ツイータの接続極性と取り付け位置



6dB/octのシミュレーション

自作でよく使われる6dB/octのネットワークについてシミュレーションを行ってみます
6dB/octの場合、単純計算ではツイータは正相逆相のどちらでも合成した特性はフラットになります

計算するクロスオーバ周波数は 3kHz、HPF、LPFともに 6dB/octのネットワークの場合の特性です
前頁の12dB/octは2kHzでの特性ですので、12dB/octの結果と比較する場合には位置ずれ量が1.5倍になったとして見てください
最初は正相接続です
明るい太い線がゲインで、細い線が位相です

0.0cm1.7cm
 
3.4cm5.1cm

ほんの少しの位置ずれで大きなディップができています
6dB/oct正相接続のネットワークは、位置ずれの影響を受けやすいことがわかります

ツイータとウーファーの距離差は、取り付け位置のずれ以外に視聴位置によっても変わってしまいます
例えばツイータとウーファーの間隔が15cmの場合、2mの距離で23cm上下方向に動くと1.7cmの距離差がでてしまいます
6dB/octの正相接続は原理的には元波形が再現されるため一番良いはずですが、実際には同軸ユニットでなければ 非常に視聴位置が限定されてしまう、使いづらいスピーカーになってしまうと思われます

次は逆相接続です
グラフの位相の表示はウーファー側が180度になるようにしています

0.0cm1.7cm
 
3.4cm5.1cm

逆相接続だと正相接続より位置ずれの影響が少なくなります
一般に6dB/octのネットワークでは逆相接続が用いられる理由はここにあるようです

LPF12dB/oct + HPF18dB/octのシミュレーション

次にメーカー製のスピーカーで見かける、ウーファー側のLPFを12db/octとし、 ツイータ側のHPFを18dB/octとした場合のシュミレーションを行ってみます

クロスオーバ周波数は 3kHz、正相接続です

0.0cm1.7cm
 
3.4cm5.1cm

ネットワークの次数を上げてウーファとツイータの両方から音が出る周波数の範囲を少なくすると、 位置ずれによる周波数特性のうねりが少なくなることがわかります
メーカー製で高次のネットワークが使われている理由のひとつは、この特性によるものだと思います


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