ開けておきます。
2.底の切断
ポリエチレン容器の底を切断します。(そのままかい!)
C.組み立て
1.ノズル部分と電子ライターの接着

ノズル部分をはずし、電子ライターと導線を差し入れたらホットボンドを利用して接着します。燃焼ガスが漏れないようにパテを盛る要領でしっかり固めましょう。
2.放電具合の調節

電子ライターの先と導線の先の間隔を調節して、しっかり放電が行われるようにする。
3.燃焼室の取り付け
ポリエチレン容器をねじ込んで取り付けます。(完成!)
ロケットの作り方
・・・といっても決まりがあるわけではありません。ご自由に作ってみてください。
一応、型紙をつけておきます。材料に紙を使うと「何で燃えないの?」と聞いてくる子供が必ずいます。引火点と発火点の話につなげると良いでしょう。
羽根を大きくすると滑空しやすくなるし、羽根をねじるとロケットがスピンして安定して飛ぶようになります。飛距離を競うといった遊び方もあります。
基本的にどのように使っていただいてもよいのですが、安全面で特に注意したいことをいくつか挙げておきます。
・アルコールの炎はほとんど見えない。陽炎のようなものが見えたら、それはアルコールが燃えているということ
・エタノールの量によっては爆発後も燃焼室の中でアルコールが燃えていることがある。不用意にさわる、あるいは可燃物の近くに置くなどすると思わぬ事故につながる
・火がついていなくても熱せられたアルコールの蒸気が燃焼室付近にある場合が多い。引火の危険もさることながら蒸気が目にはいると事故につながる場合がある。
どんなに気をつけていても事故は起きてしまうとかんがえて行動しましょう。用心にこしたことはありません。
特に、可燃物の気化したものや粉末は反応性が高くなって爆発します。過去、炭坑で多くの事故がありました。実験には十分注意しましょう。