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自作スピーカーの測定


周波数特性

パソコンを使って簡単にスピーカーの周波数特性を測る方法がありますので紹介します
作ったスピーカーの音がなんか変、という時に周波数特性が測れると便利です
webに測定結果を載せているところは多いですが、測定法を説明したところは少ないようです
以下に説明する方法が正しい設定法かどうかはわかりませんが、実際に自作の際にはこの測定結果が役に立ちました

概要

パソコンから低音から高音まで変化するスイープ信号を出します
このスイープ信号をアンプに入れスピーカをならします
音をマイクで拾いパソコンに入れます
パソコンでマイク信号の周波数と大きさを測定し、周波数対音圧の特性をグラフにします

測定信号にはサイン波を使います
一般に音場の周波数特性を測定する時は、ピンクノイズで1/3オクターブ分析を行うようですが
スピーカの問題点を見つけるためにはサイン波のほうが適しているようです



用意するもの
・マイク
 エレクトレットコンデンサマイク(ECM)
・Windowsパソコン
 マイク入力、SPもしくはLINE出力端子があるもの
・信号発生ソフト、FFTソフト
 WaveGeneとWaveSpectra を使います
・ステレオミニ<->ピンプラグケーブル
 PCとアンプをつなぎます
・スピーカー、アンプ
・マイク設置用三脚

マイク

装置の入手で一番問題になるのがマイクです
ちゃんとしたB&Kなどのマイクは数十万円するらしいです
遊びで行う測定ですので、数百円のECMで十分です
パソコンにマイクが付属していたらまずそれで試してみましょう
カラオケ用のマイクは測定には向いていません



左側のものは昔買ったサウンドカードにおまけで付いていたものです
右のものは電子パーツショップでジャンク品として売っていたECMです
34と61の刻印があるので、たぶん松下製のWM-34とWM-61だと思います。webに部品カタログがあります
他にホシデンSMKにもECMのカタログがありました
単一指向性のものは低音に対する感度が下がっていますので無指向性(全指向性)のものが適してます
カプセルの裏側に小穴が開いているものは単一指向性のようです
またECMには端子が2本のものと電源端子が別になった3本のものがあります
たいていのPCは2本端子のものをつなげるだけで使えると思います

ECMカプセルは通販では下記で取り扱っているようです。詳細は調べていません。
・エレキット(イーケイジャパン) 工作パーツのカテゴリにあります ECM型番は不明
・UK.システムズ 自作無線愛好会?
・樫木総業 トランジスタ技術の広告参照
測定用マイクではBEHRINGERのECM8000というマイクが\6000以下で売っているそうです

Windowsのミキサ設定

ボリューム(音量)コントロールで入出力の設定を行います
スピーカアイコンをクリックしてボリュームコントロールを開きます
ボリュームコントロールとwave以外はミュートをチェックします
一度すべての項目を表示させて、通常表示されていない項目がミュートになっているか、確認したほうが良いと思います
ボリュームの設定は大きめにし、アンプの方で絞ったほうがノイズが少なくなります
次は入力の選択です。オプションのプロパティをクリックし録音のコントロールを表示させます
マイクの選択をチェックします

WaveGeneの設定

この信号発生ソフトは大変すぐれものだと思います
これだけの機能を持ったものがフリーソフトなのはありがたいことです



サンプリングレートは48000、16bit、stereoを選択します
多くのサウンドカードは44.1kのクロックは持っておらず、48kにサンプリングレートを変換して使っています
このため変換がない48kのほうがノイズや歪が低くなります
ただしCDに記録するwaveファイルを作る場合は44.1kにします
カーステの測定を行う場合はテストCDを作ったほうが便利だと思います

wave1の設定
サイン波
20 Hz
-10 db
0 %
L R 測定に応じて設定
0 Sa
0 °
スイープ チェック 右クリック周波数リニア 変化量スムーズ
変調 チェックしない
ゲート 0 0

wave2の設定
サイン波
20000 Hz
-10 db
0 %
OFF

wave3の設定(初期値のまま)
サイン波
1000 Hz
-10 db
0 %
OFF

スイープ時間は低音の測定誤差を少なくしたい場合は180秒にします
10秒などの短い時間にすると100Hz以下が低く測定されてしまいます
スイープの設定は必ずリニアにします。logにすると高音のレベルが下がってしまいます

WaveSpectraの設定

入力した信号の周波数ごとの強さを表示するソフトです
ピークホールドの機能を利用してグラフを描かせます



LR切り替え設定 マイク入力がMONOならどちらでも同じ
測定モード設定 下部にパネルを表示させます

waveタブの設定
表示 通常
縦軸 x1 信号が過大入力になっていないか確認します
横軸 x10あたり適当に

spectrumタブの設定
表示 通常
縦軸 db 60dbか80dbあたりが適当
横軸 log

FFTタブの設定
サンプル 8192か16384あたりが適当
窓 ハニング

再生録音の設定
デバイス WaveMapper? AC97 Audioでも違いがなかった
フォーマット 48000 16bit stereo

FFTのサンプル数を大きくすると周波数の分解能が高くなります
8192だと5.86Hzごとの周波数特性となります
低音を測る時は16384にし、スイープ周波数の上限を低くすると良いようです
この時スイープ開始周波数に10Hzなどを値を直接入れると20Hz付近の誤差が少なくなります
サンプル数やスイープの条件を変えるとレベルに差を生じますので注意が必要です

マイクテスト

マイクを接続して音がちゃんと取れているか確認します
WaveSpectraは、設定を行った後、上部の赤丸ボタンを押して動作を開始させます
下部のMainとPeakボタンもオンにします
”オーバーレイ1キャプチャ”の赤丸ボタンを押すとピークホールド値がリセットされます
いろんな声などを入れてみて、しばらく遊べると思います

WaveGene動作テスト

WaveGeneは緑の”サウンドデバイスへ出力”ボタンを押してスイープ動作を開始させます
スイープが終わると出力は停止します
出力レベルを小さくして使うことは止めたほうが無難です
アンプのボリュームを大きくしていると、突然Windowsのエラーメッセージ音が大音量で響き渡りびっくりすることになります

ループバックテスト

LINEOUTとMIC入力を直接接続してマイク入力の周波数特性を確かめます
このときは再生ボリュームコントロールをかなり絞ってマイク入力がクリップしないようにします



上:20-20k 10秒 16384サンプル
下:10-20k 180秒 16384サンプル

ほぼ平らな特性グラフができるとOKです
このマイク入力は高音で特性が落ちているようです

スピーカーの測定

スピーカーの特性測定時はマイクとスピーカーのセッティングが重要です
連続音で測定するので部屋の残響音も同時に測定してしまうことになります
残響音や定在波の影響を減らすには次のような工夫が必要です
・スピーカーにマイクを近づけて測定する
・布団や毛布などを周りに置き反射を減らす
・定在波の節腹を避けた位置に置いて測定する
郊外の一軒家なら屋外で測定するのもいいかもしれません

通常のセッティングと視聴位置で測定するとその特性のひどさにびっくりすることになると思います
マイクとスピーカーを40cm程度まで近づけないときれいな特性は得られないようです
ここまで近づけると、ツイータとスコーカに対する距離差やバッフル回折音の影響の問題はあると思います


50cmの距離で測定


2mの距離で測定

定在波の影響でしょうか。300Hzがみごとにへこんでいます

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