みんなの新潟弁講座 

-新潟市内編-


この、もうぞこきが!

 と言われて、すぐ解かるならあなたは立派な新潟ッ子ですね。最近は実際にこんな単語が日常会話に出てくるネイティブな新潟弁使いの方が少なくなって来てます。

 私は新潟市内でも「下(しも)」と呼ばれるいわゆる”下町”産まれでして、産まれた時からバリバリの新潟弁ネイティブスピーカーに囲まれて育ちました。親も、祖母も、近所の人もコッテコッテの下町言葉なんです。ですからもちろんそれが標準語なわけで胸を張って使ってました。ところが、そう思っていた自分の言葉を、小学生の頃に転校した先で否定されてしまい、かなりガックリ来たのをよく憶えてます。(悔しい事に、その土地はすごい東北福島訛りだったんだよね。どっちが訛ってるだ!何言ってるのか わからないのはこっちの方だったし・・・。(`´))

 父親が転勤族だったため、県内であちこち引っ越しているのですが、東北よりに引っ越した時は東北訛り、富山よりに引っ越したときはそれっぽくなったりしました。(新潟県は縦に長いのですよ。一般道で端から端まで行くと優に5時間近くかかります。ですから土地が変われば方言もかなり変わります。)
そんないろんな方言を使っていくのですが、お年頃になると方言を隠すようになったりしてね。
特に都会で暮らすようになった頃はカッコをつけて「〜じゃん」なんて良く言ってたものですが、ふと方言の良さに気づいたのですよ。
標準語では言い表せない、表現できないニュアンスを持ってるのですよね。

新潟弁とは違うのですが、母と子の会話で、
母:「け」
子:「く」
というのがあるのですが、ご存知ですか?「これ食べなさい」「うん、食べる」と言う会話なのですが、たった一文字づつの会話に沢山の情報、雰囲気が詰まっているではないですか。
方言は残すべきですね、伝承していくべきです。
で、今は「新潟弁愛好会」を名乗ってます。会員1名です。(笑)

 ちなみにこの「もうぞこき」ってのは叱られる時によく言われるせりふなのですが、標準語で言えば「ろくでなし」、関西弁で言えば「あほたれ」と言った所でしょうか。小さい頃はよく言われましたよ。

さて、この他にどんなものがあるでしょう?

  • えんで行く
    =歩いていく、一緒に(歩いて)行く。「ちょっとえんでいこう」って感じで使います。
  • えんぞ
    =どぶ、下水。「えんぞのふた」なんていいます。
  • じみ
    =みみず。太くて縞のあるのを「金ジミ」なんて言います。
  • ちょうす(る)
    =いじる、触る。「えんぞのジミちょうしてんなよ」なんて感じです。典型的な新潟弁として有名です。
  • あめる
    =髪の毛が薄くなること、酔ってくだ巻くこと。そんなひとをあめちゃんと言ったりします。
  • おおばら(はちかん)こくたい
    =散らかってる様。小さい頃はこれで叱られましたね〜。 「こんなに おおばらにして!」ってね。
  • なまら
    =すごく。と言う強調する意味。「これ、なまら、よく使います」
  • うすら
    =ちょっとすごくという強調する意味。「うすら、寒い日だ」なんて使い方。
  • なんぎぃ
    =だるい様、つらい様。古語にある”難儀”から来てると思いますが、やる気のない時によく言いますね。
  • こんげ、そんげ、あんげ
    =こんな、そんな、あんなと言う意味。
  • がっと
    =強く、きつくといった意味です。兄弟げんかをすると「そんなにがっとにはたかないの!」なんて母親に叱られるわけです。
  • きったね(ぇ)
    =汚れたものを指す時に使います。汚いの意味です。
  • 〜な、がん
    =物の事を”がん”といいます。「こんげながん、見なかった?」「きったね がん」なんて具合で使います。
  • ぼっこす
    =壊すの意。ぼっこわすとも言います。
  • ふっつぁばく
    =やぶく事を言います。「袋がふっつぁばけた」なんて感じです。
  • ぶちゃる、べちゃる
    =捨てる。「これ、ぶちゃっといて」なんて言います。
  • ようされ
    =夜中の意味。ゆうげ、ばんげ、ようされの順で更けていきます。
  • ほーせぇ、ふってぇ
    =細い、太い。「ほーせ、がん」「ふってぇ、がん」という感じで使います。
  • うわっぱり
    =上着です。カーディガンとかがもっともそれらしいです。
  • 〜だすけ
    =だから、の意味です。
  • に(ぃ)
    =におい。「い〜にがする」「くっせ(くさい)にがする」という具合です。
  • そろっと
    =そろそろ〜だ、そーっとの意味。どっちの意味でも使います。「そろっと帰ります」とか「そろーっと動かしてね」とかね。
  • しょったれ 
    =だらしがないひと、整理整頓のうまくない人をこう言いますね。 私も よく言われました。(^^ゞ
  • なじ?
    =どう?とか具合を尋ねるときに使います。あいさつの常套句です。「おばあちゃんなじだね?」「あ〜、いいあんばい(具合)らよ」ってかんじですね
  • きんか
    =人のいう事を聞かない、というか聞こえない状態の事または人をこう言います。子供が遊びに熱中していて呼んでも返事しない時なんかに使いますね。
  • てんぽ
    =うそのことです。うそつきのことを「てんぽこき」なんて言います。
  • ふっつく
    =”くっつく”をなぜかふっつくと言うのですね。「ガムがふっついてる」なんて言います。
  • おじ、おば
    =おとうと(次男坊)、いもうとのことをこう言います。叔父さん、叔母さんは”さん”付けなんで区別できるわけです。
  • にぃたつ
    =煮える、煮えくりかえる事をこう言います。「やかんのお湯が、にぃたった」なんて感じです。
  • もうぞ
    =のろまでボーっとしてた 幼少期は「もうぞこき!」とよくからかわれましたね。 このホームページのタイトルにも使われてます。
  • はつめ 
    =手先が器用であるとかの意味で使われます。こまごまとまめであるというときにも使ったりもありますね。
  • かがっぽい 
    =眩しいの意味です。 直射日光等で、まぶしい時などに額に手をあててひさしを作り「かがっぽいねぇ〜」なんていいます。
  • はなもじらんね 
    =とてもくさくて たまらない・・・などの意味です。 こっそりおならすると よく言われました。
  • ひゃぐ
    =はたく、なぐる、たたく なんて意味です。 つっぱってると、不良に囲まれてひゃがれます。
  • ・・・ろ。・・・ろ?
    =・・・でしょう。 または疑問形で・・・だろう? というふうに使います。
  • どうやん どういん
    =どうですか? どうなの? 「どうやん?おめさん?」なんて風に使います。
  • ばか○△だ(ら)
    =そのあとに来る言葉を強調する時に ばか・・・だ(ら)といいます。「それは、ばかいいね」といった感じで使います。
  • いとしげ
    =かわいいという意味。 近所のおばちゃんにお子さんを「ばか、いとしげな子ら」と言われたらそれは普通、最上級の賛辞です。
  • おめさん、あんた
    =あなたという意味。比較的敬語にあたる言い方です。近所のおばちゃんに「あんた」と言われても怒ってはいけません。
  • あんにゃ
    =長男という意味。**家のあんにゃ と言うと家督相続する立場の人を指します。
  • おじ おば
    =弟、妹という意味。もしかすると家を継ぐかもしれないので次男坊は もしかおじ と言われるところがあります。三男坊はあまり確率が高くなく おじごんぼう などと呼ばれてたりします。

     

 

 どうですか?ここにまたイントネーション(抑揚)、発音なんて言う要素が加わるのですが、この辺に関しては、意外にくせはなくて 標準語と少し違うかな...と言う感じです。 東北弁とは違うし関西風でもない越後弁訛りといえるものでしょうね。

 ただ決定的にあるのは、「」と「」の違いが曖昧で、その中間なんて言う発音が見られるところでしょうか?「えちご」「いちご」って本人は言ってるつもりなのにどうも間違えられる。なんてことがあります。
「いろ鉛筆」ではなく「えろいんぴつ」なんて言ってるおじいちゃんとか、「とら、ほいる(吼える)」な〜んて書初めでお手本を示してる習字の先生の力作なんてのが典型的な例ですね。でも、本人を目の前にすると笑うに笑えないんですょ。

 イントネーションで言えるのは、語尾が下がるのが多いところです。典型的なのに「カレー」と魚の「かれー」があります。両方とも語尾が下がるんです。それじゃあ区別がつかないと思われがちですが、なぜか、わかるんですね。
そんなわけで語尾が下がりやすくて、尻切れとんぼになりやすい新潟ッ子はよく誤解されるのです。(よく意思が伝わって行かないんですね)

 以上のようなバリバリの新潟弁を生で、聞けるところを紹介しておきます。新潟にお越しの際はぜひ足を運んでみてください。新潟市内の食料品の街ですが、本町通商店街と言う所がありまして、ここはすごいです。かなりの年配のおじさん、おばちゃんががんばって商売してる街です。おいしい食材が安く手に入りますよ。必ず話し掛けてくださいね。たぶん 所々、何言ってるか解からないかと思いますが、それでいいと思います。きっと暖かいものを感じると思いますよ。


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